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フィンセントさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 202
性別 女性
自己紹介 閲覧&良票を入れて頂いた皆様ありがとうございます(*^-^*)
良票を頂けると励みになります!作品に対する意外なヨミと、読んでいて楽しいレビューを心がけています。楽しんでいただければ幸いです☆

ジャンルを問わず鑑賞していますが、ホラーを観るときは手で目を覆って指の隙間から観ますw

★好きな俳優★
M.ファスベンダー、E.マクレガー、J.ロウ、D.クレイグ、O.ブルーム、ジョナサン・リース=マイヤーズ・・・・・はい、そうです。イギリス俳優好きですw
さらには、ドナルド・サザーランド、S.ブシェミ、M.フリーマン、フランコ・ネロ、B.ウィリス、H.ジャックマン、C.イーストウッド、女性では、ユマ・サーマン、M.ジョヴォビッチ、C.セロン、A.セイフライド・・・などが好きです。

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1.  パワー・オブ・ザ・ドッグ 《ネタバレ》 
つい先日ゴールデン・グローブ賞が発表され、この作品が、ドラマ部門最優秀作品賞、監督賞、助演男優賞の3冠となった。  ということで早速Netflixで鑑賞。  そして見終わってこちらに他の皆さんの感想を見に来たらレビューがたったの3人…。  アカデミー賞ノミネートの噂も当然流れている中で、3人…。  コロナのせいで、話題作になるべき作品もこの状況。  コロナ前のような、映画は公開前からTVCMやネット情報で期待を煽り、そして映画館で満を持しての公開というスタイルが 今ではガラガラと崩れ去り、 世の中全体が、新作も配信でっていう流れが一気に推し進められてしまい、 話題の新作もサブスクと契約しなければならぬという縛りを受けなれば見れない嫌な時代になった。  スピルバーグ監督が「配信映画はアカデミー賞のノミネートとして認めるのはどうかと思う」と言ったところで 世界全体の潮流はどうにもならない。  これまでのように作品1本に1800円払ってみるより、1000円ほど払ってサブスク契約してその作品を見れば ついでに他の映画も見れるという点ではお得に見えるが  見たい映画の配信先と契約していない人の心理は 「作品に1800円払うのは惜しくないが、その作品見たさにその作品を提供して儲けようとしてるサブスクの企業に契約料を払うのは、払い先が”作品”ではなく”サブスク企業”なのが、なんとなく嫌だ」 というものがあるのではないか?  まぁ愚痴が多いですが、サブスク映画には偏見はあるが、作品に罪はないので鑑賞した。   結論からいうと、やたらと物静かな殺人映画。  見終わってしまえば、あの青年はもともとサイコパスっぽいし、何考えてるかわかんないヤバイ顔だから ママを虐めた男を殺してもなんら不自然ではない。  でも、見てる間は、男女のもつれが入ってくるのかなとか、男と男のもつれ(笑)が入ってくるのかなとか 思ったら  「いえ、これ、怨恨殺人映画ですから」  と、ラストシーンでバッサリとやられた。  カンバーバッチ演じる牧場主フィルによる弟の嫁いびりで、嫁はアル中になるし 嫁の連れ子の青年は女々しいやつとバカにされ、母子にとっては居心地悪い牧場。  弟は悪いやつじゃないが、兄に対してそこまで強い権限がないのと 女の扱いが苦手なことで、嫁に対してそこまでケアができない。  そこで、動物をさばくのは得意な青年(伏線は、母親が営業していたレストランで母親に 「フライドチキン作るから、鳥をつぶしてきて」って言われて「はいよ」ってなったシーン)が思いついたのが 伝染病殺人。  荒野で野垂れ死にしていた炭疽症の牛の皮を手袋をしてはいできて それをタライに入れてフィルのところに持ってきて、牛革でロープを作ろうとしていたフィルに使わせ、 見事に病気に感染させることに成功して、ばれることなくフィルを牧場から消し去った。  バイオリンの練習みたいな、ギ~コギ~コという不穏感いっぱいの曲も この青年の不気味さを助長させる。  ラストシーンで、成年が窓から外を見下ろすと フィルの葬儀を終えた母親と義理父が車から降りてから、まるでフィルが死んでホッとしたかのように 抱き合ってキスをする…  振り返った青年は  「ふふっ…めでたしめでたし…大成功」  というアヤシイほほえみを浮かべ…映画は終わる。   人を殺して、犯人が微笑んで終わるなんて、これはバッドエンドなのに…いや、フィルが死んでまわりはみんな それはそれでホッとしてるから…ハッピーエンドなのか?  なんとも複雑な…そんな作品。  フィルが最後まで青年をいじめてた訳でなく 途中から融和策に転じて、なんだか二人が仲良くなってBL的関係に発展するのかと予想させるストーリー展開だったので フィルの態度に軟化していく青年の態度があくまでも伝染病殺人遂行のための罠だったのは まったく読めなかった。  でも二度目で見たら、フィルが革でロープ作ってあげるって言われた時 「これでヤれるな笑」って思ったのか、その後二ヤッとした表情の微妙な変化を見せるんですよね。  「障害はない。いかに上手くやるかだ。」  メイキングでカンピオン監督が言ってたシメの言葉、かなり同感。
[インターネット(字幕)] 6点(2022-01-12 15:02:22)
2.  007/カジノ・ロワイヤル(2006) 《ネタバレ》 
悪役に拷問をされる時に、椅子の底をチョキチョキしたところを見た時、既視感。  チャップリンの「キッド」で、拾ってきた赤ちゃんのおまるを手作りするために、家にあるボロボロの椅子の底をチョキチョキしたあのシーンを思い出した。  それはさておきとして、スケ〇椅子にダニエルボンドを座らせて、まさかSMシーンが繰り広げられるとは…  007シリーズの中では、かなり斬新な作品である。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-10-10 13:58:58)
3.  エスター 《ネタバレ》 
「ゆりかごを揺らす手」が大のお気に入りの私にとって、この相手の家庭ぶっ壊して、家と夫の乗っ取りを企てるメスビッチのお話はつまらかったです。  (ガラスばりの温室の天井が落ちるとか…もね笑)  このメスビッチエスターは、ゆりかごの方に出ていたメスビッチと違って、自分の悪さを奥さんに暴露しているんですよ。本性を表している。  それを知った奥さんが、周囲にそれを訴えても理解してもらえないっていう苦しさを表現したかったのかもですが 本性を出してもらっているんだったら、スマホでこっそり録音するなり、あれだけ裕福な家なんだから、隠しカメラでも仕込んでおいた方が 周囲に速攻で理解してもらえるのにねって、もういちいちそこでシラケちゃって。  あと、エスターを温室でぶっつぶしたあと、妻がマックスを連れてエスター放置で立ち去るじゃないですか。 なんでトドメささない?死んだか確認しない?せめて紐で縛っておこうよ。  これはもう後でウォリャーって再登場まちがいなしと思ったらそうなるし、なんかもう、シラケっぱなしです。  兄だって、エスターがシスターを殺した証拠をツリーハウスに探しにいくより、警察に相談して、堂々と警察にツリーハウスを捜索してもらったほうが早いのに、リスクマネジメント皆無。リアリティがない。 ストーリー展開のために、登場人物全員が、普通の人ならとる行動をいっさい取らない。   エスターが自作自演で腕の骨を折ったのも、まともな医者が調べたら、あの圧縮機械みたいなやつの四角い固定したあとの痣が残るはずで、人力で折れるものじゃないってすぐわかるはず。  誰もが、やることなすこと、リアルじゃなくって もうほんとつまらないです。  途中でもう見るのを止めようかと何度も思ったのを思いとどまらせたのは  「これだけ酷いことをしてきたエスターが最後はどんな酷い死にざまを見せてくれるのか?」  それを確認するため。  でも最後は、奥さんにキックされて水没。   え…   それだけ…?   金づちでゴンゴンやって、石で顔つぶして、ナイフでめった刺しして、まだ生きているうちにガソリンかけて火をつけないと、今まで「つまらん…つまらん…」とイライラしながら見ていた私の気持ちが晴れませんやん…笑    ちなみに、見る前は、なんで夫役がピーターサースガードなのかなって思ったんですよ。  彼は悪役のイメージですから。 被害者キャラじゃない。  でも、奥さんのことを理解せずエスターをかばうバカだんなぶりが、悪役まではいかずとも、しょーもねぇ男感があって、そこがキャスティングされた理由かなと思いました。  (最後はメッタ刺しで殺されるけれど、それ相当笑)  それにしても、太って年齢を重ねたピーターはジャック・レモンに似てきましたね。(立っていて誰かに話しをするときに背中がちょっと曲がってる感じも)  悪役とか、しょうもない役より、コメディ路線に舵をきったほうがいいかも。
[インターネット(字幕)] 2点(2021-10-01 20:21:26)
4.  ゲット・アウト 《ネタバレ》 
車で向かった人里離れた土地…そこにいる人たちはどこか変…という「ステップフォードの妻たち」の舞台設定に  「招かれざる客」の白人と黒人カップルという人種問題を盛り込んで、  主人公が怪しいと思っていた人たちは実は…という「スケルトンキー」の、謎の真相の中身を足して3で割って、  そこに、「性奴隷だー!」という失笑モノのレベルの低い下ネタをぶち込んでミキサーにかけてドロドロに出来上がった、非情に低レベル映画。  これがアカデミー脚本賞?笑わせますね。   自宅で、あんなチャチイ手術器具と部屋で、人の精神を別の人の体に移植できるわけないでしょう。  あのお母ちゃんがティーカップをチンチン鳴らしたり、スプーンでクルクルすだけで、相手がコテンっと寝ちゃうとか、いくらなんでも説得力ゼロ。  それならそれで、テリーギリアムが作るSF映画みたいに、全体がハチャメチャなムードで作らないとダメです。    コメディー出身の映画好きな黒人のジョーダン・ピール監督が、  「黒人は優秀な遺伝子で、白人が黒人の体を乗っ取りたいと思うほどすごいんだぜ!」ということを描きたいがために   過去に見たお気に入りの映画の中身をツギハギして低予算で作ったら、それだけでオスカーもらえちゃうなんて、悪いジョーダンだろと思いました。
[インターネット(字幕)] 2点(2021-09-30 19:41:36)
5.  アナイアレイション -全滅領域- 《ネタバレ》 
アーティストな才能をもった宇宙人が地球上に壮大なインスタレーションを創作しようとする映画。   ほんと、この宇宙人すごくアートの才能あるよ。  シマーというアトリエの中では、美しい花々をひとつの株に咲かせるという斬新な作品、人間の形をした植物という作品…。  廃墟となった基地の中には、人間の体を破壊していろいろな素材で飾り立てた華麗なるウォールアートを残し、 灯台は灯台の色であるオフホワイトに合わせて、オフホワイトを基調としたコケのようなものを漆喰のようなもので装飾している。  浜辺のガラス状の樹々は美しく、ヴェントレスおばさんの口から出てきたイルミネーションアートもなかなかのレベルだ。  人間の声をまねる熊さんや、生まれたての超合金みたいな宇宙人がレナやレナの夫の見た目をまねて見た目も動きも本人になっていくという行為は、地球上生物へのオマージュだろう。  灯台の中でレナとあらゆる動きをシンクロさせている様子は、アヴァンギャルドな舞踏芸術。   そう、この宇宙人は、地球にやってきてアートで一旗揚げたかったのだ。   ただ、描写していることに一貫性がないのがいまひとつ。  生き残ったはずのレナの夫はオマージュ作品だが、レナもどうやらウィルス感染みたいに、宇宙人に体をのっとられている。 オマージュ作品を作るプロセス(あの鋼鉄みたいなボディから人間に変化する)だけでなく、ウィルス感染みたいなことも起きていて どっちつかずになっている  エイリアンみたいに卵から産まれたフェイスハガーが人間の顔にくっついたらお腹からエイリアン生まれちゃう、とか、 ゾンビ映画みたいにかまれたり血を体内に入れたらゾンビになっちゃうとか、プロセスは印象的なものを1つだけに絞らないと、 全体のまとまりがよくないです。  ビデオの中でお腹の中に蛇らしきものが蠢く映像が映っていたが、エイリアンみたいにお腹に謎の生物が寄生するという現象を見せておいて、その後同じ現象が誰にも起きないってのも、じゃぁなんのために「後から来る隊員へ」なんて書いてわざわざメモリーカードを残すのかっていうことになります。   そこをきちんとやっておけば、アート好きな宇宙人が地球で個展を開こうとして奮闘しているドラマなんだなと受け止めることができたのに、残念です。  (とりあえず、宇宙人となったレナ夫と、宇宙人に体をのっとられたレナは 宇宙人のアートの才能を受け継いで、今後は夫婦でアート作品を続々と作り出して、世界的に有名なアーティスト夫婦として知られることになるでしょう、たぶん。)
[インターネット(字幕)] 4点(2021-06-24 08:31:46)
6.  ホテル・ムンバイ 《ネタバレ》 
「スラムドッグミリオネア」でその顔を知られることとなったデヴ・パデル(アルジュン)が、この映画の主人公。  だから彼に死亡フラグは立たない。 最後まで活躍して最後まで死なずに、心配してる妻子と再会してめでたしめでたしになろうことは予想がつく。   テロリストの首謀者は、リアルにどいつこもこいつもタチの悪いイジメっこでして、「神は偉大なり」の一言で少年を洗脳してテロリストに仕立てるのも、彼らにとっては日常のちょっとしたお遊びみたいなものなのですよね。   とにかく無差別に殺してショッキングな感じを楽しんだり、 気が向けば金持ちを生け捕りにして、ちょっと身代金要求しちゃおうかなとか、 ダメならストレス発散に殺して、関係者を苦しませちゃえとか、 その場のノリでやることを決めるので、本当にタチが悪い。   それにしても、この映画は実話だそうだけれど 赤ちゃんを連れて逃げてたあの女性が最後まで無事だったっていうのはホント?  あの年齢の赤んぼなんて、ずっと寝てるか、オムツ濡れてるかミルクが欲しいときだけ目ざめて泣きわめくのに、 あんな状況でベッドにも寝かせてもらえず、それが何日も続いてたんですよね?ミルクどうしてたん?オムツどこに替えあるん?  あんな真っ暗で狭いクロゼットに入っただけでも、一発で泣き出しますやん。  どうも赤ん坊を殺すのは悲惨だから生かしておきたい気持ちはわかるけど、そこはリアリティがなかったですね。    でも実際、ホテルの従業員がお客さんのために居残って殺害されてたなんて。   生き残った金持ちは、金があるから守られたってことですよね極論を言えば。   ちゃんと金持ちたちは、死んだ従業員の一生分のチップを遺族に払ってやらないと死んだ従業員に呪われますよ。
[インターネット(字幕)] 6点(2021-06-17 11:13:36)(良:1票)
7.  ノウイング 《ネタバレ》 
宇宙人さん、あんたは何がしたいんじゃい。  おたくらの星に連れていって、接待するならともかく、彼らとウサギ2匹を、枯草ぼうぼうの星に置き去りにして、彼らがそれで生きてけるとでもいうんだろうか…苦笑  『青い珊瑚礁』的な展開も、この謎の星では期待できない、地球じゃないもん。  ウサギ2匹も連れて行ってよいってのも謎。  ウサギが繁殖したところで、生き物は多様性がなくては絶滅するのは常識の話なわけで、ノアの箱舟みたいにできるだけ多種多様な生物を連れていかなくちゃ、いずれ異常遺伝子の赤ちゃんウサギが生まれて早死にして、ウサギ絶滅だと思いますよね。  そもそも宇宙人、選ばれしものを太陽フレアの直前にかっさらうつもりなら、 スカウト活動に50年かけなくても、数カ月前から始めればいいはずだし。  あと、あのアビーのお母さん、ニコラスケイジがドアの下の文字を解読しようとしてるそばで 「早くしないと!」ってヒステリー起こしてましたけど、そんなあのペンキはがすのに何時間もかかるわけじゃないんだし お母さんの予言を信じたからニコラスに心開いたはずなのに、そこでお母さんが残した文字を解読するのなんてどうでもいいなんて、 ちょっと脚本的に納得できない。  あと2分くらい待ってればいいだけなのに、それもできないで子供(しかも男の子のほうまで何の権利があって連れてくの笑) を自分の車に乗せてニコラスに何も言わずにずらかっちゃうし。  子供たちがさらわれて気が動転しちゃってるのはわかるけど 何も言わずに他人の車に乗って強奪するとか、とにかくこのお母さん、頭おかしすぎて、たとえ死んでも同情の余地なしなんですよね。  あれだけ警戒しまくってた宇宙人に、わりとあっさり子供を託しちゃうニコラスもおかしいし。 (だって、安全確保しますとか言っておいて、人体実験に使われちゃうかもとか、疑うこともしないなんてね)  子供も永久の別れなのに、わりとあっさりバイバイしちゃうし、もう、なにもかもが「?????」な展開で ついていけません。  地球規模の話にせず、大事故が起きるのを数字で予見して、子供たちを守るためにあのアビーの母と協力して事故を防いで ニコラスとアビーの母も結ばれて(あるいはそんな予感を残して)お話をまとめたほうがよかったですよ。   それにしてもニコラスケイジってほんと、出る映画選んだほうがいい。 昔は<彼の出る映画=面白い>だったのに、最近は<彼の出る映画=つまらない>っていう方程式が確立されつつある。
[インターネット(字幕)] 1点(2021-06-14 16:12:38)
8.  グリーンブック
ドクは、黒人っていうだけでなく、ゲイでもあったわけなんですね。  でもトニーは黒人であることもゲイであることも、気に留めない。   イタリア系移民っていうことで、すでに差別されているせいか、弱いものの気持ちが分かってるのかなと。   トニーにだんだん下品にされていく(フライドチキンとか、聞く音楽とか)ドクと  ドクにだんだん上品にされていく(手紙のセンス磨きとか)トニー。  普通に心地よい作品だった。   アカデミー賞の授賞式は見ましたが、オクタヴィア・スぺンサーが作品賞受賞のときに舞台に上がっていて 「え?彼女出てたっけ?」と思ったら、エグゼクティブ・プロデューサーだったんですね。  貫禄ついてきましたねぇオクタヴィア。
[インターネット(字幕)] 8点(2021-06-07 11:31:47)(良:1票)
9.  2分の1の魔法 《ネタバレ》 
ジョン・ラセターがセクハラ騒動でディズニーにいなくなってしまってから、なんか冴えないですねディズニー映画もピクサー映画も。  コロナが始まって劇場公開が延期されて…なんかそうこうしてるうちにディズニー+で有料配信になって。そしてようやく無料になったので見てみました。見終わったあと「無料じゃなかったら金返してっていうところだった…」というのが本音。   一番つまらなかったのは、死んだ父親を子供たちが慕って再会するために奮闘する映画なのに 母親は彼氏がいるっていう設定。  その彼氏も、なんかチャラいおっさんで、これ、将来母親がこの男と再婚しても子供たちとはあまり相容れずに、母ちゃんとイチャイチャしてるだけじゃないの?って思うような感じ。存在理由が理解不能。  父親が完全に出現しようとするときも、母親はかつて愛した男性なはずなのに、彼氏と遠目から眺めてるだけ…  まぁ息子たちと父との再会がテーマなら母親はどうでもいいっちゃいんですけど 父からしたら、自分が死んだあとに妻がチャラいおっさんを彼氏にしてるとか知ったら嘆くだろうな。   個人的には息子たちが協力して、父を復活させ、最後の一瞬だけは、母親とそろって4人でハグし合うっていうほうが 泣けたんですけどね。  涙腺弱い私が、なんか白けまくりの映画でした。  やはりラセターがいないとダメですね。  ジョン・ラセター、ディズニーに帰ってきて復活してくれないかなぁ…。
[インターネット(吹替)] 1点(2021-05-28 10:02:27)
10.  1922 《ネタバレ》 
なんで主人公の男がここまで不幸にならなくちゃいけないの?  妻めちゃくちゃワルもんだよ。  父から引き継いだ土地は私のもんだと。  その態度がイライラ。  父の土地なんて、お前が苦労して築いた財産じゃないだろう。  それをたまたま偉そうに、それを武器に、土地も貯金もない夫をナメまくってる。  だから、  「土地を売るわ。その金で都会に行くの。洋服屋さんを開店するわ。あなたがついてきたくないなら結構。離婚するわよ。 金ならあげる。でも息子は私が連れてくからね・ え?息子が近所に彼女ができたから、別れたくないから都会には行きたくない? 冗談じゃないわよ、そんなことに私を巻き込まないで。 彼女なんてどうでもいい。それより、できちゃった結婚とかしないようにね。あんたの父親みたいにね笑」  なんてことを、勝ち組の表情で言い放つ。  最低女。  夫の気持ちも、息子の気持ちも、自分中心の思考で聞く耳すら持たない。 さらに息子の前で父親を侮辱。  100回死んでも許されないタイプの女。   いや、ほんと、あなたは死にふさわしい。あなたみたいな自己中人間は死んだほうが世のためだ。  私ははっきりそう思った。  殺人は悪い。 でも殺人まで追い詰める悪人は殺人者よりもっと悪い。  この妻はまさにその悪者。  彼が手を下さなければ、この悪妻は、土地を売り、金と息子を連れて好きなように人生を生きちゃう。  夫は何も悪いことはしていない。 愚直に畑を愛し、息子を愛し、息子を立派に農民に育てるために汗を流して頑張ってきた。  息子もそうだ。 まじめに働き、この土地で骨をうずめる気持ちで、地主の娘とも仲良くなれて幸せの渦中にあった。  それをすべて自分のエゴで、奪おうとしてる。 自分の努力で築いたものではない、土地と金で。  なんてごう慢な女。死にふさわしい。死んだあと井戸でネズミに食われてきたなくなるのにふさわしい。    それなのに、なぜこの主人公がここまで苦しまなくてはいけないのか。息子も苦しめられるのか。不条理すぎる。   息子の彼女シャノンの家庭では、逆に夫が金があるせいか傲慢で、まさに主人公の妻の逆。 主人公のようにシャノンの父に従わされてガマンしている。  だから最終的には、家を出ることで、シャノンの母は夫に復讐したのだ。   主人公も長年、金と土地をふりかざす妻に従わされたのだから、復讐して何が悪いというのだろう。  私は金と土地を持っている配偶者に、金と土地がないゆえに、ナメられるという状況が本当に許せない。   主人公、がんばれ、悪い妄想に悩まされずに、逃げきり、がんばって生きてほしい。  当時のことを紙に書いて、カタルシスして、悪夢から目覚めてほしい。   ネズミ恐怖症も治りますように。そう願うばかり。
[DVD(字幕)] 4点(2021-05-28 09:51:48)
11.  ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習
はっきり言います。私、下ネタ、ぜんぜん平気な女です。  そしてまたはっきり言います。下ネタが苦手な人はこの映画を見ないでください。  下ネタが大好きな人だけ、この映画を見て「この下ネタはいまいち」とか「この下ネタは最高」と、下ネタ基準で評価してください。  ベジタリアンな人が焼肉食べ放題のお店に行って、「この店は肉ばっかりで全然ダメ!」っていうようなミスは犯すのは、とても残念なことです。   ということで、この映画は10点満点!!  サシャ・バロン・コーエン原案・脚本…なるほど、彼はこういう下ネタが大好きな俳優さんだったのですね。 大好きになりました。天才ですね。  ユダヤ人、障碍者、黒人、ゲイ…いじるのはタブーな人間たちに臆することなく、真向からブラックジョークを言い放つ。  全裸でドタバタ劇を繰り広げ、彼が走り回ってナニが見えそうになるたびに、黒い修正が映像に乗っかる。  (それにしてもこの黒い修正、すごく縦長なので、そうか、サシャはすごく縦長なんだなと理解。)   ほんと、彼って下ネタが好きなんですね。 この作品の続編「続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画」も出せちゃうくらいですから、相当彼の頭には下ネタがあふれて止まらないんでしょうね(誉め言葉)
[インターネット(字幕)] 10点(2021-05-04 15:33:17)
12.  バード・ボックス 《ネタバレ》 
目隠ししてサバイバル…この設定はかなり面白い。   闇を抱えてる人たちは、自殺病にならずに、目隠しなしで生きていける(そして健常者を襲う)という設定も面白い。   肝心の、目に見えないヤバいあいつは、落ち葉を扇風機でバアアアーっと吹き上げたり、木の枝葉をスタッフが見えないところでワサワサ動かすだけで、低予算(多分)なのに設定でうまく作ってる。  でもあのラストはなんなんですか。  盲学校だからなるほど、あいつらを見ないで済んで助かったんですねと言いたいけれど そんなに単純じゃないでしょう  食料はどうやってじゃぁ今まで手に入れてきたの?  成長していく子供たちの洋服は?  犬までいるけれど、ドッグフードはどこで手に入れてるのこの5年間も…?笑  盲学校だから罹患しない人がほかの場所より多かったでしょうけれど 説得力がちと弱い。  天井は緑で目隠しされているが、バラの花みたいなものが所々咲いていて、なんかあまりにも出来すぎてる。  中庭にいる人たちはみんな幸せそうにニコニコしてるけど、こんな状況で5年間も過ごしてきて あんな別世界だから幸せです~っていうテンションになれるとも思えない。  ここだけ、こぎれいなファンタジー映画を見せられてる感じになっちゃって白けてしまった。  他のレビュアーさんの言う通り、視力を失って助かるっていうくらいのオチじゃないと これまでのグロテスクな修羅場を潜り抜けてきた後のオチとしてふさわしくないんじゃないかな。
[インターネット(字幕)] 6点(2021-05-01 18:45:39)
13.  サウンド・オブ・メタル -聞こえるということ- 《ネタバレ》 
はい、またネット映画ですよ。  Netflix映画がアカデミー賞で幅を利かせ始めて以来、昨年のコロナの影響で近年調子あげまくりのネット映画ですよ。  いえね、ネット映画は悪いとは言わない。  でもなんだろう…昨今の映画の、小粒感…  面白いけど歴史に残るかっていうほどでもない佳作が多いこと多いこと…。  そしてネット映画の最大のデメリットは、配信サイトと契約しないと見れない敷居の高さもあって レビューサイトの感想が少なかったり、レビューページの開設が遅いこと。    見たい映画だけ見るためにお金を払ってはい終了っていうのと違って、「『サウンド・オブ・メタル』を見るために、アマゾンプライムに契約しないといけないのかぁ…」ってなってる人も少なからずいると思うんですよね、二の足踏んでるみたいな。  まぁ、コロナと一緒で、いやがおうにも適応していかないとダメな時代なんでしょうけど。いやな時代ですね。   特にこの映画、アカデミー賞で音響賞を取ったくらい、音が命。  聴覚障害の主人公の音の聞こえ方(素の状態での人の声や物音の聞こえ方、収音マイクの聞こえ方など…)が作品の見どころのひとつなので、劇場公開なしで家のTVやPCで見ろってのも、もったいないですしね。  WOWOWの授賞式の放送で、ゲストのケンティーが「ぜひヘッドフォンで聞いてほしいです」って言ってたけど 新作でアカデミー賞2冠の作品を、ちっこい画面でヘッドフォンで聞かなくちゃいけないなんてね。  うちはYAMAHAのスピーカーをTVとは別に入れているので、ある程度いい音では聞けますけど、やっぱり見るなら劇場のほうが いいでしょう。  …と一通りぼやいたあとで。  作品の内容はまぁまぁです。  耳が聞こえなくても何とかドラマーを続けたがる主人公。無茶な男です。  聴覚障害者のコミュニティに入る際は、外部といっさい連絡禁止なのに コッソリと運営者のオフィスに侵入してPCで恋人と連絡とっちゃう。我慢ってものをできない男です。  気持ちのもちようをどうにかするんじゃなくて、手術で治したいって、音楽機材もトレーラーも売り払い 手荷物ひとつになってでも、なんとしても手術を受ける。短気で強引です。こうと決めたら頑として気持ちは変えられない。  でも収音マイクで聞く音は、雑音のように不快…人生は思うようにいかない。  彼女のもとへ戻ったけれど、彼女は彼なしの、金持ちパパのもとで裕福で何不自由ない生活の中で、腕をかきむしる自傷行為もストップしていて そこそこ幸せそう。もはや彼女を貧乏生活の道連れするわけにもいかない。   ”こうと決めたらやり抜く”性格で突っ走っても、その勢いで壁を突き破ることはできない。  壁にぶち当たり、どんなにあがいても聴覚を失ったことで、音楽も恋人も失うという現実に抗うことはできない。   自分は主人公と性格が似てるから、その気持ちよくわかる。  無茶して、それが後で無駄になって、途方にくれる。   ラストシーンでは、現実にうちのめされ、街中のベンチに座るルーベン。  人の足音、声、車の音…街の喧騒が、収音マイクを通して耐え難い雑音として響く。  美しい教会の鐘の音も、不気味なほどの不快な音となる。   ふと彼が収音マイクをとると、映画から音がさっと消え…スケボーで遊ぶ子供たちや、風にゆらぐ木の葉っぱが映し出される…   そうだ、収音マイクで雑音にすがって聴覚を持つより、 収音マイクを頼らず、物を見て ”音を心で感じる”ことのほうが、幸せかもしれない。   おそらく彼はそう気づいた瞬間。   シーンはここで終わるが、たぶん彼はまたコミュニティに戻るだろう。  彼はそこでは歓迎される。 運営者の右腕になるか、先生になってほしいと言われていたのだから、あらたな生きがいをそこで見つけられるだろう。  アリシア・ディキャンベル似のあのコミュニティにいた女性とも、けっこう仲良しモードだったから おそらく彼女が新恋人になるだろう。  いくつかのハッピーな展開を想像させてくれる伏線を中盤でばらまいておく、なかなかうまい構成ではあった。    でもね、劇中にレズビアンな女性をモブとしてぶっこんできてるけど、LGBTに対して偏見ありませんみたいな 優等生っぽい作りにしてるなって感じて、そういうのがいちいち気になるんですよね。    あと、収音マイクでは雑音に聞こえるっていうことを、映画でさんざん有名にさせちゃったから 世界中の収音マイクインプラントをやってる病院の、営業妨害になってると思う笑
[インターネット(字幕)] 4点(2021-04-30 09:53:29)
14.  シンドラーのリスト 《ネタバレ》 
もう何度見たか分からない。  そして定期的に見てしまうこの映画。  ホロコーストを描き、2時間以上という長い作品でながら、この映画はなぜ私にそうさせるのか?  理由は大きく4つだ。   1)娯楽性が高い   ホロコースト映画でありながら、女好きなシンドラーの女がらみの笑えるシーンがある。  秘書選別のシーン、両親を雇ってほしいと頼んでくる女をダサい恰好だと追い返すのにめかし込んでくると部屋に入れるシーン…  それに、どんな相手でも巧みな交渉術で、自分の思い通りにしていく場面も、娯楽性が高いと感じる。  (特に、アホなアーモンに「王様は許すものだよ、アーモン大王」って言って人殺しをさせないようにしたり アーモンのメイドを買い取るといってトランプ勝負を求めるシーンなど アーモンとのいくつもの駆け引き場面も娯楽性が高い。)  『ライフイズビューティフル』もそうだが、ホロコーストを描いても、主人公が魅力的で 娯楽性のある場面を挟むことで、最後まで魅了する映画になるのだ。   2)シンドラーの心の変遷  最初から善人ではなく、だんだん善人になっていく、主人公の心の成長に引き込まれる。  主人公の心の変化のきっかけを感じさせるシーンがサルでもわかるほど、シンプルで分かりやすいのも良い。     3)テンポがいい  シンドラーが交渉をして、ユダヤ人のために動いている場面は、 交渉してる場面のあと、カチッと、シンドラーの思い通りになっている場面にきりかわる。  これがとても小気味よく、軍人さん、ひっかかっとる…アホやなぁ…と愉快痛快でもあるし テンポよく話が進むので、だれることがない。  まだ素直にユダヤ人を助ける気持ちが整ってなかった頃に 両親を雇ってほしいと頼んできたユダヤ人女性をいったん怒鳴りつけて追い出して アイザックシュターンにも愚痴と文句を言ったのに、その後で  「その両親を雇っておいて」って、ムスッとしながらもシュターンに言う…その流れのテンポもよい。   4)悪役がイケメン  悪役っていうと、いかにもワルそうな顔の俳優がやることが多いが この映画ではレイフ・ファインズという美形イギリス人俳優がやっているので、顔のドアップとか出てくると キャ~~~ってなる笑  私がアーモンのメイドなら、喜んでほいほいお世話しちゃう笑  (アホなレビューでスミマセン)
[インターネット(字幕)] 10点(2021-04-12 09:53:03)
15.  チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛 《ネタバレ》 
ヒロインの不倫がメインテーマですけど、まずなぜ画家が好きになったかの理由づけに説得力がなく、その時点で感情移入できない。  「ピアノレッスン」のように、夫が性格が悪くてヒロインをぞんざいに扱っているなら、優しくしてくれた男に惚れていくのは分かる。  あるいは「マディソン郡の橋」のように、夫の性格は普通でもそれが退屈で、趣味の話しが合う男に惚れていくのも分かる。(キーツの詩を理解するとか)  しかしこの映画えは、夫(クリストフ・ヴァルツ)はひたすら優しくヒロインをお姫様のように大事にしてるのでダメだ。 画家と話しが合って惹かれたわけでもないからほんとダメだ。   つまりは、”おじいさんの刺激のないエッチより、若い男の激しいエッチのほうが、すっごくイイわぁ…”っていう、うすべったさ。  だから、ヒロインが死んだフリして画家と駆け落ちをするつもりが、急に熱が冷めたのもよく分かります。  だって画家とは、ただエッチが良かっただけですもんね。  そんな相手のために、エッチがムードがないとはいえ自分に尽くしてくれた真面目な夫をだまして、 召使の子供をヒロインの子だとだましたあげく、夫にその赤子をヒロインの子だと押し付けて、 死んだフリして、駆け落ちしようなんて、若い男とエッチざんまいの日常を手にするだけのためにそこまでするかい…って どんな単細胞な脳でもわかりますよね。  そもそもあの画家、頭相当悪いし。 (彼女との駆け落ち資金を、彼女を育ててくれた修道院からチューリップ盗んでお金にしようとか、もう人としてアウト)   状況次第で高騰したり暴落するチューリップは、まさにヒロインの気持ちの象徴だと思えば このなんの感情移入できない作品も、あらての不倫映画としてはアリといえなくもない。   ヒロインに裏切られても、ヒロインとグルになって自分をだました召使と、その彼氏の魚売りの魚くさい男に いきなり家と資産をあげちゃう人の良さは意味不明だし  その家にのうのうと居座って 元魚売りの男と夫婦になって、おしゃれな洋服を着込んで子供をワラワラ生んで生活してるマリアも、まぁ調子がいいこと…って意味不明。  (マリアの性格がピュアで優しいならともかくとして マリアが妊娠したことをヒロインに告げたら「もし私を追い出したら、あなたの不倫を旦那様にばらすぞ」って ゆすりをするような、雑草みたいにたくましくていやらしい貧困層の女ですからね)    ラストシーンでは、修道院で、絵の仕事を頼まれてやってきた画家が、修道女になっていたヒロインと再会したわけですが まぁあのヒロインの性格からして、修道院の夜の庭でまた画家とめくるめくエッチを楽しんで  「やっぱりまた死んだフリして今度は修道院から逃げ出してあなたと一緒になるわ!ひゃっほ~!」  ってなりそう。
[インターネット(字幕)] 2点(2021-04-01 09:32:42)
16.  ブーリン家の姉妹 《ネタバレ》 
次々嫁チェンジしてたヘンリー8世のことや、2番目の妻にしてしたたかなアン・ブーリンのことは多少知っていたけど、妹まで巻き込んでいたとは知らず、とても面白かった。  また、ブーリン姉妹以外の、親や叔父の、娘(めい)を利用してでも権力と地位を欲しがる様も見ごたえがあった。  そういえばチャールズ皇太子も、最初はダイアナの姉と付き合って、そのあと妹のダイアナと付き合ったわけだけど、スペンサー伯爵家の父親が、この映画のブーリン姉妹の父親や叔父みたいに、必死で娘たちを売り込んでたのかな…なんてイメージもしたりして。  英国王室は、こういう世継ぎのための結婚と、妾制度っていう歴史が当たり前のように継承されてきたから チャールズに対しても、愛情をもてないダイアナと結婚をしても失敗して離婚したのもさもありなんという印象。  それにしても、スカヨハは演技の幅が広い。  SFやアクション映画で勇ましい戦うキャラを演じてみせたかと思えば、こういう歴史上の控えめな淑女も完全になりきっちゃうし。  ナタリーポートマンは、眉毛をヘニョヘニョな形にゆがませた泣き顔が本当にお得意で、この映画でもその表情で何度も何度も悲しい顔を見せてくれます。  レッドメインとかカンバーバッジとか、ほんの脇役も味のある英国人俳優使っていているのも贅沢で良かった。   アンブーリンの肖像画を見たことあるけれど、Bのマークのペンダントも再現されていてよかった。  ヘンリ―8世は、兄が早くに死んで王になったので、次女であるメアリーに、次男次女の苦労という意味でシンパシーを感じていたのかなって思ったり。 (それを感じさせるセリフも劇中に入っているし)
[インターネット(字幕)] 7点(2021-03-29 16:32:39)
17.  ミュンヘン 《ネタバレ》 
ユダヤ人のスピルバーグが、ユダヤ人によるパレスチナ人たちへの復讐劇をどう描くのか?  というのは普通に興味深い。   同じく彼が監督した「シンドラーのリスト」は、ユダヤ人を救った英雄物語なので、分かりやすかったが、「ミュンヘン」は、シンドラーの話とは違い、”人殺しサイド”にユダヤ人が置かれるので、それをどう描くのかなと。   当初は、ユダヤ人による11人分のパレスチナ人殺しを見ることになるのかと思いきや、もともとはユダヤ人を殺したテロの首謀者としてリストアップされた11人を殺す予定が、おとなしくしてらんねぇってことでテロの実行犯をわざわざ殺しに行ったり、テロ首謀者を殺すために結成されたチーム仲間のひとりをハニートラップで誘ってベッドで殺したオランダ人の女を報復で殺したり、必要以上の殺しにまでパワーを注いじゃってるので、そりゃ主人公の彼も精神的に病んじゃうなと思う。   でもね、主人公にワイフだの生まれたての赤子がいなけりゃ、 そこまで病まなかったんだろうな。  気持ちは「イスラエルを守るぜ!」で一点集中できてただろうな。    その赤子も、男の子だったらそこまで病まなかったはずだ。  女の赤子って、ずるいですよね、父親のハートをもってく。 なんか、だから、映画で女の赤子をもってきて、父親の葛藤を描くのって、安易で嫌いです。   イスラエルという国家にとって、この腕利きの主人公に女の赤子がいることは、非常に迷惑なことだったろうなとも思う。  ユダヤ人は、3000年も前に最初に暮らしていたはずの土地を他国に奪われ、 世界中どの国よりも、国への執着があるわけだし、このイスラエルのエルサレムを聖地とするキリスト教とイスラム教よりももっと前からこのエルサレムを聖地とするユダヤ教を発祥させていたわけだから、イスラエルは我々の土地だというプライドはとても理解できる。  だから、私としては、主人公にワイフと女の赤子持ちというツマラナイ設定を外して、 最後はイスラエル万歳と叫んで殉死してくれるオチが、ユダヤ人を描く映画としては正しいって思うのだが。       でもまぁ、主人公がそんなこんなで、平和な暮らしを求めて  「報復の連鎖は無意味だ」  って言うわけですが、そんなの、平和な家庭を維持したい人間の言い訳だろって感じです。    カメラワークは秀逸でしたから、ワイフと女の赤子がいるっていう設定がなくて、「報復の連鎖は無意味だ」と主人公が言い切っていたなら(そう言い切る説得力のある場面を描けるなら)もっと高い点を出せましたが。   ワイフに、女の赤子ねぇ…フンッ。安直。
[インターネット(字幕)] 2点(2021-03-14 12:47:53)(良:1票)
18.  キャプテン・フィリップス 《ネタバレ》 
前半は、貨物船における、船長VS海賊の心理戦と、船員VS海賊の必死の攻防で、ダブルの面白さ。  後半は、貨物船パートが終わり、救命艇パート。  ここでは船長VS海賊の心理戦に、新しくアメリカ海軍VS海賊との心理戦という構図も加わり、それもまた見ごたえあり。   海賊は4名いて、このそれぞれのキャラはノンフィクションじゃなくて、たぶん映画としての面白さを作るためにフィクションなところ(性格や年齢)があると思う。  落ち着きがあるボス、やたらとキレる横暴な男、気弱な少年、なんとなくいる存在感が石な男。 この4人の個性があるから、最後まで面白く見られたというのもある。    そしてアメリカ映画らしく  「アメリカは強いんだぞ!アメリカってみんなの憧れなんだぞ!」  っていう、アメリカ礼賛映画になってるあたりもアメリカらしくて、清々しい笑    海賊のボスは、「アメリカに住んで、車が買いたいんだ」なんてポロっと言ったりして アメリカへの憧れを口にする場面とか笑  アメリカ海軍の人質救出作戦の技術も存分に披露されて、アメリカ海軍天下無敵感いっぱいで、ビバ!アメリカ!っていうノリがまた心地いい笑    それにしても勉強になった。  ソマリアの海賊って、  「海賊やって一儲けしようぜ!」   って意見の合った仲間がつるんでやるものではないのですね。   貧しい漁師の村の漁師たちが、みかじめ料として変なおっさんたちに脅されて仕方なく行かされている。  そして、気の合ったもの同士で組んで計画的に行くのではなく 日本でいえば、ホームレスたちを働かせる労働場所へ向かうバス(それが海賊船に該当)があって、 そこに乗せる人員をつのる場所に来た日雇い労働者の顔とか適当に見て責任者が   「じゃぁ、君と、君と…あとソコにいる君…」  って、めちゃめちゃテキトーに選んでバスに乗せちゃうノリと同じ。   そして必死で金を盗んできても、漁師たちにはお金は入らず 全部みかじめ料としてもっていかれちゃう。  この現実は知りませんでした。   漁師たちはかわいそうなんだ。  救命艇の中では、先ほども書いたように「アメリカに行って車を買いたい」発言もしていたし それに、海賊のボスは、フィリップス船長が当初渡した現金だけじゃ足りないと言って、もっとお金を取るためにフィリップス船長を身代金のために人質にしたわけだけれど  海軍に追い詰められて困っていた海賊のボスに、船長が「欲を出さなければ、おおごとにならなかったのにね」と言うと  「ボスがいるから仕方ない」  って言っていたのも心に刺さった。    映画冒頭で、漁師たちが、みかじめ料を取るおっさんたちに  「先週海賊やったばかりだから、行かなくてもいいだろ」的な発言をすると  「ボスはもっと金がいるんだ!」  と怒鳴りつける。  海賊のボスの上に、みかじめ料をとる中ボス、そのみかじめ料をとるボスも、またその上に、みかじめ料とってこいって怒鳴る大ボス…   ボスボスボス…本当に、その末端の人間が結局つらい思いをする構図だ。   面白いのは、この時そのセリフを聴いたフィリップスが  「誰にもボスはいる」  と言ったセリフ。   そう、丸腰で、危ない海域を行かせて、輸送費削減とスピード配送最優先を命じるボスの下にある立場ゆえに こんな災難に巻き込まれたわけだから、そうボヤキたくもなるでしょう。  悪いのは、海賊じゃない。 いろんな意味で感慨深い映画だった。   現在服役中の海賊のボスは、服役のあとは心を入れ替えて、アメリカに移民として暮らせて、車が買えるといいね。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-03-07 10:47:38)
19.  パピヨン(1973)
重い…重苦しい…  脱獄のシーンは緊迫感があるけれど、刑務所でいたぶられている場面は見てると鬱屈した気分になる。  だからもう一度見たいかと言われると、そうでもない…  実話らしいけれど、この原作者(パピヨン本人)は、自分がどれだけひどい待遇を受けたかという告発的な意味で書いたようにも思う。  実際その後、この刑務所は閉鎖されたそうだし。
[インターネット(字幕)] 5点(2021-03-02 11:13:51)
20.  スコア 《ネタバレ》 
Eノートンの、障碍者の表情⇔ワルな表情が、ちょこちょこ変わる演技が楽しい。   Mブランドの、でっぷりした大きな体のわりに、「死にたくないよぉ…家の借りを返して安心して生活したいよぉ…ヨヨヨ…」って感じの小物っぷりの演技も楽しい。  デニーロは…デニーロ。笑   ノートン演じるブライアンは、デニーロ演じるニックに初対面の時からおちょくってる感じだったし、肝心の勺を盗むときも、遅刻したり(それは意図的ではないが)、監視カメラをなかなか切ってくれなくて、ぶら下がったまま老体をキープさせられて   「くっそ…ぜったいアイツ俺をどこかで裏切るな」   って、黙ってじっと天井からぶら下がってる間イライラしながらずっと悶々と考えてたんだろうなって思える。  でもブライアンはあれだけ悪いヤツなのに、自分の犯行現場をダニー爺ちゃんに見られても、殺さず生かしておくとか、とんでもない手落ちだと思う。   国外逃亡できるつてもないのに、かなりのお馬鹿さん。   ニックが「才能はあっても、大事なのは”選択肢”」って言ってたけれど、まさにブライアンは”選択肢”を誤った(普通に協力していれば分け前がもらえたのに、オールを求めてナッシングになっちゃった)わけですね。  王道なストーリーだけれど、古き良き時代の泥棒映画だと思えばとても良い出来栄え。  「トプカピ」くらいの時代の作品だと思えばいい。   それにしても、泥棒映画のストーリーでは、あまり信頼関係のないもの同士が泥棒計画で組むことになると 盗む係と、外野でサポートする係がいて、だいたいサポートするほうが裏切るっていうのはありがちですが 一番そういう脚本を最初に書いたg元祖の映画ってなんだろう?  それはもう、みんな「うわぁ!」ってなったでしょうね。  そして、Mブランドはこの映画が遺作なんですね。 彼の存在感は、そのでっぷりた体重くらいはあったと思います。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-02-25 16:19:27)
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