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1.  アマデウス
モーツァルトと言う人がかなりの変人だということは、黛敏郎氏の「題名のない音楽会」で読んで知っていました。 これは同名のテレビ番組の書籍版なんですが、これに対応する回は見ていません。 ショーマンシップがあって偏向バリバリの黛氏なので、きっと面白い番組作りだったんだろうなと思い、見れなかったことを残念に思っています。 この番組は同じタイトルで司会進行を替えて未だに続いてますが、黛氏時代の過激さがどんどん姿をひそめていってただのオーケストラの出る番組というだけになってしまいました。 僕は進行役が武田鉄矢氏になったときにもう見るのをやめました。 一方で、モーツァルトは実は殺されたのだという話も昔から有名で、「モーツァルトの暗殺」なんて小説が出ていましたが、これ以前にもプーシキンの作品とかあるみたいです。 僕は高校生のころこれを組み合わせて、性格のせいで殺されてしまうモーツァルトなんていうお話を書こうかなと思っていた矢先に東京新聞の記事でピーター・シェイファーによる戯曲「アマデウス」が発表されたという記事を見て「ああしまった先を越されたか」と思ったものでした。 でも別に先を越されたも何もなくこの後も森雅裕氏の「モーツァルトは子守唄を歌わない」などの作品が出てきたのですから、まあ要するに本当に書く気なんかなかったわけですがね。 この「モーツァルトは子守唄を歌わない」はなんとベートーベンが探偵になってモーツァルトの死の謎を追っていくというミステリーで、ベートーベンがまるで安物のハードボイルドの探偵のような感じに描かれているという珍品です。 森雅裕氏はこの作品で江戸川乱歩賞を東野圭吾氏と同時受賞をするぐらいの大した作家さんなんですが、常習的に出版社の人と喧嘩をするために今ではどこの出版社からも作品を出してもらえないという豪傑らしいです。 モーツァルト絡みの人ってやっぱり変わり者が多いみたいですね。 この映画アマデウスの原作になったのは先述した舞台劇なんですが、こちらはほぼサリエリのモノローグで語られ、その合間に演者たちによるエピソードが演じられるという舞台です。 これを映画では、発狂して自傷を試みたサリエリに懺悔をうながすためにやってきた司祭にサリエリがことの一部始終を話すという形で物語が進められていきます。 ナレーションの多い映画は鬱陶しいのでこの変更は非常に良いです。 背景となるウィーンの宮廷がこれでもかというほど戯画化されていて面白いです。 特に皇帝のを演じたジェフリー・ジョーンズは最高です。 宮廷のお抱えの音楽家たちはサリエリを除いてみんな漫画からそのまま飛び出してきたような感じで楽しくなります。 でもこの人たちがそれぞれの思いでモーツァルトに意地悪するんですね。 嫌な奴らなんです。 サリエリのモーツァルト殺害の動機は、モーツァルトの才能への嫉妬と羨望。 才能は神からのギフトという考え方が根っこにあるから、まあ、日本人に想像できる範囲を超えています。 サリエリはどういう方法でモーツァルトを殺そうか思いつかないまま結局過労でモーツァルトを死に至らせてしまいます。 この過労死の直接の原因となるレクイエムの口述作曲がすごい! モーツァルトは何十段もあるようなスコアを口伝えでサリエリに頭に浮かぶと同時に伝えていくんです。これを書き留めるサリエリもただものではない! まあ実際にこんなことができただろうかというと難しかっただろうと思いますが、こりゃ過労死もするわと納得の情景でした。 映画の中でモーツァルトが「ここで一休みしよう」と言って作業を中断したところが実際に彼の絶筆である、とか、映画でこの口述筆記した部分は、レクイエムのほかの部分と違う五線紙が使われている(サリエリが持ち込んだ?)、とか音楽愛好家なら誰でも知っているようなモーツァルトにまつわるエピソードが全編に散りばめられていて、思わず「あー知ってる知ってる」という満足感で楽しめてしまいます。 モーツァルトの愛好家がどう思うかは知りませんが、格調高い一方、時には漫画的で面白いよくできた映画だと思います。
[レーザーディスク(字幕)] 8点(2024-03-05 22:55:27)(良:1票)
2.  激突!<TVM>
「いや激突しとらんやないかい!」というのが定番のツッコミであるこの映画。 まあ原題は決闘とか一騎討ちの意味だから、この場合の「激突」っていうのはスポーツ興行でいうところの「激突!因縁のなんとか対なんとか戦」みたいなノリでつけたんでしょう。 当時の映画配給会社はそういう感じの人が多かったってことなんですかね。 原作は数十ページの短編。 それをテレフィーチャーとは言え一時間半近くに伸ばしているので少々間延びした所が感じられるのは仕方がない。 しかもCMをところどころまたぐことを前提にして作られていると考えればサスペンスを維持するのは難しいと思うのは普通でしょう。 日曜洋画劇場で放映したときは二時間枠だったのでCM明けごとに数分ぶん巻き戻していたくらいだし。 しかし見てる側が少しだれそうになると姿を見せない相手が異常な行動をエスカレートさせたり、主人公の心理が追い詰められるアクシデントが次々と発生したりして緊張がますます膨れ上がるようにつくられています。 まさに緊張と緩和。 敵役の強さをインフレさせて読ませるバトルマンガの論理ですね。この辺りはうまいです。 だからご家庭のテレビでも最後までハラハラしながら見られたのです。 スピルバーグはこの作品の成功を元手についに劇場用映画「ジョーズ」で大ヒットをとばし、以後の大活躍につなげます。 ハリウッド映画が斜陽と言われた時期にこういう人が現れてくるというところ、歴史の巡り合わせの面白いところですね。 ネタバレはしたくないので(いやしてないか?)内容については触れないでおきますが、どんな異常者が出る映画を見ても「いや、こんな人間は本当はいないから」と言っていた父親もこの映画だけは「うーん」と唸って見ていました。 父は仕事で自動車を毎日使っている人間でしたから。 脇道へ逸れることができない高速道路で煽り運転にあったことがある人だったら本当に恐怖の感じられる映画だと思います。 日頃自動車を使っていない人にとってはちょっとピンとこないところがあるかもしれないですが。 何人もの人が死ぬけれども「実際はこんなことないよね」と思って見てられるホラー映画ではなく、明日現実に自分に降りかかってくるかもしれない恐怖を描いた映画です。 しかもそれを啓蒙や注意喚起みたいな交通安全特集みたいなものにせず、純粋な恐怖映画として作ったところ。 スピルバーグさんブレないですね。
[地上波(吹替)] 8点(2024-02-19 21:49:32)
3.  哀愁
美男美女による悲恋物語。 ルッキズム批判の現在のハリウッドでは作れない映画でしょう。 「哀愁」という日本語タイトルは、いささか微妙だと思います。 映画の前半部分は戦時の暗い世相ということはありますが希望の感じられる雰囲気で語られます。 時々コミカルな描写も挟まれるくらい。 だからこのタイトルはやや結末のネタバレという気がします。 まあこの映画が輸入された頃は 漢字2文字タイトルが流行りだったようなので、漢字熟語のリストから順番につけられていったのかも。 もしかすると他の映画が「哀愁」になってるってこともあったかもしれません。 お話は第一次世界大戦が舞台ですが、動員が格段に増えた第二次世界大戦以後同様の話が何本も作られています。 「シェルブールの雨傘」からロックオペラ「トミー」まで。 日本映画にも何度もリブートされています。 緩やかな反戦映画と言えるかもしれません。 「蛍の光」を三拍子に編曲したテーマ曲は、サウンドトラック盤が手に入らなかったため古関裕而氏が耳コピして楽譜にしたものが販売されたそうです。 今でもデパートなどの閉店時にこの「別れのワルツ」が流されるごとに小関氏側に著作権使用料が支払われているとかいないとか。 うまいことやったなあ。 そうそう通天閣で有名なビリケンさんもこの映画がもとですよ。
[DVD(吹替)] 7点(2024-02-16 01:08:24)
4.  アメリカ交響楽
原題は「ラプソディインブルー」。 ジョージ・ガーシュウィンの言わずと知れた代表曲。 大胆にジャズのイディオムを取り入れたセミクラシック楽曲で今もよく聞かれます。 「のだめカンタービレ」でもサブテーマ曲として使われていましたね。  僕が最初に聞いたバージョンは グレン・ミラーによるスイングアレンジでしたが、これもとても楽しい名曲です。 このアレンジでは原曲の冒頭大胆なクラリネットのグリッサンドがないのがやや寂しいですが。 とはいえこの原曲のオーケストラアレンジはガーシュウィン自身がしたものではないようです。 作曲は巧みでも編曲がやや苦手だったらしく彼のほとんどのオーケストラ曲はグローフェ他の人の手を借りたものだと言います。 その意味ではこの「アメリカ『交響楽』」 というタイトルはいささか的が外れていると言えるかも。 『交響曲』じゃないだけましかな。 物語中で交流があることが描かれているモーリス・ラベルは「オーケストラの魔術師」と呼ばれるほどの人だったのに、ガーシュウィンにオーケストレーションを教えてあげなかったのかな。 食えないじいさんだよね。 まあどちらも多忙な人だったということがあるのでしょう。 ガーシュウィンが亡くなって数年後に作られた映画ということで、生前に交流のあった当人が何人も出演している映像がとても貴重。 特に「スワニー」を歌ったアル・ジョルスンの映像は顔を黒塗りするという芸の性質上現在のアメリカでは事実上見ることが不可能でしょう。 日本のコンプライアンスは健全なのです。 長い指揮棒を振りまくるキングオブジャズ、ポール・ホワイトマンの映像も見られます。これはジャズとクラシックの融合が世に現れた 貴重な瞬間の再現なのです。 ショービジネスの分野から多彩な人材がクラシック音楽の変革を目指していく。 こんな時代がかつてあった。 それを教えてくれる映画です。 現在のクラシック音楽の世界というのがやや硬直し面白くないものに見えるのは何でですかね。
[DVD(字幕)] 7点(2024-02-16 00:57:49)
5.  メリー・ポピンズ
原作者と映像作品製作者の間のわだかまりで起こってしまったあまりに不幸な事件が毎日の報道を賑わせていますが、この「メリー・ポピンズ」もウォルトディズニーと原作者の間で葛藤があった作品として知られていて、「ウォルトディズニーの約束」という映画にもなっています。 トラバース女史の原作は 英国児童文学伝統のエブリデイマジックもの、日本で言えばドラえもんみたいなものです。 それに対して映画化されたこの作品はいかにもアメリカ的な家族再生の物語へと変えられています。  メリー・ポピンズが初めて訪れた頃のバンクス家は、 子供達のしつけはナニーに任せきり。 父親は仕事一筋。 母親は女性解放運動に夢中 というバラバラな家庭。 そこへメリー・ポピンズという異物が現れることにより最後には家族の結束が強まるという物語、いかにも分かりやすいアメリカンストーリーに変えられています。 今見ても面白いというのは、こうした普遍的な物語なのでということもありますが、原作が舞台としたであろう明治大正時代頃の女性啓蒙運動、映画が制作された1960年代70年代頃のウーマンリブ運動、そして現在のフェミニズムの動向と 見事にシンクロしていることです。  こうしたことが原作を映像化するということ、映像化された作品を時間を隔てた現在見るということの醍醐味であると言えるかもしれません。 内容的には短いエピソードの積み重ねで、芸達者な演者たちを揃えて愉快な寄席芸を見ているようです。 大らかなアメリカンジョークとブラックな英国ジョークが交互に 飛び出してくるところはまさにハイブリッド映画と言えそう。 この映画のひとつの売り物である実写とアニメの融合はディズニーが極めて初期のアリスコメディからやっているものなので技術的にはさすがに練れて安心して見られますが、ディズニーのあまり好きでない絵柄の時代の絵なのでちょっとそれは残念でした。 歌曲も数多くどれも親しみやすい名曲なのでミュージカル好きの人なら必ず気に入ると思います。 とても楽しい映画です。 原作にはまた原作の楽しさがありますのでどちらも別々に楽しんでみるといいでしょう。
[DVD(字幕)] 9点(2024-02-16 00:39:58)(良:1票)
6.  ユージュアル・サスペクツ 《ネタバレ》 
襲撃事件で生き残ったただ一人の男の証言だけに基づいて物語が語られる。 しかもその男というのが口八丁のペテン師だというのだから、もはや何でもありなわけで。 そりゃ嘘つき放題だよね。誰でもわかる。 「ありふれた疑惑」というタイトルが一番のネタバレかも。 犯人グループのリーダーが元悪徳警官で、警察はそいつがどんなに悪い奴か知っているがゆえに目を曇らされているってとこがミソ。 でもこんなに簡単にペテン師に騙される警察って、機能してるか? この手の映画で「この人が話しているのはみんな嘘ですよ」とネタバラシをするときの、日本人に見えない日本人を登場させるお約束が面白い。 事務所のガラス扉にわざわざ「成功」なんて漢字のステンシルを張ってたりするコバヤシなる悪徳弁護士。 どーみてもコーカソイドだよな。 「ライフ・オブ・パイ」に出てきた日本の大きな船会社の調査担当社員がスーツも着ていなければ態度も無遠慮だったり、ほかにもあったと思う。 こういうのって要するに日本人とはどういう人々かということが世界中に知られているから成立してるんだよね。 複雑な気分。 あとこの映画、冒頭部分で時系列がシャッフルされているのでその手の映画なのかなと思わされてしまい、シーンが変わるたびに「これはどこにつながるのかな」と考えながら見てたけど、何のことはない、冒頭以外は単純に順次進行でした。 余計なエネルギーを使わされてしまった。紛らわしいことをせんといてほしい。
[DVD(字幕)] 6点(2023-12-21 02:48:55)
7.  めぐり逢い(1957)
どこぞのどなたかが「不倫は文化だ」との名言を残されていましたが、これは全くその通りで、世界各国の文化的資産:英国の戯曲、イタリアのオペラ、フランスの文芸、ドイツの詩歌、日本の浄瑠璃歌舞伎、そしてもちろん米国ハリウッドの映画などでくりかえし扱われてきたのが「不倫」であります。 考えてみれば一人の女もしくは男の最初に出会った相手がその女もしくは男にとって最良の相手である保証はないんだし、あとになってから「ああ、この人と先にあっていればよかったのに」と思う人とめぐりあってしまうことは当然発生するわけです。 一度できてしまった人間関係を変えることには大きなエネルギーがいる。 そこがドラマになるわけです。 この映画の主人公の二人はダブル不倫の男と女です。 実世界ではスキャンダルであり、人々から軽蔑のまなざしを受ける出来事でしょう。 それを、息をのむようなロマンスに仕立て上げてしまうのがまさに文化の力です。 ロマンス映画は、燃え上がっている主人公カップルだけに感情移入して観ましょう。 不倫された側の人たちはただの背景として、心情を斟酌したりするべきではないのです。 でもなあ、この不倫された側のふたり、心変わりを聞かされてもつかず離れず女を見守り続けていた実業家の男はもちろん、3億ドルの資産家で篤志家の女の方も悪い人たちではないのでちょっとかわいそう。 この二人がくっつけばいいのにね。 交通事故、そしてすれ違いのあたりは今でも特に韓流ドラマなどで盛んにリブートされているけど、この映画の「天国にいちばん近いところを、あなたばかりを見上げていたの」なんて泣かせるセリフはこの映画だけのものでしょう。
[DVD(字幕)] 8点(2023-12-21 01:08:28)
8.  リリー
最近「ミセス・ハリス パリへ行く」も映画になったハリウッド流ファンタジー作家ポール・ギャリコ原作の映画化作品。 ファンタジー作家といってもこの人、出自がスポーツライターというだけあっていまいちファンタジーに振り切れてないところがあるんだけど、今のように映画でもテレビドラマでもアニメでもゲームでもノベルでもこってこてのファンタジーだらけになってしまっているなかではなんだかホッとできるような作風といえるかもしれない。 この作品の中で最もファンタジー要素といえるのは、たった一人の操作で人形があんなに細かい動作はできないだろ、って部分くらいだし。 わずか5巻の短尺もの、歌は「ハイ・リリー・ハイ・ロー」ただ一曲だけ。ダンスシーンも短いし断片的、華麗な群舞もない。 ダンサー出身のメル・ファーラーの面目躍如、かと思いきやあまり踊らないしレスリー・キャロンもあれ?いつものダイナミックなダンスは?って感じ。 これからMGMミュージカルを観るぞと意気込んでいるときには拍子抜けする映画かもしれない。 でもなんか観ててほっこりする。 これもやっぱりメイドインハリウッド。 ハッピーエンドがものすごくうれしくなる映画。 ただちょっと一人一人の心情の動きが複雑でわかりにくくなっているとこがあるのが難点。 心理描写はもっと単純でいいんだよ、みゅーじかるなんだから、って感じがしたかなあ。
[DVD(字幕)] 8点(2023-12-19 02:23:39)(良:1票)
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