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パブロン中毒さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 914
性別 女性
ホームページ http://ameblo.jp/cluttered-talk/
自己紹介 After shutting down my former blog, I'm writing some boring stories at new site. Anyone who's interested in, come along if you'd like to.

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1.  酔いどれ詩人になるまえに 《ネタバレ》 
運よくブコウスキーのドキュメンタリーと続けて見ることができたために、作り手の意図もよくわかったし、ディロンが良く勉強して役作りしたこともわかった。 ブコウスキーオールドパンクとセットで見て初めて良さを感じる作品ですたぶん。 とにかく似ている!ディロンが似ています。肩をすくめたような姿勢といい、穏やかで人を食った物言いといい。 この映画だけを見ると、「ここに至るまでのブコウスキー」と「この先長い人生を生きたブコウスキー」が無いために、社会不適応者でアル中の30男の日常、というだけなのであんまり面白くはない。 が、「6歳から11歳まで父親にムチで殴られた少年」が、「天才詩人としてカルト的人気を集めて74歳で白血病で死ぬことになる」までの「中間」の風景をそのまま切り取ったものであるとして見てみて初めて価値を持つのだと思う。被虐待児の成長後の姿ともいえるし、また天才の不遇時代の姿でもある。その意味では映画としては未完成、ブコウスキーファンにしか消費されない…ともいえる。 「まだ何者にもなっていない時代のある男性」として見ることで、ブコウスキー本人が言っていたように「種火を消さないことこそが重要」という人生訓として見ることができなくもないが(本人は成功訓とか人生訓とか垂れるわけはないが)。実際、滅茶苦茶な生活をしていてもチナスキーが作品を出版社に送り続ける(ポストに入れる)場面は一貫して挿入されている。 さて現実のブコウスキーのしゃべり方は「ブルー・イン・ザ・フェイス」で見たルー・リードにそっくりであった。これは逆で、ルー・リードが真似たというのが正しいのだろうたぶん。出身地も生息地も全然違うのに、話の内容も似ているし、目をつぶっていたら間違えそうなほど似ていた。ルー・リードが故意に真似ていないとしたらとても不思議だけど、共通しているのは「諦観」のようなものだ。 ミッキー・ローク主演作のあまりの不出来ぶりに腹を立てていたブコウスキーに見せたかったディロンのそっくりさんぶり。おっさん喜びすぎてあの世で心臓発作でも起こしかねないな。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-03-09 14:44:15)(良:1票)
2.  善き人のためのソナタ 《ネタバレ》 
ヴィースラー大尉はおそるべき無私生活者で、家族もなく、その住み家も生活感のないホテルのような部屋だった。唯一の趣味は仕事、規律に従うことを何より重んじ、曲がったことが許せない。そんな彼の生きがいは他人の嘘を暴くこと。嘘を暴き、秘密を告白させることすなわち他人に勝利する瞬間である。そうしてヴィースラーは他人に勝ち続けているので、私生活が無くても精神の均衡を保てた。 けれどドライマンの盗聴という、他人との直接対決無しでの秘密の収集作業は、ヴィースラーの精神状態をおびやかした。盗聴によって秘密を知りえても、彼には勝利の味も達成感も他人を組み敷いた優越感も感じられなかった。彼は尋問によって喜びを得る人間として成立していたため、盗聴向きの人間ではなかった。 子供とボール遊びをし、美人女優を恋人にし、誕生日にはパーティーに人が集まり、友人たちの心配をし、気が向けばピアノを弾く。そんなドライマンの生活と、暗い屋根裏で盗聴機器に囲まれ何時間も過ごしたうえ、誰も居ない無機質な部屋に帰りデブな売春婦(しかもショートタイム)しか相手にしてくれないヴィースラーの対比が見事である。二人は陰と陽。光と影。 私の解釈では、ヴィースラーは政治的に共感したというよりはドライマンたちを家族のように感じ、彼らの一部として関わってみたくなったのである。 その序章として、バーに入ってきたクリスタに話しかけてしまう。ドライマンの代わりに忠告してしまう。あげくは彼らの代わりにタイプライターを隠すところまでエスカレートする。 私はヴィースラーのとった行動を、レジスタンスを助けたというようないわゆる「いい話」レベルには考えたくない。これはもっと、純粋に個人的な問題なのだ。 ドライマンがヴィースラーを問い質したとて、彼は決して真実を語らなかったと思う。だからあのようなやり方で謝意を示したことは、リアリティにこだわる意味でも映画のしめくくりとしても最良であった。 ひとつ残念なのは女性の扱いで、女性はクリスタしか出てこないというのに彼女は薬物依存で他の男とも寝るうえ、最後は秘密を暴露して恋人を窮地に陥れるという、甚だ情けない人物としてしかも死んでしまうというところ。それならばー、せめてもう一人、頼りになるマトモな女性を出して比較させるべき。「だから女は信用できない」死んで償え、で終わるのは納得いかない気がするぞ。
[DVD(字幕)] 8点(2008-07-28 19:23:38)(良:2票)
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