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1.  ジェイソン・ボーン 《ネタバレ》 
旧三部作から順番に見直して、番外編の『レガシー』はダメだったけど「本編」のこっちは大丈夫だろうと思ったけど、こっちもダメだった。監督もポール・グリーングラスに戻り、『レガシー』ほどは酷くはなかったものの、どこか見所を見誤った感じが続く。まず、父親をめぐる過去に関するミステリーだけれど、この手の謎はどうでもよかった・・というのが正直なところ。実はこれは旧三部作からそうで、『アイデンティティ』以外はこの手の過去話は物語を動かすための装置ではあっても、ここに物語的なオチやカタルシスは感じなかった。あとは作戦室のCIA対現場のエージェント対決という、このシリーズ定番の場面が続くけれど、ギリシャやラスベガスの仕掛けが豪華になっただけで、この点でのアップデート感は弱い。ボーンが見せるプロらしい機転や「え、そっちにいたの?」という観客の目も欺く仕掛けのアイデアこそが本シリーズの魅力だったのだと思うのに、その不足を物量と力業で補っているように見えたのも残念。とくに一番の目玉と思われるラスベガスの無茶なカーチェイスは、ワイスピやM:Iシリーズのようなバカっぽさもあり、スパイのプロフェッショナリズム路線だったはずの本作のアイデンティティ危機みたいなものを感じさせました。
[インターネット(字幕)] 5点(2021-06-01 08:30:38)(良:2票)
2.  アトミック・ブロンド 《ネタバレ》 
雰囲気作りはすばらしい。歴史の大きな転換点にあったベルリンの雰囲気、80年代のイントロ最強二大巨頭といえるBlue Mondayで始まりUnder Pressureで終わる音楽。シャーリーズ・セロンの痛そうなアクションの数々。「当たれば痛い」という当たり前のことをちゃんと描いてる。アクションの描き方が丁寧で、動きがロジカルなのも見ていて気持ちいい。ただ、その雰囲気とストーリーが合っていないような・・・。いわゆる人間的なドラマよりも、誰が味方で誰が敵かわからない&実のところ主人公が何者かもわからないというサスペンスで引っ張るのだけれど、半分を過ぎたあたりからだんだんどうでもよくなってくる。ストーリーを追わなきゃという意識がだんだん麻痺してくる。終始鳴ってる音楽と見せ場多数のアクションもまるで「そうはいってもストーリーあんまり関係ないですよ」というメッセージに聞こえてくるというか・・・。スパイ映画、政治スリラー映画、アクション映画、音楽映画、シャーリーズ・セロン映画の要素をぎゅっと凝縮して2時間以内に詰め込んだ結果、トータルバランスがちょっとおかしくなったように思います。映画ってやっぱり足し算だけじゃなくて、引き算も大事なんだなーと思いました。
[CS・衛星(字幕なし「原語」)] 6点(2019-11-05 23:32:14)
3.  帰ってきたヒトラー 《ネタバレ》 
原作既読。ヒトラーの1人称視点で現代とのズレを描く原作と比べると、リストラされたTVディレクターのザヴァツキの視線も取り込んだ本作のほうが、視点が複雑でちょっと戸惑う。とくに、ドキュメンタリー的に一般人が登場するパートでは、彼らの嫌悪感や戸惑った表情がリアルで秀逸なだけに、いっそう視点がわかりにくくなる。また、この手の「出オチ」設定映画は、その「出オチ」で引っ張れる序盤から中盤・終盤への流れが難しいのだけれど、この映画もそのへんはあまりうまくない。ヒトラーとディレクターのロードムービー風の前半はブラック・コメディとして理解できるけど、政治批評色が濃くなる後半への移行のバランスが今ひとつで、総じて「楽しみ方」が宙ぶらりんのまま落ち着かない。けっこう長い『最期の十二日間』のパロディとかも、シリアス展開のなかで唐突に出てくるので笑えないまま。ラストの劇中劇風のオチも、そういうベタなディストピアSFみたいな展開でいいのかよくわからないまま。それでも本作がそれなりに妙な説得力を保持してるのは、ヒトラーを演じたオリヴァー・マスッチの怪演があってこそ。方向性は間違ってるのに一貫した立場から発する言葉に、登場人物だけでなく、いつのまにか自分も何かを期待してしまっていることにドキッとして、背筋が寒くなる。終始支離滅裂で一貫しない演出を補うどころか、そのなかで一本の筋が通ってしまっていたがゆえに立ち上がるカリスマ。その批評性に心底感心してしまった。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-03-30 16:31:59)(良:1票)
4.  裏切りのサーカス 《ネタバレ》 
よく言えば重厚、悪く言えば退屈。「陰謀」や「真相」が鍵の映画ではなく、イギリス諜報局(サーカス)のなかの人間関係の機微を楽しむ映画だということがわかってくると、楽しくなってくる。そこで描かれるのは、、カーチェイスも銃撃戦もなく、黒いスーツを着てなかなか本音を見せないイギリスのおっさんたちの人間関係なので、そんなのに興味がない人にとっては退屈でしかないのだろうけれど、1回目に「退屈」に見えたシーンも、2回目を見れば、そこにさまざまな意味が込められていることがわかり、全く別物に見えるのが面白い。罠にかかっているのに気づかずドヤ顔してしまう人、「同性愛」だと思った瞬間に全く意味が変わってしまう台詞、そしてどんな哲学的なことを考えているのかと思いきや実は奥さんのことしか考えてなかったという顔など、背景が分かると英国紳士たちの「演技」の奥深さを楽しめる。そして、ラストに人間関係がつながったところで再生されるパーティ・シーン(これは音楽も含めて本当に名シーン!)。このカタルシスは、結局この映画がスパイ陰謀モノではなく、組織のなかの人間関係モノだったことを如実に表しています。ただ。そう考えると、キャストのバランスの悪さは気になる。基本的には、主人公スマイリーと、ボスのコントロール、主要な幹部4人(ティンカー、テイラー、ソルジャー、プアマン)に加えて、その部下2人(ギラムとブリドー)のあいだの人間関係を描くのだけれど、やっぱりコリン・ファースのオーラというか存在感ありすぎなので、ほかがかすんでしまう(ブリドー役はとてもがんばっていたけど)。そのアンバランスがけっこう、そのまま本編のストーリーにも絡んできてしまうので、それがよかったのか、悪かったのか。「難解」というよりは、ほとんどの台詞やシーンが多義的なので、それを楽しむための映画といったところでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-08-06 09:42:09)
5.  ナイロビの蜂 《ネタバレ》 
『シティ・オブ・ゴッド』のメイレレス監督ならではのスラムの風景とかアフリカの人たちの描き方はやっぱり魅力的。ラスト近くの少年を飛行機に乗せるかどうかという、ギリギリの状況の「究極の選択」の重みも上映後にずしりと胸につっかえる。ただ、やっぱりサスペンス部分が惜しい。常にこちらの一歩手前で誰かが新事実を教えてくれるので、サスペンス感は薄い。妻の正体みたいな謎もあまり深まらないし、イギリス政府からも監視されてるはずなのにあっさりとケニアに戻れたり、国連支援組織の飛行機に乗れちゃったり。まあ、一番おかしいのは、あんなに重要なこと、なんで手紙に、それも手書き&署名付きで書いちゃうかなあ・・・という事件の根幹に関わる部分だったりします(原作がそうなのかもしれないけど、現代という時代設定を考えればあれはない)。というわけで、社会派スリラーとしての詰めの甘さが残念で、手ぶれカメラ演出もあまり効果的とはいえず、序盤のスラムの映像以外にはメイレレス監督の力量もあまり活かせていないなあというところ。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-01-24 22:44:16)
6.  ハンナ・アーレント 《ネタバレ》 
うーん、俳優のみなさんは熱演してたと思うし、映画としてもがんばってまとまっていたと思う。けど、「よくできた再現ドラマ」以上のものであったのかどうか。特に、白黒のアイヒマンの映像が強烈すぎて俳優さんたちのカラー画面での演技を喰ってしまい、ドラマと事実のバランスそのものがおかしくなってしまったように思う。また、映画としてのクライマックスとなる最後の講義が、ハイデガーの「受け売り」であったのも残念。いや、そもそも「言うこと」と「やること」が違っていたハイデガーの言葉を、そのまま文字どおりに受け止めて実践したのがアレントだったってことか・・・(え、それでいいの?)。講義の後の、学生の拍手もなんかベタ過ぎる。なんか、根源的な人間をめぐる問題を扱っている映画であるようでいて、実はそれはアレントがそうだったというだけで、映画そのものは、「そういう問題を扱っている」風に終始したのが残念でした。
[DVD(字幕)] 5点(2014-08-24 12:39:31)
7.  ラッシュ/プライドと友情 《ネタバレ》 
ロン・ハワードらしくて堅実だけどそれ以上ではない、という感じ。レースとドラマのバランスもよく、2人の主人公も個性的でわかりやすい。ただ、ラストの2人の会話の舞台設定には違和感ありあり。ボローニャで2人が会うような伏線ってありました? ラストシーンの為にとってつけたような設定で、最後のレース後からの流れも悪い。ロン・ハワードってラストにだめ押しのシーンを用意する傾向があるように思うのですが、あれ必要ないというか、この2人の場合あんなふうに「互いに認めました」みたいな会話のやりとりって必要? 言葉で語らなくてもレースで会話するのがF1ドライバーなんじゃないのかな。あとF1をTV観戦してた世代からすると、最後の日本GPのスタートでスローモーションを多用したのはダメ。スタートの時の静寂から轟音へというスピード感や緊迫感があれでは伝わらない。それからハントのレース前の緊迫感や恐怖を表現するのにアノ描写というのは、理解できるけど、毎度毎度繰り返されるともう少し別のやり方なかったものかと思ってしまう。全体的に堅実なのに詰めが甘いのもロン・ハワード印なのか。
[DVD(字幕なし「原語」)] 6点(2014-03-22 17:24:32)(良:1票)
8.  ワイルド・スピードX2
ヴィン・ディーゼルの退場とともに車バカの対決という前作の設定はどこかへ行ってしまい不安なスタートでしたが、王道B級アクション映画に見事に生まれ変わりました。カーシーンになるとキレて楽しそうなポール・ウォーカー、無駄にセクシーなエヴァ・メンデスは一見の価値あり。デヴォンさんは・・・(以下略)。ただ監督が、ジョン・シングルトン・・・。『ボーイズン・ザ・フッド』に涙した自分としては、なぜか複雑な心境です。
[CS・衛星(字幕なし「原語」)] 5点(2013-08-12 12:27:31)
9.  ボーン・アルティメイタム
3部作も通して描かれる「謎」の真相は、実際にはたいしたことはない。まあ、少なくとも「非アメリカ人」の観客からすれば、「へー、それで?」っていうような内容。でも、この映画の真髄も、やっぱりそんなところではなくて、「プロフェッショナリズム」に徹して描かれるアクション・シーン。今回の見せ場も、CIAのハイテク追跡網を、あくまでローテクを駆使して見事にかわしつづけるボーンの姿にあるのでしょう。その集大成がラストシーン! 思わず拍手喝采したくなる、見事なエンディングでした。グリーングラス監督に変更してからの手ぶれ映像の多用には賛否両論あると思いますが、大作化していく続編にありがちな妙な色気を出さずに、3部作を通して地味ながらも見事なクオリティを保ちつづけたことは、賞賛に値すると思います。
[DVD(字幕)] 7点(2010-09-04 18:00:10)(良:1票)
10.  ボーン・スプレマシー
2作目ともなると、記憶喪失ネタだけでは、どうやっても前作ほどのサスペンスを期待することは無理。さて、どう新しい「見せ場」を持ってくるか、と期待半分・不安半分で鑑賞。前作同様、あくまで伝統的な地味なアクション(殺し屋との肉弾戦、カーチェイスなど)をしっかりと見せるという心意気はプラス。続編だからといって、妙に新しいことをしようとしたり、無駄にスケールアップせずに、前作のいい部分をいい感じに受け継いだ佳作です。ただし、手ぶれや早いカット割りの映像は個人的にはマイナス。なにやらごちゃごちゃしているうちに、敵が倒れたり、車が飛んだりというのは、ちょっといただけない。優れた「アクション」映画である以上、ボーンの計算尽くされた「動き」をちゃんと見たかった。その部分の見せ方が雑な印象だったのがつくづく残念です。
[地上波(吹替)] 6点(2009-11-04 21:56:39)
11.  007/カジノ・ロワイヤル(2006) 《ネタバレ》 
前作の大味ぶりにがっかりし、ダニエル・クレイグの起用で失望に追い打ちをかけられた気分でしたが、なかなかどうして、007はしぶとい。看板はそのままでもすっかり別の映画になって見事に生まれ変わりました。クレイグのボンドは、とにかくひたすら一生懸命なんだけど、毒薬で死にそうになったり、男性なら誰もが恐れる拷問受けたりしてるシーンには、シリアスなのになぜか劇画調でコミカルな新しい味がありました。ただ、全体的にテンポが悪かったのが残念。とくに、拷問後のシーンの変調ぶりはいただけません。ポーカー→拷問で盛り上がったあとは、一気にアクションをたたみかけてほしかった。とはいえ、007が、また次回作が楽しみなシリーズとして復活したのはうれしいです。
[DVD(字幕)] 7点(2009-09-11 00:19:16)
12.  ボーン・アイデンティティー
ド派手な演出や大げさな音楽を廃したおかげで、主人公のプロフェッショナリズムを感じさせる無駄のない動きを堪能できます。久々に「丁寧で良質のアクション映画」を見たという感じです。ストーリーは、主人公ボーンの自分探しが主軸なんですが、冒頭からCIA側の動きも見せてしまったおかげで、こちらのサスペンス色が薄かったのがちょっと残念。それから、ヒロインのマリーも、お約束とはいえ中途半端な印象。途中の2人の押し問答がストーリー的にあまり必要なかったように思えました。それでも、CG全盛のこのご時世に、こういうプロ魂を感じるアクション映画がちゃんとシリーズ化されて高く評価されているのは、なかなかうれしいものです。未見の続編も楽しみ!
[地上波(吹替)] 7点(2009-06-23 14:27:24)
13.  イーグル・アイ 《ネタバレ》 
ユビキタス社会に潜む恐怖というテーマ自体は現代的といえるかもしれないし、わけもわからず巻き込まれる序盤の展開は、娯楽映画の王道という感じで「これはちょっと面白いかも」と思ったけど、種明かし後は失速。とくに「アリア」のデザインが、いかにもB級SF映画的で興ざめ。サーバーの集積のような思いっきり機械的でリアルな感じにするか、SF的な独創性にあふれたものにしてほしかった。「アリア」に唯一認められた副大統領が鍵になるのかと思ったらそうでもないし、政治スリラーとしても中途半端。ひまつぶし以外にはあまり進められない。
[ビデオ(字幕)] 5点(2009-02-22 14:15:13)
14.  レッド・ドラゴン(2002)
『羊たちの沈黙』は、ぼくにとってはジョディ・フォスターの映画だったんだなあと再確認。エドワード・ノートンも好きな俳優だけど、『羊たち』に漂っていたセクシャルな雰囲気が消えてしまうと、レクターとのやりとりにどうも緊迫感が足りなくなってしまう。ダラハイドとリーバのシーンの危うさはよかったけど、やっぱり普通のサイコサスペンスになってしまった感じでした。ただ、ラストのおまけは、ファンにはうれしいですね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2007-05-06 16:20:43)(良:2票)
15.  クラッシュ(2004)
サンドラ・ブロックが後半に言う「私がこんなにイライラしているのは、黒人に車を盗まれたことだけが理由じゃない」という一言が重い。この登場人物たちは、自分が抱えている問題を、「見た目」「言語」「文化」「宗教」という、わかりやすい<ちがい>に押しつけ、自分の境遇を「やつら」のせいにして、なんとか自分を納得させて生きている。しかし、そんな人たちの人生が重なり合い、自分で作り出してきた殻を破ろうとする後半の展開は本当に感動的だった。難をいうなら、舞台がLAじゃなくて、どっかの小さな町なんじゃないかと思うくらい、登場人物どうしの偶然の出会いが続くことかなあ。最初から最後まで、そのあたりがちょっと都合よすぎ・・・。せめて、PTA監督の『マグノリア』くらい、微妙な登場人物どうしのつながりが存在していれば、そのあたりも気にならなかったのかもしれないけど。
[映画館(字幕)] 8点(2006-04-07 09:05:26)
16.  バーティカル・リミット
これはキビしい。典型的な「予告編」映画。期待の雪山描写も予告編だけで十分。クリス・オドネルもアクション映画の主役としては微妙だなあ。
[地上波(吹替)] 3点(2006-01-07 11:07:25)
17.  アビエイター
よくある伝記物と違って、あまり時代背景の説明やエピソードの消化にこだわらず、ハワード・ヒューズという人物の偏執狂的なキャラクターに焦点を当てたのは正解だったと思う。終盤に描かれる、ヒューズの奇行と公聴会での見事な切り返しは、ヒューズという人物だけでなく、人間に普遍的な多面性というのを表しているようで迫力十分だった。「ギャング・オブ・ニューヨーク」では力量不足だと思ったディカプリオの役者としての本当の実力を見せつけられたようで感服。難を言えば、いまいち盛り上がらないラストか。3時間、物語につきあってきた観客が、「ああ、これで終わるんだ」と思わせるようなラストシーンを用意してほしかった。
[DVD(字幕)] 7点(2005-12-19 02:20:37)
18.  モーターサイクル・ダイアリーズ 《ネタバレ》 
ロードムービーとしては、やや「凡庸」で「陳腐」。とくに、ラストの川泳ぎのシーンは、突然とってつけたような感動演出でゲンナリ。なんか、最終回に主人公が突然マラソン大会に出場して強引に話を盛り上げるテレビドラマみたいだった。それでも、観客は、エルネストのその後を知っているからか、一つ一つのシーンや台詞やナレーションが妙な深みをもっているように思えてくるから不思議だ。あと、前半のバイク旅行のシーンは、その疾走ぶりよりも転倒シーンのほうが印象的だった。うーん、やっぱり不思議な映画だ。
[DVD(字幕)] 7点(2005-11-14 15:15:33)
19.  コンフェッション(2002)
豪華キャストにカウフマンの脚本ってことで、期待しすぎたか・・・。スタイリッシュな映像も、話がつまらないと逆効果。面白くなりそうな素材はあちこちに転がってるのに、1本の映画にまとまると、どうしてこんなに退屈なのか。こんなことになるんなら、もっとストレートなコメディか、サスペンスにしておけばよかったのに・・・。ジョージ・クルーニーは、がんばって独自色を出そうとしてたみたいだけど、(地味バージョンの)ソダーバーグの劣化コピーみたいな感じで残念でした。まずは、基本に忠実な作品をしっかり撮ることが大事なのでは。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2005-08-27 17:43:21)
20.  キングダム・オブ・ヘブン
『グラディエーター』でCG史劇ブームを起こしたリドリー・スコット監督自らが、そのブームに終止符を打つべく製作したような作品だった。アンチ・マッチョなヒーロー像、十字軍と宗教的寛容という正邪が明確でない微妙なテーマ、迫力があるけどあっさりとした戦闘シーンなど、観客の期待を少しずつ裏切りながら物語は進む。ここ最近に乱造された駄作史劇にはうんざりしていたので、こういう監督の決断(?)は歓迎したい。とくに、オーランド・ブルームのオーラのない主役ぶりには好印象。これを、アンチ・ヒーロー史劇をつくろうとしたリドリー・スコットの狙いだったと考えるのは、買いかぶりでしょうか。 とはいえ、1本の映画として見ると、あまり面白くないというのは致命的に残念。テーマも映像もすばらしいと思うのだけれど、脚本の問題なのか、話のメリハリに乏しかったんで、6点がせいぜいというところでしょうか。
[映画館(字幕)] 6点(2005-05-22 21:51:48)
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