21. 悪人伝
《ネタバレ》 主演のマ・ドンソクは、いかつい顔なんだけどなぜか悪党には見えないという稀有な役者。 どこか憎めない、愛すべきキャラクターを演じさせると、右に出る者はいないかもしれない。 一方の刑事役は、残念ながら迫力が少し足りない。正義感もそんなになさそうだし、マ・ドンソクとのコントラストでどうしても負けちゃうのは仕方ないか。 そしてこの二人が追っかける連続殺人犯が、また憎たらしい。無意味に殺人を重ねていく様は、異常な迫力に満ちていて恐怖すら覚える。 極道と刑事が甘っちょろく手を組まず、反発し合うのも面白くて引き込まれた。 ラストは主役の二人共が望む結末でスカッとした。 ハリウッドが好きそうな映画。 [インターネット(字幕)] 6点(2022-02-26 18:18:32) |
22. 目撃者(2018)
《ネタバレ》 殺人を目撃するまでの緊迫感は、韓国映画らしい容赦の無い暴力描写で息が詰まった。 全く躊躇なく金槌を打ち下ろす犯人と被害者の女性との間に何があったのか。 復讐を恐れる主人公の心配もさることながら,私としては犯人の動機の方が気になった。 しかし、蓋を開けてみればシリアルキラー。動機ないじゃん。 目撃証言だけが頼りという筋立て上、仕方のない展開ではあるのだろうけど、土砂崩れで都合良く数々の遺体が姿を現すなど、演出としてはちょっと疑問符が付く。 何より、いくら他人に無関心な都心部だって、マンションの敷地内のど真ん中で金槌を振り上げたりはちょっと考えられない。それなら、もう少し振り切った殺人鬼に仕上げないと。 なんだか後半の失速が残念だけど、事件を解決に導く敏腕刑事がなんだかカッコよくて、そこに加点したい。 [インターネット(字幕)] 6点(2021-09-28 20:29:17) |
23. 箪笥
《ネタバレ》 複雑。 妹が死んでいることはなんとなく気がついたものの、姉が若い義母と自分を重ねていることには、最後まで思い至らなかった。 父親が電話している相手は誰なんだとか、義理の弟夫婦の不自然な態度とか、最後まで観ると辻褄は合うような気がするのだが、疑問に思うことが多くて、映画として楽しむことができなかったのは残念。 自分が死んでいることを認めたがらない妹と、妹の死に責任を感じて精神に異常をきたした姉という、ホラーとサスペンスのカオス。 中途で時々登場する霊の描写に時代を感じる作品。 [インターネット(字幕)] 6点(2021-01-10 09:46:51) |
24. オールド・ボーイ(2003)
《ネタバレ》 筋書きの意外さを楽しむ映画なんだろうけど、謎が解けた後も全くウジンに共感できずに、後味の悪さだけが残る。 なんて身勝手な男。 部下のハン室長も気の毒。 姉のためではなく、自分の鬱憤を晴らすために15年をかけたとしか思えない。 暇人。 ただ、狭い通路で数十人相手に金槌で格闘するシーンは、縦ではなく、横からのカット。これがなかなか見応えあったので、そこに加点。 [インターネット(字幕)] 6点(2020-01-24 22:35:23) |
25. 凍える牙
ソン・ガンホが出ていると、それだけでまあ外さないだろうなという安心感で観てしまう。 本作も外しはしないんだけど、話が少し複雑で、登場人物の名前が覚え切れない…。 邦画の「黄金の犬」を何故だか思い出しつつ鑑賞。 動物が絡むとリアリティを出すのが難しいが、そこはなんとか及第点じゃないかな。 [インターネット(字幕)] 6点(2019-12-22 00:59:36) |
26. 第7鉱区
《ネタバレ》 モンスターが燃料枯渇の解決に一役買う設定はなかなか興味深かった。それだけに惜しいのは、前半長くない?途中で観るのを止める誘惑になんとか打ち勝って、やっと佳境にたどり着いた感じ。 モンスターの造形はこの際置いておくとして、人物設定は少し不満が残る。 渋い隊長が実は悪役だったというのは、おお!ってなったんだけど、クズに思えた上司が実は正しくてナイスガイだった、ってなるのかと思いきや、やっぱりクズだった。そこは期待を裏切らないでいい奴じゃん!で終わって欲しかったなあ。 で、ヒロインなんだけど。 演技が、というか目線が過剰なんだよね。きっ!って睨むシーンを多用してるんだけど、それがもうちょっと鼻について正直観るのがしんどかったというか、可哀そうだった。あれ、監督の演出なんだろうけど、役者が気の毒。 そこが一番気になったんだよなあ。 なんだかもったいない映画。 [インターネット(字幕)] 5点(2022-08-23 07:37:55) |