1. 純愛中毒
途中まで、「どうなっているんだろう?」と思わせぐいぐい引っ張っていく展開には大変ひきこまれました。ただ、こういうのって、ラストで全てが説明されて、見ている側にそれまでの複線の数々を後から思い出させ、納得させてなんぼのもんだと思うのですが、あのラストでは説明のつかないところも幾つかあって、そこのところが少し気に食わなかったです。 [DVD(字幕)] 6点(2006-05-27 15:46:29) |
2. ブラザーフッド(2004)
観る前には戦争映画でどうして『ブラザーフッド』という題なんだろうと思っていましたが納得です。しかしながら、ジンテとジンソクの登場シーンで仲の良さを強調しようとするあまり、少し気持ち悪いです。いい年して手を繋いじゃったりアイスキャンディー一緒に食べたり。 そしてその後の急展開にビックリ。戦争開始から一日であんな理不尽に徴兵されちゃうんですかね?懐疑的になってしまいました。母親が追いかけるのを兵士が誰一人止めないのも変でした。 戦闘部分の描写は素晴らしいですね。ただ最初突然襲われたときは画面がグラグラで見ていて気持ち悪かったです。あと、途中夜の戦闘シーンで画面が暗くて何がなんだかよく分かりませんでした。でよく分からないうちに終わってて喜んでて、あ、そうなのってついていくのがやっとでした。 話にはあまり乗れませんでしたね。あんなに綺麗な嫁さんと優しそうな母親いるのに、「自分よりも弟を」と思うのかなと。僕があのお兄さんなら病弱な弟をかばって共倒れするより自分が生き残るほうに全力をかけると思いました。弟も弟です。一人前になってから兄に文句たれてくださいな。と思ったら突然弟もパワーアップ、よく分かりませんね。 4点(2005-01-28 00:06:04) |
3. 永遠の片想い
《ネタバレ》 これは本当に素晴らしい作品でした。というか素晴らしく「うまい作品」でした。チャ・テヒョンが出会う二人の女の子が、一人は清楚で少し内向的そうな子、もう一人は快活な女の子として登場し、これを観ている男性は少なくとも一方には心奪われてしまうのではないでしょうか。つぼを押さえています。それに女の子二人が一緒に泊まるシーンも、完全にツボ狙いですが、もう私はそのシーンにやられてしまいました。 またこの映画、実に「かわいらしい映画」です。悪く言うと、すごくベタでコテコテで、小恥ずかしいぐらいです。一目ぼれをして自転車でタクシーを追いかけちゃったり、寝ている女の子二人の足の裏をこちょこちょやっちゃったり。 後半から少しずつそれぞれの気持ち、事情が出てきて、そこからはぐっと引き締まった話となり、また最後の逆転劇、数々の伏線の意味が分かった時には「絶妙」と思いました。 「この小恥ずかしさをかわいさと受け止めることができるなら」、極上の一本だと思いました。 9点(2005-01-28 00:03:26)(良:2票) |
4. ホワイト・バレンタイン
映像の撮り方も古臭いし、チョン・ジヒョンの衣装も、パク・シニャンの髪型もセンスがまったくありません。 途中からはもう、「君たち早く気づこうよ」とヤキモキしてしまいますが、ラストの絶妙さがカバーしていると思えちゃうぐらい、いい終わり方でした。韓国映画は終わり方が綺麗だと思います。 5点(2005-01-28 00:01:59) |
5. 4人の食卓
個人的にこういう怖いのは苦手なんですけど、その自分の趣向を反映させないようにしても、何が面白いのかよく分からない作品でした。そもそもチョン・ジヒョンが登場するまで30分もかかっており、ジヒョン目当ての僕はヤキモキして見ていました。 前半の恐怖の誘い方はすごくうまいと思います。というか日本人に良く合います。アメリカのホラーって「バッ」と出てくる感じですけど、日本のは顔のアップから少しずつ振り返ったりだとか、少しずつ目を開けてとか多いと思います。この映画ではそういうふうにためてためて恐怖を見せていて、うまいなと思いました。しかしながら、途中から主人公のジョンウォンの半ストーキング行為がイヤになりこの時点で物語から離脱しました。 3点(2005-01-28 00:01:18) |
6. 僕の彼女を紹介します
不発。チョン・ジヒョンがかわいいだけの映画になってしまっています。クァク監督ならもっとできたはず。カツラのネタは彼を抑えていた二人もカツラで、掴んだ時ずるっといっちゃうっていう、ギャグのたたみかけも期待できたし、双子のお姉さんをもっとストーリーに絡めたりできたのになぁと思ってしまいます。 さらには、チョン・ジヒョンを『猟奇的な彼女』のイメージのまま引っ張りすぎです。もっと違った面の彼女を見ることを期待していました。どうした、クァク監督? ですがこの監督の「ピアノ」と「雨」の使い方は本当にうまいと思います。二人で雨に濡れながらはしゃぐシーンは、チョン・ジヒョンが本当にかわいらしく、胸が痛くなりました。僕は前二作が大大大好きで、ホントに大好きで、あまりにも期待しすぎていてしまいました。クァク監督、次回作で絶対リベンジしてください! 3点(2005-01-27 23:59:37) |
7. スキャンダル(2003)
ストーリーは好きですよ。「韓国版光源氏」的で。雰囲気もすごくいい。ガチガチの貞操観念が伝わってきたからこそ、ペのプレイボーイっぷりやそれに堕ちてしまう女性達が際立っていました。ただ邦題がいけていないのが至極残念。 韓国の女優さんはやはり美しかったです。日本の女優さんでこういうシーンがうまいのは皆無だと思います。日本も見習わなあかん。( 6点(2004-12-10 16:20:29) |
8. シルミド/SILMIDO
『初恋のきた道』と同じくらい、人が走っている映画を見ました。もっとも、向こうはかわいい女の子でこちらはゴツイおっさん達でしたが。 大杉漣&斉藤洋介あらため、ソル・ギョング&アン・ソンギお見事。アン・ソンギの重厚な演技、もう大好きです。訓練兵たちを思いながらも上からの命令には逆らえない状態で、ああいった行動に出たという苦悩が伝わってきました。 それにしてもこれが史実に基づいているというのは驚きです。ほんの40年位前のお隣の国で、死刑囚から暗殺専門の軍隊を作るなんていう小説めいたことがあったとは。 7点(2004-12-10 16:17:43) |
9. 八月のクリスマス(1998)
《ネタバレ》 この映画のいいとこは感動を押し売りしないところだと思います。やすっぽい映画だと、意識の薄れていく恋人の横でわーんわーんとなりがちですが、それだと逆に引いてしまいます。しかし、この映画では、最後までダリムのほうは、ジュンウォンが死んだことを知らないのではないでしょうか。それがまたこの話を一層悲しくします。 9点(2004-08-29 00:34:07) |
10. LIES/嘘
いやはや見ていてしんどかったです。この映画は露骨な性描写から韓国で発禁になった、ということを聞いていました。性描写がきつい映画は『愛のコリーダ』『エマニエル婦人』など見ていたので、まぁそれほどでもないだろうなと思っていたのですが、「サディズム」と「マゾヒズム」をあぁも描かれるとその痛々しさに目を覆いたくなりました。 3点(2004-05-04 16:08:32) |
11. ラスト・プレゼント
《ネタバレ》 この映画の成功のポイントは、主人公をお笑い芸人にしたところだと思います。心臓マッサージのところ辺りまでは、心臓マッサージという壮絶なシーンとお笑いというギャップが受け入れがたく、ピアニストとかもっときれいな職業のほうがいいんじゃなかったのかなと思ったのですが、終盤のシーンで舞台を見ている奥さんの前で涙を流しながら、笑いの舞台をこなすヨンギさんを見て、そのギャップの大きさに(・_・、)グスンと来ました。 8点(2004-03-08 23:34:12) |
12. イルマーレ(2000)
《ネタバレ》 エンディングに向かっていく流れは、中盤ぐらいで予想できていたのですけど、それでもジ-ンときちゃいました。---◇---やっぱり、韓国映画ってすごいですね。今回も、「コーラ」の目線でカメラを動かしたりして。僕は最初、この動き何なの?と思ったのですが、「コーラ」のものだと解って、あとで巻き戻してみてしまいました。あと、街路樹のある散歩道を歩くとことか、そのままカメラを回しているのに僕らにはちゃんと二年のときを挟んでいるように見える。すごいです。 8点(2004-01-28 12:21:39) |
13. ラブストーリー
あるところで僕らのストーリーの予想を裏切る意外性を見せてくれ、また別のところでは僕らが望んだものを見せてくれる素晴らしい作品でした。頭の回転が速いと話の先が見えるんでしょうが、僕は「え、何?」と始めに違和感を持ち、その後ちょうどいいタイミングでそれが意味するところが分かり、感動に包まれるという場面が多くて、僕と波長が合う映画でした。 後半に行くに連れ、話がぐっと深まり、切なさが増していくのは、前作と同様で、さすがです。 9点(2004-01-20 20:23:14) |
14. MUSA-武士-
この映画は、2時間半を超える大作ですが、そのほとんどの時間を「戦い」に費やしています。元に追われる中で、張り詰めた稜線のような微妙な人間関係が、少しずつ見えてきます。戦闘においては、多くの血が流れ、首が飛ぶ、矢が貫通する、などの目を覆いたくなるバイオレンスが満載です。しかしながら、これらのバイオレンスは決して過剰なものとは思いません。人を切りつけたときには血が流れる、そんな当たり前のことを描いており、昨今のように、バイオレンスを「アクションシーン」と銘打つことで、その痛みを覆い隠して互いに戦いあう映画のほうがどうかしているのではという気にさえさせてくれます。そして、多くの人間が死にます。しかし、先ほど上げた人たちはもとい、ほとんどの明・高麗の人たちの死には確固たる「重量感」があり、どの一人の死も、バッググラウンドがあり、疎かには描かれていません。多くの「死」の中で対照に描かれる「新たなる生」の部分も実に感動的です。--◇--本作品からは、人間関係には損得感情や論理を超越した何かがあるように思えます。終盤において、明らかにチャン・ツィイーを差し出したほうが多くの人が助かるし、しかも、船や軍隊がなかったのだから敵国の姫になどもう用はないはずなのに、それでも守ってしまう高麗の戦士たち、そしてそれになぜか共感できる自分。理由がまったく付けられないのにそれでも分かる不思議さ。非常に面白いなと感じます。 10点(2003-12-26 14:08:53)(良:1票) |
15. シュリ
北朝鮮と韓国の複雑な事情を堅実に反映し、そこに美しく人間関係を載せることに成功した映画だと思います。ストーリーをまったく知らないで見始めて、前半は人物関係などの把握に苦労してしまったのですが、中盤にかけ事件や人物の正体が明らかになっていくにつれて引き込まれていき、最後には胸にじ~んと来ました。かなり銃撃戦のシーンが展開されていたのですが、銃撃戦は「銃大好き国家」のアメリカにやらせておけばいいと思うんで、僕としてはもっと人物の描写を徹底してほしかったなと思います。 6点(2003-12-09 00:04:52) |
16. 二重スパイ
もう一見たいと思わせるほどの印象はないものの、「面白い」と思える佳作でした。僕個人のアジア映画びいきも根底にはあると思うのですが。最冒頭から緊張感があり、そこから拷問のシーンへと行くシークエンスは見ごたえがあります。また、この拷問のシーンの描写とかは結構なバイオレンスで、思わず眼を覆いたくなりますね。ストーリー的には、韓国映画のメインテーマの一つである「南北対立」の話でしたが、つい先日南北ものではないものの、設定が遠からず近からずなアジアンスパイ映画の秀作「インファナル・アフェア」を見てしまっていたので、少々ふ~んって言うところがありましたが、「インファナル・アフェア」を見ていなかったらかなりの感動が得られただろうなと思います。この「二重スパイ」では、警察の側が一枚、また一枚と薄皮を取っていくように肉薄していく主人公の正体への緊迫感もさることながら、スパイという自らの運命に縛られ、それでも愛する者を失いたくないというコ・ソヨン演じるユン・スミという女性に注目してみてもとても見ごたえのある作品だなと思います。 7点(2003-12-02 00:24:51) |
17. 猟奇的な彼女
様々な伏線やこちらをドキッとさせてくれる仕掛けがいっぱいで面白い。何よりさえない男と強気な彼女のミスマッチがほほえましい。最後には本当に泣けた。最高の一本です。 9点(2003-07-13 20:16:40) |