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あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 2524
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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1.  K-20 怪人二十面相・伝 《ネタバレ》 
良く出来てます。深みは全くないけれど、こんなベタベタな娯楽映画に深みなんて必要だとも思いませんし。アメコミものみたいな世界ですが、ヘンにドラマ性高め過ぎちゃって、爽快感もクソもなくなっちゃってるようなヘタなアメコミものよりもずっと楽しめます。何より、ここには体を使ったアクションが生み出す気持ち良さっていうのがありますし、ここ一番ってところでキチンとここ一番な展開を見せてくれる、っていうのが気持ちいいです。第二次世界大戦を回避した日本、っていう設定が凝っていて「なんとなく、感覚的に、見立てて」ではなくって、ちゃんと隅々までCGとセットで作り出されている世界観が魅力的です。小林少年が最後までいけ好かないヤツだったりするのは、ちょいとアレですが(明智探偵に関しては、なんだか最初っから胡散臭いワケですが、結局コレは元々そういう映画なんですよねぇ?)、勇壮にしてゴージャスなテーマ曲に乗せてガンガンとアクションシーンが展開されると、日本映画でもできるんじゃん、単に今までやらなかっただけなんじゃん、と。このレベルで安定して日本映画のヒーローアクションものが出てくるのならば、別に日本人の方を向いてないようなハリウッドものは要らないんじゃない?くらいに思ったのでした。実写の強みを感じさせてくれる映画です。
[映画館(邦画)] 9点(2009-01-05 20:40:43)
2.  原爆の子 《ネタバレ》 
原爆は日本人全体の奥深いところに傷を付けたのだと思います。この映画は原爆によって直接もたらされた悲劇ではなく、終戦後も続いてゆく悲劇を描いています。親を失った子供、後遺症によって命を奪われようとしている子供、生活の全てが破壊され、何もかも失い、僅かな希望だけを頼りに生きる老人。原爆によって破壊された広島の街は、現実にフィルムに焼付けられた廃墟と瓦礫と、そして復興の兆しを見せる世界。悲劇に対比するように、原爆とは無関係な世界を生きているような人々の姿も焼付けられてゆきます。しかし、目を背けてもその傷が消える事はありません。この映画が撮影された終戦7年後と違い、今は61年もの歳月が経過し、その傷は消え去ったようにも見えますが、実のところ永遠に消える事はないのだと思います。その悲劇の上に今の生活が成り立っているということ、それを忘れる事で悲劇は繰り返されることを、この映画は力強く示しています。飛行機の音に不安げに空を見上げるラストシーンは、その不安が的中しなかった訳ではなく、今もまだずっと続いているものなのですね。
[DVD(邦画)] 8点(2006-08-15 00:41:34)(良:2票)
3.  劇場版 呪術廻戦 0 《ネタバレ》 
 日曜の朝、神田沙也加さんの訃報にショックを受けて一週間でいちばん大切な時間「『プリキュア』見ながら朝ごはん」も味が全く判らず(コロナでなく)、何もやる気が起きなくて朝の9時半から夜の9時半までぼーっとアニマックスの『呪術廻戦』一挙放送を全部見てたわ。  それは伝統的なジャンプマンガフォーマットに最近のヤな流行りの人体欠損流血要素盛り盛りマンガでついでに『ハリー・ポッター』なカンジで(かなりスレたカンジのハリーとロンとハーマイオニーよね)、あんまり面白くなかったのね。もっともアタシは48年も前に『りぼん』『週マ』『別マ』に走って『ジャンプ』から離れてるので『ジャンプ』の何を語れるの?ってのはあるんだけど。   そんな状態でついでに『鬼滅』ボロクソに言ったアタシだから当然コレもボロクソに言いそうなモンだけれどこちらは楽しんだし面白かったわ。  何しろちゃんと映画一本で物語の始まりから終わりまで描かれてる、ここ大切ね。『呪術廻戦』の知識が一切無くてもこれ一作で楽しめる作りになってるの。  展開は早いし登場人物多いしエピソード盛り過ぎお団子状態で、もう少しゆっくり個々のキャラのドラマをじっくり見せて欲しいわ、とは思うものの、シネスコの画角に緩急、メリハリのあるアクションとドラマとスペクタクルの絵巻が繰り広げられて、映画見てる、って感覚をしっかりと感じさせて貰ったわ。   それに異形の者との純愛映画として『スタートレック』(ロバート・ワイズ版ね)『スペース・バンパイア』『パラサイト・イヴ』にも通じる(引用作品がイマイチ?)、クローネンバーグ的でもある物語を見せてくれてそれが感動的だったりして。  主人公・憂太は声だけじゃなくて性格的にもかなりシンジ君だけど正編の方の少年マンガ特有の最初から万能感丸出しな主人公・悠仁に比べると奥ゆかしく?って好感度高め。スクイブな真希姐さんは魅力的だしパンダ可愛いし。   あからさまに2曲の歌の尺に合わせた画面スカスカクレジットのろのろスクロールの長いエンドロールがウザかったのとマーベル映画的なエンドロール後のエピソードが???ってカンジだったけれど(アレで満席のお客さん達の余韻がヘンな事になってた気も)、洋画大作を蹴散らしてまで公開された事に怒りを覚えるような低レベルの作品ではなくてひと安心ってところ。
[映画館(邦画)] 7点(2021-12-26 11:17:45)(良:1票)
4.  劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン 《ネタバレ》 
 テレビシリーズを見ているか否かで、伝わってくるものに大きな差が出てしまうのは、もう仕方のないことなのかもしれないわね。いきなり映画版から見て「意味不明」って文句タレるコトが多いアタシだけど、これはネトフリで全話見ていたのでこの映画版に期待してたし、しっかり堪能することもできたわ。  それまでに描かれたエピソードを見ていれば、ヴァイオレットの表情1つ1つにどんな背景があってその顔をしているのかが理解できて、切なかったりツラかったり。ヴァイオレットが学んできた人の心、ヴァイオレット自身の心、その流れが最後にこの映画に辿り着いて。  冒頭から『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の物語を過去の話とすることで、ここでピリオドが打たれる、って宣言しているワケで、テレビシリーズと前回の番外編的な映画を経てきていると感慨深いものがあるわ。   でも映画として不満点もないではないのよね。  140分と長尺だけど、物語的には2時間以内に収まるわよね? なんか勿体付けた演出が多くて(やたら意味ありげに尺を取ってるカットが多いわ)、テンポ悪いしダレ場もあって。これで完結、ってコトで一応レギュラーメンバー出しておかないと、って感じで必要とも思えないキャラを出して時間を浪費してるようなシーンもあるわ。会話シーンの単調さをごまかすためか、会話途中でハンパに俯瞰(キャラ2人くらいをちょっと見おろしてる)になる絵が何度か登場するけれどそのカメラポジションは無意味だし。そのハンパさはシネスコの画角を持て余しているようにも思えたわ。  それに容赦のなさで定評のある?吉田玲子脚本は今回語り過ぎ。まー、みんな心を説明するする。見せ場押す押す。  ユリスのシーンはここぞとばかりに泣かせを引っ張りまくり。  最後なんかアレ、ヴァイオレットと少佐の浜辺のシーン長過ぎじゃない? いよいよこれで終わり!ってコトで盛りまくって盛り過ぎた、みたいなカンジでクドいわ。でもほんの短い1カットだけヴァイオレットの泣き顔にあえて鼻水描いたのは良かったわ。そりゃ泳いであんだけ泣きゃ出るわよ、鼻水。   個人的にはヴァイオレットちゃんがロリコン少佐の呪縛から解放される結末を期待してたんだけどねぇ(台無しな感想)。ヴァイオレットちゃんが幸せならば、まあそれでいいんじゃない?
[映画館(邦画)] 7点(2020-09-22 22:48:09)
5.  劇場版 響け!ユーフォニアム 誓いのフィナーレ 《ネタバレ》 
 アニメって基本、映画しか見ないので『ユーフォ』はこれまで総集編な1作目と『リズと青い鳥』だけ(2本目の総集編は見てないの)。でも、あとこの作品だけでも問題ナシってカンジね。  っていうか、どうも『ユーフォ』ってドロドロした人間関係がメインになってて、見ていてシンドいのよね。映画見て、じゃあテレビシリーズも、ってカンジにはならないのよね。そのドロドロを延々と見せ続けられるの?って思うと。  『リズと青い鳥』は山田尚子監督のウデでアートに昇華されてキラキラと素晴らしい作品になったけれど(最悪なドロドロ『聲の形』ですら見事にアートにしてみせたワケだし)、山田監督がワキに回ってるこの映画はワリとストレートというか通俗的というか。  山田監督だったら、って思う瞬間もあったけれど、でも、『リズと青い鳥』との棲み分け、って考えても今回はこれで正解なのかもしれないわ。  こちらは久美子という主人公を置きつつも、群像劇で俯瞰した描き方が必要なわけだし。   個人的にはみぞれと希美の、あの後の世界、コンクールでの姿を見られただけでも十分に感動したし。二人ともコンクール場面以外ではチラチラとしか映らず、セリフすら無いような状態だったけれど。でも『リズと青い鳥』(映画)ではごく断片でしかなかった『リズと青い鳥』(曲)をクライマックスでたっぷりと聴かせてくれて、ひとつの完成形を見せてくれたワケで。   でも、この作品こそが『響け!ユーフォニアム』という作品世界の集大成にして到達点・・・というわけでもなくて、そして未来に続く、って状態に、もうちょっと見せてくれない?って思ったりもするのだけど、それは贅沢なハナシなんでしょうねぇ。フィナーレって謳ってるしねー。  っていうか、未映像化な原作が存在してる『けいおん!』の三期すら作ってくんないしねー(『けいおん!』と『ガルパン』は映画から入ってブルーレイ買ってまでテレビシリーズ全部見た数少ないアニメね)。
[映画館(邦画)] 7点(2019-04-28 19:26:26)
6.  劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語 《ネタバレ》 
 まあ、つまり『ビューティフル・ドリーマー』なんですけど。   その世界、あえて『まど☆マギ』で正統派魔法少女モノをやってみました、っていう冒頭部分の違和感、だけど意識下でほむらが望んだソレは、みんなが見たかったソレなのかもしれません。アンソロジーものが悉く幸せで明るい魔法少女を描いているように。  つまり、あの世界に閉じ込めているのはほむらの意思であると同時にそういうヌルさを望むファンの意思でもあるようで。   いよいよメタものとしての色が強くなった映画新作は、そう考えると後半の徹底的な世界の破壊と明確な偽りの世界への再生がやたら皮肉に満ちたものに見えてきます。  まどかの幸せを心から願ったはずのほむらの気持ちは、しかしここに来て世界を包むエゴの塊へと置換され、これまでの物語の全てがほむらのエゴに内包された存在に過ぎなかった、キャラ達を翻弄する真因と思われたインキュベーターですらも抗えず支配された憐れな存在へと堕してしまうこの到達点は、前作の極端な、でも「どうにも納得のゆかないハッピーエンド」を更に超越してゆきます。   それに失望や絶望を抱いた方が健全なのかもしれません。ほむらの選択によるオチ(エンドクレジット後の映像まで含んで)を「最高に幸せなバッドエンド」として感じてしまえたとするならば、それは色々とこじらせているようなカンジで。これは観客に突き付けられたリトマス試験紙みたいなものとでもいうのでしょうか。   個人的にはそれに納得できてしまいましたし、とても心地よかったりもしたわけですが・・・    マミさんと劇団イヌカレーいっぱいだったしね。
[映画館(邦画)] 7点(2013-11-06 21:42:21)(良:1票)
7.  劇場版 推しが武道館いってくれたら死ぬ 《ネタバレ》 
 原作もドラマも見ていなくてアニメ版しか見てない状態だったのだけど話的にほぼアニメ版最終回と繋がっているので問題ナシだったわ。ちゃんとどの方がどのキャラなのかは見ていてすぐに判ったし。   映画としてはかなり荒いデキだとは思うの。演出や編集がキレイに流れてる感じじゃなくて、ぎこちな~く、たどたどしさを感じさせて褒められたモノではないかな、って。でも、それがローカルな地下アイドルのイメージと繋がっているようにも思えるので必ずしも悪い事ではないのかな。岡山や五反田のロケ映像の粗雑な映り具合も題材には合致してると言えるのかもしれないわ。   松村沙友理さんのえりぴよさんは見事にえりぴよさんよね。アニメ版に比べると絶妙なキモさが足らないかな?とかそんなに陰キャじゃなくて結構コミュ力高めじゃない?とか(発案したパンのセールストークっぷりとか。ただオタク特有の得意分野での饒舌っぷりだと理解できなくもないわ)思ったりもしたけれど、でも赤い芋ジャーでペンライト振る姿はもうえりぴよさんそのもの。だからえりぴよさんと舞菜の物語の続きを純粋に楽しく嬉しく見ていられたわ。   ただ、これはアニメ版でも思ったことなのだけど、あの課金システムに対する批判的な視点っていうのは一切無いのよね。あえてあるとするならばせいぜい自嘲? ハロプロあたりの、オリコンランキングに絡んでくるような世界ならともかく、地下アイドルまでそのシステムに倣う、それで利益を上げてゆく、っていうのはドルヲタじゃないアタシから見ると理解不能なの。もっと他のお布施のしかた推し方ってありそうにも思えるんだけどねぇ。何百何千って同じCDがただ積まれてゆくだけの世界には虚無感を抱いちゃうのだけど。   冒頭に書いたように誰が誰かすぐ判るキャスティングは優秀だったと言えるし、それぞれがその役を演じることを頑張ってます、っていうのが伝わってきて創作とリアルとか並走してる感じはとても良いと思ったわ。あくまで映画としてはそんなに、ではあるけれどね。   ちなみにアタシのかつての推し(アイドルではなく)は最初からメジャーだったので渋公×3→野音→武道館って順調だったわ。一夜限りでその後はゆうぽうと→赤ブリ→渋谷BEAM、そしてフェイドアウトしていった感じだったけど・・・
[映画館(邦画)] 6点(2023-06-15 14:30:00)
8.  劇場版 フリクリ オルタナ 《ネタバレ》 
 新しい感覚のアニメ映画なのかな?って思ってたんだけど、どっちかっていうと懐かしい、ちょっと古い感覚のアニメね。なるほど、元のアニメってぎりぎり前世紀に作られたOVAで、18年経過しての続編というか新作というか派生、みたいな?   これ、1本でまとまってる映画じゃなくて、6話の連続アニメがひとかたまりになってる状態。その点では映画を見てる、って感覚は薄いかな。全体にかかってくる大きな流れと、1話ずつで完結のエピソードとの組み合わせで作品世界が創られてるのね。   その、1話ずつで語られてゆく女子高生の学園モノな青春物語は楽しく弾んでいて、いいカンジ。  一方、大きな流れの方はミステリアスで状況が徐々に変化してゆくのが恐ろしくて。   で、結局セカイ系なのね・・・というのがちょっと、あー・・・ってカンジ。  前世紀末によくあったアレ、アレを今見せられてる状態で、だから懐かしくて、そして古めかしくて。  元を見てないので、そこに言及することはできないんだけど、今、この時代にこういう作品である意味は、あーんまり、って気がしちゃったわ。結構、説明的な進行なのに、クライマックスからラストにかけてはキチンとしめてないカンジなのはどーなんでしょうねぇ?   ただ、普遍的な部分、日常が約束されたものではない、日常を侵蝕するモノから目を背けてしまうことの恐ろしさを描いた部分は良かったわ。そういう「日常を変えてしまおうとする存在」や、それに対して気付かないフリをして生きる状態って、今、この時にも感じるモノだったりするから。   でも、この作品のカナメ、核となる存在なハズのハルハラ・ハル子が、かなり鬱陶しい、あーんまり魅力を感じられないキャラなのが、ちょっとシンドかったなぁ。話ごとに役割を変えて出てくる面白さはいいのだけど、話し方がわざとらしいし、物語の進行に関係なく、むしろ物語を壊しにくるようなポジションだし。彼女がいてこその『フリクラ』なんでしょーけどさー。   テラフォーミングしまーす的な異星人のアイロン、それが象徴するものとか、それに抗ってゆこうとする意志とか、移住話とか、なんとなく意味ありげだけどちゃんとは語らなーい、判るヤツだけ判ればいいー、みたいなのが今の時代にはむしろダサくなっちゃってるのが、なんともねぇ。   ちなみに私としては前世紀末セカイ系アニメは『エヴァ』より『serial experiments lain』オススメ。関係ないけど。
[映画館(邦画)] 6点(2018-10-19 21:23:51)
9.  劇場版 のんのんびより ばけーしょん 《ネタバレ》 
 よくある一見さんお断りココロザシ低い系ファン向けアニメ映画。ファン相手に商売してればそれだけでおっけー。でも映画ってフィールドを選んだ以上は、多少なりとも一見さんに対するフォローってのがあって然るべきだと思うんだけどねー。  人物関係や物語の背景はおろか、キャラクターのデザイン上、年齢の判断すら難しくて。小学生と中学生と成人の違いが見た目ではわからなくて、会話や行動から判断してゆかなくちゃならないっていう。ビールが飲めるのは2人だから成人は2人なのか、みたいな。   でも、その理解のための脳内作業さえ越えれば、リゾート気分でほっこりと癒される時間を過ごすことができるのね。  みんなで沖縄旅行をする、ただそれだけの話。事件が起こるわけでもなく、物語に大きな起伏があるわけでもなく、ただ旅がスケッチされてゆくだけ。  でも、束の間、旅の気分を共有できる、それで十分な映画なんでしょう。『映画 けいおん!』の旅行部分みたいなもの。   そう、脚本は『けいおん!』と同じ吉田玲子。『聲の形』や『リズと青い鳥』そして『ガルパン』の吉田玲子。女の子たちの間に流れる独特な空気感を描いたらこの人!みたいな、もうアニメ脚本界のブランドみたいな。  彼女の脚本ゆえに、キャラを把握しきれない中でも、その雰囲気を楽しめたのかもね。   あと、水関係の映像が多かったのだけど(川とか海とか滝とか)、それを表現するCGがやたらキレイでミョーに感心しちゃった。   物語に、日頃田舎の、人間関係が狭い世界で生きているキャラ達って設定が活かされていれば良かったのだけど、その点はファン向けとして閉じちゃってる、既知のものとして描く必要がないと思っているようで残念ね。   だけど見終わって、もう少し、この作品に触れてみたいかな?って思えたので、その魅力は幾らかでも伝わってきたって言えるわね。
[映画館(邦画)] 6点(2018-09-26 21:58:45)
10.  劇場版 魔法科高校の劣等生 星を呼ぶ少女 《ネタバレ》 
 ラノベもテレビアニメも全く触れた事がない真っ白な状態で、いきなり劇場版を見るというのはこのテのアニメでは無謀な状態なのですが、それは単にシネコンの会員割引サービス期間中にポイントとマイルを稼ぐためだけ、という不純な動機によるものに他なりません(今年は秋までには一か月フリーパスをゲットしたいものだわね)。   さすがに一見さんには大変に厳しい作りになっていて、作品世界を把握するために脳みそフル回転状態で見ておりましたが、それでも理解できない部分は大量。タイトルから登場人物の多くが高校の生徒さん達である事くらいは想像がつくのですが、そもそも夏休みのバケーション状態で学校に行っていないので、それすらも怪しい、人物関係なんて全く判らない、「お兄様」って言ってるくらいだからこの二人は兄妹という事でおけ?みたいな。  で、しばし見てキャラは軒並み大変につまらない、感情の起伏に乏しく、表情に乏しく、個性に乏しく、ああ、これは毎度の記号化された萌えキャラアニメの一編でしかないのだなぁ、と軽く絶望的な気分になって、だけど物語がコロコロと転がってゆく点では、オタク向けアニメによくある、設定や状況を弄ぶばかりで結局は何も語ってないアニメとはちょっと違うのかな?って。  研究材料として研究施設で育てられた子供を救うというよくある話(最近の某ハリウッド大作ともネタカブリしてますね)なのですが、単純に正義と悪の図式ではなくて、そこに更に他国の部隊が絡んできて、複雑で多層的に話が展開してゆくあたり飽きさせません。  魔法が軍事利用されていて、兵器としての魔法っていうのがヴィジュアル化されているのも面白いですしね。   ただ、主人公が何故そういう薄い、つまんないキャラなのか、それが映画見ただけでは不明でとっつき悪くて。キャラ全員お人形さんみたいな状態ですが、特に主人公には心が入ってないように思えて、そんな彼が研究施設の少女達を救うってのは皮肉か何かか?みたいな。武装するとダースベイダーとエヴァが合体したような風貌、ってのは面白かったですが。   90分とマイル稼ぎにはイマイチでしたが、お気楽に見るにはちょうどいい程度のアニメといったところで。そうそう、で、結局「劣等生」ってのは誰なんでしょう? みんな特にドジを踏む訳でもなく優等生にしか見えませんでしたが。
[映画館(邦画)] 6点(2017-06-27 20:46:31)
11.  劇場版 TIGER & BUNNY -The Rising- 《ネタバレ》 
 最大の難点は前作の映画から直接繋がっている訳ではない、間にテレビシリーズのエピソードを挟んで初めて成立する話だという事。なので冒頭にダイジェストでテレビシリーズのまとめが入りますが、それで不細工な成立の仕方を隠せる訳ではありません。   さて、今回はテレビシリーズの続きとなる完全新エピソード、それだけに制約は少なくなっている筈なのですが・・・。  やはり『タイバニ』は『タイバニ』なんですよね。二軍落ちした二人が何か面白いエピソードを見せてくれるのか、というとテレビシリーズから延長線を引っ張ってるような話で。虎徹は相変わらずヒーローとしての限界にウダウダと苦悩している状態で、またお人好しエピソード重ねてます、って。バーナビーも相変わらずのツンデレ兄さん。  むしろ二軍メンバーでもっと色々と見せてくれたら環境の違いの面白味が出て良かったんじゃないかと思うのですが。   他ヒーローもテレビシリーズからまんま延長されただけって感じなんですよね。このキャラの描写はここまで、っていう境界線が明確に引っ張ってあるかのような新鮮さの無さ。唯一、トラウマに呑まれる事になるネイサンのみ、新たな面白味が出ていたと思います。   クライマックスはハリウッド製アメコミ映画なみの一大アクションで、多元的かつ立体的な運動っぷりが心地良いです。あれでもう少し刈りこんで流れをスッキリさせていたら更に気持ち良かったと思うのですが。当然こうなるだろうって流れに到達するまでをちょっとタメ過ぎててストレス感じちゃいました。  最後に犯人側にいきなりドラマを作っても、それまでの描写が皆無なために、単にモヤモヤを残してしまったような状態。   終わってみればまたまた意外なスケールの無さ(それでも前作よりは遙かに大きいですが)に「おや?」って感じ、まだまだ続けるのかいな、って雰囲気がバリバリで、1本の完成された映画を見たという満足感には大きく欠けてしまいます。   この微妙に外されてゆく、満たされないもどかしい感じこそが『タイバニ』の魅力なんでしょうかねぇ。私にはやっぱり理解できなかったりするのですが。
[映画館(邦画)] 6点(2014-02-11 22:26:14)
12.  劇場版 マクロスF 虚空歌姫 ~イツワリノウタヒメ~
『マクロス』っていうと、最初のヤツはテレビ、映画と見ておりましたが、あとは「俺の歌を聴け~!」ってウザいヤツだけ何故か毎回見てたくらいで。相変わらず歌ってラブラブなロボットアニメを続けているんですねぇ。つーか、それが『マクロス』のアイディンティティなワケですか。これはまるっきり元のテレビシリーズを知らない状態で見たのですが、まずキャラクターの関係がちゃんと見えて来なかったのが不親切だな、と。最初からお知り合い状態なアルトとシェリル、アルトとランカ、それぞれの元の距離がそもそも見えないまま話が進展しちゃうんで、後からあれこれと頭の中で組み立ててゆかなければならない感じです。それに絵的には魅力的に思えたシェリルがなんだか妙に俗っぽいキャラで、なんかやっすいなーと、中盤のキャラが延々と絡むだけの展開にはダレダレ。今時こういうラノベみたいな恋愛モノ見るのはきっついですわ。でも、クライマックスの歌う戦闘シーンは、ああ、これぞ『マクロス』の真髄やね!って。シェリルやランカの歌が、ミンメイの歌ほどには響いて来ないのは、こっちが歳食ったせいかナンか判りませんが。キャラ、メカ、設定と、一応アニメファンの欲求をそこそこ満たしてくれるアニメなんじゃないスか?みたいに古いアニヲタ的には思いました。なんだかんだ言いながらキャラクター商品欲しくなったりしましたもんね。
[映画館(邦画)] 6点(2009-12-02 02:11:11)
13.  幻魔大戦
『クラッシャー・ジョウ』と同日公開で、『ジョウ』を徹夜で並んで未明に見た後、そのまま早朝上映に駆け込むという、今だったら途中で倒れてそうな強行っぷりで見ました。新宿プラザの大きなスクリーンに映写された状態を今でもハッキリ覚えています。映画は前半のテンポゆったり取り過ぎ感が、後半に巨大なしわ寄せとなって襲いかかる感じでした。状況描写が欠落し過ぎていて、ちっとも大ゴトに見えないのは致命的。せっかく劇場用新作なのに、映像の使い回しを頻繁にやっちゃうのは「999」の時からの、りんたろう監督の悪いクセですし(それで目立たなければまだマシなんですけどねぇ)。それでも、主題歌は好き。音楽も好き(青木望パートも含めて)。ところで「絶対零度ぉぉぉ!!」って必殺技なの?つーか、サイオニクス戦士って、そういう存在(戦隊モノみたいな)なの? ああ、そうだそうだ、『ジョウ』の徹夜で知り合った女の子と『幻魔』も一緒に見て、その後お茶して、でも楽しいひととき、とは行かず、さすがに倒れそうだわぁ、ってなった事を久しぶりに思い出しました。彼女、とってもお喋りなコだったなぁ。
[映画館(邦画)] 6点(2003-12-03 13:19:26)
14.  劇場版 夏目友人帳 うつせみに結ぶ 《ネタバレ》 
 毎度の一見さんお断り系アニメ。原作やテレビアニメ版の知識がないとキビシい作り。作品世界や人物設定、人物関係についての説明があまりなくて、知ってることが前提。ファンタジーって作品ごとに独自のルールが存在してるものだけれど、原作やアニメを知らない人間は作品内に存在する基本ルールすら理解するのに苦労するわ。   で、そのわりにゆっくりしてるというか、テンポがあまり良くなくて、キャラもそんなに個性を主張してこない感じで、なんだか全体的に薄い印象。映画の尺を使ってできる事は色々とあると思うのだけれど、まったりとした空気感こそが大事ってコトなのかしらねぇ?   ニャンコ先生はかわいいけど、3匹に分裂しちゃったニャンコ先生を探す、っていうのが話の核になってからは似たような絵が続いて、進行が停滞気味で、かなり単調になってしまったわ。っていうか「ニャンコ先生」って私らの世代には「大左衛門~!」(CV:愛川欽也)ってヤツよねぇ。・・・古いわ。   主題になってるドラマは感動的なので、そちらをもっと膨らまして欲しかった気もするんだけど、それでは主人公側が目立たなくなってしまうがゆえのニャンコ先生失踪エピソードなのかしらねぇ。そういう散漫な水増し感が、映画らしからぬ密度の無さを生んでる気がするわ。   作画のクオリティもそーんなには、で劇場アニメとしては、ちょっと、って感じ。「ファンのみんな、ちゃんと入場者特典手に入れたぁ?」って映画。
[映画館(邦画)] 5点(2018-10-22 18:56:46)
15.  劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [後編] 永遠の物語 《ネタバレ》 
 前編に比べて後編は単なるジャンルについての映画ではなく、この作品独自のテーマ、メッセージが明確に提示される分、まだ面白いと感じました。   ただし、その行き着く先は決して気持ちのいい場所ではありませんし、また、随分とまた極端な到達点だな!とツッコミを入れたくもなります。  っていうか、国民的になったメタ系特撮ロボアニメや某メタ系ヒーロー映画、また某メタ系ホラー映画と同様で、メタ系は「セカイ系オチ」に持ち込む事でしかその世界にケリを付けられんのか?と。  メタ指向によって話が内側に向かえば向かうほど、それを終わらせる手段は限られてくるという事なんでしょうかねぇ。   また、一話ずつ区切られたテレビシリーズでは問題が無かったであろうものが連続した映画では明らかに不自然になってしまう部分があって。  映画の視点がそれまでずっと固定されていたまどかから突如としてほむらに転化した時点で、こちらが作品を追っていた視点はぷっつりと断ち切られます。  そこで種明かしがされる事でそれまで掴みかねていたほむらの心は見えてくるのですが、逆にまどかを見失ってしまって、その後のまどかが「それまで見ていたまどかではない、無数のまどかのうちの1つでしかないまどか」になってしまい、実質的には『まどか☆マギカ』はほむらの種明かし時点で終了してしまうような感覚。  その後の「セカイ系」はむしろ蛇足みたいなもので。   見えてこないもどかしさが前編の特徴ならば、後編は種明かしをし過ぎたゆえの空疎さで後に虚しさばかりが残るような感じでした。   もっとも、ここからまだ続きがあるみたいですが。
[映画館(邦画)] 5点(2013-09-25 20:36:20)(良:1票)
16.  県庁おもてなし課 《ネタバレ》 
 冒頭、「これだから公務員は・・・」みたいな描かれ方をされていて、だけどそこからみんな頑張って、というのがこの映画のポイントだと思うんですよね。でも、なんかピントがズレちゃってます。  頑張ったところでその言動が「まあ、公務員とバイトじゃ仕方ないよね・・・」って状態なんですよ。みんな仕事に私情ばかり持ち込んでます。  仕事中に痴話喧嘩を繰り返したり、感情的になってやる気を無くしたり、仕事から外れたり。  「仕事には心が必要なんですよ」という事を描こうとして「心」と「感情」とを勘違いしちゃってる状態なんじゃない?  話は主に外部の人の作用によって進み、その上ちゃんとした一応の結果までも到達しないので、最後まで見て「で、結局おもてなし課って何したの?」みたいな、映画の存在意義そのものが危ぶまれてしまうようなシロモノでして。   ただ、高知県のPR映画としては一応の効果を上げてたのではないかと。  だって「高知って、えーと、うど・・・ミカ・・・あ、竜馬」って神戸からアッチは沖縄まで飛んじゃう状態の私に、映画の流れを止めてでも沢山盛り込まれた映像で「高知ってこういうところ」っていうのをアピールできた、「ああ、自然たっぷりでいいところなんだね」って思わせた、それだけで無価値って訳ではない映画でした。  まあ、メジャーな映画のわりに予算が無いのが丸出し、航空ショットになると途端にどっかの素材映像らしきSD画質になっちゃうのが萎えさせましたけど。   あと、予告編では全く目立たなかった関めぐみが意外にも久々に大きい役でファンとしては嬉しかったです。『ドラゴンボール』とか『必死剣 鳥刺し』とかちょっとしか出てこない映画が多かったですからねぇ。一応準主役だった『ぼくが処刑される未来』という超低予算な映画もありましたが、アレは、えーと・・・。  結局あれだけ画面に登場しながら最終的に「何しに出てきたの?」みたいな存在だった可哀想な堀北真希よりもよっぽどヒロイン的ないいポジションでした。   『綱引いちゃった』みたいに大分の魅力を全く伝えられなかった映画に比べたら、これ、一応ご当地映画としての存在感だけは示せてるんじゃないかと思います。  この国の風景を捉えておくって、大切だと思うんですよね。
[映画館(邦画)] 5点(2013-06-02 20:04:47)
17.  ゲゲゲの鬼太郎(2007) 《ネタバレ》 
映画として面白いんじゃなくてバラエティとして面白い、みたいな感じでした。もう脚本めちゃくちゃ。少年とお姉さんと鬼太郎と、視点がぼやけっ放しで映画に芯がなく、その上エピソードがその場その場の思いつきみたいな世界で、投げっ放しかよ!ってツッコミ入れたくなるモノ続出。あの世ランドだかの開発ってどうなったのさ? 大体、少年が石を隠し持ってるってだけの状態で映画一本丸々引っ張るのは苦しすぎでしょう。別れのドラマを見せておきながら生き返らせちゃうのはないよなぁ。「人間はいつか死ぬ」と妖怪との違いを語っておきながら、人の死をあんな風に安易に扱うのは無神経な気が。ドラマの結末には映画的な余韻をあまり与えずバッサリ状態だし。『地獄堂霊界通信』『さくや妖怪伝』そしてこれと、どうしてキケンな出来の化け物映画はラストで踊りますかねぇ? で、一方でキャストは芸能人コスプレ大会みたいな状態で、そのキャラクターとしてちゃんと見る事はできなかったものの、ノリは楽しめました。西田敏行のクドさも、ああいうキャラなら最初から納得しちゃいます。田中麗奈は楽しそうに演じてましたし。『鬼太郎』の本格映画化を期待しちゃうとなんじゃこりゃ?状態ですが、バラエティ番組ノリで見る分には楽しい、でも、やっぱり「映画」を期待して見に行く人間に対してもフォローをして欲しかったな。
[映画館(邦画)] 5点(2007-05-12 17:58:19)
18.  劇場版 忍風戦隊ハリケンジャー シュシュッとTHE MOVIE
「仮面ライダー龍騎」の併映作でしたね。テレビシリーズを見ていないので、物語の背景やら登場人物やら、何が何やら、ちっとも判らないのはマイナスなんですけど、楽しめました。異星のお姫様が、なーんで日本人顔で日本語ペラペラなの?とか、主役が銀歯光らせてるのって、どーなのよ?とか、ツッコミを入れたくもなる箇所も多々ありましたが、それなりにチープで、でもなかなか構成やアクションがキチンとしていて、単純に子供達を楽しませようとする姿勢に好感が持てました。特にラストの「みんなでいっしょに主題歌を歌おう!」ってノリなんか、ほのぼのしちゃって。最近の特撮ドラマって、濃い人達を相手に閉じてしまっている感じが強い事に大きな疑問を抱かざるを得ないのですが、ここには本当に正しいお子様向けの姿がありました。ただ、「東映まんがまつり」や「東宝チャンピオン祭り」のメインにくっついてるオマケ映画的なレベルのシロモノなので、映画としての評価となると、うーん・・・。短いから悪い、元々はテレビ番組だから悪い、というのではなくて、映画館で見るモノとして独自の魅力を放っていてくれたらなぁ、と。かつて私が小さい頃に映画館で見た怪獣映画が今も脳裏に浮かぶほどに鮮烈なイメージを放っていたように。
[映画館(字幕)] 5点(2005-04-25 01:25:24)
19.  劇場版 鬼滅の刃 無限列車編 《ネタバレ》 
 「映画いっぱい見てるのに?」「オタクなのに?」ってかなりキメハラ喰らい気味だったので、ネトフリでテレビシリーズ26話イッキ見した上で見てきたわ。   映画は、アニメ表現の低い限界点の問題がつきまとう?、みたいな視点で見始めたのだけど、それ以前の問題だったわ。物語の途中から始まって途中で終わる、これ一作では映画作品としてキチンと成立してないシロモノ。ただのテレビシリーズの延長、26話の続き。何しろ画角だってビスタサイズですらないんだもの。テレビと一緒で16:9よ。  テレビシリーズはそれなりに楽しめたのね。アニメ独特の低い低い表現の限界が気になりはしたけれど、アニメとしてのクオリティは高い方だったし、物語もありがちとは言え楽しめたわ。善逸と伊之助がひたすら空回りして物語の進行を阻害しててウザー、とか禰豆子は重要なキャラなハズなのにほったらかしな時間長過ぎてイライラ、とかあったけど。   でも、映画は映画としてキチンとして欲しいのよ。もう全然テレビシリーズと変わんない。伊之助は今回、頑張ってていいカンジだったけど、禰豆子ほったらかしモードは映画になっても相変わらずだし、キャラがみんなして心の声で状況から心情から物語から何から全部説明しちゃうのも相変わらず。  映画ならではのケレン味とかね、独自の映像表現とか欲しいわけ。元からカッコつけてるんで映画で特に突出させる必要はありません、みたいな? 原作準拠なので仕方ないです、とか?   今回、煉獄さんの映画として特化しました、みたいなカンジなのだけれども、だったらもっと煉獄さんに寄った構造で良かったハズよ? 映画の視点は炭治郎にへばりつき過ぎてて煉獄さん、かなり唐突な存在だったし。後半のアイツは伏線無しで何故か夜明け前にのこのこ出てくるし。そこら辺は別に原作と違って映画を綺麗に流してみせるための再構成をしていいのよ? 映画作家としてのウデはちっとも見えてこないのよね。   コレが日本の映画興行収入の記録を更新するカンジなのだけれど、こんなレベルの作品でいいのかなぁ? テレビシリーズや原作見てる人前提とか、こんな猟奇的な作品(血しぶきブシャブシャ、生首ころころ、腕やら足やら切れまくり)が小学生に大ウケとか、アタシの周囲の映画クラスタが揃いも揃って『鬼滅』からは目を逸らしてるとか、色々あるんだけど、マンガ=アニメの狭い世界でみんなで揃って閉塞してるカンジがどうにもあまりキモチ良くないのよね。暗く閉塞したコロナ禍での生活を象徴するような作品、ってネガティブに思えてしまうのね。
[映画館(邦画)] 4点(2020-12-01 19:33:32)(良:8票)
20.  劇場版 フリクリ プログレ 《ネタバレ》 
 『オルタナ』は今ひとつピンとこなかったんだけど、コレは『オルタナ』よりもシンドかったわ。   『オルタナ』で感じた前時代的センス、アレがもっともっと強調されているような作品。  相変わらずのセカイ系、前作ではちょっと『エヴァ』風味?みたいなカンジがあったりしたんだけど、今回はもうしっかり『エヴァ』だねぇ、って映像があったり。  あと、元ネタが昭和なアニメっていう映像も色々出てきて、全体的に懐古主義的な雰囲気がプンプンと漂ってたり。『コナン』とか『ルパン三世』とか、もう定番なヤツ。   そして、前作にはまだ存在していた物語が、今回、限りなく薄くなっちゃってるのよね。  『オルタナ』と話自体は繋がってなくって、ただアイロンとハルハ・ラハル(『オルタナ』のハルハラ・ハル子とは同じ人物だけど違う人物でもある?)が共通してる、って程度。同じ次元の話なのか、平行宇宙とかそういうモノなのか、そういうのすらどうでもいいのか、よーわからん。   今回も6話構成だけど、1話1話に明確な物語の流れがなくて、ひたすら状況がある、ってカンジ。そこからはなかなかキャラの魅力も生まれてこなくて、少人数で語られる終末的な物語は興味を維持するのがタイヘン。  1話ごとに絵柄が変わるのも作家の個性とか言うより統一感が無くなってガタガタした状態に見えちゃうし。   そして色々と思わせぶりな展開の末に辿りつく着地点が、そんな話なんだ・・・ってカンジで、わりと古いというか、ツマンナイというか、今この時代にソレ?と思ってしまって。ハルハ・ラハルの目的がまーなんつーか前時代的つーか昭和歌謡の世界かよ!みたいな状態で、かなりガッカリだわよ。  ついて来られるヤツだけついて来いって作りなワリにカビ生えたような古臭いオチ。全体的に『オルタナ』よりもセンス古いわね。   前世紀末に作られた元の作品の感覚のままに引っ張ってきてるのかしら、遅れてやってきた世紀末、みたいなアニメね。かなり眠たかったわ・・・
[映画館(邦画)] 4点(2018-10-19 21:40:03)
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