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tottokoさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2013
性別 女性
自己紹介 周りに映画好きな人があまりいない環境で、先日はメリル・ストリープって誰?と聞かれてしまったりなのでこのサイトはとても楽しいです。
映画の中身を深く読み解いている方のレビューには感嘆しています。ワタシのは単なる感想です。稚拙な文にはどうかご容赦を。  

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1.  ゴジラ-1.0 《ネタバレ》 
「シン・ゴジラ」で怪獣モノから一気に垢抜けた感のあるゴジラ映画。シン・ゴジラも本作も、その時生きている人間社会のリアルを丁寧に描くことに成功していますよね。 三世代前の日本社会の情操を描くならやはり山崎監督でありましょう。映像技術の高さもあって、(まあちょっと小綺麗な気もしますが)焼け野原になった帝都の真に迫ること。例えば澄子おばさん。生来気の良い人である彼女であっても、家族を失う戦禍にあっては他者に当たらずにいられない。そして家が焼失しても、人はその土地で再建をするのだなあと感じ入りました。実際東京はそうして立ち上がってきたのでしょう。 敗戦直後なので戦力は米国に接収されてしまって残ってない。帝国軍は死んだ。米国もソ連を気にして動きたがらない。ならば民間人の俺らでなんとかしなければ、という戦後という社会状況をふまえてのシナリオには非常に説得力がありました。巨大水圧作戦で戦うとはあったま良いなあと素直に感嘆しました。 人間ドラマは正直時代錯誤なまでのベタなウェット感であふれているのだけど、むしろそこが戦後にハマってて悪くなかった。ワタシは伏線になど(たいてい)気付かないので終幕は泣けました。 そして画もゴジラも素晴らしい。邦画でこのレベルのVFXを観られるとは。ジュラシックパークと同年に角川REXを経験した身としては、この快挙にも泣きました。ゴジラを徹底して悪役にしたのも良かった。豪快かつ爽快なまでの破壊っぷり。尾の一撃で巻き起こる塵旋風の描写も、海戦での波のうねりも固唾を飲む迫力でした。 役者陣も良かったなあ。シン・ゴジラでドラマを壊したようなタレントがいなくて胸をなでおろしましたよ。もうね、中でも安藤サクラが凄い。客受けの悪い損なキャラを引き受けた神木もえらい。ベテラン吉岡や佐々木らも手堅くて安心して観られるこの幸福。 戦後の人情噺にゴジラをミックスさせるとは、時代は古くとも切り口が新しい。 不朽の名曲に乗せて新たに生み出された21世紀のゴジラ映画。65年オリジナル版に比肩する傑作が誕生したことは実に喜ばしい。
[映画館(邦画)] 9点(2023-12-02 15:17:13)(良:3票)
2.  ゴジラvsコング 《ネタバレ》 
‶巨大なもの”って人をわくわくさせる特性がありますよね。ダムとか空母とか戦艦大和とか鉱物採掘現場の巨大重機とか。巨大物好きにとって堪らないのが本作。コングもゴジラもその巨体を余すところなく画面に躍動させていて、胸が躍ります。 「大きさ」を伝える演出が随所で光ります。ビル群と比較させるのは定番ですが、ワタシが今作シビレたのは海でのバトル。コングの頭上から鼻先をかすめて降下したと思ったら、ゴジラの喉元をせりあがるカメラワークが素晴らしい。大海原にそそり立ち、ゴジラの横っ面をコングが張り倒せば、返す尾をしならせてゴジラが反撃。木っ端のような艦艇、周囲を旋回する戦闘機をひっつかんでゴジラに投げつけるコング(パイロットが脱出する人道的配慮アリ)と、デカい怪獣が大暴れする様は近年の怪獣映画の中でも屈指の爽快感に溢れています。 コングが顔つき性格ともにやけに「男前」なのは、そこはやはりアメリカ製だからでしょうか。ラストにコングを一瞥して「あばよ」的に海へ帰るゴジラもキャラ的に悪くはないですが、造形としてはわたしはやっぱりハンサムな「シン・ゴジラ」の方が好きかなあ。 惜しむらくは人間ドラマのパートがつまらな過ぎることです。観てるのが苦痛なくらいです。早くゴジラ出せよ、とずーっと思いました。
[映画館(字幕)] 7点(2021-07-05 23:51:28)(良:1票)
3.  この世界の片隅に(2016) 《ネタバレ》 
淡い色彩、素朴な人物画、正確に緻密に描き込まれた戦前の広島の街並。大変美しいアニメである。柔らかく耳に響く広島弁も心地良かった。 最も美しいのは、すずや周囲の普通の人たち。朝には出勤し、かまどで炊飯し、洗濯をして畑の世話をする。生活のための仕事を当然のようにせっせとこなす普通の営みが、戦時下においてはとても輝かしく尊く感じられる。 細やかにユーモアを交えて描かれる人間関係。スパイを疑われるすず、このご時世であるから緊迫の北條家かと思いきや「憲兵さんは何もわかってないのよ」と皆でネタにして大笑い。つられて笑った。生活感のリアリティは気温まで伝えてくる。冬には手がかじかみ、夏はうだるような暑さ。「今日も暑いわねえ」20年の8月、あの日も暑かった。 この美しい人たちを破壊した戦争という「暴力」を憎まない人間がいるとは思えない。エンドロールが流れる中、席を立てずにただ鎮魂を祈っていたのは私一人では決してないだろう。声高に叫ばないが、強く強く心に反戦を訴える力のある映画だ。  私は声優という職業はプロの領域だと思っているので、役者であってもあまり歓迎しないのだが、本作のヒロインの声を担ったのんはすずに魂を吹き込む見事な演技をした。ぴったりだった。
[映画館(邦画)] 9点(2017-02-09 00:51:55)(良:1票)
4.  ゴールデンスランバー(2009)
伊坂幸太郎の魅力は、硬質な文体で緻密に物語世界を織ってゆく巧さだと思っています。織り糸には伏線あり、洒脱な小物あり。で、出来上がったタペストリーの見事なこと。そしてこの映画は、原作を贔屓にしがちな観客の鑑賞眼に耐えうる出来栄えです。というか、むしろ伊坂作品を知る者の方がすとん、と納得できるのかな。主人公が超人的な活躍と運に助けられて、クライマックスで遂に黒幕と対決!という展開は伊坂作品ではありませんから。 なにしろキャスティングが完璧ですな。メインの人物から定年間近警官に至るまで、全てのキャラが原作イメージどおり。こんなに違和感を感じない映画化も珍しい。 テレビ中継が遮られた時の、絶体絶命の迫り来るような緊張感は、香川の冷え冷えとした顔のアップも効果抜群で、まさに映画の力によるものでありましょう。 脚本は時間の制約がある中での立派な仕事だと思うけど、色々と疑問を抱く原作未読の方にはぜひ一読をお勧めします。映像が頭の中で立ち上がり、青柳が、カズが、晴子が、キルオが、より活き活きと物語の画を補完してくれるでしょうから。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2014-09-06 00:11:51)
5.  GODZILLA ゴジラ(2014) 《ネタバレ》 
これは良かったですよ。近年の日本のゴジラ作品のかいじゅう映画感を払拭、見事な映像技術によって活かされたゴジラの大きいこと、リアルなこと!耳をつんざくゴジラの咆哮、わくわくしましたね。人間ドラマはつまんないことこの上ないんだけど、そこを我慢して我慢して、ついにゴジラ現る、の場面は真打登場!の華があって惚れ惚れする出来。ぎりぎりまで引っ張っての放射能吹きには「出たー!」と拍手喝采、全私が感涙にむせぶかっこ良さ。 いいだけ暴れてビルをなぎ倒しmutoをぶん投げる、破壊神の面目躍如。疲れて一休みした後、何事も無かったように海に帰るゴジラ。その孤高の姿、一作目へのリスペクトも感じられて大変よろしい。あまり活躍してない芹沢博士が辛うじてゴジラvs mutoのことを「自然の摂理」と説明していたように、ゴジラは人間を救うためになんかやってきたわけじゃないんですね。日々自然界の昆虫ワールドとかで繰り広げられているサバイバルの営みを特大サイズでやられただけで、人間なんざその中で逃げ惑うしかないんですわ。ゴジラを変に人間の味方扱いしないクールな解釈で、私は好きですね。
[映画館(字幕)] 7点(2014-07-29 00:46:20)
6.  ゴジラ(1954) 《ネタバレ》 
日本が誇る完璧な破壊神、今観てもこの迫力、緻密な仕事ぶりに日本のクラフトマンシップの神髄を感じて涙ぐんでしまうほどの出来栄えだ。21世紀の今、破壊される東京の街を観て私は模型だと感じなかったもの。唯一、叩き落されたヘリだけはどうしても模型だったけど。国会議事堂をバックに、燃えさかる帝都にそびえ立つ黒いゴジラのシルエット、この1シーンの見事さ、怖ろしさ、禍々しさ。当時戦禍の焼け跡をリアルに知る世代の人たちは悪夢の記憶をまざまざと呼び起こされたのではないだろうか。 ゴジラ、完璧だ。悪役だけど完璧さの美もあって、やっつけたくないという気持ちにもなるほどだ。宝田と河内が下手でがっくりくるんだけど、ゴジラが補って余りある。「皆さん、さようなら!」の絶叫とともに殉死したテレビクルーとゴジラと心中した芹沢博士、そして一度聞いたら忘れられない音楽に敬意を表して満点を献上いたします。
[CS・衛星(邦画)] 10点(2014-05-01 00:09:51)
7.  御用金
迫力のある陰惨な導入部といい、バラエティに富んだ人物達といい、ヒール役の家老にしても組織人としてやむを得ない苦渋の背景があったりと、娯楽作として立派な出来栄えだと思います。でもなんか映画作品というより、テレビ時代劇なテイスト。カメラワークのせいかな。けれどこの制作当時のこと、雪穴に埋まった仲代の顔にさらさらと落ち込む雪は本物に違いなく、真冬の山中で防寒性の薄そうな衣装で対決シーンを撮った仲代、丹波のお二人は見るからに寒そうだった。お疲れ様です・・!
[CS・衛星(邦画)] 6点(2013-08-04 01:20:28)
8.  獄門島(1977) 《ネタバレ》 
どうしても一連の石坂金田一シリーズと比べてしまうのは致し方ないというもの。「犬神家」や「手毬唄」の、あのクセになりそうな怖い陰気さが薄いのです。 三人娘の殺され方は充分ムゴイし、ピーターの気色悪さはスケキヨには及ばないものの健闘してはいるのですが。なんたって海が明るい。陽射しもふんだんに注がれる小島が舞台では、内地のじめっとした因習が発生しづらいよね。 お話もこれまでの「誰かを想う」ゆえの哀しい惨劇ではない。因業じじいの遺言になぜだか寺の住職まで言いなりに振り回されているという、美しさの乏しいものですので、心の琴線に触れるといった仕上がりにならなかったものと感じます。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2013-01-16 18:12:55)
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