1. おおかみこどもの雨と雪
こんな映画がヒットするなんて世も末です。 見事なクソ映画でした。 この映画は過去にヒット作を作った監督のマスターベーションです。 この母親を見て、昔話題になった「ビッグダディ」と美奈子を思い出しました。 無計画出産で能天気に子供を育てるストーリーに終始ムカつきました。 こんな薄っぺらい話を子供に聞かせて、親子愛や自然の素晴らしさなんて決して教えられないと思いました。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2015-08-02 20:11:38)(良:2票) |
2. 男はつらいよ 翔んでる寅次郎
《ネタバレ》 毎年二作もシナリオ書いていたんじゃ山田監督もネタ探しに苦労するだろうと思う。 五十歳の寅さんが娘くらいの年齢のマドンナを好きになること自体、無理があるような気がしてならない。 映画の中で寅さんが宿屋で年寄りの金持ちジジイが若い娘を嫁にする話は、娘が嫌々結婚するような話しぶりだったが、今の時代は女の方が喜んで結婚するんじゃないかって思う。 金もない、人がいいだけの寅さんに誰が恋心を持つだろうか。 そんな考えは、この二十一世紀になって当時以上に強い思いがする。 マドンナが何故結婚を抜け出してしまったのか、ずっと疑問に思いながら見ていたが、最後の結婚式のスピーチで「人を想う心が相手を好きになる」みたいな言葉は、とても共感を呼んだ。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-06-21 01:00:43) |
3. 男はつらいよ 寅次郎頑張れ!
「男はつらいよ」の脚本は京都の旅館の一室を二ヶ月間借りて缶詰状態で書き上げるというドキュメンタリー番組を見たことがある。 毎週放送されているこの映画を見て、その苦労がしみじみと伝わってくる。 今回もネタ作りに苦労したように感じられ、エピソードは前半、若者二人の恋愛と後半、寅さんの恋愛に別れているようだ。 昔は寅さんの年齢なんて考えたことなかったけど、さすがに自分が寅さんの年齢に近づいて来ると、50を迎えた中年が一目惚れで女性を好きになるというのは、正直感情移入しにくい。 寅さんの相手役になるヒロインも偽善的なクリスチャンを見せられたような気がした。 大竹しのぶは表情だけで演じることが出来る女優であることを、この年齢で証明している。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-06-01 00:50:17) |
4. 男はつらいよ 寅次郎と殿様
私は嵐寛寿郎という役者を知らない。だからこの人がどれだけ凄い人かなんて判断はできない。正直ダイコン演技にしか見えないし、これっぽっちも笑えなかった。今までの作品のネタの焼き直しが多く、マドンナと寅さんの関係も最初から最後まで不完全燃焼。そろそろ寅さんも恋愛するには無理な年齢に来たようだ。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2015-05-31 22:27:28) |
5. お葬式
当時は斬新だったと思うんですよ。私も子供ながら面白かったという記憶があります。 昔も今も変わらぬお葬式のしきたり。でも、昨日「山田洋二が選んだ100本」という番組で放送されたのを観て…邦画が洋画に追い越せない決定的な面、それは邦画のほとんどが鮮度が落ちやすいということです。観賞して疲れが残りました。でも、棺桶の置く向きをひたすら悩んでいるオジンと木陰でのエッチは刺激が残ってました。 [地上波(邦画)] 6点(2011-12-05 20:52:05) |
6. 俺たちに明日はないッス
時代のテロップが出ないのですが、「17才」が流れているから、舞台は昭和でしょうね。あの時代は「ビーバップ」とか「パンツの穴」とか本作のような映画が流行ってました。 でも、同じような映画を観る度に、この世代の子供たち全てがセックスのことしか考えていないみたいなことを普遍的テーマのように描くのは間違っていると思うんです。 ネットが普及した現在、今の高校生が本作に興味を抱くとも思えません。 本作を例えて言うならば、夜の歌舞伎町を歩いていて、たまに酔っ払ったヤンキーが殴りあっているのを見かけたりします。ちょっと興味があるから立ち止まって見物します。どっちが勝つかなんてヤジ馬の私達は興味はありません。そして一言、「馬鹿だね~」と言って立ち去ります。 この映画のテーマは、その程度のものにしか見えません。 役者はそのへんにいそうな子を選んだみたいで、リアルなセリフも面白かったので、75分間は退屈しませんでしたが、正直何も残らない映画でした。 この監督が好きなので残念でなりません。 [DVD(邦画)] 4点(2009-09-10 13:20:52) |
7. 男はつらいよ フーテンの寅
《ネタバレ》 監督が山田さんではない本作は、やはり説得力に欠けている印象が残る。 断言できるのは冒頭からラストまでの伏線が一つもないことだ。 副題通り「フーテンの寅」の物語ではあるが、さくらさんの出番はほとんどないし(スケジュールの関係か?)、マドンナの役割も「恋」という段階までは決して運ばれていない。 しかし、この時期の作品は、まさかシリーズとして40作以上も続くとは到底考えられなかったのだろう。 今では放送に引っかかる「馬鹿」という言葉が頻繁に使われている。 現在のメディアと違い、規制緩和の緩い時代の中で自由に模索されて作られた作品の一つであることは間違いはない。 [DVD(邦画)] 6点(2009-08-24 05:48:10) |
8. 男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け
《ネタバレ》 今回の脚本は相当苦労されたのではないでしょうか? ほとんどのギャグが滑ってるし、無駄なシーンが多いです。 それに、観ている側には既に読めてしまうのに、なかなか進まない展開に、もどかしい気分にもなります。 宇野重吉さん演じる日本画家と寅さんのやりとりは面白いのですが、マドンナ役の大地さんの登場が、あまりに遅いのです。大地さんが登場する度に三味線が鳴るのもハッキリ言ってクドイです。 寅さんの「俺と所帯持つか」という台詞は、リリーさんに言った時とは意味合いが違うように思います。プロポーズとは言えないでしょう。 なんだか2つの違うエピソードを最後、下手に計算して繋ぎ合わせたようで、段取りっぽく感じます。 芸術と金の価値に対して日本画家がどういう決断をするのか、どんでん返しのラストシーンだけは「お見事!」と言いたくなりました。 [DVD(邦画)] 7点(2009-08-19 04:27:00) |
9. 男はつらいよ 葛飾立志篇
《ネタバレ》 「あなたは何のために勉強してる?」 この台詞で、子供の頃宿題をやりながらテレビで観た記憶が蘇りました。 小学生の私も「ふ~ん、なるほどねぇ」と思いました。 しかし、今、もう一度観賞して気付いたことは、未だに「己」が何であるのか自分自身わかっていないことです。(苦笑) 樫山文枝さん、桜田淳子さん、ホント綺麗ですね。今は皆同じヘアースタイル、同じメイクばかり……。飾り気がなく素朴な美人っていなくなっちゃいましたね。 作品自体は他と似たような内容だけど毎度毎度本当に面白い。 「なんだ、また同じような話か…」と言う人、真似してもいいから、これだけ泣けて笑えて、うなずける話を考えられますか? それを自分に問いかけると山田監督がいかに凄い作家なのかと痛感します。 またコメディ作ってくれないかな。 [DVD(邦画)] 8点(2009-08-15 10:29:09) |
10. 男はつらいよ 寅次郎子守唄
《ネタバレ》 山田監督は、世間から一見馬鹿にされるような人間に魅力を感じるとインタビューで答えていたのを覚えています。 「生まれた子には何の罪もないんだ」 寅さんが言ったセリフを、後のシーンで御前様にも言わせる山田監督の計算高さ。頭が下がります。 本作は、赤ん坊を取り巻く寅さんたちの騒ぎっぷりが最高。 さくらさんの「私、おかあちゃんじゃありませんから!」 もう窒息しそうなくらい笑えました。 挙句の果て、源ちゃんが赤ん坊をおんぶしてるんだから! 最近観賞した寅さんシリーズでは、最高に笑えた逸品です。 [DVD(邦画)] 8点(2009-08-15 06:11:39)(良:1票) |
11. 男はつらいよ 純情篇
《ネタバレ》 最近図書館で借りた「男はつらいよ」の研究本を頼りに、このシリーズを見続けているのですが、ある程度パターンがあっても時代に勢いが感じられますね。 今観ても笑えるし、凄く面白い。 若尾文子さんが演じるマドンナは、監督の意向かイメージを崩さない守りに入った役作りですね。池内淳子さんとキャラが被っているように思います。 意外なのは、宮本信子さんと森繁久彌さん親子。これだけのエピソードで終わるのは、とってももったいない。 宮本さんは個人的に好きな女優さんですが、マドンナとしての花がないのが残念。 でも、DVDについた予告編を見ると、本編にはない寅さんと宮本さんのドラマがあったりするんです。そこんとこ、もっと観たかったなぁ…… 話は変わりますが、倍賞千恵子さんは茶髪が似合います。 [ビデオ(邦画)] 7点(2009-08-14 12:36:59)(良:1票) |
12. 男はつらいよ 寅次郎恋歌
子供の頃読んだ赤塚不二夫の漫画で、ピストルのおまわりさんの尋問が未だに記憶から離れないんです。「その女はそんなに美人だったのか? 池内淳子ぐらいの美女だったのか?」 私の脳みそに「美人」の代名詞を植え付けられている池内淳子さんは、その存在だけで、寅さんを一目惚れさせる女優さんでありました。 今回、寅さんは結構冒険してます。上映時間も少し長いです。 山田監督の脂の乗っている時代の作品です。 [DVD(邦画)] 8点(2009-08-11 02:26:53) |
13. 男はつらいよ 奮闘篇
《ネタバレ》 順番通り観てる訳じゃないけど、この頃の寅さんって結婚願望があるんですね。 今回のヒロインは花子に加えて、さくらさんも特別な役回りをしているような気がします。 花子をあきらめて、一人、寂しそうな寅さんのワンシーンがありますが、一転して明るいエンディングに、人間は一人きりでは生きていけないんだと痛感しました。 寅さんは自分の幸せより相手の幸せを喜んだのですね。…まぁ、いつもと同じですけど(笑) [DVD(邦画)] 8点(2009-08-10 01:24:56)(良:1票) |
14. 男はつらいよ 寅次郎紅の花
《ネタバレ》 浅丘ルリ子出演の第4弾。そして「男はつらいよ」最終作。 最後の作品として最高かもしれないが、これ以上のものを作れと言われて作れる訳がない。全作品と比べるのは間違いである。 そもそも「寅さん」と現実社会問題の接点は全くなかった中で、「阪神大震災」の映像は、寅さんがリアルワールドに入ってきた最初で最後の作品ではないだろうか? 後藤久美子は寅さん映画のマドンナ役で最多出演と言われているが、寅さんの恋愛対象として演じたわけではないので、マドンナ役とは呼べないと思う。 私は吉岡秀隆が登場した頃から、「男はつらいよ」には興味を持てなくなった。 今回、浅丘ルリ子演じる「リリー」の4作品を連続して鑑賞したが、渥美さんは本当に若い! 皮肉にも、賠償さんをはじめ、トラ屋の人たちの老け込み様が際立って見えた。 手紙を読むことでストーリーを転がしているので、寅さんもリリーさんも凄く遠い存在に感じた。 歳を取ると恋愛は出来ないのだろうか? 渥美さんの体調が悪いのが原因だというのはわかってはいるが、満男のラブストーリーが主軸になるほど、年寄りは隅で生きなさいと言われているように思ってしまう。 しかし、この作品は最後の最後で感動的なラストを迎える。 それは他の作品を複数鑑賞した者だけが得られる感動なのだ。 [DVD(邦画)] 7点(2009-07-08 01:43:22) |
15. 男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花<特別篇>
浅丘ルリ子第3弾、と思ってレンタルしてみたら、ディスクに「特別編」と書かれていて、なんだろうって思ったが、「オリジナル」の前後に吉岡秀隆演じる満男の、寅さんへのモノローグが入っているだけの作品で、「特別編」を観るよりは、普通バージョンを鑑賞したほうがいいと思います。映画自体は、いい作品ですよ。 でも、どうして本作が山田監督にとって最高傑作なのでしょうか? 私も他のレビュアーと同じく全く理解できません。 「男はつらいよ」を知らない人が、本作を鑑賞したら、寅さんのキャラクター像は伝わらないだろうと思います。 確かに笑えるシーンもあります。でも全編センチメンタルになりすぎていて、本作が夏休みに上映されたのか、正月に上映されたのか、私は知りませんが、決して観客が満足して劇場を後にしたとは思えません。 それと渥美さんと浅丘さんは相変わらずですが、他の寅屋の家族たちの演技が、段取り芝居になりすぎて、不自然さを感じます。 注意しておきますが、決して「寅さん」入門編ではありません!初めに本作を鑑賞してしまうと、浅丘ルリ子が出演した前2作の価値が半減してしまいます。 [DVD(邦画)] 5点(2009-07-08 01:15:56) |
16. 男はつらいよ 寅次郎相合い傘
《ネタバレ》 浅丘ルリ子第2弾。これもいい。船越英治が二人の間に入り、それが邪魔になったり、引き寄せる要素になったりと、観ているこちらが楽しくなってくる。 やはりメロンのシーンは有名ですね。どうして、これほど他愛のないネタに魅力を感じるのでしょうか? やはり、浅丘演じる「リリー」の存在に他ならないからだと思います。 本作の前に必ず「寅次郎忘れな草(マドンナ役、浅丘ルリ子)」を鑑賞して下さい。 [DVD(邦画)] 8点(2009-07-08 01:01:32) |
17. 男はつらいよ 寅次郎忘れな草
浅丘ルリ子「リリー」第1弾。 マドンナの設定を寅さんと同じような性格にした山田監督のセンスは凄いと思う。 単純な展開かもしれないが、当時、娯楽映画を期待して映画館へ足を運ぶ人たちにとっては、この作品は充分満足できたのではないだろうか? 今回、浅岡ルリ子がマドンナ役を演じた作品を4作品連続して鑑賞したが、私にとっては本作が一番であった。 二人は似ているようで、生い立ちは全く違う。 そこに胸を詰まらせるセンチメンタリズムを感じずにいられなかった。 90分程度で、これほどの映画を作ってしまう山田洋次監督、一番油が乗っていた時期である。 [DVD(邦画)] 8点(2009-07-08 00:52:15) |
18. おくりびと
《ネタバレ》 アカデミー賞なんてプロレスのチャンピオンベルトと同じです。 何の価値もありません。 近年アカデミー受賞作を知ってる人なんて、どれくらいいるのでしょうか? でもそれとは関係なく本作は素晴らしいです。 セリフと演出で納棺師の仕事を魅力的に描き、モックンが成長していく過程は感動的です。 モッくんのフンドシ姿、「シコふんじゃった」の頃と全く変わってませんね。日本を代表する役者です。 峰岸徹さんは死体役で終わっちゃうのかなと思ったのですが、あの一瞬のフラッシュバックで最高の存在に変貌します。あの瞳を開いた表情には胸が締め付けられました。 本作は最高の役者が揃いました。 広末涼子の評判が悪すぎますが、メディアが作り上げたイメージが先行してしまっているのが原因だと思います。芸能人に疎い私でさえ違和感を覚えました。この悪評を覆すには、あと10年はかかるでしょうね。 本作がアメリカで評価されても、日本映画自体は相変わらずレベル低いです。きっと近いうち、似たような葬式映画やドラマが沢山作られていくと思いますよ! [DVD(邦画)] 8点(2009-04-15 13:13:19) |