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Yuki2Invyさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1635
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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281.  ファーストラヴ(2021) 《ネタバレ》 
決してそこまで悪い作品ではないかと思います。ただ今作は一点、本筋の心理サスペンスの部分については率直にかなり高度というか、ハッキリ「難解」だと感じます。とにかく、事件当時の芳根京子の行動、そしてその心理は、作中で非常に丁寧にその背景事情を説明された上でもなお掴み切れない、というか納得には至りませんし、結局裁判所の最終的な事実の解釈も弁護側のストーリーとは異なるものに終わりました(そこは所謂「単純な説明ほど正しい」という判断なのだろう、と)。私の観た感じの感想は「サスペンスとしてはやや消化不良」というのが正直なトコロです(それこそ、ちょっと原作の方も読んで確認したくなっちゃう、的な)。だから本作がヒューマンドラマチックに暢気なグッド・エンド風をカマして終わっていくのは、個人的にはチョイ違くない?という感じでしたね。  あとはまあ、演技、ですかねえ…北川景子ね〜彼女もある面で巧くなったというか、特に一定程度に感情を入れての部分はそこまで悪くなかったかと思うのですよ。問題は前半、彼女が公認心理師、つまりカウンセラーとして、相手を落ち着かせるよう(自分の)感情を抑制した静かなトーンで言葉を発してゆくシーン、ココがどーにも単なる棒読みに聞こえてしまう、のですね(同じアプローチの窪塚洋介の中盤の演技とは差が歴然でした)。いま一歩今後に期待、というトコロでしょーか。  最終的な評価はかなり迷いましたが、いったんこの位とさせていただきます(ゆーても心理サスペンスとしてまあまあ面白かったと思うので)。
[インターネット(邦画)] 6点(2021-09-02 19:16:06)
282.  サマーフィルムにのって 《ネタバレ》 
これ見よがしに「その辺にフツーに居そうな子」を集めたな、とゆーか、登場人物には総じて非常に身近なリアリティを第一には感じました(でも主演のコは元アイドルなのですね…)。ただ、本作は青春映画とは言っても全体的にはだいぶんコメディ寄りで、ソコを何とかするためとゆーかキャラクターの中身自体はかなり漫画チックとでも言うか、ごくコミカルに振ったキャラが大半を占めています(その意味では、中身はそんなにリアルでもないカモ、とも)。当然、少し重くなるシーンや色恋沙汰も含まれてはゆきますが、まずはどこまでも明るく楽しく(笑い通しで)観てゆけるという作品ではありますですね。  しかし、主演の伊藤万理華ちゃん演じる映画好き女子に関しては、ここには更に一段高度なリアリティというか、実に普遍的で切実な青春の物語を見て取れました。その意味では、彼女が志すのが映画監督という、それこそ確固たる「自我」の無ければ務まらない(ハズの)仕事だった、とゆーのは重要なポイント・アイデアだと思われます。この物語はシンプルな、人間が自分が何者であるかを見出す、という青春のお話だと思います。その観点からすると前述どおり、主人公に(少し人とは違っていながらも)実に明確な方向性・目的意識といった確かなアイデンティティがあるという点でのキャラ設定、そしてそれを具現化する彼女の演技も含めてかなり優れた表現だったと思いますし、テーマ性と物語(主人公のお話と主人公の「撮っている」お話、という二重構造の)を見事に整合させたラストの展開も中々好く出来ていたと思いました(ほんの少しだけは暑っ苦しい気もしますケドも)。うーん、これも爽やかで心地好いですね!良作です。
[映画館(邦画)] 7点(2021-08-30 22:34:39)(良:1票)
283.  うみべの女の子 《ネタバレ》 
うーん、描写をそのままに解釈するなら、磯辺くんは死ぬつもりだったけどあの「うみべの女の子」に偶然出会えたからふと気が変わった、とゆーコトにしか見えんのですよね(写真のデータ消されて異常なホドにブチ切れたのも単純にソレがそもそも気に食わなかったからだ、としか)。「こんな楽しそうな磯辺なんて見たくなかった」とか小梅も言ってましたけど、私も完全に同意見です。コレの所為で、今作は非常に分かり難いお話になってもーてる、とゆーか、ホントにこんな話?とでもゆーか。流石に私個人としてはそーいう話ではないと信じたいので、もしソコに別の理由を捻り出すならば、ある種の罪(贖罪)の意識とか、或いは小梅に対する一種の「復讐心」とか、そーいったトコロの話なのではないかと思いたい…のですけど、重ねて全くそーは見えねーとゆー感じなのですよね(原作読まなきゃダメなヤツなんすかね)。  まあでも、小梅に比べれば多少マシとゆーだけで、磯辺も別に決してそこまで「大人」なワケでもない年相応のガキではあると思うのですよ。やってること自体をよく見りゃあ厨二病or性欲塗れの猿といった様なモンですから。彼の物語は前述どおり(恐らくは)ある程度の奥行きも在る話だと思うのですが、一方の小梅ちゃんの話は単純なアホの子の(ほんの微かな)成長物語だと思います。彼女はまたかなり酷いのですよね~とは言うものの、コレも中学生ぐらいって結構こんなモンじゃねーですかね~と思ったりもします。彼女は確かにまず中々高度にワガママ・自分勝手ではあるのですが、そーでもなく一見大人びて思いやりとかも持ち合わせてる様に見える同年代のコとゆーのも、別に本当の意味で人を思いやる・想いやるとゆーのがどーいうコトなのかを悟ってやってるというワケでもなくて、ただ「親の躾」の御蔭様、とゆーことの様だったとも感じたりもするのですよね(今から思えば)。  石川瑠華ちゃんは『猿楽町で会いましょう』に引き続きまーたヒッドい役をやらされてますが(オマケに若いのにまーた脱がされてますが)、この「頭空っぽ」感はある意味もはや絶品の域ですね。それ以外の部分も熱演も熱演で、演技は好かったと言ってよいのではないでしょーか(キャラに対する嫌悪感がどーにも評価を難しくする)。男の子もまだ若いですが(瑠華ちゃんより実は4つも下)、こちらも特にテンション上がるシーンのキレなんかは中々悪くなかったと思いました。まあでも役者で一番(好)印象強かったのは何と言っても中田青渚ですわ。かなりアレな登場人物が多い中、彼女の存在は正に天使!でこんなん絶対惚れてまうやろー!とでも言いますか(こーいうキャラが『猿楽町』には居らんかったから…)。
[映画館(邦画)] 5点(2021-08-24 18:14:56)
284.  残穢 -住んではいけない部屋- 《ネタバレ》 
うーん、そこそこ面白いよーな、そーでもないよーな…  とりあえず、普通のホラーとゆーよりは、9割がたがミステリー・謎解きの方に寄っているという作品で、その謎・呪いの根源を丹念に追っていく過程は(ミステリーとしては)そこそこ面白く観れるのは確かかと思う。ただ、その部分にしても中盤~終盤はやや単調で、少し盛り上がりに欠ける様に思うのもまた確か。そして、ほぼミステリーに寄っているという意味では、本作において純粋なホラーの側面とゆーのはもはや邪魔なのではないか、とすら感じるのですね。オーラスとかは正直、完全なる蛇足もイイ所だと思いました。まあ、あーでもしないと(あとはお祓いのシーンで終わるとかしか)オチが付けられない、という風に思えるのも更にまた確かですが。  橋本愛は美少女だし、竹内結子の翳の有る色っぽさも素晴らしかったし、本質的には彼女らの涼し気な風情を見事に活かした奥ゆかしい和ホラー(チック・ミステリー)だと思うのです。が重ねて、それなら(如何にもな)ホラー描写は思い切ってオミットしてしまっても好かったのではないか、などとも思いますですね(尺はちょっと短くなるでしょーケド)。
[インターネット(邦画)] 5点(2021-08-22 23:33:32)
285.  天使のはらわた 赤い教室 《ネタバレ》 
これもポルノの側面よりもお話の内容の方を重視した系統のロマンポルノかと思うが、それでいてポルノシーンにも(お話上の)「意味」までが込められているという点において、内容とポルノが見事に両立・統合されている優れた作品だとまずもって感じる(ポルノ面については、実際に「抜ける」かどーかはまた別にしても)。まあ原作が優秀なのでしょうね。  ポルノ的には、中盤に挿入される主人公・名美と行きずりの男とのネットリした長尺の絡みの辺りが最大の見せ場かと思うが、この場面で女が抱く感情は情欲と言うよりはむしろ怨念にも似た執念であるかとも思う。その感情を表現する演技とゆーのが意外にも中々に秀逸だったです(ハッキリ言ってスゴく怖い)。ココは完全に観入ってしまいましたね。オーラスの輪姦される少女を眺める名美の表情も好かったです。今作は彼女の一世一代の名演、というヤツかも知れませんね。  もう一人、蟹江敬三も実に好かったすね~決して長大な作品でもないですけど、絶大な存在感、そしてその裏付けとなるキャラの「深み」とゆーのがこちらでもひしひしと感じられました。相変わらずイイ仕事してますね~(見た目も男臭くて実にシブいし)。これは傑作。
[インターネット(邦画)] 8点(2021-08-21 01:38:31)
286.  少女娼婦 けものみち 《ネタバレ》 
神代辰巳作品だし、製作年的なコトからも、名作『赫い髪の女』に自覚的に寄せていった様な、男と女のグズグズなアレコレを生々しくかつどこかニヒルに描き出そう、という作品である様にも思える(しかも今作はソレを若い女のコで撮っちゃうよ!的な)。そして主演の吉村彩子は確かに若いし、そこそこ美形だし、脱ぎっぷりも演技もごく悪くはないのだ(何なら宮下順子よりも私は好み)。  しかし本作は、まず第一にお話(とゆーか人間関係)が少しややっこしいというかシンプルではないのと、第二として個々の描写にもイマイチよく分からないリアリティに欠ける様なものが散見され、結果すんなりと簡単に入ってくるという作品にはちょっとなっていない気がする(私が特に分からなかったのは、カモメに石を投げたら当たっちゃって、そんでもって青姦レッツゴー!の流れとか)。少しだけだが、奇を衒ってスベりかけている、という様にも感じられるのですね。全体的な雰囲気自体はそこまで悪くもないとは思うのですケド、随所に疑問とゆーのが残ってもうてる、つーか。  加えて痛いのが、結局吉村彩子ちゃんとゆーのが若くて青いが故に色気が率直に足りてない、とゆーコトなのですね。ポルノ的な価値とゆーのは『赫い髪の女』には完全に劣るかと思います。とゆーかそもそも主人公は17歳の学生で、実際に若い女優さんが演じてて、そんな彼女のセックスだのオナニーだのに高度に興奮する、つーのも、現代的な感覚からすればかなり「危うい」ラインかとも思いますし。
[インターネット(邦画)] 4点(2021-08-15 00:52:46)
287.  愚行録 《ネタバレ》 
サスペンスではあるがタイトルにも表れているとおり、登場人物たちの愚かで醜い人間性を(互いの互いに対する言及を通して)描いてゆこう、という側面のある作品でもある。その意味では、中盤まで満島ひかりの話はコレは何なんだろう?と思って観ていた矢先、突如そっちの話が妻夫木クンの追っかけてるサスペンス話に無理矢理割り込んでくる、とゆーのがかなり大きな違和感として感じられたのだし、終盤の方のサスペンス的展開も相当に突拍子も無いし、結論、サスペンスとしては正直少し安っぽい、とも感じられる。  ただ、醜い人間性を描いていくという側面については、それを詳らかにしてゆく登場人物たち自身がまた醜い、というコトも含めて、かなり見応えがあったのですね。小出恵介はあくまで軽い感じでしたが、女優4人のその部分の演技はそれぞれに暗く重く、また非常に嫌らしい感じでもあってどれも見事でした。でもこれに関しても、その「病み」度とゆーのは満島ひかりだけちょっと頭抜けているとゆーか、結局松本若菜は別に殺されるホド悪いことはしていない様に見える、その意味でもやはりひかりチャンだけ場違いにブッ飛んでる様に思えるのですよね。なのでこちらも、安っぽいと言うよりはバランスが悪い、という風にも少しだけ感じましたです。まあでも、そのひかりチャンに言及する場面の臼田あさ美のイヤらしさなんか、中々絶品に殴りたくなる様な優れた代物だとも思いましたケド(妻夫木クンの気持ちも分る)。
[インターネット(邦画)] 6点(2021-08-13 23:11:46)
288.  わさび(2016) 《ネタバレ》 
芳根京子ちゃんが可愛いすね。可愛いだけでなく、年齢よりもしっかりして見えるとゆーか、要はこの娘、結構色々苦労を重ねて来たけどその都度健気に乗り越えてきたのよ、という根本部分の(省略された)キャラ設定は、狙い通りにスンナリ入って来る様にも思います。  ただ、結局コレって何を描きたかった話なんすかね?父子の絆?明日への前向きな一歩?(それは状況を俯瞰した時に「適切な」判断と言えるもの?)なんとゆーか、30分観てきてもそもそも何も積み上げた諸問題がクリアにはなっていない、という様に思えます。別に、空気感がメインディッシュです!みたいな短編も多いワケで、必ずしもお話がゴールに辿り着いてないことが許されない、というコトでもないとも思いますが、今作はソレにしちゃあゴチャゴチャとお話の構成要素を盛り沢山に詰め込んでいる、という様にも思いますし、個人的にはも少しポイントが分かり易いシンプルな短編の方が好みですね(監督に複雑な話をコンパクトに纏め上げる能力が有るとゆーなら別ですケド)。
[インターネット(邦画)] 4点(2021-08-11 19:00:13)
289.  青鬼 《ネタバレ》 
うーん…例えば主演のアイドルちゃんはかなり可愛いし、須賀健太とか出てるし、そして肝心の青鬼は(完全にCGで3回くらいしか出て来ないケド)そのクオリティ自体はそこまで悪くもないし、部分的には別にB級としては十分、とも言えるかと思うのだね。  ただ(B級のアイドルホラーとしては)「質」はギリ合格点を越えてたとしても、全く以て「量」とゆーのが足りてないのですよね。70分も無い映画なのに低級ホラーよろしく前半半分は殆ど何も起こらんし、前述どおり青鬼が3回しか出て来ないが故に後ろ半分にもまるでスピード感が無いし(途中停車の嵐)、そもそも元ネタって激しく青鬼に追っかけられまくって2,30分くらいで終わるゲームじゃなかったでしたっけ?その意味では、この物量・密度の不足ぶりは「ゲームの映画化」としての今作にとっては致命的かと思います。結論、ちょっと成立してないと感じたっすね。
[インターネット(邦画)] 3点(2021-08-08 23:16:57)
290.  星空のむこうの国(2021) 《ネタバレ》 
正直、時間が空いたので秋田汐梨ちゃん目当てで観にいっただけなのですが、個人的には中々の拾い物でした。チョコチョコまんまとホロホロさせられてしまいましたね。  いちおう、監督のセルフリメイクとゆーことでリメイクものです(前作1986年版の主演は有森也実で、今作でもヒロインの母親役を演ってくれてます)。内容は思いっ切りな「ジュブナイル」SFラブロマンスといったトコロで、SFとしてはパラレルワールドがテーマですね。全体的にだいぶしっとり目、かつベッタベタベタな手法でチョイチョイ泣かせに来る、とゆう感じで、そこら辺があまりに古風でベタ(乃至は若年層向け)なので率直に好みは割れそうな感じでもあります(演出、特にCGなんかは意図的にお子様風につくってる、とすら見え兼ねないレベルでありまして)。ですが、個人的には前述どおり結構ココロ動かされました。若い俳優さん達の演技が(決して巧みとは言わないまでも)そこそこエモーショナルに仕上がっていたか、とも思いますね。  実は主役の鈴鹿央士くんは、彼だけがパラレルワールド現象の当事者というコトもあって終始ちょっとキョドってる感じが強く、演技的な見せ場も決して多くはなかった気がします。が、全力で走ったり全力で自転車漕いだりヒロインをおぶって走らされたり、と色々結構頑張ってましたね。肝心の秋田汐梨ちゃんは中々手堅く爽やかに可愛らしい演技で、ある程度は「演技の出来る」+「期待の」若手、と言ってしまって好いレベルかと思いました。他、こーいうのは大体脇役の方が演技が好いものかと思いますが、今作もご多分に漏れず、まず重要な「尾崎」役の佐藤友祐くんは比較的好かったでしたかね(やっぱりとゆーか、彼は他のキャストよりチョイ年上ですね)。他にも、央士くんの妹役の平澤宏々路ちゃん、央士くんに想いを寄せる後輩役の伊原六花ちゃんにも「泣かせる」演技の見せ場があって、私自身はどちらも見事にハマってしまいました。重ねて演技面に関しては、期待の若手俳優さん達を大勢観れたコトも含めてそこそこ満足度が高かったと感じます。  もう一人だけ、汐梨ちゃんの主治医の川久保拓司さんは、コレどっかで見た顔だな~とずーっと思ってたら『ウルトラマンネクサス』じゃあねーですか!キャラ自体は若干ウザったいですが、ご本人はご健勝で何よりデス。
[映画館(邦画)] 7点(2021-08-05 23:31:40)
291.  地獄(1960) 《ネタバレ》 
う~ん…とりあえず後半の「死後の地獄」はシンプルに、コッチが期待したグロ度・衝撃度というのに達していない描写のクオリティであまり観る価値が無かった、という感じ(時代が時代だけに過度に期待する方が馬鹿なのかも知れんケド)。  とすると問題は前半の「生前の地獄」の方ですかねえ。う~ん…コッチも私には、どー贔屓目に観てもブラック・コメディにしか見えませんでしたですよ。いくら何でも展開運びが雑というかテキトーとゆーか突拍子も無いとゆーか、リアリティの欠片も無いのですよね(そもそもあんなショボい交通事故で幸子が死んだ!あたりからだいぶ首を捻ってましたすよ)。こーまで真実味の無いものから恐怖や凄みを感じ取るというのはチョイ難しい、という気がします。結論的には、前半も後半も結局「地獄」というホドのモノは描けていない、というコトだと感じますですね。
[インターネット(邦画)] 4点(2021-07-29 00:59:59)
292.  竜とそばかすの姫 《ネタバレ》 
描き出したいモノ(それは概念的なものにせよ、実際のお話の筋書き・ゴールにせよ、或いは『美女と野獣』を下敷きに置いているコトにせよ)が結構たくさん在る様に見えて、一方でそれらをシナリオ上で組み立ててつくり込んだキャラで紡いでゆく・有機的に結び付けてゆく、という運び方の面は、率直にあまり上手くなかったという様に感じました。端的に言えば盛り込み過ぎです。しかし、そーならじゃあ何処かを削るか、という取捨選択のチョイスがあったかとゆーとそれも若干微妙に思います(取り立ててココがダメ!と一言で言えるような単純な問題でもないかと)。脚本にはヘルプを入れたら、とも思いますが、これも単純にテクニックだけが問題になっているというコトでもない様な気もしており、ちょっと悩ましいトコロですね。  ただ、私自身は例えばすずちゃんのお話、自分自身が何者であるのかをこの世界の中で探し出し、確かにその自分で在り続けること、の重要性を説く部分などには、かなり高度に共感・感動できたのですよね。それは、実際に人と人との繋がりや自己のアイデンティティが仮想化しつつある現代社会においては確実に「真に大切なコト」であるのだろう、とも思いましたし。或いは映像表現や音楽性といった面も相当に出来が好かったのは確かかと思います。盛大に足したり引いたりして捻り出した評点、という感じですね(やや低めに付いた気もしますが)。
[映画館(邦画)] 7点(2021-07-24 00:02:17)(良:1票)
293.  牝猫たちの夜 《ネタバレ》 
中々イイ雰囲気ですね。カネもヒトも集まり放題に集まってくる東京のド真ん中・新宿を舞台にしていながら、今作は何とも言えない空虚さに満ちています。それでいてラスト、人間の醜い欲望の吹き溜まりの様なトルコ風呂で繰り広げられる女と男の情交には、決してそれだけではない、何かピュアなモノが込められている様にも感じられました。ニヒリズムを気取っている様で、急所はググッと押さえてきているとゆーか、その意味ではこれも人間ドラマとして十分に観てゆくコトの出来る質の高いロマンポルノかと思います。  ただし、演技面は若干微妙です。主演の桂知子さんはだいぶんふっくらとした(ちょっとだらしない)躰をしているのですが、それはそれで別に全く悪くはありません(あくまで個人的には)。しかし、なんと新人!とのことで、演技は相当にボヤっとしているとゆーか、何を考えてやっているのか掴み切れない、というレベルで伝わってこないですね。もう一人、影山英俊さん演じるゲイボーイとゆーのが、女性的とゆーのでも中性的とゆーのでもなく(無論、男性的とはかけ離れて)なんかただ気持ちの悪い感じのキャラ造形になってしまっており、ここも正直かなりシックリ来ませんでしたすね(もしかしたら、ゲイというものに対するイメージの忌むべき世代的差異、というコトなのかも知れませんが)。
[DVD(邦画)] 6点(2021-07-23 22:48:01)
294.  Mr.ノーバディ 《ネタバレ》 
よくある「隠れ」スーパーマンが躍動するアクションスリラーで、お話の中身・キャラ設定・実際のキャラの出来映え等についても、さほど特筆するレベルなモンでもないかと思います。ボブ・オデンカークって、もっと全然年寄りなイメージだったんすけど(現実も還暦近いし)、今作では40代くらいの設定でしょうかね。だとしても若々しさやパワフルさといったものは(見た目的にも)あまり強くは感じられませんし、個人的にはジェイソン・ステイサムとかデンゼル・ワシントンとかキアヌ・リーヴス、とかの方がこーいうのとして好みではあります。  ただ、その肝心のアクションの爽快感とゆーのは率直にかなり素晴らしかったですね。例えば、音楽の使い方が実に好いです。ジャズ風の曲が多かった気もしますが(サッチモとか)ノリは好いしレトロな聴き心地もリラクサブルで、結構凄惨なアクションシーンなのですけど(主人公側もチョコチョコダメージ喰らってますし)実に心地好く眺めてゆけるのですね。その意味では、スピード感重視の(内容薄めな)展開運びも空気感を味わう上では適切だったかと。  全体的に非常にシンプルで軽~く観れるという映画です。暇潰しには確実に有用な作品でしょう。
[映画館(字幕)] 7点(2021-07-22 19:11:30)
295.  事故物件 恐い間取り 《ネタバレ》 
CG全開で思いっ切り出てくるオバケ、なんてのからして私の好みからは完全に外れるが、特に前半は全く何にも怖くない、というワケでもない。そして、お話の進め方も面白みが皆無、というホド酷くはない。題材も、物珍しいと言えば物珍しいので、丸っきり内容に興味が持てない、というコトでもない。諸々、最低限のクオリティとゆーのは有ると言ってよいのではないだろうか。  ただ、あくまで最低限、というコトなのですよね。まずはやはり、あまり、とゆーか殆ど怖くない、とゆーのが痛恨なのですよ。個人的な見解として、やっぱお笑い芸人が出てくるホラーとゆーのは一定以上に怖くはならない、つーことかとも思いますし(お話自体にもなんかチョイチョイ笑かしにかかってる場面があったりで、怖がらせようとするには一貫性を欠くとゆーか)、そして、主役の亀梨クン自体がこの事故物件の心霊現象を全く怖がってない(そーいう素振りが微塵も無い)とゆーのも一因かとも(怖くて恐ろしくてしょーがないケド売れるために仕方なく…的な葛藤とゆーのもほぼ無かったりで)。あとは、根本的にオムニバスホラーであるが故にエピソードごとに状況がリセットされて、全体を通しての「怖さの盛り上がり」とゆーものもやや欠いていた、のではないかと思ったりも(それでもラストはだいぶん派手にオバケ出しまくったりしてましたが、あのね、こーいうのはまず「数」でナントカなるもんじゃねーのですよ、というコトだけは、私は例えソレを理由に死刑になったとしても最後まで主張し続けますですよ)。  もう一点、多少は物珍しいと言ってはみたものの、発生する事象にせよ事故物件の内容(間取り)にせよ驚くほどに在り来りですよね。「畳に血痕が残ってる」「風呂場の鏡が不自然に外されてる」なんて誰でも想像する内容じゃねーかと思いますし、あとは基本オバケの所為で体調が悪くなったりかんたり…程度でしょ。原作がそれなりに売れた本だとすると、もうちょっと奇抜なエピソードや風変わりな事故物件とゆーのは無いもんなのでしょーか?ホラーとしては大して怖くねえ、とゆーのなら、コッチの方面の面白さとゆーのがも少し有れば…という感じでもありますね。  ヒロインの奈緒ちゃんは可愛かったすね(若かりし日の池脇千鶴に少し似てる)。ただ、恐怖の表情が最初(だけ)は結構真に迫ってるなあ、と思ったのですが、それ以降はちょいオーバーリアクション気味でこれもイマイチに思いました。残念。
[ブルーレイ(邦画)] 4点(2021-07-12 00:29:20)
296.  甘いお酒でうがい 《ネタバレ》 
元ネタは芸人(中年男)が自分で演じるためにつくったキャラ(が付けているという設定の日記体の小説)で、要はキャラクターを描く作品である。その40代OLのキャラのつくり込み自体は、少し狙い過ぎな感もなくもないもののそこそこ好く考え抜かれていると思うし、映画の中の個々のシーンについても決してセンスが物足りないor平凡すぎる、とかでもなく、どれもまずまず面白く・興味を持って観れるレベルにはなってはいると思うし、松雪泰子もまあまあハマってるとも思われるし。序盤が暗めのシーンが多くてちと世知辛めではあったが、中盤からはホッコリもでき、少し笑えもする、という悪くない雰囲気になってゆくし。  ただ、こーいう人が居る・居ないとかいう話を超えて、本質的にこのキャラクターに共感できるかというと、個人的には少しそこまでは至らない、という感じでもあった。おひとり様な人って、おひとり様なりにもうチョイ生きがいを見つけて楽しくやってるモンだと思いますよ。この女性はちょっと受動的すぎるとゆーか、いくらなんでも人任せすぎやしませんかね?結局今作はお話としては、人に任せっきりの主人公が後輩のお膳立てで若い男のコと付き合えてめでたしめでたし…てソイツはいくら何でもリアリティが欠片もねーよとゆーか、ハッキリ疑問しかありません(仕事が物凄く忙しくてそっちに掛かりっ切り、だとかゆーならまだしもさ、世の中そんな風に無為で居たならそんなに上手くいくもんじゃねーのよさ、とゆーことは年相応にチャンと悟ったうえでですね、それでもおひとり様で楽しく過ごしてるっつーなら全然共感できるのだケドもね、つーか)。その点で、個人的にはいくぶんイマイチに思いましたね。
[DVD(邦画)] 5点(2021-07-11 22:33:02)
297.  (秘)色情めす市場 《ネタバレ》 
醜い世界の過酷な境遇に生きる女性に美を見出す、とゆーのは、古今東西問わず結構よくある映画的シチュエーションだと思うが、そーいうのを男の下卑たサディスティック指向と結びつける向きが一部にあるのは、これも然も当然なコトだとも個人的には考えている。だから重要なのは、そのドン底の境遇のリアリティなのだろうな、とも感じているのだよね。実際に在るコトなんだからしょーがないじゃない!とゆーのが(少しばかりの)エクスキューズになり得る、とでも言いますか。  その意味では、本作の凄さは二つの点にあるかと思う。まずは全編釜ヶ崎ロケというものの凄まじさ。画面から放たれるとんでもなくヤバい雰囲気には終始マジで圧倒されるのだし、ややドキュメンタリチックな撮り方もその意味では非常に適切だったと思う。この一点だけでも間違い無く観る価値のある古典的作品だと言えるし、そもそも相当に撮るの苦労したのではないかとも容易に想像できるのだね(その意味でもレガシー的価値がある、とゆーか)。  もう一つはモチロン、主演の芹明香ですよ。彼女が居なければ・彼女でなければ全く成立しない作品だし、ここまでのハマリ役とゆーのは正直他に観たことが無い、というレベル(ホントにこーいう生まれです、と言われても二もなく信じてまう、つーか)。そして一方で、これ程までに美しい・神々しい女性美・母性美とゆーのは、私はこれも他に匹敵するものを知らない。この点に関しては同種の映画、つまり『カビリアの夜』だとか『ダンサー・イン・ザ・ダーク』とか『西鶴一代女』すらも上回る、と個人的にはそのような感覚を持っているのですよ。  現代に至って、本作は完全に人間ドラマとして評価すべき作品であることには何の異論もないと思われるが、その面の完成度は(そもそもがポルノであることもあって)決して他と比較して高度だ、とは言えない様にも思う。とは言え、類稀でユニークで絶大なとあるクオリティを備える屈指の傑作であるのも絶対に間違いは無い。全力でオススメしたい作品です。
[DVD(邦画)] 9点(2021-07-10 20:51:20)
298.  ゴジラvsコング 《ネタバレ》 
いや~痛快、痛快!!怪獣映画はこれぐらい単純で上等ですよ。話もシンプル、怪獣バトルも力任せの殴り合いで、こんなにナニも考えずに観れた映画も結構久しぶりで大いにリフレッシュできました。大満足。  敢えて難癖を付けるなら、ポッと出のメカゴジラがちょっと妙に強いとゆーのと(毎回思うのですが、こんだけ強いんだったら量産すれば問題は全て解決するのであって)、ゴジラにせよコングにせよやや物分かりが好過ぎる(怪獣てのは、もっと全然人間が制御できない天上天下唯我独尊な感じが恐ろしい・魅力的なのではないかと)つーことくらいですかね。  ただ、どこかの怪獣映画で観たよーな設定・シーンの切り貼りとゆーこともあるし、かつ主要な怪獣(コング・ゴジラ・メカゴジラ・ギドラ・モスラ)もここまでで出し尽くしてしまったので、東宝ゴジラのレガシーはもう尽きたという気がします。次回作はちょっとオリジナリティをつくり込まないとキビシイ、ですかね。
[3D(字幕)] 8点(2021-07-04 15:23:26)
299.  おとなの事情 スマホをのぞいたら 《ネタバレ》 
我慢して最後まで観ると合点はゆく、という感じですが、ラストはごくごく穏便に終わらせている、その為にとゆーか、思ったホド発生するハプニングとゆーのは深刻化してはいかないのですね(浮気絡みの諸々は決して「笑って許せる」というレベルでもないカモ?と思いますケド)。その所為もあり、コメディとしては非常にローテンション・ローテンポで、好く言えば大人向け、悪く言えば正直退屈です。  ワンシチュエーションの密室劇で、要は演技が勘所、という作品だとも思いますが、その演技自体はそれぞれまあまあ悪くもないのが多少救いにはなっているかと。酒でも飲みながらカップルでまったり観たりすると、多少スパイシーな効果も生まれたりして好いカモね、なんて思ったりも。
[DVD(邦画)] 5点(2021-07-02 00:05:28)
300.  黒薔薇昇天 《ネタバレ》 
いや~実にしょーもないですねぇ。映画も全体として「おバカ」極まりないですし、岸田森のバカさ加減も端的に突き抜けてます。しかし、こーいうヤツてのも絶対世の中には居る(居た)のだろう、とまじまじと実感させられるのもまた事実です。人間というものの描き方として、私は決して今作嫌いではないです(やや誇張は含まれる、とも思いますが)。  ただ、コメディとしてもポルノとしてもチョイと「クセ」が強すぎて、特にポルノとしては率直に使いドコロを見出すのがだいぶ難しい、という代物になっている様にも思います。そこそこ美形ながら豊満ムッチムチな谷ナオミを擁していながら、絡みのシーンにはどうにもリビドーの盛り上がりを感じません(関西弁の岸田森が傍で何やらぶつくさひたすらボヤいてるからだ、とも言えますが)。いちおうダブルヒロイン?な芹明香の方も酷くやる気がなくて色気もへったくれも無いも同然ですし。コメディとしてもかなりキワモノで、笑うとゆーよりは呆れちゃう、という人も少なからず居ると思いますね。  とは言え、前述どおり私は今作ワリと好きです。岸田森が好きだし、神代辰巳も好きだし、その意味ではご両名は持ち味・個性とゆーのは十二分に発揮されていた、と思いますし。地味にオススメです。
[DVD(邦画)] 6点(2021-07-01 02:19:25)
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