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イニシャルKさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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981.  悪の教典 《ネタバレ》 
一見模範的な教師が実はサイコキラーという設定で、それを演じるのが正義感の強い役柄を演じることの多い伊藤英明というギャップを狙ったようなキャスティングは確かに面白いし、この教師によるクラス全員皆殺しというセンセーショナルな内容もどことなく「バトル・ロワイアル」を思い出すが、この教師の背景の描き方が中途半端(ほかの登場人物も浅い。)なため、ドラマとしての見ごたえが薄く、ただ単にクライマックスの大量殺戮だけを見せたかっただけの映画という気がして、同じく非情な教師が主人公の「告白」を先週に見ているせいもあって、つい比べてしまうのだが、「告白」があくまで主人公教師の恨みを持つ生徒への復讐劇だったのに対し、こちらの教師の犯行至る理由は完全に自分の都合で、「告白」の主人公にも感情移入しずらかったのだが、本作ではこの教師に感情移入以前に完全に傍観者として見ているしかなく、この時点で差が激しい。(中島哲也監督ならもっとうまくドラマとして仕立てたのではないかと思えてしまう。)この教師の背景をもっと知りたいなら前日壇を描いたテレビ作品である「悪の教典 序章」を見ろということなのかもしれないが、とてもそんな元気はない。「告白」にも出演していた人が何人か出ていて、中でも少年AとBを演じていた二人が本作でも共演しているのは意識してやっているとしか思えない。次回へ続くと出て終わるのだが、本当に続編は作られるのだろうか。あまり興味ないが。
[DVD(邦画)] 5点(2016-08-18 18:27:18)
982.  太陽の墓場
10年ぶりくらいに見る大島渚監督作品で、初期の代表作とされる映画。大阪のどや街を舞台にした社会派映画で、名作ともされているが、イマイチ面白くない。「青春残酷物語」もそうだったが、本作も不朽の名作というよりは、リアルタイムに見ないと良さが分からない感じで、今見ると少し古臭く感じてしまう。でも、大島監督の映画では珍しく、伴淳や北林谷栄、小沢栄太郎、田中邦衛、小池朝雄など新劇系を中心に豪華な面々が出演しているのがみどころで、とくに黒澤明監督の常連俳優である藤原釜足と左卜全が大島作品に出演しているのは珍しいし、これら出演者たちが大島作品で共演というだけでも見る価値はある。そんな中で実質的な主演の炎加代子は役柄も芸名もインパクトがあり、印象に残るし、どんなに脇を名優で固めていても、主演は新人でという大島監督のこだわりがこの頃から見える。ラストの暴動が衝撃的と言われているが、今見るとそうでもない。もともと短い映画だが、実時間よりも長く感じるかと思っていたらそんなことはなかった。でも、「青春残酷物語」のほうがストーリー的には面白かった気がする。
[DVD(邦画)] 5点(2016-08-03 17:53:25)
983.  明日の太陽(1959) 《ネタバレ》 
松竹に入社したばかりの新人俳優を紹介する10分に満たない短編。十朱幸代を案内役に松竹期待の新人が次々と紹介されていき、全員が小芝居を披露するというもの。「愛と希望の街」で本格デビューする直前の大島渚監督が手掛けているのが驚くが、「愛と希望の街」や「青春残酷物語」など初期から衝撃的な映画を手掛けていた大島監督もいちばん最初はこういうあからさまな頼まれ仕事をやっていたんだなと感じられる作品になっている。大島監督のこの初期二本で印象的だった富永ユキや桑野みゆき、川津祐介も紹介されているが、後になって見ると大島監督とはこの時から縁があったのかと思える。最後に日活から移籍してきた津川雅彦が紹介されるが、ほかの人に比べて紹介のされ方がハデで、最初からスターとして松竹に迎えられたのがよく分かるシーンとなっている。「これから映画の中で暴れまわるんだ。」と言っているのだが、やはり津川雅彦は松竹よりも日活や東映のほうが合っている気がする。
[DVD(邦画)] 5点(2016-07-31 15:10:00)
984.  大空のサムライ
実在の零戦エースパイロットを描いた東宝の戦記映画。あまり期待していなかったが、ドラマ部分は散漫な印象は受けるものの、思ったよりはつまらなくはなかったし、戦争映画で知られる丸山誠治監督の演出もオーソドックスで安定感がある。これが映画デビュー作の川北紘一監督の特撮は、空襲シーンの爆発のオンパレードなどは師にあたる中野昭慶監督の演出する派手な爆破特撮を思わせていて、やはり影響が大きいと感じさせる。主人公 坂井三郎を演じるのが藤岡弘で、ほかに志垣太郎や丹波哲郎という濃い面々が出演していて、見ていてすごく暑苦しい。とくに藤岡弘が部下たちを前に熱弁をふるうシーンはこの俳優らしさがよく出ていて、暑苦しさしか感じないのがすごい。平田昭彦が出演しているが、彼と藤岡弘の共演は本郷猛と芹沢博士の共演を見ているかのように感じなくもなかった。
[DVD(邦画)] 5点(2016-07-07 18:12:56)
985.  TRICK トリック 劇場版2
劇場版シリーズ第2作。今回も映画というよりはテレビシリーズそのままという感じだが、このシリーズはこれでいいのだろう。今回の敵役を演じるのは映画に出ているイメージがほぼない2時間ドラマのスター女優である片平なぎさという点から見ても、堤幸彦監督をはじめ、制作陣がテレビドラマのノリで作っていることは明らか。でも彼女が演じている佐和子のキャラクター自体はこのシリーズの敵役らしいインパクトはあり、思ったよりは悪くなかった。シリーズでおなじみである小ネタやパロディーは笑えることは笑えるが、佐和子の手袋の外し方とか、ゆーとぴあの「よろしく、ね。」などは元ネタをよく知らないせいか少しおいてけぼりを食った感じ。でも、「分かる奴だけ分かればいい。」というスタンスだろうからそんなには気にならなかった。回想シーンがすべてモノクロ処理されているのは連ドラ第1シリーズを思わせていてよかった。堀北真希が若い。
[DVD(邦画)] 5点(2016-06-30 22:58:11)
986.  TRICK トリック 新作スペシャル<TVM> 《ネタバレ》 
シリーズ初の単発スペシャル。山田(仲間由紀恵)と上田(阿部寛)のとぼけたやりとりは相変わらずだし、話としてもいつもどおりの感じでそこそこ楽しめた。しかし、DVDで連ドラ第3シリーズをすべて見終わった直後に本作を見たためか、マンネリ気味で少し飽きてきた感じ。上田と大柴(西村雅彦)が戦うシーンが明らかに間延びしていて冗長に感じるし、主題歌が鬼束ちひろではないことも若干の違和感がある。今回の敵役を演じるのは名取裕子で、サスペンスドラマで主役を演じることの多いイメージの彼女が犯人役というのが珍しい気がする。事件の結末はこのシリーズらしく、印象に残る。矢部(生瀬勝久)とその部下(池田鉄洋)がいてもいなくてもいいような存在と化していたが、この後のシリーズでの矢部と部下はずっとこんな感じなのかな。
[DVD(邦画)] 5点(2016-06-24 14:00:28)
987.  TRICK トリック 劇場版 《ネタバレ》 
このシリーズ、テレビの連ドラ版はBSの再放送で今回初めて見ているが、同じく堤幸彦監督がメイン演出を手掛けた同系統の「ケイゾク」や「SPEC」と比べるとそこまで大風呂敷を広げることもなく、そのおかげかかなり見やすくて、山田(仲間由紀恵)と上田(阿部寛)のコミカルな掛け合いがくだらないけど楽しい。本作は連ドラシリーズ版パート2終了後に公開された劇場版シリーズ第1作だが、劇場版だからと特別なことはせず、本当にテレビシリーズと同じノリで作られているのはシリーズこの時点までをずっと見てきた者としては安心して見ていられるし、「ケイゾク」、「SPEC」の劇場版のようにテレビシリーズのネタ(黒門島とか)を引っ張っていないので純粋に一話完結のエピソードとして見られるのも良かった。ただ、出来としてはやはりテレビシリーズのほうが面白く、テレビシリーズは1エピソード2話完結が基本なので、この劇場版はそれよりも実質30分ほど長いだけなのだが、その分だけ間延びしていて、とくに中盤の自称神三人(竹中直人、ベンガル、石橋蓮司)との対決シーンは見ていて少し飽きてくる。それに先ほどテレビシリーズと同じノリで安心と書いたが、あまりにもいつもと同じという感じで、それもちょっとどうかと思った。テレビシリーズでは山田の子供時代を演じていた成海璃子が別の役で登場し、山田を演じる仲間由紀恵と共演しているのは面白いが、やはり若干の違和感がある。
[DVD(邦画)] 5点(2016-03-25 00:18:10)
988.  彼のオートバイ、彼女の島
原田貴和子のデビュー作で、妹である原田知世の映画デビュー作である「時をかける少女」と同じ大林宣彦監督が手がけている。確かに主人公の青年とヒロインが出会う冒頭のシーンから文芸作品のような雰囲気で、ナレーション(石上三登志)の語りもそれっぽく、本当に名作文学が原作の映画のような錯覚を覚える。久しぶりに見た大林監督の映画だったのだが、白黒とカラーを交錯させた映像表現は大林監督らしく実験的で、この監督の独特の世界に久しぶりに浸れた気がした。しかし、つまらなくはないが、物語としては特に惹かれるものがなく終わった感じで可もなく不可もなくというところか。主人公の青年を演じるのがこれがデビュー作の竹内力なのだが、後年のいかつい顔のVシネ俳優というイメージは微塵もなく、さわやかに好演しているのが印象的。思えば初めて見た彼の出演作はこの次の大林監督の作品である「野ゆき山ゆき海べゆき」の小学校教師役で、その時の印象もさわやか系イケメンという感じだったのだが、これがのちにああいう風になるとは本当に信じられない。
[DVD(邦画)] 5点(2016-03-05 16:38:04)
989.  春を背負って
木村大作監督の前作「剱岳 点の記」よりも万人請けしやすい感じで見やすいのだが、山や自然の美しさだけが印象に残り、木村監督は本当に山が好きというのはよく伝わってくる。しかし、人間ドラマとしてのみどころが薄く、ありきたりな感じで深みも感じられず山好きが作った山の映画という、それ以上でもそれ以下でもない感じなのは前作と同じ印象でハッキリ言って凡作。ただ前作で感じた木村監督以下本作の関係者たちの自己満足感は感じなかったのでそこは良かったかなと。
[DVD(邦画)] 5点(2016-01-28 17:54:42)
990.  桜田門外ノ変 《ネタバレ》 
桜田門外の変を描いた時代劇だが、事件に至る経緯がメインではなくて、大老暗殺に参加した藩士たちのその後がメインになっているのが若干の肩透かしを感じる。冒頭で桜田門外の変を描き、そこに至る経緯はそのあとの回想シーンで描かれているが、この構成が本作をちょっと分かりにくいものにしていると思うし、藩士たちの逃亡劇にドラマがあるというわけでもないので歴史をなぞるだけに終始し、純粋に物語として面白味がほとんどなく、まさしく歴史の授業で見せられる映画という感じ。いちばんの見せ場である序盤の変のシーンはけっこう力が入っているが、そこに至るまでが描かれていてこそカタルシスを感じられるのにそれは後回しなので見せ場として非常に物足りなく感じ、もっとそこを描くべきだったと思う。大作感は佐藤純彌監督の前作「男たちの大和」に続いて巨大なセットを使った撮影に見られる。キャストの中では藩士の一人を演じる生瀬勝久はコミカルな役どころの多いイメージがあるが、(今BSで再放送されている「トリック」を見ていることもあって矢部のイメージが強くなってる。)それとはまったく違うシリアスな役柄を違和感なく演じているのが印象に残る。ほか、主人公を匿う本田博太郎や温水洋一がいい味を出していた。それだけに、映画に物語としての面白味があればなあと思ってしまう。
[DVD(邦画)] 5点(2015-12-30 12:12:39)
991.  ルパン三世 バイバイ・リバティー・危機一発!<TVM> 《ネタバレ》 
「ルパン三世」テレビスペシャルの第1作。後の作品のように特定のレギュラーキャラを主役に据えた作品ではなく、それぞれの見せ場がそこそこあるような作風は1作目ならではか。でも、出来としては既に微妙な感じでどこか散漫な印象。ゲストキャラの小生意気な少年がいい味を出している。この少年と母親の再会がドラマとして描かれているが、その母親が色仕掛けを使う敵組織の幹部というのはいただけなかった。そのため、親子の再会シーンは何か急にお涙ちょうだいな雰囲気になってしまったのは見ている側としてはすごく冷めてしまい、もっとこの母親を違う設定で描いていればもうちょっとは良かった気がする。それと五右衛門は既に女に利用されるだけされるというヘタレキャラで、テレビシリーズの頃から徐々にそうなっていったとは思うけど、本当にこのテレビスペシャルではこんなんばっかな気がする。少年の声を田中真弓が演じているが、彼女はクリカンが初めてテレビスペシャルでルパンの声を担当した作品にも出ていたことを思い出した。
[DVD(邦画)] 5点(2015-12-19 11:18:22)
992.  神戸国際ギャング 《ネタバレ》 
高倉健の東映専属時代最後の主演映画で、菅原文太とも最後の共演作となるアクション映画。なのだけどなんかバタバタしすぎていて落ち着かない印象で、高倉健の演じる役柄も彼のイメージとかけ離れていて違和感を覚える。(どっちかというと文太が演じてしっくりくるような役柄。フリーになるのを前にイメチェンを図ったのか。)それに文太との共演も同年の石井輝男監督「大脱獄」のほうが良かったように思うし、クライマックスの二人の対決もあっけない印象でイマイチ。登場後、すぐに殺されてしまう丹波哲郎や、この後、健さん映画の常連俳優となる大滝秀治が変な日本語を喋る中国人を演じているのもなにかもったいない感じしかしなかった。
[DVD(邦画)] 5点(2015-12-04 22:04:51)
993.  いつでも夢を(1963)
橋幸夫の代名詞的な代表曲をモチーフにした日活の青春映画で、いかにもそれらしいカラッとした明るさがあり、安心して見ていられるプログラムピクチャーの一本。橋幸夫本人もメインで出演していて「いつでも夢を」のディエットの相手である吉永小百合(どうでもいいが、「あまちゃん」を見た後だとこの曲のディエットの相手と言えば宮本信子を思い浮かべてしまう。)と浜田光夫の日活青春映画黄金コンビに橋幸夫が加わっているというキャスティングだが、違和感は特になく、スッと入っている感じなのが良かったし、演じるトラックの運転手のチャキチャキした江戸っ子なキャラクターもよくハマっていて、強引にねじ込んだ感は0。タイトルの出演者クレジットで橋幸夫が吉永小百合と浜田光夫を差し置いてトップ表記なのも彼が当時いかに人気があったかを物語っている。(出番の少ない松原智恵子が吉永小百合よりも先に名前が出るのは確かに謎だ。)映画の印象としてはやはり平凡だが、リアル三丁目の夕日といった雰囲気があり、あの映画を見るよりは実際に当時作られた映画を見ているほうが有意義な気もする。(あのシリーズ、決して嫌いというわけじゃないけど。)橋幸夫演じるトラックの運転手の母親が田舎から出てくるくだりは、母親を演じているのが飯田蝶子のためか、小津安二郎監督の戦前の名作「一人息子」を思い出した。ひょっとしたら意識してやっているのかもしれない。
[DVD(邦画)] 5点(2015-11-08 14:29:30)
994.  探偵物語(1983) 《ネタバレ》 
松田優作が探偵役で出演していてタイトルが「探偵物語」というとつい「工藤ちゃーん!」のほうを思い浮かべてしまうが、薬師丸ひろ子主演の角川のアイドル映画である。(ああ、紛らわしい。)主演の薬師丸ひろ子の可愛さは本作でも出ているが、先日までBSで再放送されていた朝ドラ「あまちゃん」をすべて見終わった直後のせいか、それと比べると演技がすごくぎこちなく見え、今まで気にしたことがなかったが、こんなものだったのかと思ってしまった。確かにこの頃の薬師丸ひろ子は可愛くてわりと好きだが、女優としてはやはり今のほうがいいかも。(でも、いちばんの代表作は「Wの悲劇」)松田優作は工藤とはまったく違う探偵を演じているが、やはりタイトルのせいか、どこか違和感があったし、この役に松田優作というのはもったいない気がする。ストーリーにヤクザが絡んでくるところなどは、赤川次郎原作ということもあってか「セーラー服と機関銃」を思い出した。そのストーリーも対して面白味があるわけではないので、映画としては可もなく不可もなくといったところ。ラストの空港のシーンは原田知世の「早春物語」の逆パターンだが、エンドロールの間、ずっと立っている松田優作を映し続ける長回し演出もあってか、こちらのほうが印象に残る。それに映画の主題歌といえばエンドロールで流れるイメージだが、本作ではラストシーンの直前に流れ、エンドロールではインストが流れるというのが意表を突いていた。ところで本作を見たのは「あまちゃん」で薬師丸ひろ子と松田龍平が共演しているのを見たからなのだが、本作では若手として松田優作と共演していた薬師丸ひろ子が「あまちゃん」ではベテラン女優としてその息子である松田龍平と共演していることは時の流れを感じるとともにちょっと感慨深くもある。(見た順番、逆だけど。)ロングショットで分かりにくくはあるが、ワンシーンだけ蟹江敬三が出演しているのも「あまちゃん」にハマって見ていた者としては嬉しい。ひょっとして自分、立派な「あまロス」か?
[DVD(邦画)] 5点(2015-10-31 13:17:13)
995.  藁の楯
ハリウッドのアクション映画のような筋立ての邦画で、設定にかなり無理を感じるし、演じている俳優陣はシリアスな演技を見せているのに、映画は最初からコメディーっぽいリアリティの無さを感じさせていて漫画が原作なのかと思ってしまう(原作は漫画家が書いた小説。)し、人間ドラマとしても魅せたかったのだろうけど、それもかなりの中途半端さを感じていっそ人間ドラマは排除してしまったほうが良かったのではと思う。でも、疲れていたせいか何も考えずにポカーンと見るにはちょうど良く、思ったよりは楽しめた。藤原竜也は「バトルロワイアルⅡ」や「デスノート」で犯罪者役は見ているのでまたかという気がしないでもないが、この清丸という役は最後まで本当にクズで、このサイコパスに同情を誘うような設定がまったくされていないのは好感が持てるし、演じる藤原竜也の演技もうまくハマっている。清丸の最後のセリフもいかにもサイコパスらしいセリフで、この清丸という男の異常さをストレートに表していて思わず戦慄が走り、とても印象に残る。孫を清丸に殺されたことで彼を殺した者に10億円を支払うという広告を出す老人を演じる山崎努は「マルサの女」の権藤の老後を見ているような雰囲気がどことなくあり、役名が「マルサの女」の芦田伸介の役名である蜷川ということもあり、意識したキャスティングなのかなとつい思った。クライマックスの警視庁前に蜷川が現れるシーンを見て久しぶりにまた「マルサの女」が見たくなった。
[DVD(邦画)] 5点(2015-09-17 23:54:22)
996.  GODZILLA ゴジラ(2014) 《ネタバレ》 
16年ぶりにリブートされたハリウッドの新作ゴジラ。98年版と比べるとゴジラのデザインがオリジナルに近くなり、登場する渡辺謙演じる博士の名前が「芹沢猪四郎」というのも第1作へのリスペクトが感じられるものとなっていて、98年版より本作のほうがそういう面では見ていて好感が持てる。しかし、登場する怪獣の設定はゴジラというより「ガメラ 大怪獣空中決戦」のリメイク的な感じで、もう少しオリジナリティのある設定で良かった気がする。それに、人間ドラマを前面に出しているが、それが怪獣の見せ場よりも比重が大きく、さんざん焦らされていたゴジラがようやく登場し、これからムートーとの対決という怪獣対決モノとして盛り上がるシーンをテレビのモニターごしにしか映さなかったり、クライマックスのゴジラとムートーの対決シーンも画面が暗すぎてよく分からなかったりして怪獣対決ものとして見た場合にその醍醐味がなく物足りなさを感じた。(もしも、怪獣大好きっ子だった小学生の頃に本作を見ていたら退屈極まりない映画という印象だけが残ったかも。)人間ドラマのほうに見ごたえがあれば良かったのだが、月並みな家族のドラマが展開されるだけで、そこに深みもなければ面白味もない。それよりも父を広島原爆で失っている芹沢博士のドラマを前面に出したほうが面白くなった気がするのだが、そこは深く掘り下げずに終わってしまったのはちょっと残念に思う。(アメリカ映画だからかもしれないが。)ムートーを倒したゴジラが海に帰っていくラストシーンはどことなく70年代の本家ゴジラシリーズのエンディングのようだった。続編が作られるということでちょっと先行きに不安感がある。少し甘めに5点。
[DVD(字幕)] 5点(2015-09-12 17:33:24)
997.  少年H 《ネタバレ》 
映画化に少し今更感があるが、90年代末期に話題になった妹尾河童の自伝的小説が原作。戦時中のカトリックの家族が描かれた映画ということで「この子を残して」のような堅苦しくてとっつきにくい映画かと思っていたが、そうでもなくすんなりと見れる無難な反戦映画という印象。戦争という激動の時代を一人の少年の目を通して分かりやすく描いており、降旗康男監督の演出もそつなく丁寧。肇の父(水谷豊)がやたら先見性のある人物に描かれていてやや不自然な気もするが、ひょっとしたら当時本当にこういう人がいてもおかしくはないと思える程度の描写で、お前は未来人かとツッコミを入れるほどの違和感は感じなかった。鬼教官だった男が戦後になって態度が豹変し、質屋になるというのも終戦直後のあの時代ならば普通のことだったのだろうと思わされる。ただ、演じているのがお笑い芸人の原田泰造なのでどうしてもコントっぽく見えてしまい、つい笑いそうになってしまった。この役にお笑い芸人は使わないほうが良かったのではないか。その他、戦争が終わったことで突然世の中が変わってしまったことに対する肇の怒りももう少し掘り下げて描くべきだったと思う。「火垂るの墓」を思い出すような神戸空襲のシーンで父親のミシンを運び出そうとするシーンは感動させようというのが見え見えで少々冷めてしまった。でも、その後の焼け野原と化した町に立った父親の無常感はよく表現できていたと思う。最近では世間的には「相棒」の杉下右京のイメージが強い水谷豊なのだが、あまり「相棒」を見たことがないせいか、ハマっている云々は別にして特定の先入観なくこの父親役を見れたのも良かった。リアル夫婦の夫婦役共演もさほど変な感じはない。ただ、映画として全体的に考えてみるとドラマとしての物足りなさや中途半端さを感じてしまうのも事実で、もう少し深みがほしかったところか。しかし、子供向けの教材戦争映画としてはこれくらいがちょうどいいのかもしれない。最後に、あまり好きな監督というわけではないのだが、本作が高倉健という相棒を失った降旗監督の遺作にならないことを願う。
[DVD(邦画)] 5点(2015-08-20 23:18:34)(良:1票)
998.  潮騒(1964) 《ネタバレ》 
BSプレミアムで再放送中の「あまちゃん」に今頃ハマり、その中の劇中劇として登場した架空の映画「潮騒のメモリー」が気になってモデルと思しき本作を見たのだが、今まで見た三島由紀夫原作モノの中でもとっつきやすく、高尚な文芸映画というよりは無難なアイドル映画という感じで、軽い気持ちで安心して見ていられるつくり。この後も山口百恵や堀ちえみといったその時々の旬のアイドルを起用して映画化されているのも分かる。全体として甘さを感じる部分も多いのだが、アイドル映画だと思って見るとまあこんなもんだろうという感想で可もなく不可もなくというところか。ヒロインの「その火を飛び越してこい。その火を飛び越してきたら。」というセリフが有名なのだが、どういう風に出るのだろうと思っていると、なんかえらくあっさりとしていたのは逆に驚かされた。音楽がギターで通されているが、ちょっと雰囲気的に合ってなかった気がするし、これは比べるのもどうかと自分でも思うが、「あまちゃん」を見ているさなかにその影響下で本作を見たせいか、吉永小百合扮するヒロインは海女という設定なのに海に潜っているシーンがほとんどないのが少し物足りなく感じた。
[DVD(邦画)] 5点(2015-07-09 18:05:15)
999.  動乱 《ネタバレ》 
高倉健と吉永小百合が初共演した森谷司郎監督による歴史大作。226事件を題材にしているが、本作はそれを起こしたひとりである青年将校 宮城大尉(高倉健)と脱走し処刑された彼の部下(永島敏行)の姉である薫(吉永小百合)のラブストーリーを軸に描かれていて、歴史的事件を描いた骨太な大作映画というよりはまずこの二人の共演ありきの映画という印象が強い。映画としてはこの手の大作にありがちな大味な作品だと思うし、上映時間は2時間半だが、それでわざわざ二部構成にする意味がよく分からないし、その時間配分もちょっとおかしく感じた。高倉健はヤクザ映画やアクション映画で見ることが多くなっていたせいか、ちょっと心配だったのだが、やはりそれらとは違う魅力があってカッコいいと思わせているのはさすがといったところ。あまり映画自体に深みは感じないが、主役ふたりのラブストーリーとしてはそれなりに見れるし、この2年後に同じ監督・主演トリオで東宝で製作される「海峡」よりは高倉健と吉永小百合の共演作としては見どころのある映画にはなっている。しかし、話自体は「海峡」のほうがまだ面白かった気はする。ところで森谷監督は吉永小百合の単独主演映画の監督というのはやっていないんだなとふと思った。
[DVD(邦画)] 5点(2015-05-07 17:58:44)
1000.  ルパン三世 ロシアより愛をこめて<TVM> 《ネタバレ》 
テレビスペシャル第4作。まずまずといったところだが、90年代の作品なのに絵柄がテレビ第2シリーズよりも古めかしく見えてしまったのはちょっと残念。五右衛門はテレビスペシャルだとあまりいいところがないという印象が強いのだが、この作品では最初からなぜかラスプートンの元にいて、斬鉄剣を竹光とすり替えられてしまい、あげく終盤でヒロインに惚れて最後にはルパンたちを裏切るとかほとんどいいところがなく、テレビスペシャルでは昔からこういう扱いだったのねと妙に納得してしまった。銭形もあまりストーリーに絡んでおらず、せめて中盤のルパンたちが銀行に立てこもるシーンで登場するのはあの保安官ではなく、銭形であってほしかった。悪役である不気味な教祖はインパクトがあるし、二人組の男もいい味を出している。銀行の頭取 デュークを納谷六朗が演じているが、兄である納谷悟朗が演じる銭形と一緒のシーンがないのは少々もったいない気がするし、こういうキャスティングならば繰り返しになるがよけいに銀行を包囲する役回りは銭形のほうが良かったのではないかと感じる。五朗、六朗の二人ともわずか一年半ほどの間に亡くなってしまったのは本当に惜しかった。
[DVD(邦画)] 5点(2015-05-02 12:24:15)
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