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イニシャルKさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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1101.  日本海大海戦
「日本のいちばん長い日」、「連合艦隊司令長官 山本五十六」に続く「東宝8・15シリーズ」の第3作で、日露戦争における日本海海戦を描いた大作映画。先週見た「日本海大海戦 海ゆかば」で東郷平八郎を演じていた三船がこの映画でも同じ役を演じていたりして何人か出演者がかぶっているのだが、こちらのほうが甘っちょろいエピソードもなく、純粋に日露戦争の経緯や政治ドラマが描かれていて見ごたえのある硬派な戦争映画に仕上がっていて面白かった。三船演じる東郷は「日本海大海戦 海ゆかば」でも重厚な存在感を放っていたが、本作では名実ともに主人公として描かれているためか、やはりこちらのほうがより存在感が大きくカッコイイ。「日本のいちばん長い日」と「連合艦隊司令長官 山本五十六」でナレーターを担当していた仲代達矢が役者として出演しているのは満を持してという感じがする。(三船との絡みがなかったのはちょっと残念。)しかし、なんといってもクライマックスのバルチック艦隊との戦闘シーンは三笠側の視点だけでなく、ちゃんとバルチック側の視点も入り、いかにして三笠がバルチック艦隊に勝てたかが非常にわかりやすく描かれているほか、その特撮に関しても同じ戦闘シーンを描いているにもかかわらず「日本海大海戦 海ゆかば」とは全く違う印象で、本作にも助監督として参加している中野照慶監督の自己満足に終わった感が強かったあちらに比べて見ごたえ充分な仕上がりで改めて円谷英二監督の特殊技術の描写のうまさを感じさせるスペクタクルシーンとなっていて素晴らしかった。そういえばこれが円谷監督の遺作だったはず。
[DVD(邦画)] 7点(2009-08-18 14:12:09)
1102.  日本海大海戦 海ゆかば
確かに三船の演技や仲代達矢のナレーションは重厚だし、伊東四朗や若い佐藤浩市も良かったのだが、肝心の内容は「3年B組金八先生」の生徒役だった沖田浩之と三原じゅん子(金八ファンを動員するためのキャスティングか。)の安っぽくそしてどうでもいい恋愛ドラマなどはっきり言って邪魔だし、なにより全体的に緊迫感が無く、散漫な印象でドラマとしての重厚感に乏しく、クライマックスの戦闘シーンも大事な部分がなにも描けておらず終わりかたも唐突に説明テロップ出してエンドロールでは途中で脚本家が丸投げしてしまったような印象しか残らない。その戦闘シーンにやたら爆発描写が多いのも中野照慶監督らしいと言えばそうだがちょっとやりすぎの感もあり、肝心の中身がスカスカだからだろうか自己満足のようにも思えるし。元々本作よりも同じく三船が東郷平八郎を演じる東宝の「日本海大海戦」が見たかったのだが、どうせなら東映の本作と見比べてみようかと先に本作を見たわけだが、この出来では口直しの意味も含めて余計に東宝の「日本海大海戦」が見たくなってしまう。
[DVD(邦画)] 3点(2009-08-11 14:24:14)
1103.  続・忍びの者 《ネタバレ》 
シリーズ第2作。今回も監督は山本薩夫で前作同様社会派監督らしい目線もあるのだけど、前作の織田信長に加えて今回は徳川家康や豊臣秀吉が登場し、本能寺の変などの歴史上の出来事がわずか93分の間にぎっしりと詰め込まれており、今回のほうが前作よりも娯楽映画としての面白さは上だと思うし、話も前作より面白かった。しかし、少々エピソードを詰め込みすぎな感じがするのはちょっと残念な気もするし、五右衛門が釜茹でにされる直前にエンドマークが出るのもいかにもこの後の3作目につなげようとしている感があってなにかすっきりしないままなのもちょっと不満が残る。それに一部前作と演じる俳優が違う登場人物がいるのもちょっとなあ。でも、さっきも書いたように前作よりは面白いので今回も一応7点。それにしても森蘭丸を演じる山本圭(監督の甥)が若い。
[DVD(邦画)] 7点(2009-08-06 13:21:20)
1104.  忍びの者
雷蔵主演の忍者映画。社会派で知られる山本薩夫監督の作品ということでちょっとかたいかなと見る前に思っていたが、確かに単純な娯楽映画という感じは受けないものの、それでもなかなか面白かった。雷蔵の忍者役というのは初めて見たが相変わらずクールでかっこよく、それでいて演技もうまい。しかし、この映画ではそんな雷蔵よりも、やはり二つの顔を持つ忍者集団の頭領を演じる伊藤雄之助の存在感あふれる怪演ぶりがもっとも印象的で、中でも普通の老人という感じから突然ものすごい動きをはじめるあたりはインパクトが大きく、また不気味で怖い。まさしくこの役は伊藤雄之助ならではだと思う。そしてその部下を演じる加藤嘉もなにか不気味な演技を見せていてこちらも印象的。ただ、信長を演じる若山富三郎は体格が良すぎで、以前に見た「尻啖え孫市」で弟・勝新が演じた信長と同じくちょっと違和感を感じるのだが。続編もあるようなのでそちらも見てみよう。
[DVD(邦画)] 7点(2009-07-30 12:41:36)
1105.  富士山頂(1970)
のちにNHKの「プロジェクトX」でも取り上げられた富士山頂への2年間に渡る台風観測のための気象レーダーの設置工事を当時実際に気象庁に勤務していた新田次郎の小説をもとに映画化した作品。主演の裕次郎がプロデューサーも担当しており、「黒部の太陽」などと同じくビデオ・DVD未発売ということで、取りあえず今回の放送を見てみた。裕次郎と勝新の共演など、大作映画らしく出演者は豪華で、それなりに見ごたえもあるものの全体としては淡々としていてそれでいて大味な部分もありドラマとしての盛り上がりがあまりなく見終わってもそんなに印象に残らない感じ。でも、裕次郎と勝新の共演は同年の「待ち伏せ」より本作のほうがしっくり来ていると思うし、日活映画で裕次郎と共演することの多い芦田伸介、宇野重吉といった名優たちも良かった。渡哲也はあまり出演作見てないが、本作よりもっと後のほうがいいような気がする。勝新の本作での役名が「朝吉」で、これだけ聞くと「悪名」しか思い浮かばない。映画の評価としては本当は5点でもいいのだけど、おそらく今回のような機会でもなければ見れない映画だと思うのでおまけで1点プラス。予告編だけ見たことあるが、「黒部の太陽」がいつか見てみたい。
[地上波(邦画)] 6点(2009-07-22 23:52:27)
1106.  配達されない三通の手紙
野村芳太郎監督によるサスペンス映画。「危険な女たち」と同様に外国文学の映画化作品で、印象としてはそれほど深みもなく分かりやすい2時間ドラマ的な映画で、はっきり言って凡作なのだが、期待していなかったからか思ったよりは面白かったかな。(物足りなさもだいぶ感じるけど。)出演者も豪華でそれぞれの役者の演技を見ているだけで安心して見ていられる映画なのだが、中でも、終盤の栗原小巻の演技はかなりのインパクトで印象に残り、この女優のうまさを感じさせる。神崎愛がフルートを吹くシーンはなにかストーリーと絡むのかと思っていたが、たいして意味もなく、ただのサービスカットだったみたいで無くてもよさげに思う。彼女と一緒に手紙の謎を追う日系人のキャラクターもいかにもという感じだった。松坂慶子はうまいんだけど、今年既に何本か出演作を見てるせいかこういう役柄というのはちょっと違和感を感じる。その母親を演じる北林谷栄を見ていてつい「となりのトトロ」で声を演じていたカンタのばーちゃんを思い出してしまった。
[DVD(邦画)] 5点(2009-07-21 13:54:34)
1107.  その木戸を通って
市川崑監督が1993年に手がけた作品で、市川監督没後の去年11月に追悼上映として初めて劇場公開されたハイビジョン撮影の時代劇。原作は山本周五郎。「幻の名作、ついに公開」という触れ込みだったが、90年代の市川作品といえば外れが多い印象が強いためにあまり期待していなかったし、多少、製作会社の話題作りみたいな浅ましさも感じた。しかし、そんな不安は見ているうちに吹き飛んだ。市川監督らしい独特の映像美がこの作品でも健在で、元々はハイビジョン実験用のテレビ作品として作られた作品らしく、撮影もフィルムではなくVTRだが、明らかに映画を意識して作っているという感じがする。それに、同じ市川監督の「竹取物語」(いや、話の印象としては「つるー鶴ー」のほうが近いかも。)を思わせるようなストーリーながらイマイチだったあちらに比べるとこの作品はかなりの低迷期にあったこの時期の市川作品の中では佳作といえる出来になっており、ひょっとしたらこの作品が市川監督の90年代の作品の中ではいちばんいい気がするし、ラストシーンの余韻の残し方も良かった。出演者に目をやると、ストーリーの鍵となる記憶喪失の女をミステリアスに演じる浅野ゆう子が特によく、苦手な女優だが、こんなにいいと思ったのはおそらく初めてだろう。主演の中井貴一や、その他市川組常連俳優たちもいい味を出しているが、フランキー堺が市川作品に出演しているのはちょっと珍しい。
[DVD(邦画)] 8点(2009-07-16 15:15:39)(良:1票)
1108.  黒の奔流
自分を無罪判決に導いてくれた弁護士を愛してしまうヒロイン役の岡田茉莉子の情念のこもった演技はさすがと思わせるし、その弁護士を演じる山崎努のワルぶりも物凄く、二人とも実にハマリ役で素晴らしくこの二人の演技を見ているだけでも見応えのじゅうぶんある映画で、ストーリー的にも面白い映画ではあるんだけど、なんか全体的にドラマとしては平凡な印象で物足りない感もあり、もう少し演出にもパンチが欲しかった気がするし、もっとうまく料理していればひょっとしたら傑作になったかもと思うとちょっと残念。ただ、さっきも書いたように山崎努と岡田茉莉子の演技合戦は非常に見応えがあるし、平凡な印象ながら、それでも見て損のない映画だと思うので6点。
[DVD(邦画)] 6点(2009-07-01 21:45:35)
1109.  波の塔
汚職事件を担当する検事が容疑者の妻と不倫関係になるというサスペンスメロドラマ。監督は岩下志麻主演の「古都」で京都をこれでもかと言わんばかりに美しく撮り上げ、格調高い傑作に仕上げていた中村登なのだが、本作はそつなくまとまったプログラムピクチャーという感じ。主演の有馬稲子は確かに魅力的で演技もうまいと思うものの、なにかしっくり来ない感じがしたのも事実だし、個人的にはどちらかと言えば助演の桑野みゆきの方が好みだ。検事役の津川雅彦の演技ははっきり言って下手で、今もそんなに好きな俳優ではないが、それでも今のほうがいいと思える。ストーリーはどちらかと言えば汚職事件の絡んだサスペンスよりも、主役二人のメロドラマに焦点があてられてる感じであるが、深みはあまり感じられず、普通に昼ドラでやってそうなレベルなので正直見ていても退屈。しかし、ラストシーンは印象的だった。
[DVD(邦画)] 5点(2009-06-25 13:36:38)
1110.  天城越え(1983)
「砂の器」でもそうだったが、本作もサスペンス・ミステリーよりは人間ドラマに焦点が置かれた重厚で深みのある作品で、天城峠の美しいロケーションも素晴らしい。しかしなんといっても田中裕子。今まで何本か映画やドラマで見てるけど、こんなにも美しく、妖艶な魅力を放つ彼女を見るのは初めてな気がする。とくに犯行を自供したあと雨の中でびしょ濡れになるシーンはなんともいえない美しさでついウットリしてしまう。はっきり言ってこれなら主人公少年でなくてもこちらも惚れてしまいそうなくらいとにかく美しく、そして切ない。中盤の取り調べのシーンの演技もかなりの熱演で今まで田中裕子に対してこういう激しい演技をするというイメージがあまりなく、どちらかといえば少し病弱そうでおとなしい役が多いイメージが強かったため、かなり驚いた。そんな田中裕子にすっかり魅せられてしまったからか、ラストはやるせない気持ちになった。最初に書いたように重厚で深みのある映画で、映像も美しいのだが、やはり田中裕子の存在がこの映画の質をかなり高めているのは間違いないだろう。じゅうぶんに傑作といえる映画である。
[DVD(邦画)] 8点(2009-06-17 20:45:01)(良:2票)
1111.  彩り河
今年は松本清張生誕100年で、秋頃には東宝で「ゼロの焦点」のリメイク版が公開されるが、本作はそれまで松本清張原作映画の最新作だった作品。たぶん二時間ドラマのような雰囲気なんだろうなあと思いながら見たが、やはりその通りで、ヒロイン役がサスペンスドラマの印象が強い名取裕子というのもあって一層そういう感じの映画に見えてしまうんだが、まったく期待していなかったからか見る前に思っていたよりは面白かったかな。でも脚本4人がかりにしては主人公の背景や主人公とヒロインが結ばれていく過程はかなり適当に思えるし、ドラマに深みも感じられず、結局二時間ドラマのような安い印象しか残らないんだけども。三国連太郎の相変わらずの悪役ぶりは本作でもいかんなく発揮されていてすごい。当時まだJACのアクションスターだった主演の真田広之の演技はまだかたく、今でこそ世界的な活躍を見せている演技派の一人だが、この頃の真田広之は(そんなに見たわけではないのだが。)アクション映画に出ている時のほうが良いと思う。そういえばJAC時代の真田広之を深作欣二監督の映画以外で見るのはこれが初めてのような気もする。
[DVD(邦画)] 5点(2009-06-09 14:18:33)
1112.  真夜中の招待状
野村芳太郎監督のサスペンス映画というと松本清張原作という印象があるが、本作は遠藤周作が原作。主演の女優は確かにキレイだけど、妙にオカルトチックな要素が入っているのにはちょっとひいてしまった。ストーリーもはっきり言ってあまり面白くなく、野村監督の演出も平凡で、1月に見た「わるいやつら」に続いてあまり出来のいい映画には思えない。出演者も何か地味な印象だが、小林薫の若さにはちょっと驚いたし、丹波哲郎が催眠術をかけている姿はやはりちょっと胡散臭く怪しかった。米倉斎加年のこういう役って初めて見たような気がする。宮下順子は良かったが、この人物にはもう少し背景のドラマに深みがあると良かった。ラストの空港のシーンでの主人公の心変わりもあれではただ単に嫌な女にしか見えない。もうちょっと脚本も練ってほしかったなあ。
[DVD(邦画)] 4点(2009-06-04 15:43:59)
1113.  楊貴妃
溝口健二監督のカラー映画は本作と「新・平家物語」の二本。「新・平家物語」がイマイチだったのであまり期待はしていなかったが、話が壮大なわりに上映時間は90分と短く、ドラマに深みを感じることができない上に後半はえらく駆け足になってしまっているのでかなり物足りなく感じる。楊貴妃(京マチ子)と皇帝(森雅之)がお忍びで出かける祭りのシーンが印象に残るのだが、それ以外は溝口監督の演出も精彩を欠いている感じで、いままで見た溝口監督のほかの作品と比べても平凡な印象しか残らず、はっきり言ってあまり気乗りしないまま引き受けてしまったのではないかとも思えるような凡作で、ちょっと言い過ぎになるかもしれないが、この前の大映のカラー映画「地獄門」がカンヌでグランプリを受賞したことで調子に乗った永田雅一社長(溝口監督に絶大な信頼を寄せていたという。)に溝口監督がいいように使われただけという気もしてきて、そう考えると残念としか言いようがない。「新・平家物語」と同じく5点という評価だけど、この映画は今まで見た溝口監督の映画の中ではいちばんつまらないと思う。
[DVD(邦画)] 5点(2009-05-26 13:54:29)(良:2票)
1114.  宮本武蔵(1973) 《ネタバレ》 
加藤泰監督が松竹で手がけた「宮本武蔵」。先に内田吐夢監督、中村錦之助主演の東映版5部作を見ているわけだが、本作はあのシリーズ5本分と同じ話を2時間半にまとめているためにかなりダイジェスト的な仕上がりになっていて、関が原のシーンの後、いきなり武蔵が村へ帰ってきて千年杉に吊るされたり、その後もやたら早い展開で、吉野太夫や、箸でハエを捕まえるエピソードなど東映版で印象的だった部分がカットされまくりで、映画に深みがないのは残念。特に中盤あたりは吉岡兄弟との対決や一乗寺の決闘が足早に描かれておりちょっと見ていて疲れる。武蔵とお通のラブシーンや、小次郎に怖気づいた武蔵が一度は勝負の申し出を断るなど、本作オリジナルらしきシーンもあるのだが、全体的に見るとやはり大味な凡作という印象しか残らない。キャストにしても武蔵を演じる高橋英樹は濃すぎるし、(錦之助の武蔵ってここまで濃くなかったような。)又八を演じるのがフランキー堺というのも違うだろと思ってしまう。それにお杉ババを演じるのが本作で脚本を書いている野村芳太郎監督の「八つ墓村」で濃茶の尼を演じていた任田順好で、なんかただ単に怖いだけの存在に描かれてるのも不満が残る。沢庵和尚を演じているのが笠智衆というのも御前様にしか見えず違和感を感じた。ただ、お通と小次郎に関しては東映版よりもこちらの松坂慶子と田宮二郎のほうがいいと思う。特に 小次郎を演じる田宮二郎は東映版の若い高倉健よりも断然渋くてかっこよかった。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2009-05-16 17:29:34)(良:1票)
1115.  弁天小僧
のちに「切られ与三郎」でも歌舞伎を題材にした伊藤大輔監督がそれ以前に同じく歌舞伎の世界を映像化した時代劇で、主演も同じく雷蔵。歌舞伎のワンシーンがそのまま雷蔵らによって演じられる劇中劇のシーンもあって雷蔵の映画俳優としてだけではない歌舞伎俳優としての魅力も伝わってくるし、相変わらずの演技のうまさも感じられる。伊藤監督の演出ぶりや、宮川一夫の作り出す映像美、西岡善信による美術セットも素晴らしくいかにも大映らしい完成度の高い映画で、なかなか楽しめたものの、個人的には「切られ与三郎」のほうが好きだな。あと説明台詞が多いのがちょっとくどく感じてしまったのが残念。遠山の金さんを演じているのはまだ下積み時代を送っていた頃の勝新であるが、やはり勝新はこういう白塗りメイクの二枚目風より座頭市のような濃いアウトロー役のほうがかっこいいと思う。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-05-14 19:51:58)(良:1票)
1116.  座頭市喧嘩旅
シリーズ5作目。今回も勝新演じる座頭市の存在感と殺陣に相変わらず凄さを感じるし、市がヤクザの抗争に用心棒として参加するという展開は新鮮に感じられる。しかし、じゅうぶん楽しめる作品に仕上がっていると思うものの、まだ初々しさの残る藤村志保演じるヒロインがあまりにもお姫様然としていてか弱すぎるし、脚本的にもなにか強引さが感じられるのが残念だった。それでも安田公義監督の演出は手堅く、クライマックスの抗争前に二つのヤクザが対峙しているシーンの緊張感や、市が双方の親分を斬ってしまうシーンなどは見ごたえがあり、脚本が強引なわりに出来としてはそんなに悪くないと思うのでぎりぎり7点。でも、1作目の脚本を書いていた犬塚稔脚本だっただけにもう少しドラマに充実感が欲しかった気もする。ところで安田監督はもう一本、藤村志保をヒロイン役に「座頭市」シリーズを撮っているみたいなんでそっちも見てみようかな。
[DVD(邦画)] 7点(2009-05-12 23:32:22)
1117.  新・平家物語
僕も今まで溝口健二監督の映画は白黒作品しか見ていなく、カラーの溝口作品を見るのは今回が初めての体験だった。(溝口作品見るのもかなり久しぶり。)撮影はいつも通り宮川一夫で、やはりこのコンビの作り出す映像は最高に美しいと思うものの、「雨月物語」や「近松物語」、「山椒大夫」といった白黒作品の圧倒的な美しさとは何か違う気がするし、確かに完成度は高い映画なんだけど、これら後世に残るような名作と比べると平凡な印象が残ってしまうのがちょっと残念だし、黒澤明監督と同じく、溝口監督もカラー作品よりは白黒作品のほうがいいと感じるし好きだ。前年デビューしたばかりの雷蔵が主演で、見る前は初々しさが目立ってあまりうまくないのではと思っていたが、(失礼。)デビュー2年目とは思えぬ演技でそれほど違和感もなくなかなか良かったと思う。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2009-05-07 16:23:56)(良:1票)
1118.  連合艦隊司令長官 山本五十六
「日本のいちばん長い日」に続く「東宝8・15シリーズ」第2作で、山本五十六の連合艦隊司令長官着任から戦死までを描いた大作。山本五十六役といえば「トラ・トラ・トラ」の山村聡や「連合艦隊」の小林桂樹が印象に残っているが、本作の山本五十六役は三船敏郎。重みと威厳のある存在感が抜群の熱演を見せていてとても印象に残った。本作は伝記映画ということもあってか、「日本のいちばん長い日」のような緊張感もなく、どちらかと言えば冗長な印象が強いのだが、それでも退屈することなくまずまず楽しめたというところ。この頃から既に真珠湾攻撃のシーンとかに過去作品の使い回し映像があるっぽいが、この映画では「連合艦隊」や「零戦燃ゆ」ほど気にはならなかった。全体的に見て、山本五十六を演じる主演の三船に尽きる映画だと思うが、大作故仕方ないけど、三船以外の出演者に顔見世的に出てる役者が多いのは少々残念に思う。とくに司葉子と酒井和歌子が出ているシーンはなくてもよさげだし、はっきりいって三船以外で印象に残るのは辰巳柳太郎くらいしかいない。
[DVD(邦画)] 6点(2009-04-30 23:52:29)
1119.  つみきのいえ
滝田洋二郎監督の「おくりびと」とともにアカデミー賞を受賞したことで話題になった本作。あまり期待せずに見たけど、映像の感じがとてもよく、静かでゆったりとした雰囲気の短編でとても味わい深い良作だと思う。ストーリーはかなり地味ながら、ちょっぴりほろっと来るような感じ。後半の妻とのことを回想するシーンではセリフなど一言もないのにきっと幸せないい夫婦だったんだなあということが想像できてつい感動してしまった。制作のROBOTといえば本広克行監督や山崎貴監督といった監督のいわゆる最初から話題性のある大作映画を作る会社というイメージがあるのだけど、この映画はそういう派手さが全くない小品で少し意外に思うものの、こういう淡々とした作品も作れるのかと新鮮に感じた。それから長澤まさみによるナレーションあり版とサイレント(映像と音楽のみ)版を両方見たけど、サイレント版はナレーションあり版よりもさらに味わい深く、サイレント版の方が断然良かった。
[DVD(邦画)] 7点(2009-04-20 02:24:06)
1120.  ルパン三世VS名探偵コナン<TVM> 《ネタバレ》 
「名探偵コナン」を2000年代になってから見ていないのだが、ルパンよりコナンのほうに比重が置かれたストーリーもあまり気にならなかったし、目暮警部の友人として銭形警部が出てくるというコラボ作品ならではの設定や、コナンの麻酔が効かない銭形というのも面白い。ただ、「名探偵コナン」にルパン一行がゲストキャラクターとして登場したような感じになっているため、これを「ルパン三世」の1本として見てしまうとかなりの物足りなさがあるのも確かで、特に五右衛門の出番が異様に少なく、扱いも今まで見た中でいちばん酷く感じるのがちょっと不満だったりもする(彼だけコナンとの絡みがないに等しい。)が、この作品自体はなーんも期待してなかったせいか思ったよりは楽しめた。そういえば、ラストのルパンとコナンが桜の木の下にいるシーンで流れるルパンの回想が「カリオストロの城」のラストシーンを思わせていたけど、もし、「ルパン三世VS未来少年コナン」(←ってどんなんや。)なる企画が出たら、監督は宮崎駿しかいないだろうなあ。
[地上波(邦画)] 5点(2009-04-18 23:01:55)
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