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 > 奥州亭三景 さんの口コミ一覧
奥州亭三景さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 826
性別
メールアドレス sankei_o@olive.freemail.ne.jp
自己紹介 あたしは見ている映画は数あれど、
思い出せずにREVIEWが出来ません(笑)
我が心の師である、淀川長治氏の”愛ある批評”を目指していますが
ストレスが溜まってるのか、最近は毒舌が多くなりました(笑)
そんな愉快な奴ですが、お見知り置きを

好きな映画ジャンル
 戦争映画、コメディ映画、ドキュメンタリー映画
 スポーツ映画、実話系映画、

苦手な映画
 スプラッタ系ホラー映画
 (子供の頃に失神して以来、トラウマなんです)
 最近のハリウッド系映画

”特に”好きな映画監督
 チャールズ・チャップリン、黒澤明
 80年代前半までのスピルバーグ、ジョン・ランディス
 マイケル・ムーア、井筒和幸、大林宣彦

好きな役者
 懐かしい名前しか出てこないので書きません(笑) 

好きな映画評論家
 淀川長治(本当に評論家の究極な方でした)
 荻 昌弘(視点と分析力、好きな映画への熱弁が素敵な方でした)


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1.  雨を告げる漂流団地
子供に頃に見たジュブナイルを映画化した感じが強いね。 その意味では小学生には物凄く面白く見えるかもしれない。 でも、多分、アニメ好きの高校生以上の人が見ると、非常に退屈だったり、つまらないって思うかもしれない。 やたらと先を読もうとしちゃったり、伏線回収がどうとか言ってしまってね。 あたしもそうでした。、 でも、これはそんな人に向けたアニメでは無い気がします。むしろ多感な時期を過ごしている小学生向けだよね。 だから大人が観てしまうと、高評価と低評価にはっきりと分かれてしまうかもしれないですね。 あたしは大人の目線で見たら、やっている事はちっぽけだし、登場人物達の行動と言動が結構ハチャメチャで、多分共感できる人は少ない気がするんだよね。でもそれが子供ってもんだし、そうしたジュブナイルにあれこれ言うのも野暮な気がします。 とは言っても、映画として評価する必要はあるだろうから、見方が分かれるという中での高得点という意味で、この点です。
[DVD(字幕なし「原語」)] 6点(2024-01-30 07:53:15)
2.  かがみの孤城 《ネタバレ》 
思った以上に良いと思いました。 昨今、不登校児童の話がようやく世間で認知されてきたから、一般的な物語に見えてしまうのだけど、最後まで見ると、一般的だと思っていた認識がまだまだ甘いんだな、と感じますね。最初は主人公たちと同じ様に説明不足なゲームの始まりに怪訝な感じがありましたが、これって多分、青少年期の思いと同じなんだよね。そう理解したら感情移入しやすかったです。 原恵一作品は、「クレしん」の頃のダイナミックな表現が好きなんだけど、その後あまりパッとしない感じがあったので少し斜に構えて見ていたのだけど、今作は物語の筋が良くて、ダイナミックさは無かったけど、物凄く誠実なドラマにしたてていたのは、良かったと思いました。 役者に関しては、中々バランスが良かったです。日本の劇場版アニメは、どうしても普通の役者を使いたがるんだけど、個人的には、相変わらずキャラクターが浮いて見えたり、変な引っかかりを招くので、不安が残るのですが、今回は、ベテラン声優の起用がいい具合にはまっていたと思います。惜しむらくは、物語の謎部分が、物凄く分かり易かったことかな?原作を読んでいないから、この辺はどちらの匙加減なのか分かりませんが、多分、辻村さんの原作が分かりやすくしてる気がしますけどね。 さいごにこれは、あにやんさんも仰ってますけど、こういったいじめを取り上げた映画つてのは少なからずフラッシュバックを起こす場合があるから、見る時には注意が必要です。 あたしも少しやばかったです。
[映画館(邦画)] 8点(2022-12-23 17:40:34)
3.  耳をすませば(2022) 《ネタバレ》 
ジブリ作のアニメは、かなり宮崎駿のテイストに寄せたシナリオになっている分、原作の甘い部分が強調されているのだけど、本作は原作にかなり原作に寄せている。 まぁ、アニメ版にかなり沿っている分、アニメ版に迎合した感が否めない。その上で、10年後とした事が、いい意味で原作の漫画を観ているみたいで楽しい。また、原作者の別の漫画のテイストを入れている感じが、あたしにはみえた。主人公の心の揺らぎや葛藤をシナリオに加えたのは、うん、まさに少女漫画、という感じがした。 但し、狭い世界観の感じは、悪い意味での少女漫画のテイストが出ていたと思う。この辺は、アニメ版に寄り添ってしまった、悪い部分ではないかと思う。 どうせなら、もっと原作に寄せて、アニメ版を忘れさせてくれる様な作品にして欲しかったと思う。そうすれば、もっと評価が出来たんじゃないかな。
[映画館(邦画)] 6点(2022-10-16 11:10:49)
4.  劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン
先ず、京都アニメーションは21世紀になってから、数々の名作を配し、海外まで人気を轟かせた功績は大きい。  そんな会社に対して八つ当たりで行われた犯罪でこの映画に携わった多くのアニメータが亡くなった事は  残念で仕方がない。故に、ここに哀悼の意を示したい。  さて、だからと言って映画の評価は別物である。  原作を知らない、TV版を見ていない身としては、かなり素直に見られた気がしている。  分かりにくい所は多々あるが、内容的にはかなり面白いと思う。  但しシナリオは正直言えばシャマラン並みに複雑怪奇だ。  現代のある手紙から過去の話に遡って物語が始まるのはよくあるパターンだ。これ自体は悪くない。  でも物語に関連してくる話と、現代との結びつきは嘗て祖母が毎年誕生日にドールという郵便サービスから手紙を受け取っていたという事以外に関連性が無く、その意味で現代に生きる少女が全く狂言回しの役回りを演じきれていない。  それがどういう事になるかと言えば、物語の整合性を求めない事となり、結果的に少女の必要性を感じない結果になっている。また、話の盛り上げ方が良く分からない。ドールと呼ばれる仕事を請け負う女性を主人公にしている割に、ラストでの感動が無いのだ。これはその前に挟まれているエピソードがあまりにも悲劇且つ感動的である為、そちらに全てを持っていかれた感が強いと思う。これってシナリオが悪いのか、演出が悪いのか…まぁどっちもだと思うね。  内容自体は決して悪くないのだが、映画単体で考えると、少し首を捻らざるを得ない。
[映画館(邦画)] 6点(2021-06-16 12:43:33)
5.  えんとつ町のプペル
映像の出来は4℃を使っているだけあって凄い、役者もあちこちから良い役者を使っていて、表現力も悪くない。  では良い映画なのかというと、どうしても言葉に詰まってしまいます。あたしは西野亮廣は嫌いでは無いんですよ。物凄く才能のある方だとは思っているし、色々な事業展開も出来て、凄いとも思うのですよね。個人的には彼の漫才師としての資質の方がすきだけど。  ただ、残念なことに、その才能を上手く世間一般にアピールする技術が、漫才ほど備わっていないのでしょうね。彼のブログとか読んでいて感じた違和感ってのが、ここに来てハッキリしました。  評論家の岡田斗司夫が、彼には映画を作る際の思想がないので、自分が見ても面白く感じないだろうから映画は見ない、と言っていたのがかなり的を射ていると思います。先ずシナリオの作りが物凄く貧弱。駄目な映画にありがちな、演出のあからさまな予告があったり、伏線を完全に回収させていなかったり、なによりも、この映画のどんな所を見て欲しいのかという、意図を思わせるシーンが物凄く希薄だったりします。元々、原作の絵本自体が子供たちを対象にしているとは思えなかったから、その辺が見事にアニメにも出てきたんだろうなと思う。だから、絵本で感動している人は感動するのだろうけど、理解できなかった人には全く分からない、というのがこの映画の実際のところなんだろうね。  それから、アニメーション制作を普通の映画製作と同じと勘違いしていたんでしょうね。西野曰く、100万人動員出来ても赤字と言っていましたが、あれだけ凝った作りをしてしまえば当然です。で、凝った作りをしたから良い映画、って訳でも無いですしね。その辺のマネジメント能力が高かったのがジブリのプロデューザーの鈴木敏夫、「この世界の片隅に」のプロデューサーの真紀太郎みたいな人の訳で、こうした人を西野が総指揮なんてしないで、優秀なプロデューサーを招聘出来ていれば、もうちょっと経済状況も、作品状況も良くなった可能性は否定できません。  でもそうした外部のプロデューサーを入れると、西野君は自分の作品が自分の作品じゃ無くなる気がしていやなんだろうね。
[映画館(邦画)] 2点(2021-06-16 12:40:53)
6.  映画大好きポンポさん
してやられた。  原作を読んでいるから、原作通りなら、面白くなるのは分かってたのですが、それを超えてきちゃったんだよね。映画製作の過程を分かりやすく、面白おかしく見せるのは出来て当然だと思っていたけど、まさか主人公の内面を抉ってさらけ出してくるとは思いもしなかっった。しかもそれが失敗と挫折経験した人には痛く心に突き刺さるので、あたしなんか泣けて泣けて(笑)。そうした仕掛けを上手く演出したのが、原作に無かった部分なんだろうね。この原作に無かった部分を主人公の内面と制作している映画の主人公を上手く重ねて演出したところに重ねて、物語を丁寧に描写している、そしてそれはこの映画に出てくる銀行の頭取の台詞で答え合わせをしてくれている所が、救いになってますね。  役者もある意味面白いと思います。主人公と主人公の撮る映画のヒロイン役がお世辞にも上手くない(正直言って、素人に毛が生えた程度(笑)、これが変な話、役としては良い感じに素人っぽさというか新人監督&新人女優って感じが出てる。それに引き換え、主人公の撮る映画の主人公役が大塚明夫で、ヒロイン付き人になる相手が加隈亜衣なんて、キャリア十分の声優を使っている所に、ある意味悪意まで感じたね(笑)。  決して万人受けするとは思わない作品だけど、それがこの作品の主題にもなっている所も良い点だと思います。映画の中でカット割りについての話が出てくるけど、そんな事を説明しながら、映画そのもののカット割りがかなりうまく出来ているのも注目点でしょう。  折角ここまで出来ていて、ラストのオチまで完全に出来てるのに、惜しむらくはこの映画の上映時間で画竜点睛を欠いてるんだよね。これがもったいなかった。  勿論、この映画自体が完全なるフィクションになっているから、現実と合わせる必要は無いのかもしれない。でも折角この映画の完成度がここまで高くなっているのであれば、やっぱりこうした細かい所で洒落てないとこの映画の醍醐味が薄れる気がします。
[映画館(邦画)] 9点(2021-06-15 03:43:48)
7.  あさひなぐ
乃木坂の映画、って事なんだろうなぁ。そう考えればまぁファンは見られて満足なのかもしれないね。 でも普通に映画として見る分には非常に微妙です。 何しろ主役となるはずの乃木坂のメンバーは演技があまり上手くないんだわ。むしろ脇にいる女の子たちの演技が上手くて、完全に“なんだこれ”状態でした。唯一良かったのはキャラの造形をちゃんと乃木坂のメンバーで併せてた、って事ぐらいかな。 漫画の映画化、っていうのはどうしても漫画の良さを伝えるのが難しいと思います。そうなると、どうしても監督が何を見せるのか、という所になると思うのだけど、コレって何を見せたいのかよく分からないんですよ。 この映画の骨子になる筈の薙刀をキチンと見せないといけない筈なのに全然見せないし、少女たちの悔しさとか悲しみとか葛藤みたいな心情を映像的に全く上手く表現しきれていなかったりして、何がやりたいのか全然あたしには全然判りませんでした。 漫画原作である事を考えると、どうしても漫画での面白さとの比較になってしまうのだけど、この映画に関しては比較する程でもないですね。 この映画の監督の映画って、過去に何作か見てるけど、漫画原作のものはその意味では全部中途半端な気がします。
[映画館(邦画)] 4点(2017-10-09 20:55:56)
8.  ガールズ&パンツァー 劇場版 《ネタバレ》 
こういうテレビアニメからの劇場版だと、某アニメーションスタジオの様にテレビの成功のご褒美的な作りをしがちなんだけど、これは手を抜かなかったね。テレビで出来なかった車両の細かい揺動や、履帯の物理的な弛みの表現など、まぁ必要以上に無駄なディテールまで再現して、あたしも思わず笑っちゃいました。内容も初めて見る人にもわかる様にしてある上に、それでいてちゃんとこれまでのテレビ版を見ていた人にも飽きさせない工夫も出来ていたと思いますよ。まぁ戦車の機動に関してはアクション要素を高めてる分、嘘っぱちな部分も相変わらず多くて、あまり感心できない部分も多いのだけど、シナリオと話の展開の分かりやすさは子供でも十分に理解できるレベルに落とし込んでいるし、全面協力している大洗町の街並みの再現度の高さや音楽の作り込みの高さなどは非常に良くて、まぁアニメを通して少しでもこういうアニメからミリタリーファンが増えてくれれば良いかな、と若干甘い点を付けておきます。 でも、ヴェルレーヌの「落葉」の詩の意味とこのアニメの関連性を理解している人って、どれだけいるのかな? 映画好きなら知っていて欲しいものなんだけど…
[映画館(邦画)] 8点(2015-11-23 22:54:22)
9.  WOOD JOB! ~神去なあなあ日常~
こういうベタなのを嫌う人もいると思うけど、あたしは物凄く矢口監督らしくていいと思います。木の伐採や間伐、枝打ち、種取りなどをちゃんと映像に残しながらそれをエンターテインメントに昇華できているのは良いよね。結構大げさに見せている様だけど、林業経験者のある人に聞くと、結構あるあるな話なんだそうで、見ながらニヤニヤと笑ったようなのでその意味でも出来は良いのかもしれません。
[DVD(邦画)] 7点(2015-10-25 20:58:34)
10.  心が叫びたがってるんだ。(2015) 《ネタバレ》 
出来は悪くないよ、下手な邦画のデートムービーなんかに比べれば、全然出来は良いんですよ。でもね、じゃあ映画としてみた場合どうかというと、ちょっと微妙なところなんだよね。作りとしてアニメでないと表現できない様な所ってのは確実にあって、そういうものをちゃんとアニメで表現できているのは物凄く良いと思うんだ。でもシナリオや演出的に、アニメや漫画をよく見ている人にしか分からない様な部分も結構あって、多分そういう所がレビュアーさん達の評価を落とす結果になってるよね。結構ツッコミ所が多いし、構成的にやっておかなくてはいけない様な事が半分くらいしか出来てない。ミュージカルのラストに至っては折角良い試みをやっているのに歌そのものがちゃんと聞こえないのでは意味がないしね。まぁ、前述した通り、下手なデートムービーみてるよりは全然面白いし、アニメに偏見を持っている人なんかには一番みやすいと思いますね。
[映画館(邦画)] 6点(2015-10-24 20:59:36)
11.  STAND BY ME ドラえもん 《ネタバレ》 
先ず、言っときます。山崎貴の監督作は本当は見たくないんですよ、酷い映画ばっかりだから。でも、この作品の感想をあちこちで見聞きしていると、映画の評価基準が分からなくなりそうな気がしたので見ました。一応、今作は八木竜一が共作という事もあって、少しはマシかな、と思ったけど、よく見たら、脚本は山崎が書いていて、結果はまぁご覧の通りの評価ですわ(笑)。本当は技術面や役者陣だけでも評価したいのだけど、それらも霞んでしまう酷い内容だったので、勘弁して下さい。イイトコドリするのは仕方ないにしても、何の工夫の無い脚本には、毎度のごとく呆れます。いや、訂正、ロクデモナイ工夫しかできない脚本には、毎度のごとく呆れます。独自の設定もありましたね、成し遂げプログラムだっけ?なんか山崎は子供達に『すてきな未来が来るんだぜ』と嘘でも言いたい、みたいなことをインタビューで語っていたけど、あんな暴力プログラムをドラえもんに仕込む未来が素敵って、支離滅裂だよね。あたしは泣くどころか感動すら出来ませんでした。漫画であれだけ感動出来たのにこの映画では出来ない。多分、本質的な所をちゃんと理解しているとは思えないんだ。映画に取り入れられた「さようならドラえもん」って話はこれまでドラえもんに頼りきりで成長しないのび太が、大人への成長の第一歩を踏み出す通過儀礼の話で、だからこそ感動できるんだよ。そこで終わっていればまだしも、なんでまたドラえもんがのび太の元に帰る所までやってしまうのだろう。あの話は一度終了させた連載を再開させるに当たっての口実的な話であり、言いかえれば、のび太がまた元の成長しない子供に戻るという事であって、ひとつの物語としては折角の感動の腰を折る話でしかない訳です。多分それすらも理解していないから、STAND BY MEなんてタイトル付けるのだよね。ドラえもんが”そばにいる”というのはモラトリアムから抜け出せない事の筈なのにね。金をかけた大ヒット作が必ずしも名作でないという、典型的な一作だと思います。 藤子F不二雄生誕80周年記念作らしいけど、先生が生きていたら激怒してる気がしますよ。
[映画館(邦画)] 0点(2014-08-24 00:41:09)(良:7票)
12.  宇宙兄弟#0
個人的にこの原作の漫画が好きで、TVアニメ版も好きだった者としては、漫画やアニメの前段となる話という事でどんな感じになるのか期待半分不安案分でした。まぁ開けてみれば、ちゃんとできてんじゃない。上手いな、と思うのは、やはりシナリオだよね。構成の組み方は分かりやすいし、台詞の置き方についても凄く整理がされていて、キチンと状況に併せた上手い使い方をしてる。内容的にも死生観や心の置き方を丁寧に描けるように作られているし、兄弟同士の愛情を垣間見せる様な作りになっていて、言いかえれば、このシナリオなら大きな修正なしに海外リメイクが出来るんじゃないか、というくらい良く出来てるんだよ。実写版が前にあったけど、このシナリオで実写化出来たら、面白かっただろうな、という感じがあります。
[映画館(邦画)] 8点(2014-08-21 17:38:41)
13.  銀の匙 Silver Spoon 《ネタバレ》 
漫画原作の実写化という事で不安があったものの、吉田恵輔が監督という事で見ました。まぁ原作と映画は大きく違ってしまう事は良くあることでそれは仕方の無い事なんだけど、この映画に関してはちゃんと原作の芯の部分をしっかり残してくれたことはとても良かったんじゃないかと思います。特に豚の屠殺シーンを入れたのはこの物語のテーマのひとつであり、良かったんじゃないかな、と思います。それとキャスティングはなかなか絶妙だと感じました。原作の登場人物っぽい特徴のあるキャストを入れつつ、中村獅童の様な元のキャストとはかけ離れた感じをしっかりと取捨選択したことは大きく評価したいです。残念なのは、所々に変な笑いを入れてくる所かな。例えば主人公の八軒のちょっとした能力に対する他社の一言とか、ヒロインの御影に対する他者の一言に対する反応を繰り返すのはアリだと思うけど、普通のシーンで変なギャグが入っていたり、原作でのギャグと同じ事をやろうとして中途半端になっていたりするのは、はっきり言ってナシなんじゃないかと思うんだよね。それと原作ではマスコットになってる副ぶちょーなんかは、何の絡みも無いのだから、要らなかったんじゃないかと思うんだよね。つまらないことかもしれないけど、こういういう小さい事が原作を読んでいる者としては気になるし、勿体無いと思います。
[映画館(邦画)] 6点(2014-03-30 05:43:25)
14.  魔女の宅急便(2014) 《ネタバレ》 
この映画とアニメ版を見てよく分かったのは宮崎駿の構成力と演出の上手さ、そして清水崇の表現手法の確かさと上手さかな。正直、アニメ版を見ていたあたしとしては、二番煎じ的になるんじゃないかと思ってました。ところが開けて見ればちゃんと実写としての良さや表現手法が生かされていて、アニメとは違うものになっているんだよね。例えば、キキが箒で飛べなくなる場面というのは、アニメではその要因を少しぼかしているのだけど、実写では要因を少しずつ積み重ねて見せて分かりやすくしていたりする。多分、この辺が監督の個性であり、演出のしかたなんだね。それと、この物語そのものが日本で実写で作ると無国籍感が出しにくいと思っていたのだけど、この映画ではちゃんとそれを受け止めて、違和感を消すことに成功しているんだよね。だからあたしは非常に気持ち良く見ることが出来ました。但し気になる点も幾つか残るのは事実。例えばオープニングでアニメ版と同じ用な見せ方をするのだけど、これははっきり言って要らないと思います。それを見せちゃうというのは宮崎駿へのオマージュの意味があるのかもしれない。でもそれって結局アニメ版をひきずっているっていう風に見えてしまうし、それは見ている側からすると失望に感じてしまうかもしれない。それと技術が上がっているとはいえ、やっぱりCGはまだまだって感じがします。
[映画館(邦画)] 8点(2014-03-30 00:29:29)
15.  永遠の0 《ネタバレ》 
個人的に百田の本って胡散臭さが満載で、この原作も何処かで読んだことあるよな、と思って思い出したのが、浅田次郎の「壬生義士伝」なんだよね。だから新鮮味が全くないし、幕末と太平洋戦争では戦いの意味合いが大きく違うのにそこを家族愛という一点で同質化していることを考えると、この人はやっぱり放送作家あがりなんだな、と思うんだよね、つまりは、ウケを狙ってるって事。それに輪をかけてるのが山崎貴。結局、今回の映画って「ALWAYS 三丁目の夕日 戦争回顧録編」って事か?と思うほどやってる事が同じ。何処かで綿密な取材をして…みたいな事を言っている解説者がいたけど、綿密な取材をしていれば、井崎が宮部を「小隊長」とか言わないのはわかる筈。映画としての話の繋ぎ方も、想像の域まで語られたかのような変な繋ぎ方になるのだと思うんだよね。戦争映画を感傷的に描くのをあたしは否定はしませんが、感傷的に描くなら描くなりの丁寧さは絶対に必要だと思うんです。そういう根本的なところをないがしろにして、涙を誘うようなシーンを入れたって泣ける筈が無いよね。ついでに言うと特撮やCGって、非常にセンスがいると思うのだけど、この映画からは残念ながらそうしたものもあまり感じさせられないんだよね。この監督って、特撮とCGは専門家の筈だけどこの映画に関しては雑なCGが多いです。特に米空母から撃ち落とされる零戦の映像は、米軍の記録映像にそっくりだったのが、気づいた限りでも3つあります。意図的にやってるのであれば、映画として駄目だと思うし、意図してないんだとすれば、監督として駄目じゃないかな? この映画を見て多分、感動する人って多いんだろうね。でも誤解しないで欲しいのは、これはあくまでも戦争という事実だけをベースにしたフィクションで、本が何気にベストセラーになっているから映画化されただけで、こんな映画を見た事で戦争そのものを理解したような気にはならないで欲しいという事かな?役者が非常に頑張っているから変な説得力があるのだけど、いやいや、これを真実みたいに取られてしまったら特攻で亡くなった方にも失礼だし、何より生き残った方に失礼だなと感じます。この映画を見て感動した方が居たら、是非、角田和男著「修羅の翼」を読んで頂きたい。この小説、映画の感動なんて簡単に消し飛んでしまうと思いますので。
[映画館(邦画)] 1点(2013-12-29 23:45:20)(良:7票)
16.  R100 《ネタバレ》 
実はこの映画については何の評判も、製作者のコメントも一切聞かずに見てますが、物凄く卑怯な映画だなと感じてます。で、多分それを分かっていてやってるんだよな、というのがなんとなしに見て取れました。で、どうやら松本人志自身がそういうコメントを残しているらしいので、大体、意図は読めたのかな、という気がしています。その意味では悪い映画じゃないですよ。確かに倫理観とか常識とか、とても褒められたもんじゃ無いけど、モンティパイソンとか、ジョン・ランディスなんかでそういった類のものは既にやられているから、この程度の内容で倫理観も何もないんだよね。あたしはそれ以上に気になったのは卑怯な映画だと分かっていながら逃げてしまっている事なんです。結局、映画のタイトルの意味するところに到達する訳なんだけど、それをいろんな形で、卑怯な映画だと、映画の中で言わせたり、見せたりしているんだよね。挙句の果てにはこの映画の監督は…なんてことをしている訳だけど、これって実は彼の出演していた番組でもまったく同じことを過去に何度もやっていて、そういう所から全く抜け切れていないということを露呈してしまった気がするんだよね。実は過去作のについても同じ事が言えるのだけど、今回ほどあからさまに見せてしまったのはちょっと見苦しいかな、と。アバンギャルドな方向に行くのは一行に構わないし、むしろここまで行ったのなら、とことんその方向に進んで欲しいけど、自分の作った映画に対して、言い訳めいたものを残したり、逃げを打つ様な真似だけはして欲しくなかったですね。 それと、以外と無駄な部分が多かった気がします。話を広げておきながら最後まで回収できてないし、オチについてもかなりの力技になっていて、折角のR15対象も実はあまり意味が無いな、と感じました。評価は両極端になるでしょうね。あたし個人はこういう映画自体は嫌いでは無いけど、この手の映画に不可欠な緻密さや丁寧さが全然足らないと感じました。 例えば、主人公が警察に相談に行くシーンなんか、もっとリアルに見せた方が絶対に映画として締まるのにあれってあからさまにシチュエーションコントなんだよね。ああいうところをもっと丁寧に見せるか、逆にもっとシュールに見せればもっと面白かったと思うのですけどね。残念だけど、この程度の点があたしには精一杯かな。
[映画館(邦画)] 2点(2013-10-14 23:11:46)(良:1票)
17.  風立ちぬ(2013) 《ネタバレ》 
近年の宮崎駿監督作としては傑作だとおもいます。宮崎自身がミリタリーマニアでありながら反戦論者であるという矛盾した感情を堀越二郎の姿を使って堀辰雄の作品をベースにアニメをつくり、アニメ・特撮オタであり、アニメーション作家である庵野秀明に演技をさせて出来たのがこの映画で、実は宮崎自身の心境を描いた作品じゃないかな、と思うわけです。但し、これを普通の人に勧められるか?というと、NOという回答しか出せません。事前に、あるいは事後にこいう解説ができる人が周囲にいればいいけど、いない場合は正直、表層的には楽しめるけど、宮崎駿のアニメの奥の深い面白さとかは分からないんじゃないかな?と。また、これまであれだけ子供の為にアニメを作っていた人らしからぬ作品になった事で、只々素晴らしい、とは言えないとおもいます。彼のアニメの良さって先ず子供達に楽しんで貰うって事が最初にあるから、家族で見に行けるという所があると思うのだけど、今作について言えば、完全に子供は置いてけぼりですよね。それを両手放しで喜んで良いのかと思うとやはり疑問が残るわけです。内容的にも少しだけ言わせて貰うと、あの終わり方は堀辰雄の作品風としては正しいのかもしれませんが、堀越二郎の夢で出会うイタリア人航空技師が当初言っていることに対しての堀越自身の回答は見せてないわけで、そこは中途半端になってしまったかな、という気がします。多分、それに対する回答は彼だけの設計では無いですが、YS-11を1カット出すだけで十分に効果があったと思うんですよね。
[映画館(邦画)] 6点(2013-09-10 00:25:34)
18.  苦役列車
森山未來と高良健吾がとにかく演技巧者で、この二人だったからこそ、この映画が成立したという気がします。 逆にこの二人が目立つ故に前田敦子の演技が悪い意味で目立つんだよね。個人的にはもしドラの時から何ら演技に変化が無いんだと思うけどね。それとは対象的にマキタスポーツが中々味のある演技をしているのが印象的でした。内容的には原作の混沌とした映画で再現するのは少々難しかったかな、と思います。それは多分、金を掛けたり名優を呼ぶだけでは絶対に出来ないと思うので、現状で言えばこの映画でやった事が限度なんじゃないかと思います。
[ビデオ(邦画)] 8点(2013-09-09 23:11:15)
19.  少年H
模範的、って言葉は、言い得て妙って気がします。実際は戦争映画というよりも、妹尾少年を通して、冷ややかに見た激動の時代っていう作りにされていますね。その少年の視点を育てる根幹に父親のバランスの取れた思考、思想、信念がある、というところなんでしょうね。始まる前はもうちょっと家族全体から見た時代って感じになると思ってましたが、その辺りが整理されていたのは非常に良いと思います。こういうのって、フランス映画やドイツ映画には結構ある類の映画なんですが、そういうのを日本でもキチンと作れるようになったんだなぁ、と感心しています。残念なのは、やはり盛り上がりの波がかなり手前に置かれたというところでしょうか?構成上、この辺の作り方はもっとやりようがあった気がしますね。 最近のテレビ局出資の映画で、こうした質の高さを作るのは、テレビ朝日系列局ばかりで、その意味では汐留や赤坂、お台場の局はヒットはしてるものの、質の面では…ってのが多いので頑張って欲しいものです。
[映画館(邦画)] 7点(2013-09-04 03:03:40)
20.  カラスの親指
原作未読。というか、一応ミステリー物という事なんで、あまりそういうのが得意でないあたしとしてはどうかな?というのが頭にあったのだけど、開けてみればコン・ゲームもので、しかも人情ものときたもんだ。あたし的にはこれだけで十分に楽しめる要素があるわけです。時間が長いという声が多いみたいですがこれはあたしも同感。但し、あたしはこの映画に関しては長いと感じなかったけどね。村上ショージの演技に賛否両論…というか、非が多いのかな?…あるけれど、あたしは過去に村上ショージが出てた映画やドラマ中でもかなり良かった方じゃないかと思います。むしろ、小柳友の演技を問題視するべきじゃないかな?石原さとみの特異な演技や、かなり特異なキャラという事で目立たないけど、はっきり言って、彼の親父のデビュー当時に出てる映画やドラマの演技よりも酷かったよ。もしかしたら、それこそがキャスティングの狙いだったのかもしれないけど、役割程は引っかかりのある必要のあるキャラではないし、コメディリリーフとしても中途半端でしたね。内容的には面白かったけど、やっぱり、無駄も多い気がしました。多分、20分ぐらいはそぎおとせるんじゃないかな。
[DVD(邦画)] 7点(2013-08-20 00:04:00)(良:1票)
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