Menu
 > レビュワー
 > たくみ さんの口コミ一覧
たくみさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 82
性別

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順1
投稿日付順1
変更日付順1
>> カレンダー表示
>> 通常表示
1.  デビルマン
この映画が製作されること知った時「邦画もいよいよやるかあ~」と、その目の付け所の良さに感心した覚えがあります。しかし、その後あまり盛り上がらず、上映されても鳴かず飛ばずで、世間から密封されてしまった・・・そんな映画でした。このマンガは子供の頃コミック本で読み、TVムービーとの差に唖然としながらも、自分に大きな衝撃を与えましたし、その後も何度も繰り返して読みました。いわば自分に大きな影響を与えた思い入れの強いマンガの一つ。そんな位置づけの人も多いだろうに、この映画はそのような想いを、呆れるほど見事に踏みにじっています。言いたいことを上げればきりがないし感じたことは良識ある多くのレビュアーの皆様方が既に掲載しているので、自分からは次の二つ、「製作者・監督・俳優も含め映画に携わる人は観る者を侮った作品を作ってはいけない」・「そんな作品は、たとえ費用を回収したくとも配給し観覧料をとってはいけない。」ということを掲載させていただきます。 
[DVD(邦画)] 2点(2010-12-12 20:50:09)
2.  人間失格 《ネタバレ》 
あまりにも有名で、原作を何度も読んでいるので、なぜ主人公や登場人物がそのような行動をするのか、心の中でどうつぶやいているのか、次はどうなるのかがわかっているため、まっさらな感覚できちんと受け止めることができず大変残念。原作を知らずに観たらどんな映画として受け止めることができたのでしょう。そんな自分ですが、それでもこの映画はもっと生々しく、陰鬱としたシーンがあるべきではと強く思います。何故なら太宰治の文学の根底にあるのは「苦悩」であり、主人公の苦悩と苦悩するが為の無垢さは、主人公の気持ちを勝手に踏みにじる周りの者の仕打ちや、人としての必然的なエゴをしっかり描くことにより鮮明になると思うからです。かなり欲張った意見かも知れないけれど。
[DVD(邦画)] 6点(2010-10-24 21:57:09)
3.  その日のまえに 《ネタバレ》 
重松清の本はよく読みます。このお話も著者の代表作の一つ。クラムボン(永訣の朝)は本には書かれてはいなかったけど、「その日」を厳粛に受け入れるということを明確にしたかったので、「雪」「清らか」「静か」「おごそか」という、この詩の主題を映画に使ったのでしょう。映画のテーマは「その日」を受け入れる。そして受け入れた「その日のあとを生きる」という重たいものだれど、監督はこのテーマを前向きに受け止めたかったんだなあというのがよくわかる。「悲しいことも辛いこともあるけれど、残った者達は前向きに生きよう」というメッセージが作品中のトランペットの明るいファンファーレの中に込められている。このような解釈は、ストーリの重み・原題に比べて違和感を覚えますが、それでも共感を覚える方は多いのではないかと思います。また自分にとって非常に残念なのは、原作を読まずにこの映画を観るともっと感動したかも知れないという点。妻が死んでから受け取った「メッセージ」や、迎え火として花火をスクリーンに映すシーンも、原作を知らなければ感動やサプライズがたくさん待ち受けていたように思います。逆にこの作品を観て感動された方は原作も読んでいただくことをお奨めします。 
[DVD(邦画)] 7点(2010-10-24 21:35:33)
4.  沈まぬ太陽 《ネタバレ》 
原作を読んで、是非とも映画になったら観に行きたいと思っていた。自分は筋を知っ ていたから画面が切り替わっても理解できたけれど、知らない人はどうだったのか。3時間22分という時間を使っても原作を追うことが精一杯で消化不良だったのではないだろうか。全般的に平坦な印象、物足りなさを感じてしまいました。 某航空会社を刺激しないように、また遺族の方々への配慮もあったのでしょうか、企業内の劣悪な労働条件や謀略・ねたみの部分や、御巣鷹山の惨劇の描写があっさりしているし、行天の悪徳振りもさることながら恩地の苦悩振りも中途半端な感じで、もっと、泥々とした人間模様が展開されると思っていました。そうしなければ恩地の頑固なまでに自分の意志を貫く強い意志が鮮明になりません。何が一番言いたかったのかぼやけていたような気がします。でもその部分は我慢するとしても、タイトルが「沈まぬ太陽」というのだから、最後のシーンはスクリーン一杯に、真っ赤な夕日を映して欲しかった。この映画がもし、渡辺謙が主人公ではなかったら、観た人々は満足できたでしょうか。非常に期待していただけに、残念です。自分は渡辺謙と鈴木京香の夫婦のやりとりが一番胸に響きました。  
[映画館(邦画)] 7点(2009-11-01 20:04:05)(良:1票)
5.  いつか読書する日 《ネタバレ》 
この映画で一番好きな所は、リアリティーに満ちあふれた映画であるという所。 主人公二人も美男美女(ごめんなさい)というわけではないし、ストーリーも、二人の 秘めた想いを中心に、取り巻く人々の重く辛い日常のエピーソードが、やさしく嫌みにならない程度に散りばめられている。カメラワークもちょっと引き気味で全般的にゆったりとした感じがして、だからこそ田中裕子が大切にしてきた想いが際立っている。また岸部一徳の独特な喋りと仕草や雰囲気も、「押さえてきたけれどこらえきれない感情」を十分に表している。そして、お互いが久し振りに再会した夜に求め合う姿は、本当に不器用で、ひた向きで悲しくて切ない。田中裕子は、岸部一徳と仁科明子の死を受け止めながら、それでも変わることない日常の中できっと今まで通りに、でももっと強い意志を秘めながら暮らしていくのだろうなあと最後に思った。非常に好きな映画だけれど、主人公二人があまりにもいじらしく切なすぎて、もう一度観るには忍びない感じがする映画でした。 
[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-11-01 19:52:39)(良:2票)
6.  パコと魔法の絵本 《ネタバレ》 
「ファンタジーの色」といえば「赤と緑」がふさわしいと観る者に思わせ、CG・アニメと実写の融合等イマジネーション・発想の広がりが素晴らしいと感じさせる映画。テンポのよさとキャラクターの斬新さそして台詞と演技の深さに脱帽。この監督は「下妻物語」や「嫌われ松子の一生」を撮影していますが、「無限・無償の愛」がこの監督のテーマなのでしょうか?笑いの中に真剣さと光るものがあって、映画を観る者をがっしりと惹きつけるしたたかさを感じます。
[DVD(邦画)] 8点(2009-10-11 21:27:10)
7.  しあわせのかおり
このように料理を題材とした映画は、調理している時の「バックミュージック」と包丁や火、鍋をかきまぜたり食器があたる「音」が命だと思う。派手さもなく目の覚めるようなストーリー展開があるわけでもないのに、印象の残る映画です。なんというのかデコレーションに凝ったフルコースを食べ腹一杯で満足といったような感じではなく、ほどほどに頂戴して食材の鮮度や味付けの上品さに申し分ないといったそんな映画でした。非常にクオリティーの高さを感じました。 
[DVD(邦画)] 7点(2009-09-13 13:44:54)(良:1票)
8.  茶々 天涯の貴妃 《ネタバレ》 
日本の戦国映画を観たいなと思ってレンタルしましたが、これは全く駄目です。主人公は悲劇の主人公としての品位も艶やかさもなく、その取り巻きの役者も凄い方々が出ているのに、セリフが妙に浮いている。また、ナレーションも富田靖子と時代劇とはミスマッチですし・・・。秀吉と茶々が第一子を亡くしたシーンの台詞のやりとりもピントがずれていて、思わず止めてしまいました。気持ちを取り直して最後まで観ましたが、やめればよかったと思えるほどの出来映え。これは自分だけなのでしょうか? 自分はレンタルですませたので、ここまで言う資格はないかも知れないけれど、これで新春ロードショーとはいただけない。お金を払った方がお気の毒、といえるような映画でした。 
[DVD(邦画)] 2点(2009-07-05 14:06:56)
9.  ギララの逆襲 洞爺湖サミット危機一発 《ネタバレ》 
 子どもの頃、怪獣が大好きでギララの映画も観たし、この怪獣のプラモデルが欲しくてマンガ雑誌の広告を何度も眺めていたことを覚えています。そんな訳でビデオレンタルショップでこの映画を見つけたとき迷わずゲットしました。  環境破壊の象徴がギララで、それをG8諸国が倒す手段を講じる中で、各国の首脳のキャラクター・お国柄さらには日本の先進諸国における立場等々パロッていて面白いのだけれど、それはあくまで日本という身内の感性で観た場合に言えること。  この映画は外国映画祭でも上映されたそうですが、「日本とはこういう感じでございます的に露悪した、卑下した感じ」がして上演して本当に好評だったのか、他の国の人が観て不愉快に思わなかったのか気になってしまう。  ギララを倒す神様も、あのキャラクターを使う必然性がまったく感じられず、パロディーだからそう難しく考えなくてもいじゃないという一言ではちょっとすまされないのではないかと思う。加藤あいが「ネチコマ、ネチコマ・・・・」と踊る姿もあわれでした。なんというか松竹映画唯一の怪獣キャラクターだから、同じパロディーでも政治を題材とするのではなく、SF系のストーリーで登場してほしかったというのが正直なところです。伊福部昭調の音楽を聴かせてくれたのはよかったけれど・・・ 
[DVD(邦画)] 5点(2009-05-06 09:00:48)
10.  実録・連合赤軍 あさま山荘への道程 《ネタバレ》 
1960年、70年代の日本の高度成長期が生んだ狂気の徒花として、確かに連合赤軍はあった。それは、若松監督が擁護し正当化するように、若者達が暴走した、まさに青春の歪んだ部分の象徴として存在していたと思う。しかしこの映画を観ると、監督の思いとは裏腹に、革命・平等な世界を作るという高邁な思想はどこかに置き去りのままで、薄暗く息のつまるアジトという密室で特異な世界の中で、凄惨なリンチ・処刑が繰り返されていた場面が詳細に映されていて、憤りとやるせなさでたまらなくなる。自己批判・総括とはいったいなんだろう。連合赤軍のリーダー2名は自己批判・総括という名の下にリンチを繰り返す。その理由も幹部批判を行ったり、自分だけ銭湯に入ったり、顔立ちが単に綺麗であるのが気に入らないといった、本当に人間の嫌らしいねたみ・エゴといった理由によるもので、高邁な思想とはほど遠く、怒りすら覚える。総括を指示するリーダー2名こそ、自ら自己批判・総括を行うべきだろう。しかも2名はそれぞれいた恋人を捨てて愛し合うことになる。女性リーダーは「あなたのことは好きだけど、革命を求める2人はこうなって当然だと思う」ということを元恋人に告げる身勝手さ。もうまるで近くの国のことみたいだし、少し前に解体した新興宗教集団のようでもある。話が拡散したけれど、人間は、人間らしいが上に、革命思想とか理屈とかに縛り続けることはとうてい無理で、そんなこと解っているはずなのに、いろいろなことを革命と結びつけて理屈付けしようとするから歪んでしまうし、だからテロ活動も引き返すこともできなかったのだと思う。浅間山荘事件のクライマックスの中で高校生が「勇気がなかったんだ」とメンバーに向かって叫んだけれど、連合赤軍の行動がオーバーヒートしていったのは正にこの一言に尽きると思う。実際に山荘の中でそういったかは不明だけど、そのように連合赤軍のことを捕らえている若松監督の感性に共感を覚えます。それにしても、たった30名程度で、拳銃や猟銃だけで世の中がひっくり変えるわけがないのに、軍事演習といって実施している内容もままごとのようで、それでも真剣に行っている様は、彼らの行く末を知っている自分たちビューワーにとっては本当に空しく・淋しいし、とりわけ総括の下に拷問死してしまった坂上真紀は本当に哀れで可哀想でした。 
[DVD(邦画)] 8点(2009-03-21 23:44:48)
11.  ALWAYS 続・三丁目の夕日 《ネタバレ》 
昭和30年代は、まだ人が優しく、世相も良き時代であったという前提がこの映画にはあるだけれど、本当にそうなのでしょうか。確かに今は当時と比べて交通網や電化製品等発達して、気ぜわしい毎日を送っているけれど、コミュニケーションも携帯・メールが主流になったけれど、人の優しくありたいと願う気持ちは昔と変わらないと思います。確かに薬師丸ひろ子が最後の方で「まつりのあとみたいね・・・」というように、いろいろなエピーソードが寄り集まっていて、中には特に必要ないのでは?と思うような多少せわしい感じもあったけれど、それでもやはり人はこのような「心が緩む話」は好きだし、自分も「心」と「涙腺」のリハビリをしてもらいました。今も昔も生活していけばいろいろな苦労はあるけれど、それでも想う人たち、大切な人たちと僅か時間でも綺麗な夕日を眺めることができれば、そしてこの時間がもっと長く続けばいいと感じる中で幸せを感じ取ること。それが一番の人生の幸せではないかと、この映画を観て感じました。 
[地上波(邦画)] 8点(2008-11-24 21:43:26)(良:3票)
12.  武士の一分 《ネタバレ》 
タイトルや広告ポスターから、だいたいどのようなシーンが展開されるかかが分かっていて、観る者の期待の通り「勧善懲悪・夫婦善哉」的なシナリオが淡々と進んでいく。木村拓哉と檀れいの美しさに心打たれたり、坂東三津五郎の狡さに許せない気持ちになったりするのだけれど、あまりにもまとまりすぎて、当たり前すぎてそれ以上のものが感じられませんでした。 例えば、檀れいが家を飛び出した後本人はすごく苦しんだだろうとか、木村拓哉も忘れようとしながらも三津五郎と檀れいの密会が頭に浮かんでもっと悩むだろう、檀れいを責めるだろうとか、三津五郎が檀れいを手込めにする生々しさとか、そのあたりの煩悩苦悩やドロドロした所をもっと泥臭く観せてほしかった。 そのようなシーンがあればこそ、夫婦愛とか武士の一分が非常に尊く、映画の中でも 輝いてみえるような気がします。これは監督のポリシーというかスタイルによるところなのでしょうか? いいのだれどそれだけの映画で終わってしまうのが自分は残念。  なお、木村拓哉の師範である緒方拳の口調は、現代的すぎて、あまりに緒方拳らしすぎて、道場の師範役というか時代劇にはミスマッチではなかったかと思います。 
[DVD(邦画)] 6点(2008-06-15 21:18:51)
13.  江分利満氏の優雅な生活
 主人公の奥さんに対する口調が高圧的で、そういえば自分の父も母に対してあのような口ぶりだったなと懐かしさを感じつつ観ていました。  ほとんど小林桂樹のナレーションでとぎれる事なくエピソードが紹介され、クライマックスとか物語としての起承転結もほとんどなく話は進むので、観る者によっては、退屈な映画となるかも知れませんが、自分は、昔の映画はなぜかいつも襟を正して最後まで気を抜けず観てしまいます。  前から何故だろうと思っていましたが、この映画を観てなんとなくその理由のようなものが分かりました。  昔の映画からは、面白くても面白くなくても、おかしくても悲しくても「真面目さ、ひたむきさ」がひしひしと伝わってくるからです。だから実際はソファーに座ってリラクックスして観ているのだけれど、心の中で時には正座して手を膝の上に置いたりしてます。この映画の原作も含め山口瞳氏の小説は市井の人々に向けた暖かい視線をひしと感じるので、悲しいエピソードも庶民の切ない話として、素直にまたしんみりと受け止めることができますし、また小林桂樹が33歳くらいの役であっても「ちょっと辛いんじゃないの?」とつぶやきつつもそれがミスマッチだとは思えず、むしろミスマッチの小林桂樹が適役と感じました。それは奥さん役の新珠三千代さんも同様ですが・・・ 
[CS・衛星(邦画)] 7点(2008-05-31 22:46:41)(良:1票)
14.  大奥(2006) 《ネタバレ》 
 仲間由紀恵は大河ドラマの「千代」、高島礼子は「極道の妻達」のおかみさん役そのものだし、「大奥」は権謀術数が蠢くドロドロの世界なのに、最初は悪役の皆様方も、最後の方では急に善人になってしまって「わかっておくれ」って言ったって、なんだこりゃという感じ。ストーリーはTVの2時間ドラマ並みの内容、別に映画にしなくてもいいのではないかと思いつつ、でも新春ロードショーだしお祭りというかお屠蘇気分で観るのだからいいかあ~と思ったりして、DVDを観てました。  勿論、着物の壮麗さとか、時代考証はあっているかよくわからないけれど渡し船の風情とかそれなりに満足いく所もありました。  でも、エンディング・テーマであの唄はないでしょう。何故時代劇で、あのシーンで「倖田來未」なんでしょう? お金を払ってロードショーを見た方は、違和感を覚えた方が多かったのではないでしょうか? 明らかにミス・マッチで、時代劇の映画としての品格を自ら放棄したようなものです。自分の中でこの映画の良いところを認めようとしていた気持ちが一気に醒めました。ということで、どちらかというと甘めな採点をしがちな自分ですが、このことから大幅減点です。 
[DVD(邦画)] 4点(2008-04-13 21:21:29)
15.  嫌われ松子の一生 《ネタバレ》 
 松子の境遇は、本当に不条理に満ちていて、この感想は映画を観てから一日おいて書いているのだけれども、いまだに松子が緊張するときの顔の表情が思い浮かんできて、 愛おしさと胸苦しさを覚えます。それほど、松子役の中谷美紀が素晴らしかった。  ストーリーは薄幸な女性の転落のきっかけから死に至るまでのお話し。男運に恵まれず、巡り会うたびにどんどん転落していくのだけれど、それでも松子はひたむきに人を 信じて愛することを選択するといった、ある種マリア的とも思えるような位置づけを十分意識したシナリオでした。このように書くとよくある映画のようですが、ミュージカル仕立てでテンポが良く、個性的なキャラクター・俳優が小気味よく出演し、所々でコミカルな部分もあり、十分楽しめますが、自分には「楽しい」というよりも、やはりテーマが重いだけに「良くできた映画」だなという感じがします。 「薄幸の女性・人を殺める・ミュージカル」ということであれば「ダンサー・イン・ザ・ダーク」を私は思い浮かべてしまいましたが、別に比べる必要はないのでしょうけど、私は「救い」という点で「松子の生涯」の方がいいなあと思います。  ただ、映画のラストで、松子の魂が家に帰るという帰結はよくわかるのですが、そのシーンが長すぎる。欲を言えば、他の終わらせかたもできたのではなかったかなと思った点が残念。ただ映画館で観ていれば、もっとジーンときてやや長めのラスト部分で、目がウルウル状態で逆に満足だったかも知れませんが・・・ 
[DVD(邦画)] 7点(2008-04-13 17:10:22)
16.  キサラギ 《ネタバレ》 
この種の映画は、古くは「12人の怒れる男」、また邦画ではそのパロディー版とも言える「12人の優しい日本人」等で観ているので、目新し感はなく、やはり脚本の善し悪しとキャスティングが気になる所。若い2人の演技・しゃべりは少しやかまし感はあるけれど、香川照之はよいキャラしてました。画面に出るだけで何かやってくれそう感があります。小気味よいストーリもそれなりに楽しめて、出演者全員がキサラギと生前に何らかの関係があったりする所はおもしろかった。だけど改めて振り返ってみるとやはり先が読めてしまって、多少の意外感はあるけれど観ている最中に大きな驚き・ワクワク感を誘発するものではなく、その点が少し残念。  
[DVD(吹替)] 7点(2008-02-10 20:54:07)
17.  ポストマン・ブルース 《ネタバレ》 
いつか観たいなと思っていながら機会に恵まれず、やっと観ることができました。 コメディー・パロディー・アクション等々いろいろな要素が詰まっていて軽快で楽しくそして最後はじんわりとした映画でした。 警察の思い込みに端を発し、主人公を中心に展開する日常の中の非日常的な出来事がおかしく、またユニークなキャラの面々を取り巻くエピソードも秀逸です。 特にストーリーの中盤からテンポが上がる中で「このように展開してしまって、映画の落としどころはどうなる・・・」と一人でどきどきして、久し振りにエンディングを期待させる邦画に出会いました。 緑の制服と赤のマフラーそして堤真一の笑顔、遠山景織子の清楚な眼差しが印象に残 ってます。このような映画はミニシアター系の劇場で観るともっとその価値を感じることができたかもと思います。 
[ビデオ(邦画)] 7点(2008-01-13 20:41:39)
18.  日本のいちばん長い日(1967) 《ネタバレ》 
 子供の頃、8月の終戦記念日特集とかでこの映画を観た記憶がある。モノクロ映像と皇居前で軍人が自決したシーンが印象に残っていて「戦争はしてはいけないものだ、怖いものだ」という思いをした事を、今回観る前に思い出した。  監督、脚本、俳優陣はこれ以上ないという程の組み合わせ。終戦前からの数日間を時 系列的に淡々と、しかし演技は熱く本編は進んでいく。戦争映画で思うことは「戦争賛 美・肯定」もしくは「反対・反戦」のどちらかに偏ったメッセージ性があまりに強いが 上に、映画の格調というか品格が落ちてしまう場合があるということで、長い時かけて 観る割には、その後興ざめした感覚が残るのですが、この映画に関しては一切そんな事 はありませんでした。  登場人物も日本陸軍・閣僚・宮内庁関係者と範囲は狭く、民衆が出てくるのは唯一埼 玉の飛行場から飛び立つ特攻隊を、国旗を振って見送るシーンのみ。それでも陸軍の青 年将校の暴走と鎮圧しようとする幹部達の立ち振る舞い、阿南陸相の自決、終戦日当日 の特攻隊の出陣等、「極限時における行動をありのままに描くことによって、戦争のもたらす狂気、残虐性、不条理な様を観る者に実感させる」映画であり、終戦(本当は敗戦)に至る間際にこのような事実があったことをほとんど知らないだろう若い方々にこそ観てもらい、何かを感じてもらいたい映画である。  また自分も、平和な事を当然のように享受するのではなく、このような事実の上に現在があるだということを再認識しなければと思う。 
[CS・衛星(邦画)] 8点(2007-08-20 21:51:59)
19.  東京タワー オカンとボクと、時々、オトン(2007) 《ネタバレ》 
 単行本やテレビドラマで話題になっていましたが、映画も上映されるとの事でしたので一切目を通しませんでした。実際見て想像通りの域を超えず、なんと言っていいのか、多少肩透かしを食った感があります。  もっと胸に来るものがあるかとも思いましたが別に感動したいがために、涙を流したいがために見に行ったわけではないので、可もなく不可もなくという感じ。  ただ一カ所だけ胸に応えたのは病院に連れて行く時に主人公が母の手を引いて横断歩道を渡るシーン。自分も子供の頃、母に手をつながれて歩いたし横断歩道も渡ったけれど、逆に自分が大人になってから母の手を取って歩いた事はおそらく一度もない。母も老いており手を引かれたい、もしくは今までの生活の中で支えてもらいたいと思ったことは当然あるはず。それを自分には一切言わない親の偉大さを実感し、また、見て見ぬ振りをしてしまっている自分の親不孝さを改めなければいけないなあと、そんなことを考えさせられました。 
[映画館(邦画)] 6点(2007-05-02 21:30:04)
20.  かもめ食堂 《ネタバレ》 
フィンランドの美しい森・自然と穏やかな人間模様を、3名の日本女性と経営する「カモメ食堂」に絡めて、淡々と2時間あまり紹介されたというそんな感じの映画だった。 このように「淡々・穏やか・独特な雰囲気なジャンル」の映画は苦手ではないけれど、その一方で3名の女優の個性が強く気持ちが入っていくことができなかった。 また、映画の季節はおそらく春~夏なのであろうが、冬になれば北欧の気候は厳しいわけで、そのような季節でもこの3名の女性達は同じような気持ちで「かもめ食堂」で働いて行くのかと思ったり、食堂に来るフィンランドの人達が「お箸」を上手に使っていたりと、なんとなく「調子がよくていいとこ取りの映画」であるような、意地の悪い視点でこの映画を見てしまった。 でも、映画に出てくる「おむすび」「鮭の塩焼き」・「豚カツ」は美味しそうでした。
[DVD(邦画)] 6点(2006-12-24 17:16:50)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS