1. この世界の片隅に(2016)
《ネタバレ》 辛い現実に何度も直面し遂には実家に帰ろうとしていたすずが「この家に居させて下さい」と言ったあたりから何故か涙が止まらなくなった。戦時中と現代では全く状況が違うが、誰でも自分が今置かれている生活圏の中で精いっぱい頑張らないといけないということは今も昔も同じなんだと思わされた。お涙頂戴ではなく、悲しみの先にある明るさがほんのり見えるラストに救われた。 [映画館(邦画)] 10点(2017-02-19 22:47:27) |
2. シベリア超特急
約2時間の間、全く揺れない列車とは裏腹に心は揺れまくりでした。特にラストはもうビックリを3周ぐらいして茫然自失状態。その後3日間ぐらいは「シベ超」のことが頭から離れませんでした。でも3日ぐらい経つと完全に忘れていました。しかし私は映画を観る際は「どれだけ心を揺さぶられるか」を期待して観るため、そうした観点からこの作品に点数をつけるとこの高得点(?)になってしまいました。一度は観てみることをおススメします。保証はしません(笑) [DVD(邦画)] 5点(2013-02-09 20:43:14) |
3. 愛のむきだし
《ネタバレ》 「ヒミズ」を観た時にも感じたが、園監督は「人が人を救済する」という演出が好きなんだなあと率直に思った。「ヒミズ」では、自暴自棄になった主人公をヒロインが救済しようとするし、この作品ではインチキ宗教団体に洗脳されたヨーコをユウが救い、終盤ではヨーコがサソリ(ユウ)を救おうとする。人が人を見捨てずに救おうとすること。それこそが園監督の考える「愛」であり「希望」なのではないだろうか。そう考えると、過激な演出に注目が集まりがちな園監督だが、意外と優しい人なのかもしれないと思った。 [DVD(邦画)] 8点(2013-02-09 20:20:17) |
4. 悪人
《ネタバレ》 妻夫木聡演じる田舎の金髪兄ちゃん・祐一の描き方が上手かった。金髪で無口で中古っぽいスポーツカーに乗って。田舎ってこういう兄ちゃんいるんだよな~、と田舎育ちの私は妙に共感してしまった。ところで、「悪人」というタイトルを聞いて悪い輩がたくさん出てくる映画を想像していたが、本当に心の底から悪人と思えるのは松尾スズキ演じる詐欺師ぐらいだった。基本的には皆が心のどこかに罪悪感を抱え、悩み葛藤しながら生きているような印象を受けた。もともと仏教用語で「悪人」という言葉は、「自分が悪い人間だと気付いていて、なお且つ他人に対して申し訳ないという反省の心を持つ者」という意味らしい。この映画に出てくるほとんどの人物はそうした意味での「悪人」なのではないかと思った。人間誰しも「悪」を抱えて生きている。ならばそれを自覚し他人を思いやって生きていくべき。そんなメッセージが含まれていると私は受け取った。 [DVD(字幕)] 8点(2012-04-04 18:49:08) |
5. タイヨウのうた
《ネタバレ》 YUI演じる雨音薫のように可愛いが天然で「好きなバナナは食べ物です」という、いかした名(迷)セリフを吐いてくれるような女性を探しているが、未だに見つからない。 [DVD(邦画)] 8点(2012-04-03 10:17:36) |
6. アヒルと鴨のコインロッカー
《ネタバレ》 ブータンからたった1人で仙台にやってきたドルジはきっと孤独だったはずだ。琴美と河崎はそんな彼の心の拠り所だった。しかしドルジは2人とも失ってしまう。それからドルジはずっと2人に代わる存在を探していたのだと思う。ドルジは河崎と琴美との思い出を椎名に求めていたのだろう。自らが「河崎」になりきることによって。なんて切ない話だ。だからこそ、椎名の教科書を奪ってまで「河崎」になりきっていたのに椎名にそれがバレてしまった時のドルジの落胆は想像を絶するものがある。しかしそれと同時にある日部屋の外から突然ボブディランの「風に吹かれて」が聴こえてきた時のドルジの嬉しそうな表情も印象深い。きっとドルジは河崎と琴美を失ってから、椎名のような人が現れるのをずーっと待っていたのだろう。そう、これは河崎とドルジ、そしてドルジと椎名の物語なのだ。切なくて温かい、友情の物語だ。 [DVD(邦画)] 10点(2012-04-01 17:16:40)(良:2票) |
7. ロスト・イン・トランスレーション
《ネタバレ》 はっきり言って派手さはない。ストーリー的にも捻りはない(でも脚本賞受賞)。しかし、旅先で出会った異性が何故か魅力的に見えて恋に落ちてしまうのは誰でも一度は経験のあることではないだろうか。そういう意味では非常に入り込み易い映画だと思う。スカーレットヨハンソンもこの頃のわずかに幼さを残した感じが良い。そしてビルマーレイの歌う「モアザンディス」が何故かとても心に残る。地味だけど時々見返したくなる不思議な映画。 [DVD(字幕)] 8点(2009-11-28 02:00:51) |
8. ベロニカは死ぬことにした(2005)
《ネタバレ》 ストーリーがはちゃめちゃ過ぎて真木よう子のおっぱいしか印象に残っていない。 [DVD(邦画)] 3点(2009-11-28 01:35:18) |
9. 生きる
内容に関しては皆さんが既に述べている通り、素晴らしいの一言。しかし本当に一番秀逸なのは「生きる」というタイトルではないだろうか。それまで惰性で仕事をしていた、志村喬演じる主人公が余命幾ばくもない命を市民のために費やす。そのひたむきなで必死な姿はまさに「生きる」ことそのもの。こんなにストレート且つ映画の本質を見事なまでに突いたタイトルは世界広しと言えども他に見当たらない。半世紀も前に作られた映画だが、この映画の「生きる」ということのメッセージとともにこの「生きる」というタイトルは永久に語り継がれると思う。 [DVD(邦画)] 9点(2009-01-31 22:24:58) |
10. サイレン FORBIDDEN SIREN
原作であるゲーム「SIREN」は廃墟や昔ながらの日本家屋や村の風景が独特の不気味さを演出していていたが、この映画にはそういった原作の良さがあまり感じられなかった。ただ、ゲームの先入観を持ったまま鑑賞していたためか、あのラストは意外にビックリした。というわけで、期待せずに観たら面白いかもしれません。 [DVD(邦画)] 5点(2009-01-19 06:36:52) |
11. 天空の城ラピュタ
最初にこの映画を見たのは4~5歳ぐらいの頃でした。幼な心にワクワクしたのを覚えています。そして大人になり久しぶりに「ラピュタ」を見ました。やっぱりワクワクしてあっという間に観終わり、しばらく外に出て晴れた空に浮かぶ雲を眺めていました。そんな映画です。好きすぎて上手く文章にできないけど、自分にとっては何歳になっても見続けるであろう、永遠の名作です。 [DVD(邦画)] 10点(2008-12-15 18:38:43)(良:1票) |