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1.  バッド・エデュケーション(2004)
「きれいは汚い、汚いはきれい。」なんとなく彼の作品を見ると、このマクベスの中の一節が頭をよぎります。ビジュアルにしたって内容にしたって、普通の感覚からしたら気持ち悪いんですよ。(画面の色彩は飛びぬけて美しいと思うのですが)耽美映画が好きな私でも相当引きます。でも、我々が「醜悪だ」と目をそむけてしまう対象を、監督は淡々と、ごく当たり前のように扱う。こんなに己の欲望に忠実に映画を撮る監督もいないんじゃないか、というほど監督の趣味が画面から匂いたっているのに、ちっとも押し付けがましいところや説教くさいところがない。だからアルモドバルって好きなんだよなぁ。あなたの倫理観ってどうよ!と思わないでもないんですが。回顧・現在・劇中映画、と虚実混濁して、しかも事実が基になっていると聞けば、「どこまで本当なんですか?」とぜひとも問いただしたいですね。
[DVD(字幕)] 8点(2005-12-13 16:58:45)
2.  キングダム・オブ・ヘブン 《ネタバレ》 
リーアム・ニーソンとジェレミー・アイアンズ、デヴィッド・シューリスがいっきに見れちゃうなんてお買い得!と思って見に行ったんですが、全員あんまりしどころのない役でしたねぇ(ため息)歴史のお勉強には悪くないと思うんだけど、心に響いてくる「物語」がなかったのは残念です。もう少し主人公の行動に、なんらかの動機があると良かったんですが。オーリは頑張ってるんだけど、どうしてもカリスマ性には欠けるというか、この人についていきたい!と思わせるものがまだありませんでした。(どちらかと言うと「ついていってあげなきゃ」とは思います)ラストの戦闘シーンはまんまヘルム峡谷がダブって、心ひそかに笑ってしまいました。
[映画館(字幕)] 7点(2005-05-19 00:14:31)
3.  dot the i ドット・ジ・アイ 《ネタバレ》 
ジェームズ・ダーシーくん目当てで観ました。役柄は嫌ぁ~な感じなんですが、今まであまり見せてくれなかった表情が見れるので、彼のファンは観て損はないかも。映画自体は、まったく期待していなかったので、そこそこ面白かったです。ラストは意外というより予定調和、予想通りの展開で、驚きはありません。サスペンスとしては、全体に緊迫感が足りなくて、いっこうにドキドキしませんでしたが、恋愛映画としては及第点なのかなぁ・・・(あまり恋愛映画を観ないんで自信がありません)
[ビデオ(字幕)] 6点(2005-05-05 12:19:32)
4.  サロメ(2002)
舞台を映像化したものとしては比較的よくできていると思います。ただ、生の迫力を知るものとしては満足できませんでした。ライブで感じる、体内で血液が逆流するかのような感覚は、残念ながらこの映像からは伝わってきませんでした。記録としては優れていますが、「サロメ」という作品として見ると物足りません。ダンス映像なのに、アップが多めなのも不満です!もっとロングで全身を映してください!
6点(2004-06-12 19:06:30)
5.  死ぬまでにしたい10のこと 《ネタバレ》 
余命2,3ヶ月と宣告された子持ちの若い女性が死ぬまでにしたいことをリストアップする、その切り口と前半の描き方は私好みだったのだが、子供たちの母親代わりの女性が偶然にも隣に引っ越してくるのはどうかと・・・。いきなりご都合主義を感じて、それまでのリアル感がすっと失せてしまった。全体の雰囲気やテーマが好きだっただけに、ガッカリ度も高くなってしまった。
7点(2004-05-04 12:01:24)
6.  トーク・トゥ・ハー
アルモドバル作品は好きなんですが、今回は肩透かしを食らった感じです。冒頭のピナ・バウシュのダンスの方が何かを訴える力を持っていたような気がします。シビラの衣裳も可愛かったし、相変わらず小道具や色使いは素敵なんだけど、内容的に全く共感できませんでした。いつもなら、有無を言わさぬ猥雑パワーで見せきってしまえる監督なのに、それだけ主人公の男性に対する拒絶反応が強かったのかなー。CMで謳っていたような感動の物語には思えませんでした。
5点(2004-02-25 12:10:00)
7.  ライフ・オブ・デビッド・ゲイル
見る前に、たぶんこういう展開の映画だと思う、と家人に説明してたら、まさにその通りの展開でした。役者の演技は見ごたえがあるのですが、あまりに分かりやすすぎて映画としては楽しめませんでした。社会派ドラマとして見ると、やや押し付けがましさを感じちゃうなー。
5点(2004-01-27 11:14:59)
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