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鉄腕麗人さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2597
性別 男性
ホームページ https://tkl21.com
年齢 43歳
メールアドレス tkl1121@gj8.so-net.ne.jp
自己紹介 「自分が好きな映画が、良い映画」だと思います。
映画の評価はあくまで主観的なもので、それ以上でもそれ以下でもないと思います。

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1.  ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書
かの国は、どの時代も多大な危うさと愚かさを孕み、危機的な状況に陥る。 だがしかし、どんな時代であっても、その過ちにに対して是非を唱えることを躊躇わない国民性と精神が、しぶとく、力強くその存在を主張する。勇気ある個の主張が、次第に大きなムーブメントとなり、国の行く末を変えていく様を、歴史は何度も見ている。愚かで危うい国ではあるけれど、根底に根付くその精神こそが、かの国の本当の強さであり、偉大さなのだと思う。  実際に巻き起こったニクソン政権下における新聞社への政治的弾圧を背景にし、それに抗うジャーナリズム精神、女性の社会進出と権利主張、ベトナム戦争の是非に至るまで、当時のアメリカ社会の病理性がテーマとして複合的に絡み合う構成が、極めて見事だ。 スティーヴン・スピルバーグ監督は、タイトなスケジュールの中に埋め込むようにして、急遽今作の製作を進めたという。 巨匠をそこまでして突き動かした要因は、この映画のテーマ性が、まさに今現在のアメリカ社会が抱える切実な問題意識に直結するからだろう。 前述の通り、アメリカという国は、今この時代においても危うさと愚かさの中を突き進んでいる。 スピルバーグはこの映画を通じて、再び勇気ある主張が、大きなエネルギーとなって国の潮流を変えていくことを願ってやまないのだと思う。  そして、この映画において重要なことは、そういった現代社会に直結する重く堅いテーマ性を扱いながらも、しっかりと映画娯楽として確立されていることだ。 ストーリーの展開力、名優たちによる名演、精巧な美術等々、映画を彩るどの要素を切り取っても「面白い!」という一言に尽きる。  どうせ良い映画なんでしょ。と、思いつつ、実際観てみると、やっぱり、というよりも想像以上に良い映画だったことに舌を巻いた。 相変わらず世界最強の映画監督による、世界最高峰の映画娯楽を心ゆくまで堪能できる。もはや「流石」としか言いようがない。
[ブルーレイ(字幕)] 9点(2018-11-25 08:10:12)
2.  ベイビー・ドライバー
無垢な暴走の果てに“BABY”が辿り着いた場所は、天国か地獄か。 この映画は、純真故に「犯罪」という名の道なき道を走らざるを得なかった男の「贖罪」の物語である。  主人公は少年のような風貌の若き“getaway driver(逃し屋)”。 子供の頃の事故により始終耳鳴りが鳴り止まない彼は、音楽でそれを掻き消した時のみ天才ドライバーに変貌する。 彼の聴く音楽が全編に渡って映画世界を彩り、すべての音という音が音楽に支配される。 エンジン音も、銃声も、怒号ですらも、彼が聴く音楽に合わせて“ビート”を刻む。  ビートに彩られた痛快なアクションの連続によって、当然ながら観客は最高の高揚感に包まれる。 エドガー・ライト監督による問答無用にエキサイティングで、ハイテンションな映画を堪能している、ように確かに感じる。 監督の過去作、「ショーン・オブ・ザ・デッド」や「ホット・ファズ」のように、彼の“映画愛”によって、エキサイティングなコメディが益々加速して、多幸感溢れるエンターテイメントへ昇華されるのだろう。と、高を括っていた。  しかし、そうではなかった。先に記した通り、「贖罪」というテーマを孕んだこの映画は、幸福なストーリーラインを許さず、主人公をじわじわと確実に「地獄」へと引き込んでいく。  それは、今作の最大の見どころであったはずの主人公によるドライビングシーンの変遷からも明らかだ。 主人公“BABY”による天才的ドライビング技術のハイライトは、実は冒頭の一番最初のシーンに集約されてしまっている。 その後の逃走シーンは常に何かしらの“障害”が発生し、彼の“見せ場”とそれに伴う“高揚感”はどんどん削ぎ落とされていく。 ついには車からもはじき出されて自らの足で無様に逃走する始末。  ハイセンスな娯楽性に彩られていたように見えた映画世界が、凄惨な暴力と血によって塗り固められていく。 そうして、通り名の通りに“BABY”だった主人公は、ようやく自分自身が辿ってきた道程の「罪」に気付き、対峙する。 ついに、逃げ道も、後戻りも出来ないことを理解し、“耳鳴り”を塞いできた音楽を止める。 そう、幼き頃に「傷」を負った彼にとって、音楽を聴くということこそが、“getaway driver”としての生き方そのものだったのだ。  想定していた映画世界とは随分と異なり、想像以上にエドガー・ライトという監督のこれまで見せてこなかったタイプの「野心」に溢れた作品だったと思う。 ただし、やはりこの監督ならではの“映画愛”は溢れかえっている。主人公も、ヒロインも、悪役も脇役も端役ですら、気がつけばみんな愛おしく感じる。  SONYの映画なのに、iPodを愛用し使い倒すその心意気や良し!
[映画館(字幕)] 8点(2017-08-23 23:59:26)
3.  ヘアスプレー(2007)
素晴らしい。まさにこれこそがミュージカル映画だ。  歌って踊ることが大好きなおデブちゃんの女子高生が、テレビスターを夢見る。それに当初は反対する巨漢の母親。その母親役をなんとジョン・トラボルタが演じている。 そう聞くと、なんだかエディ・マーフィのコメディ映画みたいな印象も受けるが、ある意味、圧倒的に正統な楽しさに溢れるミュージカル映画に仕上がっている。  数日前に豪華俳優陣を揃えて大ヒットブロードウェイミュージカルを映画化した「NINE」を観たばかりだった。「NINE」は流石に豪華な大ミュージカル映画だったが、あくまで舞台ミュージカルの映像化という範疇を抜け切らなかった点が、ミュージカル映画好きとしては残念だった。  でも、今作は、映画だからこそ表現出来るミュージカルシーンをきちんと見せてくれる。 主人公の女子高生が、丸々とした愛らしいルックスで朝の街を歌い踊りながら登校するシーンからはじまり、ロケーションとカメラワークで多面的でバラエティ豊かなミュージカルシーンに溢れている。  ストーリーなんて二の次で、とにかく見ているだけで「楽しい」。ということこそ、ミュージカル映画が持つべき根本的な魅力だと思う。 その本質をしっかりと押さえつつ、“他人と違う”ということを肯定しその価値を魅力的に示すことで、あらゆる「差別」の否定にまで繋げたストーリー構成も良かった。   何と言っても、ジョン・トラボルタを自らの体型にコンプレックスを持つ母親役に配したことが、最大のファインプレイだろう。 やや引きこもり気味だった母親が、新進的な娘に刺激されて徐々に自分を曝け出していく流れは、トラボルタがどういう俳優か知っている人にとっては予定調和過ぎる要素ではあるが、巨漢の母親に扮した彼がBigな尻を振り乱し歌い踊る様は問答無用に爽快だ。 そして、すっとぼけてはいるけど理解のある人格者の父親を演じたのは、名優クリストファー・ウォーケン。 まさかトラボルタとウォーケンが「夫婦役」で共演し、愛に溢れたミュージカルシーンで共に歌い踊るとは……、拍手。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2010-03-22 12:43:08)(良:2票)
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