1. ボブという名の猫 幸せのハイタッチ
ネコはカワイイんだけど、あんまりネコにフォーカスすると肝心の人間描写が少々疎かになってしまう難点がある。結局は「出会い」による再生ってことなんだろうが、「ネコ」だけでなく周囲の「人間」による力も大きかったのではないのかと。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2022-02-24 11:47:16) |
2. 炎のランナー
子供の頃に走るのが好きだったので、題名も漫画っぽいしスポ根系の「かけっこの映画」だろうぐらいの軽い気持ちで、海外で話題になっている事も影響して劇場に見に行ったらチンプンカンプンで、それ以来自分の中では難解な映画としてずっと避け続けてきた本作。今思えば、おそらく人生で最も背伸びした出来事だったように思う。 で、38年ぶりに再見したわけだが、第一次大戦後のベルサイユ体制発足という微妙な時期における国家とスポーツ、民族と宗教といった複合的なテーマを重厚に描いた歴史観や教養が問われる作品で、子供に理解できるはずがないし大人になった今でも理解できるのかどうかも怪しい。そもそも、オリンピックは民族の祭典とか平和の祭典などと言われてきたが、国威発揚を目的とする極めて政治的なイベントである事には今も昔も変わりはない。違いと言えば、商業主義的になった事と、スポーツなんてのは上流社会のやるものだったのが身分制が解体して平民でもレジャーとしてやるようになった事だろう。 また、国家と宗教(神)の問題もどちらが上下かというのは答えのない問題であり、我が国ではこの時期から一体化が強くなっていった事は周知の通りである。国家と民族の問題もある意味「単一民族」とされてきた我が国ではあまり問題にはならなかったが、昨今では名前にカタカナがあったり肌の色が違う有名選手が活躍し、時には差別や偏見も入り混じながら話題になるような時代にようやくなった所でもある。 作品としては実話がベースなのでやや淡白に話が展開していく所はあるものの、欧州の没落と新興国アメリカの台頭という雰囲気も感じられる中、青年たちの苦悩に想いをよせつつ、近代以降これまで歩んできた上記のような様々な問題を考えながら見ると、頭がパンクしそうなぐらい盛り沢山である事がわかる。 我が国は戦争でオリンピックを返上し、東西冷戦でボイコット(この時期に公開されたのも話題になった要因の1つだったのかもしれない)した国でもある。そして感染病で延期されたこのタイミングで再度鑑賞できたのも何かの縁かなと思ったり、38年の時を経て、この程度には作品が理解できるようになった自分の成長も感じる事ができる作品でもある。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2020-08-14 16:14:48) |
3. ボブ・ディラン ノー・ディレクション・ホーム
インタビューと過去映像の編集をしただけなので、これは映画なのか?という疑問はあるのだがそれはさておき。いくら「DIG YOURSELF」と言ったところで人前で歌を歌うという事にはいろんな賞賛・批判やそれへの対応をしなきゃならんのだあなあと思い知った。このころはインタビュアーに「あんたみたいのがウザイ」と言い放つ気概もあったようだが、10年以上経過し、ノーベル賞は受賞はするけど、式には出ない。という折衷案を選択したディランも大人になったのだなあと思うと感慨深い。(会見嫌いは相変わらずで、更に進んでるとか?) [CS・衛星(字幕)] 7点(2016-12-14 13:02:20) |
4. 抱擁(2002)
《ネタバレ》 見た目は上品に作ってる感じだが、中身が時間差ワイドショー的な展開だからねえ。調査研究といっても対象が所詮は他人のプライベートの覗き見というか、どうでもいい不倫調査をして何が面白いんだこの2人、しょうもないなあ、と思いながら見てたのですが、ラストの方でGパウトロウが「どうでもいいわ、疲れた」とやっとマトモな事言って、オイオイ気づくのオセーだろ?って感じ。恋愛恐怖症で不倫調査に夢中になる男ってのも何か不思議なキャラだよなあ。 [地上波(字幕)] 4点(2008-02-10 04:17:08) |
5. ボクの彼女は地球人/BRAND NEW GIRL
飛んでるUFOとプールにあるUFOの大きさが全然違うだろー。 4点(2004-05-08 21:37:42) |
6. ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ
別々の道を歩む姉妹の確執と愛情が交錯する。やはり同性の兄弟というのは年が近ければ友でもありライバルでもあって、常に互いを意識しあうものなのだろう。統計的にみて、芸術家やスポーツ選手などの場合、下の方が大成する事が多い。これはその典型的パターン。発病後も気丈に振舞うジャッキーに胸打たれるのだが、震える手でレコードをかけて、泣き崩れるシーンには無念さが全身から伝わってきて、見ているこっちも涙が溢れ、鳥肌が立った。素晴らしい最高の演技だ。 8点(2004-03-16 23:07:12) |