1. ベイビー・オブ・マコン
大掛かりな舞台装置、凝りまくってる美術、華美な衣装とグリーナウェイワールド、二重三重の劇中劇の中で、どこまでが芝居どこからが現実なのか、常に意識させられる。そんな意識を人間のエゴや欲望が渦巻く強い毒が自分の感覚が完全に麻痺されてしまう。その頭がクラクラしそうな感覚がラストでは一転スカッとさせられ気分爽快、最高です。 [ビデオ(字幕)] 10点(2006-01-27 23:57:53) |
2. 運命を分けたザイル
スゴイ!映画の迫力、臨場感にシビれます。過酷な極限状況の中で挑戦、野心、歓喜、緊張、葛藤、決断、怒り、絶望、孤独、恐怖、罪悪etc場面場面に於ける2人の心理状況が刻々と変化していく様をダイレクトに見せてくれます。心理的にも肉体的にも極限の中で彼らは常に冷静な判断力を持ち合わしており、生きて生還するための最善の努力を行い、最後まで希望を持ち続けた精神力、これ程までに凄まじい”生きる”という意志を見せ付けられた映画は無かったのではなかろうか。キャスト、スタッフ、サイモン&ジョーそして大自然を尊敬します。あとボニーMもツボでした。 10点(2005-03-16 22:12:30) |
3. ハンニバル(2001)
レクター博士ほど犯罪者で魅力的な人物はいないのではないか。強烈な美意識を持ち、その美意識に反するものはどんなものであろうと破壊する。ディナーシーンにおける緊張感はジュリアンムーアの白い肌と黒いドレス、追うものと追われるもの、そして食うものと食われるものなど陰と陽、正義と悪、聖と邪、相対する二つのものが妖しくぶつかり合いながら惹かれあい、強烈な光を放っている。 10点(2003-11-01 22:31:36)(良:2票) |
4. フルメタル・ジャケット
戦争とは、人格破壊された狂人が繰り広げる殺戮、一市民である青年たちがドンドン狂人へ変貌してさせられてゆく様、これがホントの戦争なんだと思わされます。狂人が狂人を生み、狂人と殺しあう戦争、戦争において理性と狂気は表裏一体であり判断を誤ればそれはすぐさま死へ繋がる。 10点(2003-10-30 16:31:24)(良:2票) |
5. 時計じかけのオレンジ
暴力、セックス、ドラッグなど廃退的な若者像、近未来的でありながら未だに真新しさすら感じてしまう映像の中の彼らは、今街に溢れる若者たちをそのまま描いたようであろ。そして彼ら以上に恐ろしいのは、内に秘める異常さを隠し持って生活しているごく普通の市民である私たちでしょうか。 10点(2003-10-30 16:14:36) |
6. バットマン リターンズ
前作のバットマンらしさを十分出しながら、人間としてのブルースの苦悩なども描かれており傑作。 10点(2003-09-12 16:53:56) |
7. 未来世紀ブラジル
ギリアム監督の最もギリアムワールドが出ている映画でしょうか。ファンタジックでありながら現代社会を風刺したブラックユーモア満載でとても好きな映画。 10点(2003-09-12 15:52:45) |
8. ミニミニ大作戦(1969)
オープニングはミウラですよ、ミウラ。スーパーカーですよ、スーパーカー。でもってアルファにアストンマーティンにジャガー、エンスー派には堪りませんな。パトカーだってアルファだし何気にバック走ってる車もカッコいいんだ、参ったね。全篇に渡り、英国VSイタリヤが流れており、だからこそフィアットの金塊を盗み、イタリヤの狭い道と渋滞の中を疾走するためにミニでなければならない必然性がある。ラストのオチはチャップリンでありながらサッカーの試合の勝敗同様、神のみぞ知るといった感じで冴えている。 9点(2004-04-30 23:29:49)(良:1票) |
9. ブラジルから来た少年
巷に溢れかえるユダヤの悲劇映画が大嫌いな私にとって、この映画のようにヒネリの効いたものこそ、収容所を見せられるより、よほど恐怖感や二度と起こしてはいけない気持ちを強く持ちます。 9点(2004-01-31 22:48:16)(良:2票) |
10. コックと泥棒、その妻と愛人
食欲、性欲、暴力性などをダイレクトにエログロ色濃く描いている。下品にむさぼる食事はまるでノーカット映画のごとくグロテスクでした。人間の行為とは裏腹に舞台美術のような美しいセット、赤、緑、白、青、黄と部屋が変わるごとにライトも変わり人物の衣装も変わる。一流のコックの作る料理を下品に食べる粗暴な人間、学者でありながら不倫を繰り返す人間、人間の本性においてはなんら変わりないとは非常にブラックである。 9点(2004-01-18 23:47:32) |
11. ヘヴン
無駄なセリフに音楽すらも排除し、オープニングの街、列車の疾走シーン、大きな木へたどり着くシーンなど常に天から見下ろすような空撮によるきれいな映像を見せ付ける。愛する者を奪われた復讐、犠牲者への想い、自分への一途な愛、親子の深い愛、様々な愛が静かにスパークする。最初に2人が隠れたのは屋根裏部屋でしたがラストはスパークした愛が一気に天へ昇華していき、対照的に地面からいつまでも天を眺めさせる。 9点(2003-12-16 19:35:39) |
12. スナッチ
圧倒的なスピード感、ついてこれないヤツは置いてくぞって感じの個性的なキャラクター達、かっこいいです。めまぐるしい展開ですがキッチリ締めてくれるんでスッキリしました。 9点(2003-11-18 15:13:32) |
13. ショコラ(2000)
沈んだ時に観たせいか、とても勇気づけられ元気になった。古いしきたりや習慣に囚われず、己の信ずる道を堂々と歩めばいいじゃないか。またジョニーデップのギターがかっこいいです。サントラ買っちゃいました。 9点(2003-11-16 11:40:06) |
14. ターミネーター
まさしくサイボーグの体、シュワちゃん以外でターミネーターは考えられません。あの体と強面の顔、誰が聴いても下手な英語、これらが逆に冷徹なターミネーターの強さと怖さを現している。 9点(2003-10-31 00:06:15) |
15. 2001年宇宙の旅
何度か見てますがラストの意味やモノリスの意味が解らなかったのですが、先日とある本に解説されてるのを読みやっと長年のモヤモヤが晴れました。すごい映像、音楽、徹底したリアリティですが、何十年も悩まされていたので減点。原作を読んでいればよかった。 9点(2003-10-30 16:06:19) |
16. エイリアン2
エイリアンシリーズは1話完結で楽しめ、2は特にNo.1作品。キャメロン監督らしく戦う女性リプリーに変身させ、主役はエイリアンからリプリーに代わった。また卵を産む母エイリアンとニュートを守るリプリーの母性という母性対母性の激しい闘いの映画。 9点(2003-09-13 21:23:56) |
17. シャイニング(1980)
閉ざされた空間の中で壊れていく人間の狂気が、綺麗な映像とジワジワと迫ってくる音楽によってより強調される。ただ黒人シェフの役割があれだけとは、予知能力の意味ないじゃん。 9点(2003-08-29 17:43:34) |
18. ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ
この映画一本でガイリッチーファンになってしまった。小気味いいテンポ、憎めないキャラ、オシャレな音楽、映像などなど英国映画らしさも満載で大好きです。 9点(2003-08-24 19:18:42) |
19. ファーゴ
片田舎の真っ白な雪景色が徐々に真っ赤に染まっていく。飛び出した足、平然としている犯人、このワンシーンの強烈ですさまじい恐怖。これを出すためだけの単調な間合い、シンプルな物語、間抜けな登場人物達ではなかろうか。 9点(2003-08-17 12:59:37) |
20. フォロウィング
ノーラン監督の中では一番好きです。どんどんつまらない映画を撮ってるのが気になる。がこれはとっても面白い良く出来た作品です。はやくコレを超える作品を取ってほしいです。 9点(2003-07-21 19:50:50) |