21. 抱擁(2002)
地味ながらストーリーも映像も音楽も美しく後味もとてもよい良作。G・パルトロウは芸術家の血を引くインテリ女性の役にぴったりだが、相手のA・エッカートはちょっと若すぎ明るすぎ?でもそのやんちゃなところがなければこの話は成立しなかったわけでこれでいいのか。最後の「誰も知らない」エピソードも◎。 8点(2004-10-09 12:08:14)(良:1票) |
22. モンテ・クリスト伯(2002)
原作を読まずにオリジナル脚本のエンターテイメントとして観る分には充分面白い作品だと思う。いつも思うがカヴィーゼルのきれいな瞳は虐げられる純朴な男にはまる。この映画を観て面白かった人はぜひ原作も読んでみて欲しい。超長編ですが飽きずに読める傑作ですよ。 8点(2004-10-09 10:17:03) |
23. いつか晴れた日に
オースティンと言えばイギリスの田舎貴族の山有り谷有りの婚活物語、こちらも腰を落ち着けてじっくり楽しめる作品。とにかく風景を眺めるだけでもううっとり。ヒュー・グラントはどうにも甘ったるい二枚目顔が鼻につき、知性がドレスを着ているようなエマとお似合いとはとても思えない。が、役のお陰でこの作品での彼は普段より印象が良かった。つい微笑を誘うマーガレットの可憐さにもにっこり。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-10-24 12:57:58) |
24. イースタン・プロミス
100分でこの濃さはすごい。クローネンバーグと言えばエログロドロドロ系をつい想像してしまうが、この作品は全編を通じバイオレンス色は強いものの何故か端正な印象。それぞれの人物描写もストーリー展開もよく練られていて、100分まるまる濃密な描写が続く緊張感が心地よい。ところでヴィゴのスーツ姿はとんでもなく美しい。それだけでも眼福なのだが、サウナでの全裸死闘シーンというおまけ付き。やっぱりこの中味があってこそ衣装も決まるのだなぁと妙に感心。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-02-03 14:51:14) |
25. コックと泥棒、その妻と愛人
これまで観たグリーナウェイ作品の中で一番分かりやすかった。まさに芸術と汚物は紙一重。映画館ではなく自宅のそこそこ大きいディスプレイで視聴したのが幸いしたのか、かなりグロテスクな描写が続いても平然と観ていられる自分にやや驚愕。好き嫌いが激しく分かれる映画なので一人で観ることをお勧めします。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-10-20 11:59:24) |
26. プライドと偏見
こういう凜とした女性の生き様を描いた話は大好き。が、残念ながらダーシー役のマクファディンが今ひとつフェロモンを感じないタイプだった(スネイプ先生かと思った)ので今ひとつロマンスに感情移入できず若干気持ち引き気味に冷静に鑑賞。それでも舞台となるイギリスの郊外のお屋敷の雰囲気を堪能できたのは良かった。一番好きなキャラはベネット氏だな。いいパパだ。ここで好評のBBCのドラマ版が非常に気になる。あと、この作品を踏まえてもう一度「ユーガットメール」を観てみるのも一興かと。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-08-10 16:45:08) |
27. バーン・アフター・リーディング
登場人物がアホばかりという徹頭徹尾下らないストーリーを超豪華キャストが大真面目に演じているというある意味とても贅沢な映画。思うに、大根役者に馬鹿を演じさせたら笑えるどころか痛々しくて観ていられないが、実力のある役者が演じるそれは製作者の酔狂に乗る余裕が伺えて実に面白い。それにしても評点低い~。フィフス・エレメントと同じくこれを面白がる人間は少数派らしい。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-08-09 15:52:41) |
28. おいしいコーヒーの真実
この作品に出てくる米国資本のコーヒーショップで2年ほどバイトしていたが、豆の風味や特徴に関しての知識はやたら勉強させられる割に、産地に関する情報は驚くほど制限されていた。そうか、あのエチオピア・シダモの産地の実情はやはりこうなのか・・想像とあまりかけ離れてはいなかっただけに、改めてグローバル経済の不公平さを思い知り、安穏と暮らす自分の足もとを見直したくなった。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-01-27 14:45:19) |
29. スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師
《ネタバレ》 ここで終わりかよ!!ってな消化不良感が残りますが、まあ話はテンポ良く進むので退屈しない2時間でした。流血は派手ですが心理的にジワジワ来るような怖さは全くなし。むしろあまりにあっけらかんとコミカルに人が死んでいくので、バートン好きで無ければ眉をひそめるかも。その一方、こんな殺人鬼が主人公の映画でも出てくる不遇な子供達へのまなざしがひたすらあたたかいのもこの監督ならでは。ミュージカルとしてはちょっと中途半端だったけど、唯一風刺が効いていて面白かったのは、どんな奴がどんなパイになるか?を歌ったナンバー。このあたりからどんどん物語に引き込まれました。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-08-05 16:14:47) |
30. ニコライとアレクサンドラ
ロシア史については世界史教科書程度の知識(それもうろ覚え)しかなかったがそれなりに面白かった。全体の長さに比べて驚くほどあっさりと終わるラストには、肩すかし感というよりむしろ肩の荷が下りるような安堵を感じた。ラスプーチンの人物像がたいへん興味深く印象に残り、後で調べてみようという気になった。ということで、ロシア史に興味のない人間をも振り向かせるという意味では大成功の作品。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-07-28 14:59:20) |
31. ヴェロニカ・ゲリン
《ネタバレ》 悲劇性が強調されがちなテーマだが、これほどまでに家族や自分を危険に陥れてもなお自分の好きな仕事に全情熱を捧げられたヴェロニカは色んな意味で幸せだったはずだ。脚を撃たれてもなお「やっぱり自分の読みは正しかった!!」とアドレナリンを放出しまくってハイになっている彼女はいいが、本当に辛いのはその彼女をただ見守り無事を祈るしかなかった周囲の人間達だったろうと思う。フリッカーの演技はリアルでした。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-09-18 00:40:38)(良:1票) |
32. アバター(2009)
《ネタバレ》 偏頭痛持ちには禁忌と聞いたので、普通に2Dで観た。ダンス・ウィズ・ウルブスをベースに、ナウシカともののけ姫とラピュタと・・あとナニ? あ、スターウォーズエピソード6か。しかしアメリカ人は侵略戦争と「俺たちの正義」ものが好きだね~。CGがウリの映画と聞いていたので(確かに一見の価値在り)、最初の方に出てきた実写の俳優達も全部CGかと思って「すっげーリアルだなぁおい!!」と無駄に感動してしまったアホは私だけ? [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-02-02 10:24:42) |
33. 落下の王国
《ネタバレ》 オープニングから映像美にうっとり。見た目は愛くるしくて無垢なアレクサンドリアだけれど、失恋を受け止めきれずに死のうとするロイに対し、その空想の中で彼を踏みとどまらせて救った彼女の方がずっと強くて大人。冒険ストーリーはなかなか面白かったのに、肝心なクライマックスの対決シーンが何とも迫力に欠けてちょっと残念だった。それにしても、弱い大人の病んだ行動とはいえ、幼い子供が嫌がるストーリーをあえて語って泣かせるのってとても残酷で、見ていて心が痛かった。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-10-21 15:41:14) |
34. 変態島
ベアール見たさに恐る恐る観てみたが、まあ変態っていうほどでも変態でもなかった。多分みんなが期待しているような変態シーンはラストシーンの後に続くのだろう勝手に妄想する余地はあります。ベアールは泥まみれでアタマいっちゃっててもやはり美しいです。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-09-01 10:52:03) |
35. ショコラ(2000)
《ネタバレ》 なかなかジョニーが出てこないので、ひょっとしてこの村長が変装したジョニーなのでは?と疑惑の視線を向けてみる、という無駄なことをしてしまった。それにしてもチョコレートって食べることの官能を象徴する食べ物だとつくづく・・・「赤い薔薇ソースの伝説」を思い出したが、こっちの方がよほど平和でお子様もOKな感じ。死ぬまでツッパリ上等の不良婆さんアルマンドの生き様が格好いい。ちなみに唐辛子入りのチョコといえば「一味唐辛子キットカット」というのを食べたことがあるが、確かに意外なほど違和感のない味で美味しかった。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-08-31 00:21:53) |
36. 情愛と友情
原作未読。イギリスの田園地帯のお屋敷の情景が美しく、ブライズヘッドのシーンにはうっとり。チャールズにとってはブライズヘッドにまつわる全てが永遠の憧れをの真の望みがどこにあるのか、最後までブレブレで若干分かりにくかった。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-04-18 16:24:41) |
37. モーリス
冒頭の海辺のシーンは素敵。イギリスの田園風景やお屋敷・庭も美しく、眺めていて愉しい。ただ、同性愛に偏見はないが、それを美しい物としてみせようと作られている場合、個人の好みが大きく作品評価に影響するのは致し方ないかと。ファンの方には申し訳ないが、個人的に主演2人に異性として魅力を感じない為、最後まで見るのは結構苦痛だった。例えば戦メリの頃のD.ボウイが主演だったら激しく萌え~だった可能性あり(笑) [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-04-30 16:05:49)(笑:1票) |
38. ツォツィ
題材は悪くないのに、展開が乱暴すぎて気持ちの持って行き場が無い。不良少年の改心を描くのかと思ったが単なる行き当たりばったりの行動という気もするし、その幼さを許すには既に犯した罪が重すぎるし。豊かな国では性善説がもはや成り立たず、生活苦とは無関係に我が子を殺す母親もいるわけだが、貧しい国だからこそ心の品性は失わずにいようというメッセージなのか。セリフ無しで感情の変化を表現できる主演の若者の演技力はなかなかすごいと思った。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2009-07-23 14:26:55) |
39. クリムト
クリムトの作品とマルコヴィッチが好きなので観てみたが、芸術家の妄想を陳腐に見せずに映像化するのは厳しいなーと思わざるを得なかった。ただ、エゴン・シーレを演じていた役者があまりにもシーレのイメージにぴったりだったので誰かと思ったらクラウス・キンスキーの息子というのに驚いた。キャスティングは◎だったのに、惜しい。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-07-23 11:38:59) |
40. シェフと素顔と、おいしい時間
出発便のトラブルで航空会社の用意したホテルで一晩を過ごしたことがあるが、スケジュールは気になるし、急に招集されたり開放されたりで気が休まらなかった。あの時のイライラを思い出した。そんなシチュエーションでも大人の恋愛が成立するおフランスの粋はさすがである。単純なストーリーなのでこの時間の短さががちょうどよかった。 5点(2004-10-08 12:18:06) |