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アルメイダさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 604
性別 女性
ホームページ http://www.geocities.jp/suminoe_kagaya/
自己紹介 2004年から映画専門サイトをたちあげました。
ジャンルはSFが主ですが、サスペンスも大好きです。
リバーランズスルーイットや、ショーシャンクの空に
のようなヒューマンものから、未知との遭遇やバックトゥ
ザフューチャーなどのアンブリンもの。
十二人の怒れる男やパルプフィクションなどの脚本もの・・
自分が良いと思った映画が合う映画で、見る人の数だけ
思いも変わると思います。その中で、共感できる人が
多ければ売れるのでしょうね。
たまに<これだけ映画を見てるんだから万人受けは・・>
と、マニアックな映画にも手をつけますが、
できの良い映画や単館ものなど多趣味なジャンルに疲れ、
子供時代に帰ってるみたいです・・
それらは映画館で見た映画本来の娯楽作だった・・

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1.  ヴェニスの商人 《ネタバレ》 
映画を観終えるまでにもう「何この映画」と筋をわかっていて観てるのに、  ばからしいと怒っていた私ですが・・  この映画は観方を変えないとだめかもしれない。  余韻の残るラストでは観客に問いかけているのだから・・  常識とは何ですか?  あなたはどこの国のいつの時代の人なのですか?  考えてみよう・・  よーく考えればこの映画はかなりツボをついている。  原作が作られた時代やシェイクスピアが反ユダヤだということを。  その目で観ればシャイロックは悪であり、  日本で言えばまあ悪代官を水戸黄門や一休さんが懲らしめた。  そういう風刺のコメデイなのだ。  原作をわかってはいるのに・・  何で友達にツバを吐くの?  何でお金を貸すのに利子をつけるの当たり前でしょ?  とかとか・・時代錯誤な観客(爆)  ユダヤ人が差別され金貸し業しかさせてもらえなかったから、  今の金融業があるというのは皮肉じゃないですか(苦笑)      今の時代ならどう取ればいいのか?  それこそ、  そのころはキリスト教徒はこうでしたと風刺しており、  笑えないコメデイになってしまう。  それは原作そのままのセリフが今の時代にミスマッチしているから。  「キリスト教に改宗しろ」このセリフを聞いたとき怖くなった。  そしてミスマッチは実はマッチしているから怖いのだと思った。  世界がローマだけではなくなった今、  かなり笑えないと思うんですが・・  ある意味意義のある作品なのです。    
[DVD(字幕)] 5点(2006-09-21 06:51:16)
2.  シンプル・プラン 《ネタバレ》 
 アタマのいい夫婦が始めに決めたシンプルプランを破ってゆく・・  この夫婦は贅沢ではないけれども、  他のふたりより明らかに幸せのはず・・  兄は援助を受けてその日暮らしのフリーターでひとりで住む。  このビリー・ボブ・ソーントンがすごくよい。     あの役は子供を生みたてというのが鍵です。  守りに入っています。  入る予定の大金は誰にも邪魔させない(爆)  役として一番ヤな役なのに子供を出すから非難できない。  そういううまい脚本で得をしていますが・・  先が読めるストーリーであるにもかかわらず、  緊迫感をいたるところでイベントとして演出し、  最後は静かに静かに後味の悪さが残ります。  これがサスペンス・ミステリーの基本じゃないでしょうか。  もともとサスペンスの王道とは後味が悪いものです。  だから推理小説が売れる。  ベストセラーとなったこの作品の原作はわかるような気がする。  後味の悪さは「二十日鼠と人間」のような感じ。  コーエン兄弟の「ファーゴ」は観ていません。  コーエンといえばライミ監督の「死霊のはらわた」の編集。  そしてライミといえばコーエン監督の「未来は今」の脚本。  と親密なる仲なのです。  雪に現ナマと同じような作品にはなりましたが、  シンプルプランは元がベストセラー小説。  あのスティーブン・キングが絶賛したらしいです。  話が読めるのに面白いサスペンスってちょっとないですよ。  どんでん返しというよりも、  なるべくしてなるという雪ダルマのような転がりがた、  ドミノ倒しのこっけいな哀れさ。  古くはヒッチコックの「ハリーの災難」的な手法なのですが・・      お金のない人間がお金を持つとどうなるのか。  つもりごっこはもうできない。  高級車に乗ってるつもり、  大邸宅に住んでるつもり、  美女と暮らしているつもり・・  そんなつもりごっこが本当になるとしたら?  呪われた(悪いお金)お金は悪い心を呼び、  ひとつついた嘘は引き金となり自分に向けられる。  夢を見ながら愚痴をこぼす生活が楽なのかもしれない。  人間はお金では買えないし、  お金で繋がった営利な人間はなくなれば去るのですよ。  
[DVD(字幕)] 8点(2006-05-28 15:19:17)
3.  サンダーバード(2004) 《ネタバレ》 
実は全くサンダーバードというものを知らなかったので、 あまり先入観はなく観られました。 調べてみると元はどこかの国の人形劇みたいです。 テレビのCMとかにそれが使われてたこともあり、 あのレゴのようなおもちゃっぽい作品の実写? と思ったくらいです。 たぶん実写化はつまらないだろうなと思い、 今頃観たわけです。 なんかCMとかで観た人形やお菓子のおまけの世界と違う・・ もうちょっとこう大人向けのメカニックな面白いものと想像していた。 これはハリー・ポッターが苦手な私は無理かもと、 途中から即日本語吹き替えにしました。 珍しいことです。 日本語吹き替えにして観ないほうなので・・ ところが意外と日本語の方があうんです。 V6がやってるらしいんですが違和感はなかった。 (エンディングの歌だけ英語に戻しましたが) 夜中の洋画のテレビシリーズみたいですんなり観れました。   どこが悪かったのか?? やはりあまりにも子供向けだということです。 小学生低学年くらいまでかなぁ・・ 元が大人向けのマニアックなメカSFだと思うので、 たぶんリアルタイムのファンは怒るんじゃないかな(爆) 私は元を観ていないからなんともいえませんが、 精巧なおもちゃっぽい世界の再現とは離れ、 子供の冒険映画みたいになっちゃってます。 CMで見たあのロケット?たちは活躍すると思ったのに。 元は漫画だと勘違いしていたんです。 人形劇・・ 見てみたくなりました。 探してみればあるかなぁ?? なんか面白そうじゃないですか。 人形の隊員たちが世界を救うなんて。  
[DVD(吹替)] 4点(2006-05-28 15:10:18)
4.  007は二度死ぬ 《ネタバレ》 
すごいものを観てしまったような・・気がする。  「ゴールド・フィンガー」がよかっただけにこれは、  またロシアネタですか~(うんざり)  しかも舞台が日本というのは予想していたとおりに違和感ありの演出。  こんなにスパイものと日本の漁場!が合わないのは誰でも予想できる。  相撲に芸者に忍者・・  あげくの果てにボンドは日本人女性と結婚し漁師になる(大笑)  コメデイとしてみてもついてゆくのが大変。  冒頭からロケットをロケットがパクリと誘拐するなんて、  SFとして見てもこれは開いた口がふさがらない。  前にもロシアネタでロケットが出てきました。  Qの発明品もあまり褒められない。  遊園地の乗り物のような空飛ぶ秘密兵器。  丹波哲郎の提供したタバコ爆弾のほうが面白い。  唯一おおっと驚いたのが、  磁石つきのヘリに釣られた敵の車が東京湾に投げ込まれるところ。  あれをぱくっているのはまぎれもなく「ソード・フィッシュ」  あとはもう笑うしかないですね。  日本人がみんな忍者か柔道着か着物なんだから・・  丹波哲郎はハリウッドでも十分通用すると見た。  しかし女性陣は・・今ならどうなのかなぁ。  外見よりまず会話力だから。  昔から女優さんはハリウッドには縁が薄いですよね。  男優はわりと今でも活躍してるけれど・・  どうも私はこのシリーズのスペクターが出てくる作品が好きじゃあないな。  だってロケットとか規模が大きすぎてその割りに内容はちゃちなんだもの。        
[DVD(字幕)] 5点(2006-05-28 15:05:05)
5.  Vフォー・ヴェンデッタ 《ネタバレ》 
V・・SAWのソウの仮面に激似(欲しい・・)  やはり原作がアメコミみたいですね。  アメコミ苦手なわりにまあまあ楽しめました。  というのも変なキャラがでてこなかったからかな。  その分空を舞ったりするとかもっと派手な演出も期待したんですが・・  CMや特番で見たシーンは全て見せ場シーンだったので、  もっと隠れた見せどころがあるに違いないと観ていて、  ソレが物足りなかった原因のひとつ。  日本のCMはいい場面を惜しげもなく見せちゃうもんねぇ・・    一番の不満は説明不足。  どれかひとつかふたつに絞ってくれてたらいいんですが。  たくさん登場人物が出てくるわりには主役ふたりがあくまでも中心。  だから復讐とか革命とかその理由が薄く感じました。  どこかで繋がるという表現をラストに持ってこなくても、  予期シーンをいくつか絡めてもよかったのでは。  というのもラストで繋がるという手法はどの映画でもあるのですが、  この作品は実は繋がってはいません。  前にも書いたのですが、  「バタフライ・エフェクト」という蝶が羽ばたくと何かが起こる、  カオス理論、そして「キリング・フィールド」でも書いた、  ドミノ理論。  このすべてのことをドミノ倒しの図で説明しているだけです。  その手法はとてもわかりやすく、  しかも意味不明(ドミノ理論なんて単なる共産主義排除理論ですから)  カオスもそうだし哲学の美学やクラシック音楽を流すならば、  そこまでの持って行きようをどうにかしてほしかったです。  ここのアイデアや演出がとてもよかっただけに残念。  どうしょうもない映画ではありません。  観て損はしないと思います。  この素晴らしいエンディングに見合うだけの理由を描いてほしかった。  人間ドラマを絞ってしかも飽きないようにアクションも均等に入れるとか。  冒頭の絞首刑の男からどうやって繋がるのか、  ソレは単なる歴史の引用で主人公の復讐に理由を重ねるためか。  160分くらいかけても面白くできたんではないかな。  犯人探しのサスペンスではないのだから、  描くべきことは主役ふたりの意義なのではないでしょうか。   
[映画館(字幕)] 6点(2006-05-28 14:38:57)
6.  ライフ・オブ・デビッド・ゲイル 《ネタバレ》 
暗い作品が好きなのもありますが特にこの監督作は重いかも。  特典で監督のコメントを観ると、  死刑執行には根本的には反対派なのだそうで、  しかし中立的に作ったらしいのですが、  やはりどうなんでしょうか・・  あとで特典を観たのですが中立的とはいえないかとも。  テキサスという州についても日本人から見たら理解できませんし、  もちろん世界中のどこの国においてもそうなんですが、  かなり政治的な作品だよと監督は言っていました。  それは観ていると伝わってきます。  政治的な作品とはいえ面白く見せられるのは、  演出がいいことと俳優の演技がよいから。  しかし私はケビン・スペイシーという役者の役柄を知っています。  初期からアメリカンビューティあたりまではほとんど観ております。  久しぶりに最近のも観てみようかと借りたのですが・・  「ユージュアル・サスペクツ」「セブン」これらの他にも、  プロデューサーやL.A.コンフィデンシャルから交渉人・・  ちょっと役がかぶっちゃいますね。  確かにうまいんですが・・  観たあと重いとは感じなかったのはこの役者のそれまでの役のせい。  ラストで大笑いしたあと妙な気分に。  この作品の内容を思い返せばかなり重いので、  終わったあとまた最初から見返してみようとしましたが、  途中から気味が悪くなってやめました(苦笑)  そう感じただけでも意義があったのかも。  ホラーよりもリアルな怖さがありますから。  同時期に借りた「ビデオドローム」より変な怖さがあった。  サスペンスの面白さを味わえ終えたら、  ぜひもう一度最初から見返してみてください。  人間が信じる世界というものはこれほど怖いものなんだなぁと。  宗教的な感覚もあるかもしれませんね。  彼らは狂信的なカトリックなのかもと考えたりします。  鍵を握るカウボーイが頻繁に出てくるので、  ラスト付近でニュース画面の背景にカウボーイが出現し、  これだいやあれだと探すのですが、  テキサス州の警官だった(爆)  最初からの展開は「羊たちの沈黙」っぽく、  牢獄から出ないスペイシーの回想シーンと新聞記者ウィンスレットという演出。  ウィンスレットの相棒役の新米若手記者観たさで借りたってのも理由。  「戦争のはじめかた」に出ていた ガブリエル・マンです。   
[DVD(字幕)] 6点(2006-05-28 14:29:00)
7.  007/ロシアより愛をこめて 《ネタバレ》 
やはり「北北西に進路を取れ」みたいだなぁと1作目にも思ったのですが、  こちらのほうがそっくりなシーンがありました。  これも先にこちらを観ていればまた違っていたかも・・  あまりヒッチコック的な演出は好きではないのです。  作品はいいんですが好みの問題かも・・  ここまで大風呂敷を広げた娯楽作ならば、  合成をもう少し控えてほしかったなぁ・・  車のシーンはあまり気にはならなくなったのですが、  ラストのベニスのシーンがとってつけたような印象を感じました。  あと全体的に雑で都合よく展開されていると思いました。  ドクター・ノオはSFじみていたから笑えたのですが、  これはちょっと・・でもまあよく考えたらインディジョーンズと思えば・・  やはり一番人気ゆえ期待が大きすぎたのかもしれません。  全体的に今のアクションによくありそうみたいな感じで。  実は本当はもっともっとありえないような展開や演出が見たかったり(爆)  うん、ドクター・ノオのほうがありえなさではよかったかも・・  最初の音楽もドクター・ノオのダサ豪華なラテンが変に気に入ってて、  こちらはアイススケートの曲みたいな急に品が出て戸惑いました。  ではよかったところ。  ボンド・ガールは品があってよかったです。  全体的に前作よりかなり洗練されて大作っぽい仕上がりに。  一番よかったのがQ。  ボンドにアタッシュケースを渡しスパイ道具を説明するんですが、  このやりとりと説明された道具の楽しみがあります。  個人的にツボにはまったのがタルカムパウダー。  あれは汗止めなんでしょうか?  トランクにあれを入れて違う開け方をしたら催涙パウダー?が爆発する??  ホテルに泊まったら絵画の裏を調べるお約束はこの映画からかな。  しかし調べないときもあるし雑なところもありますね(苦笑)  あまり細かく突っ込みながら観ない方がいいかも・・  いつもなぜか敵につけられているし・・  ホテルでもレストランでも(ボンドだ)って名乗るからかなぁ(爆)  もしかしたらこういう作品なのかもしれませんね。  
[DVD(字幕)] 6点(2006-04-23 13:46:28)
8.  キリング・フィールド 《ネタバレ》 
このエンディングはどうでしょうか?  後半にはアメリカへの批判的な演出がされていて、  このままゆけば問題作としてもしかしたら賞も取れなかったかもしれない。  けれども私は感動よりも突き放したままの社会派を選びます。  イマジンの曲と再会の抱擁・・  その手前で終わってもよかったのではと思うのです。  テロや戦争のたびにイマジンは流れますが、  そのような目的のためにイマジンは作られたのでしょうか?  ただの理想主義の正直な独り言のイマジン。  マルクスとレーニンが違うように、  夢の国は現実ではないことはできないからわかる。  そうとれば戦争のたびに国の利益を奪い合い、  それが何にもならない理想郷というイマジンが流れるのがわかるような・・  前半にポール・マッカートニーの曲も少し流れますが、  アレはもう少し長くした方がいい(爆)  「フルメタル・ジャケット」を思い出しました。  戦争映画は結局はアクション娯楽も入っているからみんなが観るのです。  そして時代が安定してくるとまた逆にメロウな展開もほしくなる。  S・ジャンバーグの授賞式も後半に演出されますが、  主役であろう彼を演じる俳優がイマイチ弱い。  「ミュンヘン」のエリック・バナより地味(苦笑)  役としてもマルコビッチのほうがよい。    だからラストの抱擁に違和感があったのがマイナスなんです。  もっと原作者役の彼への演出がうまくされていれば・・  アメリカの懺悔ともとれるこの作品はイギリス映画というのも面白い。  作品の感じは「地雷を踏んだらさようなら」「ミュンヘン」  といったところでしょうか。  周りが敵だらけで自国もしっかりしていない。  だから狙われる弱い国・・  日本はよいなぁ。  日本で言えば昔の戦国時代のような不安定な国が、  まだ近年に存在していたのですね。  そしてそれは戦争でもあるしテロでもあるしまだ続いています。   大きな国に負けたことで日本は平和という権利を手に入れたのです。    
[DVD(字幕)] 7点(2006-04-23 13:30:42)
9.  007/ゴールドフィンガー 《ネタバレ》 
今回の悪役ゲルト・フレーベはツボでした。  私には森元首相にしか見えない(爆)  そう思って見るとまた楽しい?ですよ。  そしてそいつの部下の帽子男ハロルド坂田がまたツボでした。  角田?似のレスラーなのですが、  いつも満面の笑みをたたえており不気味です。  武器は帽子飛ばし(ボンドの18番なのに・・)  そして怪力なのです。  この森元首相と角田似帽子男だけでも笑えます。  個人的に一作目から気に入ってるQ(ボンドに発明品を説明する人)が、  わりと出番が多くしかもボンドに偉そうに説明しているので面白い。  今回は特に車(アーストン・マーチンDB5)がよかった。  どこの国でも通用するナンバー・プレートって(笑)  私は007が苦手なのはロマンスがこっ恥ずかしいからということもあり、  長いこと避けていたんですが・・  今回はさすがにもう見慣れてきたのと、  あんまり暑苦しいロマンスがなかったのでよかった(爆)  ボンドがなかなか相手にされないというのが、  峰富士子みたいでいいと。  最終的にはやはりワンパターンでしたが・・  ボスの部下(下っ端)の多くが中国人というのも面白い。  例によって今回もボンドは捕まるのですが、  ボスのアジトのからくりは面白いです。  計画を客に説明するのにいちいちあんな大袈裟なことするし、  ボンドの処刑シーンも当時では斬新なのでしょう。  あと、カーチェイスの撮り方がうまいなぁと感心。  「フレンチ・コネクション」を思い出しました。  そして暗闇での倉庫に激突するまでの逃亡。  おばあさんがマシンガンをぶっ放すところあたり、  「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のデロリアンが最初に納屋に突っ込むシーンだ・・  ボンドが弱すぎる感もありますが、  だから面白いのかもしれない。  後半なんかきちんとスパイ映画だなぁと結局チームを組んでるし。  個人で活躍という図式に飽きてきたので楽しかったです。  コネリーは途中からヒゲを深剃りし若返っちゃう。  それもまたよかったです。  爆弾解除までのスリルもよかった。  しかし007のファンでもない私にはわからないシーンが・・  あの爆弾を止めたのは誰なんだ??  CIAって常時出演するのは何人だろうか?  
[DVD(字幕)] 8点(2006-04-23 13:16:17)
10.  007/サンダーボール作戦 《ネタバレ》 
「ゴールドフィンガー」と前後を間違えて観てしまった・・  テレンス・ヤング作に飽きがきたのか(飽きるのも早いか・・)  展開とか演出がおんなじようなものだし、  何よりも悪役が同じ系列なので本当に飽きてきたようだ(爆)  長さも気にはなったし。  今回の楽しみはやはりQの発明品。  しかしあまりピンとはこない。  海中が舞台というのも一作目とだぶるし。  サメが登場するというのも実は「サンゲリア」と一緒に借りてしまい、  さらに新鮮味は薄れてしまう(苦笑)  見終わったあと内容がはっきり思い出せないくらいだ。  「ネバーセイ・ネバーアゲイン」がこれのリメイクにあたるそうだ。   
[DVD(字幕)] 5点(2006-04-23 13:14:11)
11.  戦争のはじめかた 《ネタバレ》 
(平和な時、戦争は自ら戦争をする)  ニーチェの言葉を復唱しながら宙に舞う主人公。  (ベトナム戦争が一番楽しい、  いくらでも人殺しができるからだ)  曹長のホンネは冗談に取れないリアルさだ。  話自体はテンポもいいしサスペンス娯楽として楽しめる。  しかしあくまでも風刺コメディである。  深い暗いシリアスな反戦映画でもなく、  あまりにバカらしい内容に笑うしかない。  笑って済まそう。  これがアメリカなのだから。  ブッシュ元大統領(ブッシュ父)が頻繁に出てくるあたり、  時代なんだなぁとも思えるんだけれど、  息子ブッシュと変わってはいない。  この当時は9.11テロのあたりだから上映が5回延期になったのもわかるが、  今観てみるとそうもはじけてはいないんだなぁ・・  まあ人事というかあきれて観られるんだけれど、  しかし「1941」のような確信的バカ映画の勢いがいまひとつ。  中途半端なんだけれど誰でも普通に楽しめることは確か。  1941に似ているなぁとい演出も前半にあった。  ほとんどが演習ばかりの映画なんだが、  でかい戦車が暴走し街中で壊しまくるのがあっけにとられる。  中の隊員は麻薬でらりってて見事に変なおかしさがある。  戦争映画ではなく戦争の予行演習映画で、  人間ドラマはアメリカのばからしさと戦争に対する心構えを描いている。  (目には目を)これだろうなぁ。  政治的な難しさが一切描かれていないのに、  なぜアメリカは戦争をしたいんだろうかという疑問が解けるような・・  そりゃあこの作品が5回延期になったのがわかりますよ。  音楽がめちゃくちゃかっこよかったのです。  ラップ調の速いのではなく、  ベースの効いた哀愁のある曲。  何なんだろう??  ボブ・マーリーの曲なのかどうなのか調べたんだけれど主題歌ではない。  映画そっちのけで聴きいったくらいよいです。  
[DVD(字幕)] 6点(2006-04-23 13:12:39)
12.  リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い 《ネタバレ》 
お話自体は「バンデットQ」の逆タイム・トラベルみたいで面白いんですが、  とにかく時間のわりに内容が整理されていなくてわかりにくい。  サスペンスでわかりにくいというのではなく、  せっかく仕分けした面白いものをごっちゃに無理やりロッカーに詰め込んだような感じ。  しかもラストも続編が出ますよ~みたいなホラー落ちで無理やりすぎ。  関係者の趣味だけで作られたような映画に見えました。  だからそう思ってわりきると案外面白いかもしれませんが・・  突っ込みどころが多すぎる上に後からこじつけのような演出は呆れる(苦笑)  まあ面白いところをあげてみましょう。  あちこちの時代から集まったSF小説の主役たちは、  たぶん誰でも知ってるような面白い人物?ばかりです。  特にネモ船長には呆れました。  なぜネモ船長のノーチラス号はベニスの狭い水路を通れるのか?  しかもいやにばかでかい!!  ジキルとハイドはまるで超人ハルクのようだし、  主役であろうショーン・コネリーのいでたちは、  まるでインディ・ジョーンズ/最後の聖戦であります。  しかも彼に命令を下すのが(M)という名前・・  007じゃあないですか(爆)  しかもそのMの正体がファントムって・・  オペラ座の怪人じゃあないですか(苦笑)  水夫は全員アラブ人のような様相。  吸血鬼ペア(と私は呼んでいます)はまるでヴァンヘルシング(未見)  透明人間の使い方は最初はよかったんですが、  後半になるとつじつまあわせにしか思えない演出。  核となる主役やエピソードを絞った方が面白いのに・・  そして悪い役のオヤダマの影の薄さと意義のなさ・・  コメディならばお決まりでも世界征服としたほうがいいのでは?  と、まあパロディ映画大合戦のようなはちゃめちゃさ。  1899年のロンドンの街がダークシティそっくり!  街が夜中に動き出すところまで(まあ爆撃されてるんですが)  映画、特にSFや冒険映画のお好きな方なら、  内容はどうあれ一度は観賞されてみては?  くだらないんですが要所要所は面白いことは確かです。   
[DVD(字幕)] 5点(2006-04-23 13:08:43)
13.  007/ドクター・ノオ 《ネタバレ》 
時代からいってあまり期待はしていなかったのですが、 やはり古いです(苦笑) 「北北西に進路を取れ」といいとこ勝負かも・・ しかしいきなりテーマ音楽がかかりますとちょっとした感動。 ああ聴いたことはあると。 このはじまり方はすごい・・ 「マルホランド・ドライブ」のオープニングと同じじゃないですか! 3人の盲目の杖をついた黒人が影絵から動き出しはじまると・・ このアイデアだけでも感心。 内容は本当にいい時代のSFの入ったアクション。 SFというのも変ですが悪いやつがDrノオという科学者で、 怪しい実験をある島で行っていて、 アメリカのロケット発射を妨害しようと企んでいるなんて、 SFじゃあないですか!? 話が大掛かりでしかも派手でどちらかといえば、 「インディ・ジョーンズ」の世界なんです。 スパイものときいていたので「MIP」みたいなのかなぁと思っていたんですが、 これはテンガロンをかぶっていないインディです。 スピルバーグはインディシリーズをルーカスと制作したときに、 007のような冒険活劇を作ろうと意見が一致したそうですから・・ 全く007と同じではいけないから西部劇のスタイルで職業も考古学者にしようかと。 しかも「JAWS」では007というナンバープレートがサメのおなかから出てきたり・・ シリーズを全部順番に観ていこうと思います。 アクション・ヒーローものは苦手ですがこのシリーズは観てみよう。 そして今回ショーン・コネリーがボンド役で一番人気なのがなぜかがわかった。 まだ1作しか観ていないけれどなんとなく・・ もちろん年を重ねたコネリーのほうが私は好きですが・・ 007の1作目を観て確信しました。 完璧な二枚目ではないけど妙にかわいらしい表情をする。 キザな役なんだけれどもそうは見えない品がある。 まあそれが愛される個性というものなのかもしれません。 私は誰かに似ているというのを指摘するのがクセなんですが、 ケビン・スペイシーとジャン・アレジを合わせたような(爆) 特に角度によっては本当にケビン・スペイシー似。 出てくる女性がみんなきれいなんですよね。 で、敵であろうが味方であろうがキスしちゃう(苦笑) ものすごくアタマが切れるようでなぜかつかまってしまう・・ まさにインディジョーンズじゃあないですか・・ 割り切って観れば結構面白いかも。 
[DVD(字幕)] 6点(2006-04-02 13:54:24)(良:1票)
14.  エンゼル・ハート 《ネタバレ》 
  アラン・パーカーの絵という感じですねぇ・・  ブラック・ファンタジーの世界です。  久しぶりに観ましたがこの作品って・・こんなに難解だったんですね。  まさに観る時期観る作品の関連性ということもあり、  最近ではサスペンスをよく観ているので犯人さえわかればよいみたいな感じで、  このジャンルはサスペンスでもホラーでも可能(ホラーの棚にありました)  だから観方を変えなければ理解不能なところがあります。  犯人がわかりやすく作られているのに意味がわからない作品。  オカルトに意味を求めても難解になるだけなのです。  「エクソシスト」よりは「オーメン」に近いかもしれません。  しかしこのジャンルで致命的なミスは配役だと思います。  私はロバート・デ・ニーロは合っていないと思いますが・・  恰幅がよすぎるし全く怖くはないから(苦笑)  同じ役では別の作品のアル・パチーノのほうがはまっていました。  その作品の題名も忘れたのですが確かキアヌ・リーブスも出ていました。  ソレも前に観ていて今回の作品とごっちゃになって記憶しています。  あとミッキー・ロークの「ジョニー・ハンサム」という作品。  これも観た記憶があるのに忘れています。  また見直してみよう・・  ジョニーはエンゼル・ハートでも出てきます。  このミッキー・ロークが依頼を受け探しているジョニーは、  整形手術を受けて顔がわからないということがややこしくさせています。  まさに・・ジョニー・ハンサムと同じ(爆)  見えないジョニーを追う探偵、  ジョニーの過去を調べるうちに次々とジョニーの記憶を消すかのように、  殺人事件がおきてゆきます。  主役のミッキーにふりかかる殺人事件の疑惑、  操られているのかはめられているのか・・?  新しい犯人がわかるころにはこの探偵の素性も明らかになります。  よくできた話ではあるものの、  やはり2度目の観賞ということもあるし、  よーく考えたらおかしい説明不足なところもあったりします。  ミッキー・ロークはこの頃が一番ではなかろうか・・  このあたりの時期では好きですね。  こんなヨレヨレの役をやっててかっこいい人はあまりいないと思う。  汚い役で生える人って最近いませんから・・  
[ビデオ(字幕)] 6点(2006-04-02 12:54:47)
15.  ハンニバル(2001) 《ネタバレ》 
評なこの作品も観ていなければ「羊たちの沈黙」も評価できないと、  こちらは初めて観賞しました。  前評判が悪かったことからなんの期待もしなかったので、  そんなに悪いつまらない作品とは思わなかった。  けれども2回観ようとは思わない。  やはり誰もが思うように主役が今イチ(今3くらい)  これならば全く逆の発想でニコール・キッドマンとか別の個性でもよかったのでは?  「ターミネーター3」とどちらがいいかというくらいダメでしたね。  クラリスの真剣な強気とか弱さと無邪気さが・・  まるでジュリアン・ムーアはただのインテリFBIに見え、  メリル・ストリーブに見えてしまいました(爆)  クラリスの姉とかの設定に変えてもよかったり・・  この違和感は最後まで付きまといました。  あとゲイリー・オールドマンのあの役は・・なんであんな役ばかり(泣)  レクターが自在に犯行計画を実地してゆくので、  羊たちのような怖さは全く感じず、  恐怖よりは不快感のみのグロ映画になってしまった。  脳ミソを食べるシーンなどは「魔宮の伝説」のほうが優秀だし、  おかしくて逆に笑えてしまったくらい。  よかったところは刑事が賞金目当てでレクターを売ろうとしたくだり。  あれはダンテの歌曲にかけての制裁なのですが、  これはこれで羊たちのクラリスに対するトラウマ探しと同じですね。  こちらでは先祖の首吊りのトラウマを使うわけですが、  もう完全にホラーしていますね。  羊たちではゲイ団体から抗議が起きたそうですが、  こちらはカトリックから抗議が起きそうな感じです。  これではカトリックは悪の宗教みたいな描かれ方で、  これを主体にむしろホラーにすればよかったと(苦笑)  その場合クラリスは必要ないわけで、  結局今回の2作目も私はいらないとさえ思っている。  あれだけレクターが活躍すればいらないかなと。  むしろ出さずにでも映画として成立できそうです。  レクターの回想シーンや独り言にしたら面白そうだ。  よかったのはあと・・音楽くらいですね。  とにかく私はやはりリドリー・スコットとは「エイリアン」以外は相性が悪い。  大きな理由に画面の青黒さが苦手だということ・・  ヤヌス・カミンスキーの撮影する最近のスピルバーグの作品も色は苦手。   
[DVD(字幕)] 5点(2006-04-02 12:51:55)
16.  戦場のピアニスト 《ネタバレ》 
こういうヘタレ役は根本的には合いません。  これが事実を元にしているにせよ合わない。  時代に翻弄されるというよりも仲間の犠牲に生かされている設定。  「ロード・オブ・ザ・リング」のフロドとか、  「キングダム・ヘブン」のオーリーの役は苦手。  事実だから仕方ないにしても・・  逢引できた彼女は?それを仲介した仲間が罪をおわれることは?  家族は?目の前で殺されてゆく仲間たちは?  それらを景色のように描いてゆくので、  主人公がただ運がよくヘタレだということしか伝わらない。  心の葛藤があまり感じられない。  生き残っていることが罪ということでもなく、  生かされている自分に感謝をしている様子が感じられない。  ラストの延々と続く演奏シーンは、  「シャイン」を思い出しましたがシャインのほうがいい。  「シンドラーのリスト」の方がいいと思うのは、  金持ちドイツ人がユダヤ人を救うことが偽善であることと、  その時代にその偽善が全く結果的には正義であったということ。  その金持ちドイツ人も完璧な人間でもなかったこと。  ユダヤ人が生き残る方法を与えたシンドラーと、  生かされる権利を得た彼らが日本の戦時時代のように、  工場などで働くさまは彼らの器用さやアタマのよさが生きのる糧であったこと。  そしてドイツ軍人の個性がよく描けていた(レイフ・ファインズ)  敗れたドイツの敗者の美学と生き残った権利を得たユダヤ人の弱者の美学。 なぜ彼らは生かされたのか?  運と何かができるという糧があったから。  シンドラーのリストは糧が器用だとか頭がいいとかの理由で日本人にも理解できる。  運はシンドラーというドイツ人の最初は私欲から始まった偽善から。  ピアニストは糧はピアノがあの場面で弾けたこと。  運とはその場面まで生かされたこと・・  その違いなのです。  だから比べられるであろうこのふたつの作品は違います。  どちらかというと、  「戦場のピアニスト」は「太陽の帝国」なのです。  逃げ回る姿を客観的に描き、  周りの犠牲と自分の運で生かされ、  戦争が終わることで何も終わったわけではない・・  少年とピアニスト、ユダヤ人とイギリス人と全く違いますが、  なぜか共通点を感じたのでした。  
[DVD(字幕)] 6点(2006-02-28 08:45:29)
17.  プラトーン 《ネタバレ》 
人が狂う誰のせいでもない理由のせいにできない狂気は、  「戦争のはらわた」のほうがずっと優れている。  しかしペキンパー監督お得意のスロー映像の多用で、  娯楽と化してしまったのも事実。  後味の悪さやメッセージ性は「カジュアリティーズ」のほうがあった。  しかしデ・パルマ監督のあまりに直接的な描き方は後味の悪さしか残らなかった。  「プライベートライアン」これは売れるための作品で、  さすがに戦争の残虐性のあと人情ドラマは違和感があったが、  最終的にはこれで成功したし見る分には救いがあった。  「フルメタル・ジャケット」私はこの系統では一番の評価をしている。  ラストが戦争そのものの的を得ているから。    「プライベートライアン」の前半ほどのリアルな残虐性は必要はない。  「戦争のはらわた」のようなややこしい回想録もいらない。  わかりやすくストレートにベトナムの密林の中で何が起こったかを、  サスペンス仕立てでアクションもカメラ酔いしない丁寧さ切れのよさで、  十分恐怖やリアル感を出せている。  そして登場人物の本当にわかりやすい設定。  オリバー・ストーン自らの経験から自身が脚本を書いたのも説得力があり、  ざっと見ていくだけで登場人物の性格や生い立ちがよくわかる。  一番特筆すべきはテンポがよい作品ということだろう。  前半に生々しい戦場で民家を犠牲にするシーンで悲惨な現実を見せ、  兵士らがこの状況でだんだんと人格がむしばまれてゆく様子がわかる。  中半では間違っていなかった主役と犠牲になる兵士のサスペンスドラマ。  この ウィレム・デフォーめあて(最後の誘惑の演技で気になった)でこの作品を借りたのだ。  それまで手持ちカメラ中心の報道映像のようなリアルさだったのが、  ここで彼のために用意されたかのように、  スローモーションで丁寧に大切に演出される画面は、  後半の主役であるチャーリー・シーンの上官への復讐劇を予想させる。  見事な緩急ある演出である。  ただ・・この映画のラストに後味の悪さは残らなかった。  正義ではない。しかし間違いでもない。  でもそうなればいいと思いながら後味の悪さも期待した。  「二十日鼠と人間」のラストのような後味を求めたのだが・・  
[DVD(字幕)] 8点(2006-01-20 04:41:19)
18.  堕天使のパスポート 《ネタバレ》 
なんというか、映画がホルマリン漬けの色なのですよ・・  鑑賞中は食事しないほうがいいです(笑) 腎臓を売って偽造パスポポートを作り夢の国外へ・・ 社会派映画としてはわかりやすいんですが、 どうも描写がキモイのと主人公たちの本当は身勝手じゃあないのかという思いに、 共感もできなかったし逆に元締めである闇の支配人=仲介者のいうことが的を得てて、 悪い奴はわかるんだけれどもこいつの言う道理もわかるんだよ・・と、 私が日本人だから特にそう思ったのが正義や悪とかの問題ではなく、 そこで我慢できないものが他の場所を求めてもおなじ事の繰り返しだと。 本当に夢を追って新天地に生きたいならば他にも方法があるわけで。 その努力ができないならばそこで我慢して働けば?とちょっといらいらしました。 もちろん主人公の黒人はあとで無実の罪に国を追われたと弁明するも、 それは一部でもあり厳しい見方をすれば国にいられなくなったわけは他の移民にもある。 法の抜け道を通って別の安息地を探すのならまずはその償いを忘れてはいないか? それが無実というのは主人公の設定であり他の不法侵入者はどうなんでしょうか。 そこにふれてはいないしましてや自分が選んだロンドンが住みにくいからといって、 ひとつの腎臓を命の危険を犯してまで売る。 次の場所でも差別や法務局の監察から逃げるため残りの腎臓も売ったら、 何が残ると言うのでしょうか?? たぶんそういうことを問いかけたかった真面目な映画なのでしょうけれど、 恋愛が絡んだ演出がどうもモサッとしていてこれは自分らのことしか考えていないのでは・・ といらいらしながら後半に入ったのです。 そして最大に腑に落ちなかったのが、 彼女が本気でN.Yに行きたかった理由がイマイチ伝わらず説得力に欠ける。 工作員や不法侵入者のスパイサスペンスを期待したので、 やけにシリアスで暗い映画鑑賞になりました。 ただ、真面目に底辺でもがく人々たちのどうにもならない運命はわかりました。 音楽がよかったことくらいですね・・ デヴィッド・バーン と調べてわかったのですが、 彼の前いたグループがトーキング・ヘッズというのも知りませんでしたが、 このメンバーがバラバラに集まりユニットを組んだトムトムクラブというグループ、 それを調べてわかりちょっと嬉しかった。 
[DVD(字幕)] 6点(2006-01-20 04:04:26)
19.  オリヴァ・ツイスト(1948) 《ネタバレ》 
正月公開されるリメイク版を観たいなぁと感心を持ちオリジナルを借りました。 この作品が元のようなんですが実はリメイクは多かったんですねこれ。 監督が「アラビアのロレンス」のデヴィッド・リーンということで期待。 しかも盗賊団の頭役が同じくロレンスのファイサル王子役のアレック・ギネス。 期待度が大きかったせいもありますが、 DVDであるにもかかわらず白黒画像が観にくかった。 白黒でもリマスターをきちんとしてある作品はきれいで観やすいのですが・・ こういう名作劇場、昔あったカルピス子供劇場みたいな名作は、 もっときれいな状態で観たかったです。 主役のオリバー・ツイスト役の子供は、 「太陽の帝国」のころのクリスチャン・ベイルみたいな顔立ち。 お話はわかりやすくも飽きない作りで、 悲劇でありラストはハッピー・エンドになるのですが、 冒険映画の要素もありやはりリメイクを何度もされる人気作というのはわかる。 2005年 オリバー・ツイスト  ・・まだ公開されていないのでなんともいえませんが、 映像がすごいみたいで、CGに頼らずに80億使って制作されたというのが興味。
[DVD(字幕)] 5点(2006-01-20 04:00:56)
20.  カサンドラ・クロス 《ネタバレ》 
細菌感染者をとにかく邪魔だから関係のないようにポーランドへ送っちゃえと、  細菌を極秘開発していた某国の身勝手さから大事件に・・  カサンドラクロスという国境に架かる鉄橋は戦後から閉鎖され安全性は絶対不安。  ポーランドの収容所へ細菌感染した列車の乗客全員!を送り込み隔離するという計画は、  あくまでも極秘に行われなければもともとこの細菌研究というものは非常に危険な兵器にもなる。  バート・ランカスターが命令を受けていた相手は最後までわからないようにはなっているものの、  あきらかに大統領クラスのものでフィクションとはいえ合衆国の身勝手さ、  お国の役人の融通のなさがパニック時にどういう二次災害を起こすかという恐怖。  このシリアスである社会風刺ドラマにアクションシーンやコメディをふんだんに入れ、  娯楽半分シリアス半分となかなか観やすく面白い作品ではある。  特によかったのが、老人役のリー・ストラスバーグ。  ほっとさせる手品を見せるなんのことない役なんですが作品にいっそう社会性を持たせている。  ポーランドの収容所に連れてゆかれると聞いたとたん、  死んだ妻の話をし行きたくないと言いますが・・  あの鉄橋を越えた先には何があるのか想像がつきました。  現代のパニックになったときに過去のエピソードもわかるという、  行き着かない場所への恐怖がこの老人によってよくわかります。  脱走しようとする感染者(乗客)は銃殺してもよいと命令を受ける軍隊。  まるでSWのストームトゥールーパーのごとく武装した兵士たち。  細菌は「アンドロメダ」のようにあるきっかけで自己消滅・・  しかし軍隊には融通はきかない・・  細菌よりも怖いのが国という傲慢な兵器。    壊れるであろうポーランドに架かる橋は近づいてくる・・  特撮も今のアクションに比べると申し訳ないものですが、  テンポもよいし二転三転するので面白いです。  トンネルに向かうヘリと列車のアクションなんて今ではよくある、  「MIP」みたいなのですがこの映画を見てください。  音楽が大袈裟でなんか好きだなぁ~と調べてみたら、  ジェリー・ゴールドスミスなんですね。  「オーメン」「エイリアン」・・なるほど。    
[DVD(字幕)] 7点(2006-01-20 03:50:47)
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