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Sgt.Angelさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 109
性別 男性
自己紹介 2008 7/22みんなのシネマレビュー登録

ぼちぼち復活。

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1.  タイタンの戦い(2010) 《ネタバレ》 
まず尺の短いこと。106分て。神々の戦い106分て。サッカーの試合かよ、なんて思う程。短くまとめられるに越したことはないのだけれど、この題材にはどうしたってもう少し尺は必要なんじゃないか? 壮大な物語に対してどんどん尺が伸びていくのはその壮大な世界観を物語る事、しつこいくらい大きな画を見せる事によってだと思うのだけれど、この作品はその辺を結構省く。海外ではギリシア神話の浸透率が高いから、説明は不用というのもあるかもしれない。まあサクサク進むのはいいいんだが、人間VS神々なのに初っ端からえらくこぢんまりとしたオハナシに見えてしまう。 また予算がないのか制作陣にやる気がないのか、はたまた両方ないのか、神々が集うシーンの安っぽさも堪らなかった。クリーチャーのデザインは普遍的デザイン、またはオリジナルへのオマージュとして許容範囲。予算がないならそれはそれでアイディア勝負になるはずなんだが、アクションシーンは随分大味で。寄りで撮ったチマチマした剣戟アクションばかり。メドゥーサとの戦いなんてもっとアイディア凝らさなきゃ。そしてクライマックスのクラーケンも淡泊すぎる。ちょっと『ザ・グリード』っぽい感じは嫌いじゃないんだけどなぁ。 あと物語に関して。ハデスは悪くないよ!と訴えたくなる程のゼウスの勝手さ。勝手さ具合は元のギリシア神話と一緒ではあるけれど、ハデスを追っ払うために利用された挙げ句仲直りしちゃうペルセウス、そこはゼウスも一緒にぶっ飛ばすくらいでないと!最後の「伴侶を授けてやろう」って、気を利かせたつもりかもしれないが、なんか下世話な父ちゃんだなぁとしか思えなかったよ。 物語、デザイン、アクション、全てにおいて『ゴッド・オブ・ウォー』を見習って下さい・・・ってのは全く別の話になるのでやめときます。 余談ですが、『アバター』と違って今作は‘あとづけ3D’だから仕方ないんだけど、3Dで寄りのアクションをやられると何をやってるのか全くわからなくて結構きつい。見せ方にも因りますが、3Dはあまりアクション向きではないのでは。
[映画館(字幕)] 4点(2010-04-25 21:59:45)(良:1票)
2.  シャーロック・ホームズ(2009) 《ネタバレ》 
アクションパートは勿論、推理パートまでもオマケになってしまう程ホームズとワトソンのキャラ押し映画。 劇中の推理はほとんどが”時間を巻き戻して解説”パターンで、じっくり謎を解いていく楽しみもないし、そこまで感心したもんではなく、2人のキャラでこの映画の楽しみを7割近く占めちゃってる気がしないでもないんだが、これがとっても魅力的なのでしょうがない。ダウニーJr.のやさぐれキャラはそれだけでも2時間観ていられるほどやっぱりイイ。とにかくイイ。ジュード・ロウもダウニーJr.としっかり張り合っているし、レストレード警部もいい顔している。 また19世紀ロンドンの再現も素晴らしく、おかげでたっぷり世界観に浸れる。 ややセンスばかりが先行しがちなガイ・リッチー演出も今回は抑えめで、古き良き世界観の中にアクセントとして効いている。イメージで予告した後、実践というアクションも格好いい。ただこのアクションは何らかの形でクライマックスに生かせたんじゃないだろうか?殴り合いのシーンじゃなくとも、アイツが動いたらこれを使って、と思ったら予想外の動きに出て・・・みたいにしても面白かったと思う。まぁ同じ手を使っては飽きてしまうから控えたんだろうけれど。 ガイ・リッチー作品の中では作品全体と演出の調子が非常に整った、バランスのいい出来で、弱点はありながらも、物語、美術、世界観、演出、全て「シャーロック・ホームズ(とワトソン)」という人物を楽しもう!といった趣で、その点映画としては勝ちの作品で、しっかり楽しませてもらいました。
[映画館(字幕)] 8点(2010-03-15 02:09:50)
3.  ウォッチメン 《ネタバレ》 
映画化されるにあたり、原作は史上最高のコミック!との評判を聞いたので、読んでみたら見事にハマった。アメコミに全く触れていない僕でさえのめり込んでしまうような素晴らしい完成度だった。で、この映画版はというと、期待以上ではないけれどこれ以上は望めない、といった出来。 前評判でも散々聞いていたが、ディランの「時代は変わる」に合わせたオープニングには心底感動した。涙が出るかと思った。ヴェイトを除くキャラクター達の造形や細部にまで到る美術にも文句のつけどころがない。アクション、バイオレンスも『300』を監督したザック・スナイダーだけあって今回も良し。 しかしやはり製作費、上映時間ともに足りていないんだなぁという場面が見受けられた。原作の完成度が高過ぎて削る箇所が殆ど見当たらないせいだ。原作との最大の変更箇所であるラストのくだりもこれが原因なのだろう。僕もあの血みどろの惨状は映像で見てみたかった(こう言うと不謹慎だが)。予算があればザック・スナイダーのことだからあの惨状も怪物も見事に再現してくれただろう。ラストの変更によってヴェイトのキャラ造形も変えざるを得なかったのだと思う。あの少しダークなキャラであればキャスティングもマシュー・グードでも悪くなかったかと。 それ以外はコミックに含まれている資料などもうまいことまとめてはいたが、長年映像化不可能と言われてきたわけを実感した。 僕の場合原作を読み込んでから映画に臨んだため、人物の背景を勝手に補完しながら観ることができ、163分の長尺も全く退屈することがなかったが、その分映画単品としての評価があまり出来なかった。反省の意をこめてまっさらな状態でもう2回ほど観てみよう。このトンでもない再現度のおかげで、原作を読んでいながら原作と切り離して観れるかもわからないが。 真の評価はDVDに収録されるという3時間半のCrazy Ultimate Freaky Edition(すごいタイトルだ)で下さないといけないのかもしれない。
[映画館(字幕)] 8点(2009-03-29 22:02:10)
4.  リボルバー(2005) 《ネタバレ》 
鑑賞前から思いっきりハードルを下げていたせいか、前半の掴みは意外と引き込まれた。やはりガイ・リッチーは映像、音楽のセンスが素晴らしいし各キャラクターの魅力だけでも楽しませてくれる。案外楽しめるかな、と思いきや後半はどんどんどんどんおかしな方向へ・・・。 一瞬ギャグか?とも思えるようなステイサムの謎の葛藤で一気にひいてしまったというのに、それが今度はレイ・リオッタにまで伝染するってのはいったいどういう事なのだろうか。もちろん敵側にも感情移入出来た方が主人公との対決は緊迫感を増すというものだが、これは明らかに間違っているでしょう。ステイサムもレイも勝手に一人で悩み込んじゃって最終的には、こいつらいったい何がしたいんだ!?という思いだけが僕の頭の中をぐるぐるぐるぐる・・・。謎の二人組が結局謎のままってことも、その他のキャラの意味不明な言動など、あの謎(トンでも?)オチの酷さについても言うに及ばず。 中盤でステイサムは実はまだ刑務所から出ていないことを匂わせるセリフもありましたが、もしそれがこの映画のオチだったとしても、そこには何の意味も無いやはりトンでもないオチ。 当時奥さんだったマドンナが信仰していたユダヤの宗教やら教義やらの影響でこんなことになってしまったとの話がありますが、それを聞くと妙に納得してしまうのがこの作品の怖い所であり一番凄い所なのかもしれない。
[DVD(字幕)] 2点(2009-03-11 22:45:24)
5.  007/慰めの報酬 《ネタバレ》 
オープニングからアクション満載なのは嬉しいけれど、アクション監督にジェイソン・ボーンシリーズの人を起用したのは失敗じゃないかな。マーク・フォースターがアクションを撮りなれていないせいか。 ボーンシリーズはまだ走って走って跳ぶ!のシンプルな分りやすいアクションだったけれど、今作は冒頭の裏切り者との格闘にしろボートチェイスにしろ複雑なものが多いので、それをあの激しいカメラワークで撮ってしまうと何が何だか分からない。複雑とは言ってもアイディアの利いた良いアクションばかりなのだから、前作のようにもっとひいて撮れば華麗で格好いいアクションができたはず。 今作の3分の1近くを占めているアクションのカメラワークが落ち着かないせいで、全体を通しても前作のような美しい画を撮れていない。 肝心のアクションが半分死んだ状態だったうえ、ドラマパートもポール・ハギスの悪い癖が出てしまった気がする。そもそも007には不似合いなほど複雑な物語なのに、それを殆どセリフだけで説明しようとするからまた分かりづらい。なんとか状況を飲み込もうとしてもすぐにあの分かりづらいアクションが続くのでもやもやしたまま物語が進んでしまう。おかげで前作よりも浅くなってしまっている。 物語が飲み込めないのは自分が悪かった部分もあるのですが、それにしてもやっぱりこの堅苦しい物語は007には似合わない。 今作で一旦物語は完結したようなので、次回作はどうか肩肘張った話ではなくユーモアの利いたクレイグ版ジェームズ・ボンドを期待しています。
[映画館(字幕)] 6点(2009-03-06 16:11:47)(良:1票)
6.  007/カジノ・ロワイヤル(2006) 《ネタバレ》 
僕は007って言われるとピアース・ブロスナンが一番に思い浮かぶ。しかしテレビで見かけるのは『ダイ・アナザー・デイ』ばかりだったので、007ってのはつまらない作品だ、という偏見が植え付けられていました。そんな僕にとっては今作はほとんど007デビュー作のようなものです。 まず主題歌の格好良さ、ヤマカシを取り入れたアクションで一気に引き込まれました。今見返すと007シリーズのアクションはなかなか時代の流れを感じてしまうものも少なくありませんが、今作のアクションはシリーズ中でも屈指の出来映え。最もインパクトがあるのはやはり冒頭のチェイスですが、中盤の格闘、崩れていく建物の中での戦闘も十分に見応えがあります。激しいアクションにも関わらず、カメラワークは落ち着いているので混乱することはないし、ロケーションの美しさも味わえる。アクション、撮影については全く文句なく仕上がっています。 そして議論を呼んでしまったクレイグ版ジェームズ・ボンド。僕はもともとダニエル・クレイグが好きなので評価は甘くなりますが、それを差し引いても彼はイイ。苦悩するボンドの熱のこもった演技には引き込まれる。 ただ今作の脚本のポール・ハギス、どうも彼と007というのは食い合わせが悪い気がしてなりません。今作を観た後過去の007シリーズを何本か観直しましたが、それらと比べても今作はトップレベルの質を持っています。今後しばらくは色褪せることのない作品です。 しかしポール・ハギスが007と合わないというのは真面目過ぎる所があるからなのです。作品全体の質の向上と引き換えにジェームズ・ボンドというキャラクターの魅力、男というより男の子の憧れともなるジェームズ・ボンド像は無くなってしまっているのです。 今作がボンドが僕らのよく知る007になるまでの物語だというのは分かりますが、この調子でいくとあの天下無敵の憧れの007にはなりえません。作品とキャラクターどちらをとるのか、難しい所ではありますが、あちこちに気を遣ったりしないでもっと肩の力を抜いて、遊び心を持って作って欲しいな。ただ今作がシリーズでも抜きん出たレベルであることは間違いないし、やっぱりラストのセリフにはしびれました。
[DVD(字幕)] 7点(2009-03-04 00:07:13)(良:1票)
7.  ロックンローラ 《ネタバレ》 
あぁ、ガイ・リッチーが帰ってきた。『リボルバー』の時はホントに末期だと思ったけれど、帰ってきた。良かった、ホントに。さすがに傑作『ロック、ストック~』『スナッチ』には及ばないものの、この軽妙さはやっぱり心地いい。俳優陣も良し。ジェラルド・バトラーは顔も体格も良くて、尚且つ笑わせてくれる全くもって恨めしい、いや素晴らしい俳優さんですな。最近おいしい助演の役をもらいまくってるマーク・ストロングもまたまたカッコイイ。 ただ、面白いからこそ、良くなってきたからこそ言いたいことも少々有り。これはほとんど好みの問題なのかもしれないが、もう少し各キャラのネジが外れていてほうが良かったな。ワンツーとアーチーはかっこいいからあのままでいいけれど、ユーリとロックスターのジョニー、彼を連れ戻そうとするクラブマネージャー二人がちょっと薄かったか。ジェレミー・ピヴェンはもっといじってあげた方が味が出たはず。 あとロンドンの犯罪群像劇&ナレーションという語り口。これをガイ・リッチーがやったら面白くなるに決まってるんだけれども、やっぱり前2作品と同じというのは気になる。 でもまあこれはこれで復活作として十分良し。新たな語り口は次回作の『シャーロック・ホームズ』に期待しましょう。頑張れガイ・リッチー!
[映画館(字幕)] 7点(2009-03-02 00:19:19)
8.  レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで 《ネタバレ》 
レオにケイトのあの黄金カップルが夫婦役!、なんて宣伝したら『タイタニック』の続編か何かだと思う人はいっぱいいるだろうなぁ。夫役のレオはケイト直々のご指名とのことで(ついでに言えばキャシー・ベイツも出てるし)、監督らは『タイタニック』目当ての観客の気分をどん底に落とそうという実に意地の悪~い魂胆があって撮ったのではないかと。この意地の悪さは好きですよ。 『タイタニック』を観ている観ていないに関わらず、理想のカップルとして有名な二人。若く、夢と希望に満ちあふれた二人が結婚したらどうなるのか?興味が湧かないわけがないキャストと設定で、夢も希望もない現実が描かれる。『タイタニック』で夢見たことを全てぶち壊します。 互いに夢、というかほとんど幻想のようなものを抱き、またそれを相手にも期待して結婚してしまったが為に、子供ができて好きな事ばかりしていられなくなった時、相手に大きな失望感を覚える。もともとこの二人は夢や理想については共有できていたものの、現実的な事柄については何も噛み合っていなかったのだと思う。エイプリルの計画の欠点を論理的に指摘しているようでいて、実際は今のような生活が保証されないのが恐くて恐くてしょうがないフランク。根は弱気で、口でしか夢を語れない彼もすごく悲しい。彼自身もきっとそれが嫌だから喧嘩しても必ず先に謝りにいくのだろう。このディカプリオの薄っぺらでつまらない男の演技はもっと評価されていいはず。 それに対するエイプリル。彼女も彼女で辛い。女優という目標があったにも関わらず出産によって断念せざるを得なくなり、その原因であるフランクに当たる。彼女の計画が上手くいきそうになるといつも妊娠に邪魔される。だからラストでも自分の夢を断った原因を消し去りたかったのだと思う。 どっちも感情的になってるんだけど、それぞれの立場になってみたらそれは誰でも少しは抱えてしまう不満だからどっちにも同情してしまってキツイ。 夫婦間のやり取りだけながら、そこらのホラー映画は軽く超えてしまう恐い映画です。
[映画館(字幕)] 7点(2009-02-13 20:08:25)(良:1票)
9.  キンキーブーツ 《ネタバレ》 
主役であるはずのチャーリーは物語が進むにつれてどんどん魅力を失っていく。彼の彼女に比べ、ローレンが随分ときれいに映っていたのでこの二人がくっつくであろうことは早い段階で分かりました。しかしそれにしてもチャーリーはもっとしっかりけじめをつけるべき。あれでは彼女の方が捨てられた形になってしまいちょっと後味が悪い。そして2度までも周囲の人間を失望させるような展開があるので、こちらまで失望してしまいます(どこまで実話なのかわかりませんが)。 しかしそんな詰めの甘さを全て吹き飛ばしてくれたのがローラ。彼女(彼?)の圧倒的な存在感、女らしさ、男らしさ、格好良さはホントにすごい。 自分らしくってのはなかなか難しいことでそう簡単にできることではないけれど、だからこそ堂々と「本当の自分」でいる人は誰よりも輝く、それをローラはあの眩い華麗なショーで見事に体現しています。
[DVD(字幕)] 7点(2009-01-14 18:49:15)
10.  イースタン・プロミス 《ネタバレ》 
完璧に無駄を削ぎ落とし、物語も実にストレートで分かりやすい。しかしどのシーンをとってもクローネンバーグの異彩、力強さがある。銃は一度も使わず、全てナイフや素手でバイオレンスが展開する。銃を撃った時のような爽快感は微塵もなく、あくまで生身のピリピリとした痛みがある。このピリピリ感はバイオレンスシーンだけでなく全編に漂い、危険なのに魅力を感じてしまう世界観が確立されている。そしてこの作品のクライマックスは勿論サウナでの格闘シーン。丸腰の状態で襲われる恐怖、体を切られた時の痛み、全てが生々しく感じられる。本物の暴力、痛みを見せつけられた気がする。 ギャング映画としても画の美しさ、プロットの出来は素晴らしいものだが、それに加えてニコライ、キリルらの心の闇から生じるドラマも上手い。全ての登場人物が抱えている自己矛盾は今作の暴力描写なみにリアル。ニコライは正義と悪の間で揺れ、言葉の端々、さりげない仕草から優しさが垣間見える。キリルは威張り散らしながらも気弱で、子供への接し方からは十分な優しさが見える。ギャングのボスであるセミオンもまた身内と外部で穏やかさと残酷さが同居している。 皆残酷であり、優しくもある。犯罪映画でここまで強く“人間らしさ”を感じさせてくれるものはそうはないだろう。 バイオレンス映画としても、人間ドラマとしても最高峰の作品だと思う。
[DVD(字幕)] 9点(2008-12-31 23:09:08)(良:1票)
11.  僕らのミライへ逆回転 《ネタバレ》 
いいなぁ、こういう微笑ましいコメデイは。ホントに気持ちのいい作品。 大金を懸けてリメイクした作品よりもよっぽど強い愛情を感じるし、“映画で最も大切な事”をちょっと分かりやす過ぎるくらいに教えてくれる貴重な作品。例え超低予算の手作りで安っぽくても、作ってる人たちが何よりも楽しんでいて、それでいて頑張ってたらどうしたって応援したくなるものです。これは劇中の登場人物にも言えることだし、この作品を作っている監督らにも当てはまるんじゃないかな。 厳しい現実が立ちふさがり、主人公たちは決して楽な生活はしていけないのだろうけれど、とりあえず「ま、いっか」とでも言いたくなるラストはどんな時でも前向きになれそうな幸せなシーン。 僕はDVDやブルーレイには随分お世話になっている身ですが、こういう作品を観てしまうと、あぁなんかビデオも良かったなぁと、そして我ながら節操のないわがままな奴だなぁと思わざるを得ません。
[映画館(字幕)] 7点(2008-12-22 21:14:12)
12.  バンク・ジョブ 《ネタバレ》 
そこそこ期待してはいたものの、これほどとは思いませんでした。これは傑作! 1時間50分という尺で主人公ら強盗団、ギャング、汚職・堅気警察、MI5などの組織の関係、対立をす早い語り口でタイトに描ききった脚本は素晴らしい。 そして見事なキャストと演出。有名どころはステイサムだけと言ってもいい地味なキャストながらも、ステイサムだけが目立ち過ぎる事もなく、ほぼ全ての人物の個性がきちんと際立っている。 正攻法で確実に落ち着いた映像、緊張感と軽快さを絶妙に兼ね備えた演出も、古き良き犯罪映画という感じで心地いい。 それに加えて1970年代の雰囲気、ファッション、音楽(T-REXの“Get It On”サイコー!)もいい。 これは抑えた演出でこそ光る点でしょう。 そして最後に映画的なカタルシスがバッチリ効いてくる。駅の裏口(?)で殴り合いという小さなアクションでも、それまでの積み上げたドラマ、演出でグッと際立つ。ジェイソン・ステイサムかっけー! キメるところはビシッとキメた素晴らしい犯罪映画です。2008年公開作ではベスト3に入る作品です。
[映画館(字幕)] 9点(2008-12-06 21:50:14)(良:1票)
13.  ショーン・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 
ダメ人間のショーンとエド。特にエドはマジで救いようが無いくらい・・・。こういったダメキャラって大抵さっさと処理されるか、邪魔ばっかりしていいキャラにならないんですが、この映画は彼らをホントに活かしている。自然と愛着が湧いてきて、いつの間にやらエドは一番死んで欲しくないキャラに・・・。物語はゾンビ映画ファンならたまらないであろう(ロメロが認めてるんだもん!)オマージュを捧げながらも、親を殺し、仲間と生き延びていく事により、少しだけ大人になっていくショーンの成長物語にもなっている。ラストはゾンビたちを生かす、というアイディアも皮肉で可笑しい。エドなんて「豚小屋に住め!」とか言われて本当に住んじゃうし、元の生活とあんまり変わってない。ある意味彼は生き残ったのかも。ショーンとエド、変わってしまったけれど、変わらぬ二人とエンドロールの曲ではちょっと切なく、グッとくるものが・・・。
[DVD(字幕)] 8点(2008-08-14 11:28:28)(良:1票)
14.  ファーゴ 《ネタバレ》 
冒頭で「実際の事件に基づいて・・・」なんてタイトルとともに、真っ白な道を車が進んでくるオープニング。大げさなようで、絶妙にマッチした音楽使いも、コーエン兄弟らしくセンスがいいですね。 後に「『ビッグ・リボウスキ』は『ファーゴ』よりも事実の要素が多いんだ」、「『ファーゴ』は本当のところ殆どがでっちあげから成っている」と言い放つコーエン兄弟。何を考えてるんだか分かりませんが、このウソが作品全体に妙な雰囲気を与えているように思えます。それだけでなく、人物描写が本当に上手い。特にウィリアム・H・メイシー。ほんの思いつきの犯罪が、どんどん血みどろの凶悪犯罪に変わり、どうしようもなく苦悩する姿は、観るのが苦しくなるほど。どいつもこいつもマヌケで、馬鹿なまねをするのに、リアルで残酷で悲しい。作品の雰囲気、展開が静かでのんびりしている分、バイオレンスシーンも強烈に印象に残ります。静けさ、無邪気さ、残虐性が混じったような演出は流石。 悲劇の物語なのにぼんやりと明るく、何度でも見直したくなる不思議な作品です。
[DVD(字幕)] 8点(2008-08-03 20:43:28)
15.  ターミネーター 《ネタバレ》 
やっぱターミネーターと言ったら1でしょう!B級映画の雰囲気と、無口でひたすら追っかけてくるシュワちゃんがいいんですよ!2も嫌いではないんですが、なんかちょっとなぁ。なぜって言われると上手く言えないのですが、1の低予算ながらもツボを押さえたホラー、というかスリラーのような恐怖感が素晴らしいし、自分の父親になる男を過去に送り込んだり・・・というタイムトラベルものもわかりやすく、かつ、面白い設定。低予算で生み出したアイディアが輝いています。だからこそ、ターミネーターは1が一番の傑作なのです。
[DVD(字幕)] 8点(2008-07-29 14:49:12)
16.  ホット・ファズ/俺たちスーパーポリスメン! 《ネタバレ》 
いやー、もう最高!ホントに劇場で観られて良かった・・・。SHOWBIZ COUNTDOWNで見かけてから一年待ちました。観たくて観たくて署名もしてしまった輩です。公開前から馬鹿みたいに期待して、ホット・ファズを観る為だけに毎日生きているようなものでした。観終わったら死ぬんじゃないかと思うくらいだったのに、その期待をも上回った数少ない映画です。 滅茶苦茶なようでメチャクチャしっかりしてる脚本、演出、何から何まで可笑しくて楽しくてしょうがない! ヘンな役なのにかっこいい“破壊者”ティモシー・ダルトン、クレイジーな村人(オーメンやインディのあの人も!)、洗脳だって一言で解けちゃうお気楽警察署員、そしてお人好しオタクのダニー、熱血スーパー警官エンジェル・・・出てくるキャラ全員が楽しませてくれる。笑えるのにエンジェルとダニーの会話とかはじんわりといい雰囲気出してくれるんだよなぁ。 オマージュ(パロディ?)シーンだって本家よりも魅力的に描かれてるんだから堪らない。「ハートブルー」のシーンなんてこちらの方が説得力有り!エンジェルが完全武装で白馬に乗ってくるシーンなんて、カッコ良過ぎて、アツ過ぎて、不覚にも感激で泣きそうになっちゃいましたよ。そこから、エンジェルとダニーがショットガンを“ガシャン!”「それでこそ相棒だ」熱い!最高!!名シーンです!涙腺直撃。 この映画のために「ハートブルー」、「バッドボーイズ2バッド」、なんて観た甲斐がありました。 これからご鑑賞の方は上記のものと「オーメン」、警官映画をたくさん観ておくと良いですね。それから、容赦ない強烈なスプラッターがあるので心の準備を。 ショットガン、2丁拳銃撃ちまくり、大怪獣(?)対決、中坊の夢がこれでもかと詰まった最高の超一級の娯楽作品です。  結局劇場で3回も見てしまいました。やっぱりこういう映画は劇場でこの作品を好きな人が集まって、皆で笑っているのが暖かくて最高です。ラストの『ハートブルー』のシーン、白鳥の襲撃シーンでは拍手まで起きたんですから。改めて映画を劇場で観る事の素晴らしさを教えてもらいました。 監督初め、スタッフの皆様、公開運動を起こしてくれた方々、本当にありがとうございました。 生涯思い出に残る作品です。
[映画館(字幕)] 10点(2008-07-23 01:16:06)(良:3票)
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