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かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1248
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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1.  オリ・マキの人生で最も幸せな日 《ネタバレ》 
オリ・マキという言葉は人名には見えないが、「オッリ」と書けばフィンランド人風であり、実際に皆さんオッリと発音している。またマキはカウリスマキのマキである。個人的に知らなかったが実在のボクサーとのことで、劇中の試合後も実績を出して名を残しており、コッコラのパン屋(Kokkolan leipuri)というのも本当のニックネームらしい。 今どき白黒映画だったのは意味不明だが、そのせいか登場人物の顔が印象的な映画になっている。また子どもらの演出がけっこう面白かった(激突!)。ほか思ったのは、フィンランド人にとってはサウナが最強の減量方法らしいことである。湖のほとりに小屋を建てるのが本来の形と思われる。  劇中の試合が当時どれほど期待を集めたかはわからないが、この映画では国威発揚というよりビジネスの面が強調されている。記録映画とか長身モデルとかスポンサーの機嫌取りとかで本来のペースを乱されるのが問題なのかと思っていたが、そこで唐突に「恋をしてる」というのが前面に出たので何だこれはと思ってしまう。 彼女とは最初からそれなりの関係ができていたようなので、今はとりあえず試合に集中すればいいだろうがこのバカがと思ったが、どうやら主人公としては絶対譲れない優先順位があったらしい。一番大事なことをまず押さえ、次に周囲の環境を整えて準備に注力し、その上で当日やることをやれば負けて悔いても悪びれないようで、試合後の撮影場面で見せたのが本来の顔ということらしかった。打ちのめされたのは興行主であって主人公ではないということだ。 なお凧の場面は、集中状態での適度な息抜き方法を心得ていたということか、あるいはプロポーズの結果を受けた喜びが少しはみ出してしまったのか。  人物について、主人公役と婚約者役は本物と同じボスニア湾岸のコッコラ市出身の役者らしいが、それが最優先のキャスティングとも思えない。主人公は低身長で衒いのない人柄で嫌味がなく、また婚約者も痩身美形ではないが愛嬌があって人柄が顔に出ている。終盤のバスの場面では、この人物が主人公を全肯定して根底を支える存在であり、主人公が現場を抜け出したのも、そうすることにそれだけの価値があったことを納得させられた。ちなみにエンドクレジットには「Old happy couple in harbor/Olli and Raija Mäki」と書いてあった。 物語として面白いともいえないが、結果的にじわっと来るタイプの映画だった(かなり来た)。正直主人公が羨ましい。
[インターネット(字幕)] 8点(2020-10-31 08:55:02)
2.  オンネリとアンネリとひみつのさくせん 《ネタバレ》 
シリーズ3作目になって子役がかなり大きくなってしまっている。小学生にしては体格がよすぎるが(特にオンネリ)、2004年生まれとすれば一応12歳だったらしい。 レギュラーの登場人物も少しずつ出ていて、ブタがかなりカラフルになってリボンがついたりしているのが目についた。庭でオカリナを吹く人物がいたのはいわゆる死亡フラグのようだったが、最後はハッピーエンドに決まっているので誰も心配していない。ほか今回、魔女姉妹の栽培していた植物はさすがに異様すぎる。 映像面では、今回は収容所が出る話なので、このシリーズにしては珍しく無彩色に近い場面もあったが一応は暖色系になっている。所長がいないと子どもらが勝手に動いているのが可笑しい。また小物ではネズミの動きがユーモラスで面白かった。  ドラマ的には何を読み取るべきかわからないが、まずはどんな人にもそれぞれふさわしい居場所があるという意味か。元警官も子どもらも、本来なすべき仕事のできる職場が実現したのはいい結末だった。所長などは異世界に追放されたかのようだったが、これでも一番幸せな居場所ということらしい。ちなみに映画の原題と英題は同じ意味だが、この所長にとってはUFOがMysterious Strangerだったのかも知れない。 またこの所長が自称していたjohtaja(リーダー)と、市長Kaupunginjohtaja(市のリーダー)を対比させることで、指導者というもののあり方を語っていた可能性もあるが不明瞭だった。この映画で見る限り、どうせ政治家など自分の見栄えのことしか気にしていないので、要は賢く使うことを考えろ、という変な知恵をつける感じだったがそういう理解でいいかどうか。  そのほか雑談として、所長が子どもらの髪を梳く場面があったので、これはまさかシラミを取っているのかと思ったら何とその通りだった。この映画の原作”Onneli, Anneli ja orpolapset”(オンネリとアンネリと孤児たち)が発表された1971年の時点でもシラミはさすがにいなかったのでは思うが、これは孤児だから不潔と決めつけられていたと解すべきか。この場面の「まちがいだった」は笑った(達者な子役だ)。 もう一つ、市長役の役者は西部のヴァーサ出身で父親がケニア人、母親がフィンランド人とのことで、見た目にかかわらずフィンランド生まれのフィンランド人ということらしい。実際こういう黒人市長というのもありえなくはないわけだが、もしかしてオバマ大統領のように初の黒人大統領を目指す野心家という設定だったのか。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2020-05-30 10:26:06)(良:1票)
3.  オンネリとアンネリのふゆ 《ネタバレ》 
「オンネリとアンネリのおうち」(2014)に続くシリーズ第2作で、前回は夏だったが今回は冬の話である。クリスマス直前なので12月ということになるが、それほど寒そうでもなく日中は明るい。前回の登場人物はレギュラー化しており(ブタに色がついている)、撮影地は引き続きロヴィーサである。 今回は主人公2人が「こびとの一族の家族」を迎える話になっている。そもそも2人の自宅からしてお人形さんハウス仕様だが、その家にある本物のお人形さんハウスに家族が入居して、2人がまたその客人になるという入れ子構造である。ユーモラスで心和む話といっても悪人を登場させなくては済まないようだが、金に目が眩んで見せ物小屋に売り飛ばすといった古風な行動なのがまたファンタジー感を出している。あくまで人の性が善であることを前提にした物語である。 劇中家族は主人公ほか多くの人々に助けられていたが、しかし弱者だからと一方的に守られるべき存在でもなかったらしい。「自立することが大事」(字幕)との言葉は、当初からの主人公2人の思いに、人としての誇りを持って生きようとする意思を重ねてみせたように思われた。  以下雑談として、映画紹介と字幕では一家の名前を「プティッチャネン」と書いているが、これはフランス語のpetitを使った日本版限りの造語と思われる。台詞で実際に言っていたのはVaaksanheimo(ヴァークサ族または一家、Vaaksanheimolainenとも)だったが、vaaksaというのはかつて使われていた長さの単位だそうで、肘から指までの長さを表すkyynäräの1/4に当たり、メートル法では約14.8cmになるらしい。日本でいえば一寸法師のようなネーミングということになる。 ほかにも日本版では、劇中家族の少年の名前がPuttiであることにからめて、この種族独自の単語を「プティ」という言葉で表現していたが、実際に原語で使われていたのはpikku(小さい)である(サンタクロースJoulupukki→サンプティクロースJoulupikku、メリークリスマス"Hyvää joulua."→メリープティクリスマス"Hyvää pikkujoulua.")。なお英語版では来訪者の家族を"McTiny family"という名前にしており、それぞれの言語で“小さい”ことを表現するよう工夫していたようだった。 この一族のクリスマスがなぜか普通より少し早いのは、主人公2人が自分らの家でクリスマスを楽しむための設定だったらしい。森にはこういう家族がほかにも住んでいたようで、見ていた子ども(主に女子?)にとっても夢のある終幕だったはずである。
[インターネット(字幕)] 7点(2019-12-21 09:56:01)(良:1票)
4.  オンネリとアンネリのおうち 《ネタバレ》 
同じフィンランド映画の「ヘイフラワーとキルトシュー」(2002)と同時に見た。原作はマルヤッタ・クレンニエミ(1918-2004)という作家の児童文学で、シリーズ6作のうち2作は邦訳も出ている。映画はこれを含めて3本が製作されており、そのうち2作が過去に日本でも公開されているほか、第3作も今年5月から日本各地で上映されているらしい。ちなみに映画の撮影場所は首都ヘルシンキの西北西80kmにあるロヴィーサLoviisaという小都市である(2019/1/31現在で14,873人)。 なお英題は「Jill and Joy」になっているが、「ヘイフラワー…」と違って英題でなく原語を邦題にしたのは正解である。「ジルとジョイ」では話にならない。  内容としては「ヘイフラワー…」と登場人物の構成が似ていたりするが、よりファンタジー感の強い話になっている。主人公の少女2人は7歳の設定とのことで、小生意気な連中かと思っていたらわりと素直で良心的な児童だったので安心した。 題名の「おうち」は極端にメルヘンチックな作りだが、要は劇中にも出ていたお人形さんハウスのイメージらしく、主人公2人が場面ごとに違う華美な服装(着せ替え)で現れていたのが目を引く。ご近所の魔女?が庭で異様なものを栽培していたことなどを含め、荒唐無稽でユーモラスな劇中世界が色彩感豊かに表現されている。 主人公2人は自宅に戻れば普通に現実世界の住人のようだったが、「おうち」にいても夢ばかり見ているわけでなく家事も一応こなしていたようで、また近所づきあいを普通にやっていたのも感心した。最後のパーティ場面では本来の家族も客人として招かれていたりして、「おうち」での暮らしが早目の自立心を育てる効果があったようでもある。 そのほか大人が見ても笑わせる場面が多いのでけっこう楽しい映画だった。エンディングが騒がしく品がなかったのは少しマイナスだが、全体としては「ヘイフラワー…」よりかえって純粋に面白かったかも知れない。  以下雑談として、主人公2人が呑気な暮らしをしていられるのは夏休みだからで、劇中では白夜という言葉も出ていたが、主人公2人がまだ明るいうちに寝床に入り、深夜でも夕方の風景だったのは7月頃のことかも知れない。後半になると普通に月夜の場面があったりしたのは少し日数が経っていたということか。 ほか大したことではないが、序盤の警察署の場面で、2人が正直者と思われているかどうか知りたいかと警官に聞かれ、アンネリが”Joo.”と答えたのはフィンランド語で普通にYesの意味だが、オンネリが「ウン」と言ったのは日本人かと思った。
[インターネット(字幕)] 7点(2019-07-05 21:30:02)
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