1. カーゴ/CARGO
一言で言うと、短編のほうが良かった。短編のカーゴは強烈なインパクトがあった。グロいゾンビとヒューマニズム溢れるストーリー。そのギャップにノックアウトされたわけだけど、長編のほうは、そのギャップがマイルドになってしまった印象。監督に作家性があるのは間違いないので、次回作に期待。 [インターネット(吹替)] 6点(2022-07-06 23:22:31) |
2. マッドマックス2
世の中には、テレビで一体何回観たか分からない、でも何回観ても面白い、そういう類の中毒映画が存在する。カリオストロの城然り、少林寺三十六坊然り。そしてこの作品も、そうした中毒映画の最右翼と言って良いだろう。この映画の功績は何といっても、フィクションの世界観に「ヒャッハー系」というジャンルを確立したことである。我々の世代は、荒野、バギー、モヒカンとくれば「ああ、そういう世界なのね」と問答無用で納得してしまう。まるでヨダレを垂らす犬である。これこそテレビによる刷り込みの賜物である。まさに暴力、そして狂気。例え我々はヨボヨボの年寄りになろうとも、テレビでこれが始まれば吸い寄せられるように視聴し、ブーメランが指を落とすシーンを見て喜ぶに違いない。 [インターネット(字幕)] 8点(2022-02-28 07:49:01) |
3. グリーン・カード
《ネタバレ》 ブロンティは一見大人しく品のいい女性に見えますが、実はこだわりが強いくせに受身でちょっと荒んでおり、なかなかややこしい女だと思いました。そんなブロンティが善人だけど器の小さいフィルの手に負えないのは納得がいきます。その点ジョージは一見粗野なのに、実は言葉で相手のツボをつく詩人のような感性を持っていたり、繊細な男かと思えば凄みのある過去を持っていたり、謎めいた深みがありブロンティがズブズブとハマっていくのは良く分かる気がします。その上でラストはバッドエンドなのに幸せで美しく、切ないのに甘く、まさに完璧なエンディングだと思いました。 [DVD(字幕)] 8点(2019-01-09 23:23:16)(良:2票) |
4. トライアングル(2009)
《ネタバレ》 これは掘り出し物。深夜放送でなんとなく見てたら面白いのなんの。ループ一週目は殺人鬼から逃げ回り、二週目では仲間を助けようと奔走するも助けられず、三週目では迷いながらも殺人を始め結果的には一週目に現れた殺人鬼になり、四週目は二週目の血も涙もない殺人鬼になるのかと思いきや、舞台は突然地上へ。主人公同様、見るほうも周回を通してだんだん状況が呑み込めてくるのでこの世界にのめりこんでいく。かと思えば突然予想を裏切るラストが待っていて。お見事でした。あんまり有名な作品じゃないので、なんか面白い映画知らない?って聞かれてサラッとこの映画が言えたりすると、なかなかの通なんじゃないかい。 [地上波(吹替)] 8点(2014-11-29 21:41:04) |
5. イエスマン "YES"は人生のパスワード
確かに気心の知れた友達ならいいんだけど、そうでもない微妙な相手から誘われるつきあいは出来ればうまく断りたい、と私も思ってしまいます。でもそれだと自分の好きな事だけを選ぶ毎日となり、自分の好きな事って意外と守備範囲の狭いものかもな、なんてこの映画を見て思いました。この映画のように何でも手を出すことは出来ないですし、こんなにいろんな成果がすぐに返ってくることもないとは思います。でもたまには敢えて人に流されて新しいことをするのもいいかもなと、この映画を見て前向きに感じられました。ただ一方でストーリーに対してこんなに都合よくいくかよ、とどこか引いた目で見てしまったのも確かで、ちょっと映画としてはパンチ不足の印象も否めません。 [DVD(字幕)] 6点(2009-09-22 00:06:53)(良:1票) |
6. スピード・レーサー
美術と映像技術は凄まじいものでした。話は子供向けのため随分甘口ですが、それをさしおいても魅せるだけの映像があります。新しい映像を見せてくれてありがとうと、兄弟監督に素直に感謝しましたよ。 [ブルーレイ(吹替)] 7点(2009-05-10 20:50:40) |