Menu
 > レビュワー
 > 六本木ソルジャー さんの口コミ一覧
六本木ソルジャーさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 823
性別 男性

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作国 : オーストリア 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順1
投稿日付順1
変更日付順1
>> カレンダー表示
>> 通常表示
1.  白いリボン 《ネタバレ》 
ミヒャエル・ハネケ作品は鑑賞した事があるが、自分には向かない監督だと思った。したがって、今までは避けていたが、カンヌのパルムドール受賞作ということもあり、再チャレンジしてみた。合わないところはあるが、確かにこれは凡人が作れるレベルの映画ではないと思う。モノクロ画面の構図など芸術的な作品でもあり、テーマも深遠だ。面白い作品ではないが、つまらなさは感じられない。意味が不明瞭な作品ではあるが、飽きさせることもない。 結末もオチも明らかにはしていないことも凡人とは異なるところだ。もちろん意図があって明らかにしていないのであり、もし明らかにしていれば、逆に失敗だったのではないか。明らかにしないことによって、観客に多くのことを考えさせることとなっている。そもそも犯人が誰かといったことなど、本作にはあまり意味はないことだろう。 個人的な解釈では、第一次世界大戦がキーワードなのかなという気がした。抑圧されていたセルビア人の一人がオーストリアの皇太子を暗殺したことによって、世界全体が狂った戦争へと驀進していく。そのような狂気の伝播、抑圧されたはけ口をあの村の出来事を通して描いたように個人的に感じられた。 ①村人の妻の転落死→キャベツ畑の荒らし→村での孤立→村人の主人が自殺する。 ②牧師が自分の娘が教室で騒いでいると決め付けて娘を叱り付ける→その報復として自分が飼っている鳥を殺される。 ③自分の子どもを疑う→抑制する→ジギや赤ん坊への暴力へと繋がる。 ④男爵が村民を押さえつける→村民が子どもを押さえつける→子どもがジギに報復する→男爵夫妻の関係が破たんする。 カーリへの暴力、夢の話、医師の家族の行方など、解釈が難しいものもあるが、医師の罵倒を聞く限りでは、だいたいの結末についての察しもつく。基本的には、ボタンの掛け違いのよる苛立ちが、次第に強大に膨れ上がり、悲劇的な末路へと導かれている。 過去のドイツの話ではあるが、現在にも通じるような負の連鎖が常人では描けない手法で描かれており、興味深いものに仕上がっている。 パルムドールに値するかどうかは専門家の判断に委ねるしかないが、受け手側の自分のレベルが低いためか、正直言って面白いと思えるほどのものではなかった。 鑑賞中は全体像が把握できなかったので、ひょっとすると再見すれば、評価はかなり高いものとなるかもしれないが、初見ではやや難しい。
[映画館(字幕)] 7点(2011-01-24 21:33:10)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS