1. スカートの翼ひろげて
さっぱりと訳の解らないこの邦題が、本作の中途半端な内容を端的に表してます。「ランド・ガールズ」というのも日本では無理があるし、配給会社としてもどんなタイトルにして良いんだか判らなかったんだと思う。基本的にはオーソドックスな女性向け戦争メロドラマ。主人公が三人いることで、製作サイドは時代に翻弄される女性の姿を三倍強く描けると踏んだのかもしれませんが、仕上がりは三つに分散してしまったという所でしょうか。牧歌的な情景と女性達の現代的なキャラクター設定もこの映画の味にはなっておらず、単に雰囲気を緩めてるだけの様に感じました、4点献上。 [地上波(字幕)] 4点(2006-02-21 00:02:08) |
2. スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする
最初っから狂人の主観で物語が進むので、何が起ころうとここに驚きは無い。中盤辺りでラストも簡単に想像がついてしまいます。それに原因も結果も無く、唯「精神疾患の男がこういうことをしました」というだけの内容では話も面白くない上に、はっきり言ってこの映画を観る意味すら無いと思う。従って本作は「衝撃のどんでん返し」等を期待するのではなく、正に狂気の雰囲気だけを楽しむ作品。しかし雰囲気を楽しむにしては演出が落ち着きすぎです。題材的にはデヴィッド・クローネンバーグよりも、確かにデヴィッド・リンチに向いていたかもしれません。そんな訳で、4点献上。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2005-12-02 00:03:01) |
3. スイミング・プール
《ネタバレ》 鑑賞後の印象は「ポカ~ン…」って感じ。伏線が張り巡らされてたとも思えないし、ジュリーの母親が最後まで放っとかれるので、本当の所は良く解りませんでした。私の見た所、たぶん殺人直前までは全部現実なんじゃないですかね。殺人シーン「だけ」が回想形式だし、以降の二人の対話は、完全に作家とその著作の登場人物になってる。そしてラスト・カットで明らかになるのは、創作されたジュリーはサラの自己投影だったってこと。そうなると、作家サラ・モートンの個人的で情緒的な新作「スイミング・プール」は、彼女の現在の心情ではなく、イケてなかった青春時代の自分が無理して「スウィンギング・ロンドン」ムーヴメントで浮かれ騒いでたことを、少し美化した自伝的小説ってことになりますか…、6点献上。 [DVD(字幕)] 6点(2005-05-01 00:10:16) |
4. スティール(2002)
エクストリーム・スポーツと犯罪劇をカップリングした、多分フランスだけのマイ・ブーム(私語?)映画(でも何故か、アメリカが舞台の英語劇)。量産されてるリュック・ベッソン一派のフランス製アクション映画の例に漏れず、本作もお話の方は至っていい加減。期待のアクションもEXスポーツは最初だけで、後はほとんどカー・チェイスになっちゃうし、それに、ナターシャ・ヘンストリッジは何の為に出てきたんだ?(彼女の出し惜しみはレイティング対策かと思ったら、どーでもいい人の胸はしっかり写ってるし…) 彼女がヌードの一つでも出せば、少しは評価が違ったかもしれません、4点献上。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2005-05-01 00:09:04) |
5. スパイ・バウンド
「組織」というものの非情さと、そこから抜けることの難しさを描いた、「スパイ・バウンド」という意味不明な邦題の響きから連想される様なアクション映画からは程遠い、実に地味なスパイ映画。実話ベースということでリアリティを重視したのかもしれませんが、もう少し緊迫感のある演出でも良かったと思います。やけにあっさりとしたラストシーンは、どことなく「ブレードランナー」を髣髴とさせるものでした。また、日本に於ける知名度の所為でしょうけど、モニカ・ベルッチが主人公の様に宣伝されてますが、この映画の主人公はあくまでもヴァンサン・カッセルです。という訳で、4点献上。 4点(2005-01-28 00:06:24) |
6. スズメバチ
警官・泥棒・警備員が一丸となって、迫りくる敵を迎撃する篭城物の一本。ま、唯ドンパチやりたかっただけのB級映画ですけど、そーゆー映画に不可欠な爽快感みたいなものが欠けてる所為か、私はちっとも楽しめなかったなぁ(これがおフランスの限界なんでしょうか?)。アクションのパターンも最初から最後まで一本調子だし、黒幕も見たことのあるキャラクター。ラストだって起死回生の一発逆転があるわけじゃない。それにしては製作規模が大き目で、それが逆に映画に悪影響を与えている気もする。どうにもハリウッド的フランス映画は私に会わないものばっかりです、3点献上。 3点(2004-07-09 16:16:28) |
7. スパイ・ゲーム(2001)
拘束されたスパイを救出するミッションを描く手に汗握るアクション映画…ではなく、敏腕CIAエージェントと彼が発掘・教育した若い工作員との20年に渡る活動の歴史を描くスパイ映画…の総集編のような感じ。レッドフォードがブラピを救出する唐突さもさることながら、ブラピが暴走してテロ女を救出するのもどうかと思う。また、救出作戦も戦略を無視した正面突破とは無理矢理過ぎないかい? 映像は渋めで時刻を表示する手法等もカッコ良く、なんとシャーロット・ランプリングまで出てましたけど、私的に面白さは今一だったので6点献上。 6点(2002-09-29 17:10:44) |
8. ストレイト・ストーリー
この映画の感想としては、ただ「憧れ」。私も、ここぞという時にあれだけ人を感動させる教訓をいくつも垂れられるじじいになりたい。そして、「あれに乗って俺に会いに来たのか」という一言だけで感動を表現できるじじいになりたい。だいぶ時を無駄に過ごしてしまったが、まだ遅くはない。世間で喧伝されている程、時の流れは速くないことも教えてくれた。ついでに言えば、女性には間違っても野村○代や○ビ夫人のようなばばあにはなって欲しくない。7点献上。 7点(2002-01-31 19:14:34) |