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鉄腕麗人さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2597
性別 男性
ホームページ https://tkl21.com
年齢 43歳
メールアドレス tkl1121@gj8.so-net.ne.jp
自己紹介 「自分が好きな映画が、良い映画」だと思います。
映画の評価はあくまで主観的なもので、それ以上でもそれ以下でもないと思います。

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1.  オンリー・ゴッド
いやあ、ひさしぶりに変ッな映画だった。 明らかに屈折した「何か」を抱えつつ、バンコクの暗黒街を牛耳る兄弟。 わけも分からぬまま、狂気に取り憑かれたように暴挙に出た兄が、問答無用の制裁により惨殺される。 兄への偏愛に狂う母親に命じられるままに、復讐に駆り出される弟。 と、プロットだけを見ても、その偏執さは漂ってくるけれど、この映画は観客のその想定をも暴力的に壊してくる。  主人公の精神そのものを投影するかの如く、冒頭から各シーンの描写が倒錯する。 これは現実か?幻想か?自分が今観ているものは何なのか?まるで分からなくなる。 羅列されるシーンの一つ一つにおいても、描かれ方が“どうかしている”。 過激な暴力描写は嫌悪感を覚えるほどに凄惨で遠慮がない。 だがその反面、すべてのシーンに美しさを感じ、ときに恍惚としてしまうことも否定できない。  暴力の螺旋と、それに伴う罪と罰。 奇妙な“神”の如き存在を目の当たりにして、血塗られた両の腕を遂に差し出す主人公。 彼が迎えたラストにあったのは、絶望か、救済か。 一説によると、公開版のラストシーンの後に、主人公とヒロインが仲睦まじく“暮らす”シーンの撮影もされたらしいから、やはり彼は“血”によって宿命づけられた地獄から抜け出せたのだろう。  ただし、いかんせんそんなことは、この映画だけをフツーに観ていただけではまるでわからない。  偏執的な支配は、神によるものか、それとも悪魔によるものか。 おぞましくも美しい狂気と暴力の錯綜と混沌。 いくらそれっぽい言葉を並べ立てようとも、無意味だ。 いやあ、やっぱりわっけわかんねえ。  安易な「理解」など諦めて、奇妙な神の如く、無表情のカラオケに興じるべきかもしれない。
[インターネット(字幕)] 7点(2017-07-18 22:35:55)
2.  おとなのけんか
ふつう、人と人とが険悪な雰囲気になっていく様を目の当たりにすると、関係のない自分自身も嫌な気持ちになり、その場から逃げ出したくなるものだ。 しかし、この映画ではまさにそういう「修羅場」に発展していくのだろう不穏な空気感を序盤から醸し出しているのに、笑えて仕方ながなかった。  それは、人間同士のそれぞれの感情を剥き出しにした衝突の醜さと滑稽さ、そして、人間というものは「見たくない」と体裁を整えているが、つまるところ“自分に関係のない修羅場”に対しては笑って見られて、娯楽性すら感じてしまうという根本的な愚かさを観客たちに突きつけているに他ならない。  原題の「Carnage」の意味はそのまんま「修羅場」。 しかし、「子供の喧嘩に親が出る」という言い回しが諺としてポピュラーな日本においては、「おとなのけんか」という邦題は非常に的確で、子供の喧嘩の後始末に当事者の両親同士が集まってどんどんいがみ合っていく様の愚かさは、「おとなのけんか」という揶揄的な表現が相応しい。  現代のハリウッドを代表する名俳優を揃え、全編をアパートの一室での会話劇のみで展開する79分間はコンパクトかつ濃密で、俳優たちの安定感と、ロマン・ポランスキーという名匠の“技”が光る映画として仕上がっている。  見て明らかなように原作は舞台劇で、それを彷彿とさせる少々過剰な感情表現や画面構成が印象的だった。 会話の展開によって4人それぞれの対立関係がくるくると変化していく構成は巧みで、単なる親同士の対立から、ステータスによる対立、男女の対立、個々人の価値観による対立へと移り変わっていく様には、様々な価値観と感情を持った人間同士が一つの環境の中で生きるということの難しさを如実に物語っているように思えた。  しかし、この手の会話劇として全編通すにあたっては、最後にもう一つ転回が欲しかったように思う。 結局全員がスコッチを飲んでアルコールでベロベロになってしまっては、導き出される結論がどうであれ説得力を欠いてしまう。  それでも名優たちのパフォーマンスが絶妙なので、充分に見応えのある質の高い会話劇であることは間違いないけれど。 ジョディ・フォスターは「老けたな~」という印象は拭えなかったけれど、ヒステリックな母親役がハマっていた。 そして、いまやケイト・ウィンスレットの演技にハズレは無い。
[DVD(字幕)] 7点(2012-07-15 11:17:03)(良:1票)
3.  オーケストラ!
「音楽」に造詣が深いわけではなく、指揮者の違いによるオーケストラの善し悪しなんて、正直分からない。 だけれど、「音楽」という表現には、“幸福”と“狂気”がそれぞれ平等に混在し、携わる人間の人生を導き、支配するということを、この映画は意外な程に深く物語る。  落ちぶれた元・天才指揮者が、かつての楽団のメンバーを寄せ集めて、紆余曲折のコメディ展開を繰り広げながら、爽快感溢れるラストに結する映画だろう……と、思っていた。  映画の“表面的”なニュアンスは、概ねそれに相違ないのだけれど、ストーリーの核心と描き出すテーマの本質は、想像以上に深いところまで踏み込んでいく。  旧ソ連の政治的背景の中で抑圧された主人公たちのバックボーン、現在の生活の中の鬱積と矛盾。そして、「音楽」そのものの本質的な光と闇。 ベタなサクセスストーリーと見せて、映し出された物語と人々の言動には、決して一筋縄ではいかない“思い”の混沌が見え隠れする。  ただ、そういった様々な側面の複雑な問題も、すべてひっくるめて吸収してしまうエネルギーが、「音楽」にはあって、それを表現することの素晴らしさを改めて訴えてくる。  そもそもの設定や展開には大いに強引でチープな部分も多いけど、そんなことどうもよく思わせてくれる「魅力」が色々なところに詰まった映画だと思った。
[DVD(字幕)] 7点(2010-11-27 02:38:36)
4.  黄金の七人 《ネタバレ》 
「ルパン三世」の元ネタとなった映画らしいが、「ルパン三世」を散々観てきた者としては、むしろ「ルパン三世」の実写化というニュアンスが強く残った。 銀行の大金庫を地下から攻めていって、山のような金塊をまるごとベルトコンベアーで盗み出していく様など、まさにアニメで観たシーンそのままだったと言え、楽しかった。  展開的には、あそこまで金塊を盗み出すくだりが映画のほとんどを占めるとは思っていなかったので、多少面食らった部分はあるが、所々で小気味いい緊張感を挟んでいきテンポは良かったと思う。 ただ「黄金の7人」というからには、もう少しそれぞれのキャラクターを際立たせて欲しかった。 “教授”と“愛人”の個性はそれなりにあったが、実際に金塊を盗み出した他の6人のキャラクター性は極めて薄く、ほとんど見てそのままの「作業員」のイメージなのは残念。  物凄い大犯罪をしているのに、全体的に「呑気」な感じがすることを、映画の味とするかどうかは微妙なところだ。
[DVD(字幕)] 5点(2007-10-08 03:40:37)(良:1票)
5.  オープン・ユア・アイズ
リメイク作である「バニラ・スカイ」を観た後に観たので、ストーリー的な衝撃は薄かったが、オリジナルならではのねっとりとした味わい深さは「バニラ・スカイ」にはなかったものだと思う。それが好きか嫌いかはそれぞれの趣向によるだろうが、両作ともに出演しているペネロペ・クルスのキュートさは変わることなく魅力的だった。個人的には「バニラ~」の方が好きかな。
[DVD(字幕)] 7点(2004-01-08 18:53:25)
6.  オール・アバウト・マイ・マザー
素晴らしい。正直その一言に尽きる。スペインという環境の影響もあるかもしれないが、この映画の登場人物たちはそれぞれ一人の人間としてのエネルギーに溢れている。「人間として生きていくとはこういうことだ」とその生き様をもって訴えかけてくるようだ。社会的に立派な生き方をしているわけではない。しかし彼女たちの生きていく力は偉大なほどに素晴らしい。あらゆることに苦闘し辛酸をなめながらも、人間は生きていかなければならない。悲しみ、笑い、ひたすらに生きていく彼女たちの姿に胸が詰まった。
10点(2003-12-16 21:38:37)(良:1票)
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