1. フラッド
《ネタバレ》 「面白いか」「つまらないか」で言えば、間違い無くつまらない作品。 単にボートに乗ってドンパチやってるだけで、せっかくの「洪水」という設定をほとんど活かせていないのが致命的。中盤、保安官が悪役に転職すること以外、ストーリー展開にも意外性や起伏が無い。撮影するのは大変だったろうけど、二時間近くもやるには、これではさすがに内容が薄すぎる。 また、アクション演出にしても、よくあるご都合主義の連続で途中で飽き飽きしてくる(ギリギリで助かるに決まっている牢や手摺での時間稼ぎシーンや、殺せる時に殺さないせいで何度も窮地に立たされる主人公たちにウンザリし、そして当たり前のように主人公たちには弾丸が当たらない緊張感ゼロの銃撃戦にウンザリetc.etc)。 案の定、悪役に徹しきれないモーガンフリーマンのキャラも中途半端だし、そもそもミスキャスト。肝心の主人公とヒロインに至っては、見終わった後に彼らがどんな顔だったすら思い出せないくらい印象が無い。おまけに敵キャラもチンケな小物揃いで、悪役としての魅力が無いから、作品として引っ張っているものが「洪水」以外に何も無いという有様。 洪水という舞台設定の手間の割りに、作品の面白さとして還元されていないのが痛い。その手間に免じて+1点しときましょか。 [地上波(吹替)] 4点(2006-11-02 23:06:09) |
2. ブラック・ドッグ
《ネタバレ》 いかにもアメリカ映画っぽい大味な脚本で、突っ込みどころやご都合主義は多いけど、あまり気にならないのは不思議。 悪役以外、登場キャラも全員憎めないし、基本的にハッピーエンドだから気持ち良く見終われる。 ただ、ラストでレッドが早速脱走してくるというプチどんでん返しは完全に蛇足。どうやって逃げてきたんだ。と言うか逃がすなよw。 それとタイトルの「ブラックドッグ」が内容とほとんど無関係というのもお粗末。ストーリーの重要なポイントに絡ませる事は出来たはずだから、その辺に拘らない(拘れない?)監督のセンスの無さが、この作品全体を安っぽくしている要因かと思う。 まあ、さすがに二度は見れないけど、何とか暇つぶし程度にはなるレベル。 [地上波(吹替)] 4点(2006-08-29 16:59:07) |
3. フィフス・エレメント
まあ、確かに「良い映画」ではない。陳腐な世界観、科学的考証無視のSF要素、幼稚なストーリー、狙いすぎてハズしまくっているギャグ、テンポの悪い展開etc.etc。生真面目に見ていると褒めるところは見当たらない。 でも、不思議とあまり悪い印象を感じない。何の偶然か必然かは分からないが、たまに理屈を抜きにして、その世界の「空気感」のようなものを感じる作品があるが、まさにそういうタイプ(?)の映画。 PS.人類の存亡よりも、クリス・タッカーの目玉が飛び出さないか心配しつつ見ていた。 5点(2004-11-12 21:12:51)(笑:1票) |
4. ファム・ファタール(2002)
《ネタバレ》 確かに微妙な作品です。夢オチ自体は別にキライではないんですけど、問題は「夢オチにするだけの必然性」があるかどうかですね。でなければ、それは単に「意外性」のためだけの方法論でしかないからです。 しかも全体の脚本管理が雑で、見ていて展開が分かりにくく、監督の自己満足が優先されているような作りには疑問が残ります。最初のルパン三世ばりの泥棒シーンに二十分近く費やしていたり、パパラッチとのやり取り等、いちいち各シーンが長いので、全体的に冗長な印象を与えます。 4点(2004-07-31 14:33:34)(良:1票) |
5. ファウスト(1994)
怖い。あの操り人形の不気味さは凄すぎる。命を持っちゃってます。現実と非現実の境界が曖昧な、まさに白昼夢の世界に眩暈すら覚える。撮影中、色々と事故やトラブルがあったというのを聞いてさらにゾっとした。 8点(2003-08-28 10:27:59) |