Menu
 > レビュワー
 > パブロン中毒 さんの口コミ一覧
パブロン中毒さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 914
性別 女性
ホームページ http://ameblo.jp/cluttered-talk/
自己紹介 After shutting down my former blog, I'm writing some boring stories at new site. Anyone who's interested in, come along if you'd like to.

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作国 : フランス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順1
投稿日付順1
変更日付順1
>> カレンダー表示
>> 通常表示
1.  ロード・オブ・ウォー 《ネタバレ》 
ユダヤ人のふりをしてソ連から移住してきたというオルロフ一家は、家名からして偽名、最初からウソを背負っているわけだ。ユーリの父は、ウソと事実の隙間を少しでも埋めようと、熱心なユダヤ教徒になる。ウソの量の多さに耐え切れないということだ。 しかしユーリは違った。ウソを空気のように吸って育った彼には、ウソに対するアレルギーなど全くない。誰もがウソをつくのが当たり前で、自分もウソをつくわけだから、他人にウソをつかれても本心からは怒らない。彼は長じてシニシズムの権化のような人間となり、ウソの上に築かれた関係こそうまくいく、という信念を持つに至る。本作では、これが死の商人ユーリを成立させた背景とされている。 当然女を落とすのもウソを利用するわけだから、妻に対してもウソをつきつづけ、貧乏移民の子としての本当のユーリの姿をさらすことができるのは、弟の前だけだ。それが「戦友」という弟との呼び交わしの意味である。 いついかなるときもシニカルなユーリは、判断を誤ることがない。それで銃弾が飛び交う現場へ行っても、余計なトラブルに巻き込まれず常に生き延びる。そんなユーリの負の部分を引き受けてしまったかのように、弟ヴィタリーの精神状態はおかしくなっていく。 妻エヴァに「なぜ商売をするのか」と問われたユーリの答えは、「俺には才能があるからだ」というものだ。ウソに対する抵抗がなく、ウソとウソの間を自由自在に泳いでいくことができる、それが非合法な武器商売に必要な「才能」であり、自分にはそれがある、ということだ。「才能」があるから、それを生かしたくなる、それが「ネイチャー」というものだ、とユーリはいう。 しかし、さしものユーリも妻のウソだけは見破ることができなかった。これで万事休す、と思ったら間違いで、監督アンドリュー・ニコルは、薄っぺらい勧善懲悪ドラマなどは排している。 ニコラス・ケイジは好演していて、ラストのイーサン・ホークとのやりとりでは寒気がするほど鬼気迫る。逆にイーサン・ホークは単なる正義派の刑事の枠を超えず、人物に幅がない。 もともとそういう目的で作られたとはいえ、ラストで常任理事国の国名を並べて非難するなどは、映画としての出来を損ねる気がして残念だ。政治的メッセージをあからさまに出すのはいつでも逆効果と思うのだが。
[DVD(字幕)] 7点(2007-02-24 15:58:46)(良:3票)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS