Menu
 > レビュワー
 > S&S さんの口コミ一覧
S&Sさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2391
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作国 : イタリア 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順1
投稿日付順1
変更日付順1
>> カレンダー表示
>> 通常表示
1.  女と女と女たち 《ネタバレ》 
そりゃもうシャーリー・マクレーンを愛でるための映画ですけど、他の出演陣も豪華絢爛。ピーター・セラーズ、ロッサノ・ブラッツィ、ヴィットリオ・ガスマン、アラン・アーキン、マイケル・ケイン、フィリップ・・ノワレ、そして写真だけの出演だけどマーロン・ブランド!女優だってエルザ・マルティネリにアニタ・エクバーグですからね。マクレーンのコスプレは地味な普段着からピエール・カルダンのドレスまでキャラも含めてまさに七変化。演じる役柄も未亡人や夫の不貞に狂乱する主婦そしてオペラ座にボックス席を持つ社交界の花形夫人など、演じていないキャラは政治家と娼婦ぐらいなもんです。パリが舞台でロケ撮影がパリの街並みの色んな表情を捉えていますが、カラー撮影も色彩鮮やかです。でも尺の長短はあるけど、残念なことに各エピソードのオチがイマイチ弱いんですよ。ひとりの女優が別キャラを演じるオムニバス形式としては同じデ・シーカが撮ったソフィア・ローレンの『昨日・今日・明日』がありますけど、脚本家も同じなんだけど映画としてはかなり落ちる出来かな。やっぱ7エピソードと言うのは多すぎで、三つぐらいが妥当だったのかな。それでも印象深かったのはアラン・アーキンとの二人芝居を繰り広げる第六話『心中』で、唯一苦笑する様なオチがあったエピソードでした。あと最終話『雪の日』もしっとりしたお話し、セリフなしだったがマイケル・ケインは良かったな、これはキャロル・リードの『フォロー・ミー』の原型の様なストーリーでした。
[DVD(字幕)] 5点(2023-12-02 22:58:26)
2.  オフィサー・アンド・スパイ 《ネタバレ》 
時は1894年、日本では日清戦争が勃発した明治27年、フランス参謀本部はドイツへの機密情報漏洩を捜査し、ユダヤ系将校アルフレッド・ドレフュス大尉を逮捕する。普仏戦争後の第三共和政のフランスでは “ドイツ憎し”の国民感情が強く、政治情勢も反動的な勢力が台頭して反ユダヤ主義も声高に叫ばれる時代だった。大した証拠もないままに軍法会議はドレフュスを有罪と断罪し、あのパピヨンで有名な南米の孤島・悪魔島での終身刑を宣告した。しかし諜報部のピカール中佐はドレフュスが無実である決定的な証拠をつかんで上層部に訴えかけるが、軍の威信に拘る首脳は黙殺してピカールを逮捕する始末。だがこのスキャンダルは世間に漏れて文豪エミール・ゾラや後の首相クレマンソーが立ち上がって糾弾し、フランス世論を二分する大事件になってゆく。 世界史の教科書には必ず載っているドレフュス事件を、定期的にユダヤ人迫害がテーマの作品を撮るロマン・ポランスキーが監督しています。冒頭で有名なドレフュスの軍位剥奪の儀式が描かれますが、本作はあくまでピカール中佐=ジャン・デュジャルダンが中心のストーリーテリングで進みます。彼は根っこには反ユダヤ感情を持ち友人の妻と不倫関係を続ける(でも独身なのに結婚指輪をつけている!相当な遊び人であることが暗示されている)ある意味俗っぽい男でもある。こんな彼が事件の真相に気づいてゆく前半は、とくに良質なミステリーのようで面白い。映像も重厚で、奥行きに拘った構図が絵画的で美しさが感じられます。登場人物は将校軍人が圧倒的に多いのですが、彼らのコスチュームの赤いズボン=パンタロン・ルージュは印象的ですね。第一次世界大戦までこんな派手な色使いのままでしたから、そりゃあ機関銃の良い的になりますよ。後半にはゾラも登場してクレマンソーの新聞に掲載された「私は弾劾する!(J'accuse本作の原題)」のエピソードもありますが、総じて冷静で淡々とした語り口なのもポランスキーらしいです。 物語はドレフュスの再審が行われるけど判決は覆らず減刑にとどまり、恩赦を受けるところまでで終わります。字幕で1906年にやっと判決が取り消されて軍に復帰したことが記されます。そして陸軍大臣に出世したピカールのもとにドレフュスが訪ねてくるところで幕を閉じますが、そこで彼はピカールに自分の昇進が不公平だと不満をぶつけるんです。特別扱いは政治情勢からも出来ないと拒否するのですが、ここでは決してただの善人ではなくてプライドと野心を持った狷介な人物としてのドレフュスと、言葉には出さないけど根っこにある反ユダヤ感情が湧きだしてくるピカールが観られて、なんか虚無感すらある良いラストだったなと思いました。同じ法廷劇でも、ハリウッド映画とはえらい違いだなと感服する次第です。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2023-05-19 22:42:36)
3.  王妃マルゴ 《ネタバレ》 
製作時にフランス映画史上で最大の製作費をかけたという大作。歴史物語というよりもアレクサンドル・デュマの小説『王妃マルゴ』の映像化と言うほうがしっくりきます。シャルル九世のカトリーヌ・ド・メディシスによる毒殺などただでさえドロドロした歴史にデュマ節のフィクションが盛り込まれていて、もうコテコテ状態です。同時代のイングランドのチューダー朝に負けず劣らずヴァロア朝もグチャグチャな宮廷ですけど、こりゃあヴァロア朝の方が上を行ってるかも。 巻頭のマルゴとアンリの結婚式シークエンスからして、こりゃカネかかってるな、と見せつけられる映像です。カトリックとプロテスタントの対立なんて一般の日本人には実感不可能なお話しですけど、中世ヨーロッパ王家では婚姻は外交であり政治であるってことだけは理解できます。たしかにマルゴ19歳アンリ18歳での結婚が史実ですから、この二人はトウが立ちすぎていることは否めません。でもアンリの方は肖像画とダニエル・オートゥイユの風貌が結構似ているから、フランス人には違和感が少なかったかもしれません。アンリはプロテスタント→カトリック→プロテスタントと何度も改宗するわけですが、まるで選挙で支持政党を替えるような感じすらして、いくら生き残る為だったとは言ってもますます「信仰って何なんだろう?」と疑問は深まるばかりです。マルゴはマルゴで近親相姦までするほとんどニンフォマニアみたいな女、まさにイザベル・アジャーニにぴったりのキャラ(おっと失礼)。この映画は全編にわたって彼女の大芝居を延々と見せられるわけですが、偽装結婚だったはずのアンリを助けるようになる心境の変化が判りにくい。まあ愛人ラ・モールを救うためだったとすると、身も蓋もないんですけどね。そうなってくると、いちばん感情移入できるのはジャン=ユーグ・アングラ―ドが演じたシャルル九世なんでしょうね、文字通り血の汗を流しての悶死はあまりに壮絶です。 この映画は、サン・バルテルミの虐殺や死体の解剖など血生臭い描写が多いのが難点です。これは製作当時にエスカレート中だったフレンチ・スプラッターのゴア描写の影響もあったのかな。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-02-16 22:38:41)
4.  おませなツインキー 《ネタバレ》 
40歳近い中年作家が16歳の女子学生とエッチして結婚しちゃう、ハイ、これは立派な淫行ですね(笑)。こんなお話しをチャールズ・ブロンソンとスーザン・ジョージの組み合わせで撮っちゃうというのがこれまた凄いです。なんせ小悪魔スーザン・ジョージですからねえ、当時20歳にはなっていたはずですけど16歳の女子高生でも無理はあまり感じられないコケティッシュさです。それを迎え撃つブロンソンは、髭の無いツルンとした風貌ですけどとても小説家には見えないというのは痛いです。でもおそらくブロンソンが主演したラブコメなんてこれだけでしょうから、貴重です。ふつうに撮ったらドロドロした感じになるプロットをライトなコメディに仕上げたのは、監督リチャード・ドナーの力量でしょうか。 物語の前半はロンドンで後半はNYが舞台になりますが、撮影監督が『ジョアンナ』も撮っているウォルター・ラサリーですからスゥインギング・ロンドンの雰囲気が良く出ています、とくに冒頭の女子高生たちが自転車で走るシーンは良かったですね。結末はちょっと予想外のビター・エンドだったんですけど、なんか爽やかな後味が残りました。
[DVD(字幕)] 6点(2015-10-18 22:24:03)
5.  黄金の眼 《ネタバレ》 
イタリアの人気コミックの実写化らしいんですけど、それをイタリアン・ジャーロの巨匠マリオ・バーヴァに撮らせるところが渋いです。それにしてもこの人、頼まれればなんでも監督しちゃうんですね、さすが職人です。 怪盗ディアボリックの盗みとそれを捜査するジンコ警部との追っかけっこというプロットは『ルパン三世』を彷彿されますが、どちらかというとフランスの『ファントマ』シリーズに近いテイストです。もっともこの怪盗は、仕事のときには眼の周りだけあいたウエットスーツになるだけで別に変装が見せ場というわけではないんです。コメディタッチとは言うものの警察の小者なんかはバッタバッタと殺しちゃうし、けっこう無情な奴です。でもコンビを組んでる金髪美人にはもうメロメロで、彼女が敵ボスに捕まっちゃうと命がけで救出に赴くというなんか純情な面も有ります。 バーヴァにしては予算が多かったみたいで、ディアボリックの秘密基地やガジェットなんかけっこう造りこまれています。また随所にバーヴァらしいキッチュな映像も散りばめられており、笑えます。エンニモ・モリコーネの音楽がこれまた絶妙で、テーマ音楽が妙に印象深く頭から消えなくなって困ってます(笑) まあ『黄金の七人』の洒落っ気には及びませんけど、それなりに頑張ってると思いますよ。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-10-13 20:43:52)
6.  狼は天使の匂い
10年遅れて撮ったヌーベルヴァーグみたいなクライムサスペンスなんだけど、出てくるキャラが男も女もみんな“不思議ちゃん”みたいな連中ばっかり。人里離れた森の中で合宿みたいなことまでして臨んだ犯行も、けっきょく何がしたかったのか良く判らないままでラストになっちゃった感じです。カルト的な評価もあるみたいですが、まあそんな大した映画じゃないと思います。 『501映画監督』という古今東西の映画監督を生年順に紹介する分厚い本がありますが、びっくりしたことにルネ・クレマンが載っていないんですよね(アイダ・ルピノやドリス・ウィッシュマンまで出ていると言うのに)。『禁じられた遊び』や『太陽がいっぱい』の監督として日本ではまだまだ有名ですが、海外での評価は低くてもう忘れられた存在になっているみたいです。まあ自分としても、クレマンは例の二作品以外は観るべきものはなしというのが正直な感想です。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2011-12-03 22:39:57)
7.  黄金の七人 《ネタバレ》 
イタリアン・コメディにしては珍しいポップなセンスの良さがいいですね~。あの有名なテーマミュージックは私らの世代には『11PM』のテーマをどうしても思い出してしまいます(『11PM』に影響を与えたというのが正しい表現ですが)。こういう音楽だけでワクワク・ドキドキさせてくれる映画はなかなか貴重ですよね。金庫室の床に開けた穴からボトボトと金塊が落ちてくるシーンは、何度見てもサイキックな快感を覚えてしまうんですよ。 今回観直して気がついたんですが、『バンク・ジョブ』と細部が似ているなということです。アマチュア無線家が交信を傍受して警察に通報するところなぞそっくり同じ。 ん、考えてみると『バンク・ジョブ』の元ネタである実際の銀行強盗事件でも無線交信が録音されていたそうで、本作で脚本家が考えだしたエピソードが現実になっちゃったということでしょうか? だとすると、まさに「事実は映画より奇なり」です。 
[CS・衛星(字幕)] 8点(2011-08-13 20:47:42)
8.  オルランド 《ネタバレ》 
ヴァージニア・ウルフの小説は一昔まえには「映画化不可能」というのが定説だったのですが、近年映像化され始めてどの作品も秀作ぞろいだと思います。腕に自信があり原作を良く読み込んだ監督しか手を出さないからでしょうが、本作もサリー・ポッターの才能が余すところなくウルフの世界を映像化してくれました。役者の使い方も面白くて、冒頭にエリザベス一世が登場する場面があるのですが、やけに貫禄のあるエリザベス女王だなと思ったら、なんと男優が演じているんですね。男優がエリザベス女王を演じた映画がかつてあったでしょうか! 全編に漂うそこはかとないユーモアが心地良い佳品です。
[DVD(字幕)] 9点(2010-04-18 02:36:13)
9.  女は女である 《ネタバレ》 
ゴダール初のカラー作品ですが、赤の使い方が鮮やかで印象的。この映画は、『初恋のきた道』がチャン・ツィイーのプロモーション・ビデオみたいに言われるのと同じで、ゴダールが撮ったアンナ・カリーナのプライベート・ムーヴィーではないでしょうか。さすがのゴダールも、惚れた女には甘いというわけでもなかろうが、アンナの魅力的な肢体と表情が実に鮮やかに画面に映し出されます。ゴダール映画は登場人物が次のカットで何をしゃべりだすか判らないという一種の緊張感が観る者を疲れさせるのですが、本作では男女の恋愛の機微を表現する手法として成功しているのでは。それは音楽の使い方にも反映していて、カットの切り替わりに応じて突然中断するというのはゴダールらしい斬新な手法ですね。ゴダール入門には最適の一本かも(えっ、入門なんかしたくない?それもそうですね)。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-01-17 01:37:04)
10.  オリバー・ツイスト(2005) 《ネタバレ》 
原作は未読ですが、キャロル・リードが撮った「オリバー!」のイメージがありもっと明るい話かと思っていましたら、ポランスキーの手にかかるとヴィクトリア朝時代のドロドロしたロンドンを全面に押し出した作品となっています。意図は良いのですが、原作どおりなのかオリバーが主体性のない泣くことしか能がないような少年でイライラさせられます。そして感じたのは、オリバーと「戦場のピアニスト」の主人公シュピルマンは行動がなんか似ている気がすることです。そう思い出すと、「戦場のピアニスト」でシュピルマンを助けたドイツ軍将校と、行き倒れたオリバーを助けたフェイギンも共通性がありますよね。なんか、ロンドンの貧民街がユダヤ人ゲットーに見えてきてしまいました。
[DVD(字幕)] 6点(2009-04-24 00:46:32)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS