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1.  荒野の用心棒 《ネタバレ》 
オープニングで流れている曲を聞いて「ああ、この作品のサントラだったんだ」と、いきなりスッキリさせて貰えました。 エンリコ・モリコーネのメロディーラインや編曲は全編を通して素晴らしく、音楽で作品に別の表情を付けていたと言える程の印象でした。  訴えた側が勝訴した結果に何の疑問も抱かないくらい忠実に話の内容は似ていますし、何箇所かはそっくり過ぎて逆にクロサワへの敬意の表れでは無いかと思ってしまう程でしたが、『用心棒』では、ほぼ全てのカットが伏線や何らかの意味を持たせていたり、映像的にもパンフォーカス等を多用して拘っていたのに対して、本作はそこ迄作り込んではいない為に結果として見易いものになっていたと思います。  しかし、登場人物達の設定や彼等の関係性が作品の中で上手に説明されていなかったように感じました。 特に主人公は三十郎の方の人格を複雑なものにして彼に深みを出していたのに対して、本作の主人公ジョーのそれを解らせるようなシーンがあまり無いままに本家の奇抜な行動をなぞっているのでジョーの行動原理が掴めず底の浅い印象になってしまい、この差がそのままそれぞれの作品自体の差になってしまったように思います。  既存のウエスタンの様式美を半壊させるような演出や幾何学模様を配したポンチョを羽織ってサラブレッドでなく敢えて寸胴のラバに主人公を宛がう少しおかしなセンス等は見ていて非常に惹き付けられる所が有りますし、盗作と解っていてもオツリが来るくらい楽しめました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-10-08 17:02:21)
2.  夕陽のガンマン 《ネタバレ》 
タイトルの原題は主役のモンコの為に有りますが邦題はダグラスの為に、そして内容的にはダグラス中心と言っても良いくらいです。 冒頭のメインキャストの登場シーンの順番や各人への時間配分等をみても作品に対してのダグラスの重要性は明らかだと思います。 イーストウッドに思い入れを持っている人には面白く無いかもしれませんが、別段そうでない私にはこの構図は非常に面白かったです。  イーストウッドをメインにしてリー・ヴァン・クリーフを完全な脇役にしても成り立つくらいイーストウッドの存在感と渋さは確立されていた印象でしたが、敢えて2人を立たせる事によりお互いに対する新たな緊張感が加わるのと同時に若干の人間味のようなものを感じて作品に厚みが出来たと思います。 容姿もキャラクターもそれ程違わない2人がお互いの存在を潰し合わずに擁立出来た理由は調度良い演出と脚本だと思います。 勝手にポーターに荷造りさせたり、足踏んだり、帽子を撃ったり、作戦から逸脱したりと先に仕掛けてくるのはいつもモンコですがダグラスがそれをしれっと往なしつつ力を見せつける様は見ていて心地良かったです。  また、この演出と脚本の調度良さは勿論作品全体にも及んでいて2人が渋すぎるのに重くなり過ぎずに、ガンファイトが多くても軽くなり過ぎない等と話自体が結構丁寧に作られている事を認識させられます。 2人の賞金稼ぎが存在するだけで不安定で破綻確定な設定ですがインディオを仕留める彼等の目的を別のものにしたお陰で収まりの良い纏まり方になっていますし、それに付随して出てくる途中の話や小物等もかなり効果的だったと思います。  出演者のカッコ良さ、的確な演出と脚本、そして音楽の使い方と楽曲自体も素晴らしかったです。 100年以上前のアメリカが舞台の話を50年以上前にイタリア人が映画にして日本人の私が今見て喜んでいます。 単純に『良いものは良い』という事だと思いますし、色々な壁を超えて楽しませて貰えて何となく嬉しくなってしまいます。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2015-09-13 18:58:00)(良:1票)
3.  続・荒野の用心棒 《ネタバレ》 
ドラクエの死に損ないのパーティーの様に棺桶と人間がぬかるんだ荒野を旅するオープニングを見て「あれ?自分が想像していたのと違う…。本当に荒野の用心棒の続編なのかなぁ…。」などと思いながら見終わってから、ここの過去のレビューを読んでみるとやっぱり違いました。 まんまと騙されてしまいました…、酷いです。 ヤクザな配給会社です。 騙し討ちの様なタイトル同様に主人公も西部一の早撃ちと言われながら、ガトリングガンみたいな機関銃で敵を掃射してしまいます。 内容も登場人物もこの様に一貫性が余り有りませんが、世界観が一定に保たれていればそれらに一貫性がなくても問題はなく、逆に捻くれている私にはその方が楽しめたりします。 昨日の敵は今日の友などと人間や物事には一貫性などはそれ程無いと思います。  容赦の無い内容で登場人物の男性は主人公を除いてほぼ全員死にます。 ラストカットで主人公はヨレヨレとフレームの奥に消えて行きます。直後に野垂れ死んでも不思議はありません。 そうだとしたら男性陣全滅という、1960年代制作というまさにこの時代のウーマン・リブがマカロニ・ウエスタンにまで波及した証拠となる記念碑的作品で…、ないです。  50年近く前の作品という事もあり刺激的な映像は余りありませんが、酒場で主人公とリカルドの殴り合う技斗はカメラや展開を含めて引き込まれます。 ハンディを多用する事で臨場感を保ちつつ、斜俯瞰からのアングルでも人物を勢いをつけてフォローする事で迫力は失われません。 また、双方互角の展開で進むので最後まで何方が勝つか判りませんし、決着が意外な方法で着くところにも好感が持てます。  独特の世界観の中で展開される本作の中で一番興味を唆られたシーンが、主人公がヒューゴから奪った棺桶に入っている砂金を底なし沼に落としてしまい身を挺して拾いに行きますが棺桶は砂金諸共沈んでしまって、主人公も沈みそうになるところをマリアに助けられそうになります。しかし彼女は主人公を追ってきたヒューゴ一味の銃弾に倒れ(死にはしません)結局主人公を救ったのは砂金を盗まれたヒューゴだったという件です。 少し深読みして棺桶を死、砂金を欲望、底なし沼を地獄の象徴とそれぞれ考えると面白くなります。 死と欲望という相反するものを追っかけて地獄に嵌まり、そこから助け出そうとした人物は自分が捨てた女と、自分に欲望を奪われた男というところに三重構造とも言えるアイロニーを感じてしまいます。 そして、ヒューゴの「沼に飲まれた砂金なんかいらない」という台詞は「地獄に飲まれるような欲望に興味はない」と解釈出来ます。 作中では一番残虐なヒューゴですが実は仁義に厚い現実主義者として好意的に描かれています。 監督も私の様な捻くれ者なのかと考えてしまいました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-06-13 22:41:50)
4.  ウエスタン 《ネタバレ》 
ほぼセリフ無しで、たっぷりと時間を掛けた反面、結末は一瞬で決まるというまさにラヴェルのボレロを彷彿とする様なオープニングから痺れました。 ここまでカッコ良いオープニングのシークエンスは余り記憶に有りません。 映像の粒子にも粗さはなく、それぞれのカットのフレーミングも素晴らしいです。 編集もおかしな所もなく、メインとなるガンファイトなどは銃声やアクションを基に切り返すカット割りなど、スピード感や迫力の主要素になっていました。 西部劇には美しすぎると思うようなメインテーマ曲も映像の美しさに相まって良かったです。 セリフも最初の人と馬の算術問答のように全編を通して洗練されていました。  客観的に見ればほぼ完璧ではないでしょうか。 個人的に見ると、主人公がかっこ良すぎです。否、かっこつけ過ぎです。「ザ・ハードボイルド」と、言った感じでしょうか。しかし私には自分が考えている美意識という殻に篭った中二病に見えてしまいました。 コミュ力は著しく低く、人に何か聞かれてもハーモニカで「ピープーピープー」。 敵に捕まり縛られて、シャイアンに助けを乞う時も「銃だけか?ナイフも使えるか?」みたいな…、面倒臭っ!!人に物を頼むんだから「ロープ切って下さい。お願いします。」でしょ? だからハーモニカなんてダサいアダ名つけられちゃうんだよ、…と思ってしまいました。 この人ここに来るまでも、こんな感じだったら周りの人は大変だったろうなぁ…、若い頃に金八先生みたいな人に出会っていれば…、といった余計な事ばかり考えてしまいました。 自分としては、無機質な主人公より、人間臭い寅さんや椿三十郎みたいな人の方にカッコ良さを感じますが、作品全体の雰囲気は良かったです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-05-01 05:15:16)
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