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1.  キラー・インサイド・ミー 《ネタバレ》 
●原作のように主人公のモノローグを入れての進行なのだけれども、じつは核心のところでその主人公がなにを考えているのか、ということはモノローグからはみごとにオミットされている。これがこの作品ではうまくいっていて、モノローグのぶぶんは主人公のノーマルさを浮き立たせ、ところが映像では主人公ではそのノーマルさを裏切る非道さを際立たせることになる。だから主人公のなかにごくふつうの常識人と、そこからは想像できない人非人ぶりとが同居しているということが、原作以上にはっきりと示されることになると思う。「愛してる。すぐ終わる」と語りながら唐突に女性を殴り殺そうとする主人公が観るものに与えるショックは、そのケイシー・アフレックのなにげない顔とあわさって、尋常のものではない。ウィンターボトムの演出も、原作のストーリーを追うように見えながら、おそらくはストーリーなんて重視していないというか、この異常な主人公の造型をきっちりと組み立てることにのみ専念しているようではある。 ●わたしはもうほとんど原作をおぼえてなどいないのだけれども、おそらくたしかにこのようなストーリーだったとは思う。しかし、あきらかにある一点から先はこれは主人公の妄想というか、まちがいなく非現実として演出されている。お膳立てはとにかく現実と見まがうようにストーリーは続くのだけれども、もうここからあとはほとんどデイヴィッド・リンチの世界というか、現実とも非現実ともつかない、主人公にとっては甘美なことであろう破滅の世界がくりひろげられる。 ●医師の息子として教養ある環境に育った主人公は、書斎にすわってマーラーを聴く。書棚には膨大な量の書物が並んでいる。いっぽうで舞台となったアメリカ西部の荒んだ環境はBGMのカントリー・ミュージックなどでもあらわされ、とくにラストのSpade Cooley & His Western Band による「Shame On You」の、その一見陽気な曲調と辛らつな歌詞との対比は強烈である。ぜんたいにそういうカントリー・ソングの連なりでストーリーを引っぱって行く演出はみごとなもので、ここはさすがに音楽の取り入れ方のうまいマイケル・ウィンターボトムであると、うならされてしまうのである。  
[映画館(字幕)] 8点(2011-06-01 14:28:43)(良:1票)
2.  ブラインドネス 《ネタバレ》 
とにかく、まずは隔離病棟内での悪夢のような情景に圧倒され、観ていても早送りで先にとばしてしまいたかった。それだけに、病棟から外に出たときの開放感は、観ている方にも大きなものがある。しかし、外の世界もとんでもないことになっているのだけれども、う〜ん、映画としては、この外の世界の混乱ぶり、地獄絵図が、病棟内での閉そく感を伴った描写と比べて、弱いように思えてしまう。これは、閉鎖されていた病棟内よりも、外の世界の方がもっと地獄だったというストーリーなのだ、でなくてはならないだろうと思うけれども、そのあたりが伝わってこない気がする。映画というのは、広さという考えでいうと、やはり閉息状況の描写の方が得意になってしまうのではないかとも思ったし、こういう閉息状態での悪夢のような展開というのは、近年の先行する映画作品でいろいろあって、どうもそういう作品の類型とも受け止められてしまう気もする。ひとつのポイントは、外の世界で、教会のキリストやマリアの絵や彫刻に目隠しがされていた、というあたりの描写で、ここで一気に宗教的な空気が画面に拡がり、おそらくそのことが、主人公(眼科医の妻)の最後のセリフにもつながってくるのだろうけれども、どうもふだん宗教心などというものを持ち合わせていないわたしなどには、よくわからない(この最後のセリフはたしか「I'll be blind」だったかな、と思うけれど、字幕の「わたしの番だ」というのは、ちょっと難しすぎるし、ちょっと違うと思った)。  たとえば、以前読んだコーマック・マッカーシーの「ザ・ロード」にも、これに似た状況が描かれていたと思うけれども、そういう意味では、この映画、「外の世界」でのサヴァイヴァルの描写が短すぎたのではないかという印象になる。ということは、病棟の描写をもっと短くした方がいいということになる。「ザ・ロード」も映画化されていて、いずれ日本でも公開されるだろうから、そっちを観てみたい
[DVD(字幕)] 7点(2010-04-07 15:41:43)
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