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21.  バージニア・ウルフなんかこわくない 《ネタバレ》 
有名なエドワード・オールビーのデビュー戯曲の映画化。エリザベス・テイラーとリチャード・バートンの主人公夫妻は、まるでゲームのようにたがいをののしり傷つけ合い、そのなかに奇妙な共生感(愛情?なのだろうか)を見い出しているように見える(冒頭の二人だけのシーン)。ここに無防備な若い夫婦が加わることで、若い夫婦は主人公夫婦のゲームのいけにえにされていく。しかし、他者の加わった主人公夫婦のゲームはいつしかゲームの範疇を逸脱していき、どうやら踏み込んではいけない、ゲームが破たんするような領域をあらわにしてしまう。これは彼らの関係の破たんをも暗示しているようにも見えるけれども、そうではなく、常にそのゲーム自体が破たんしてしまう地点までゲームを追い込むことこそが、このゲーム(いや、二人の関係)のきわどいルールなのではないか、と思わせられる。常に関係が壊れる淵を覗き込まないと関係を維持できないというのは理解できるが、こうやって作品で見せられるのはやはりこわい。  マイク・ニコルズはこの作品の前までは舞台演出をやっていて、これが初めての映画作品らしい。おそらく彼がここで試みているのは、舞台を観客席から観るのではなくて、観客にも舞台に上がってもらって、もっと間近に観てもらおう、そういう演出姿勢なのではないかと思う。だからクローズアップ、俳優の顔の大きなアップが多くなっている。部屋の中を動き回るカメラは、そのまま観客が部屋の中を動いて、起こっていることを見ているような臨場感につながっているだろう。エリザベス・テイラーとリチャード・バートンのセリフの多い演技は、スクリューボール・コメディを彷佛とさせるものであって、その線で云えば「スクリューボール・トラジティ」と呼べるような雰囲気。リチャード・バートンという人は、やはりすごい役者なんだなあ、などと思った。
[DVD(字幕)] 8点(2010-04-27 10:56:39)(良:1票)

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