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放浪紳士チャーリーさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1446
性別 男性
自己紹介 初めてこちらのサイトに投稿させていただいたのが2004年の1月。間もなく15年目の節目を迎える事に。
何かきっかけだったのかなあ・・・と思い返してみると、モンゴメリー・クリフト&エリザベス・テイラー主演「愛情の花咲く樹」(1957)が、なんで作品登録されてないんだ!って義憤(?)に駆られ投稿を始めたことを思い出しました。
レビュー数、今日現在1337本。自分が投稿した作品のレビュー読み返してみると結構気恥ずかしいことをつらつらと、とりとめもなく書いてるなあと反省しきり。
でも「冷たい熱帯魚」(2点)と「パッセンジャーズ」(6点)「3時10分、決断の時」(8点)なんか我ながら良くこんな文章書けたなと感心。
これからも宜しゅうお願いいたします。

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161.  ローラ殺人事件
何の予備知識もないまま観たのが良かったみたいで楽しめました。でもダナ・アンドリュース扮する刑事って、肖像画のローラに魅せられたとはいえ、某局女子アナ並みの公私混同ぶりですねえ。犯行現場のアパートで勝手に酒は飲みまくるは、椅子で眠りこけるはもうやりたい放題。現場保存って単語を知らないんでしょうか。戻ってきたローラが「婚約は取り消すわ」と告白するシーン、奴がその瞬間、ニヤッと笑みを浮かべる表情は要チェックです。俺は思わず「こいつうゥゥ、もうやる気マンマンやなあ~」とツッコミを入れてしまいました。ジーン・ティアニーは「天国は待ってくれる」でしか今まで観た事なかったんですが、モノクロ映えする美貌にただただうっとりするばかりです。彼女がローラを演じたからこそ、突き詰めれば穴だらけのこのストーリーに説得力が生まれたんだと思います。「レベッカ」の不気味な家政婦ダンヴァース夫人がこの映画では「おんな」になっていたのが、個人的には一番薄気味悪かったなあ。
[DVD(字幕)] 7点(2005-08-07 10:44:43)(笑:1票)
162.  喝采(1954) 《ネタバレ》 
今となっては華やかな「ヒッチコック三部作ヒロイン」でのみ、語られる事が多いグレース・ケリーですが、キャリア中唯一シリアスな役を演じて、アカデミー賞を獲った事で有名な作品ですよね。苦悩する夫役の、クロスビーの悩みの内容が一般人にはなかなか共感しずらいせいか、映画自体も敷居が高く僕にはちょっと入りずらかった。ヒッチコック作品でのグレースは何度も見返したくなるのに、この映画は一回のみの鑑賞。「スタア誕生」で、最後の「喝采」を受けたジュディ・ガーランドと、この年の主演女優賞を争った事でも話題をまいた作品ですが・・・僕はどちらも観ましたが・・・甲乙付け難いというか、どうなんでしょう?ミュージカルの演技と、シリアス一本槍の演技とを比較する事自体、土台無理なハナシなんですよね。実際、お二人どちらの演技も素晴しかっただけに、「オズ」や「若草の頃」であんなに溌溂と輝いていた、愛すべきジュディの、グレースとはあまりに対照的な、この作品以降の暗い人生行路に思いを馳せると・・・やっぱり複雑な心境になってしまいます。たかが賞レース、されど賞レースなんですけどね。
[ビデオ(字幕)] 6点(2011-01-14 12:07:41)(良:1票)
163.  セクシー地帯
石井輝男監督、地帯(ライン)シリーズ鑑賞第三作目。一番最初に観た「黄色(イエロー)地帯」のレビューで、「これはお好きな方はたまらない好事家好みの映画」とレビューで断言しましたが、何本か観るにつれて、私自身もこのシリーズに関して立派な好事家である事が判明しました(笑)銀座のド真ん中、和光の時計台の前等での大ロケーションにも関わらず、画面から漂ってくるのは、相変わらずの場末感というか、いかがわしさというか、猥雑な雰囲気なのがこのシリーズ何よりの特徴。同時期製作の「明るく健全な」日活アクション映画が銀座の目抜き通り的イメージなら、こちら新東宝のアクション映画というのは、同じ銀座でも有楽町あたりのガード下ジメジメした脇道のイメージ。でも自分はどっちも好き。自分という人間のダークな部分の二面性を、このシリーズで試されているような感じです。ヒロインを演じる三原葉子は、このシリーズどの作品でもあっけらかんとした明るさで、もっともっとドス黒い暗鬱さに陥る半歩手前で救っていて素晴らしいと思います。ストーリーは・・・えっと・・・もうどうでもいいや。
[DVD(邦画)] 7点(2008-12-14 10:23:50)(良:1票)
164.  人も歩けば 《ネタバレ》 
川島監督自身この作品について、「これはもう負け犬でございます」というコメントしか残されていないので、ご本人がそこまでおっしゃるのであれば、逆にその不出来具合を是非この眼で確認してみたかった映画。なんだなんだ、面白いじゃないすかあ!これ。脚本もご本人で手がけられているし、かなり個人的趣味世界が濃厚に反映されているので本人ただ照れてただけなのか?それともただクソ真面目な映画大好きの、当時の批評家連中に酷評されたのか?脇役一人一人、胡散臭いアメリカ人に至るまで、主役を喰える位の芸達者悪達者クセ者連中を揃え、画面所狭しと暴れ回らせているので、逆に主役のフランキー堺の存在感が稀薄になってしまってるほど。特に自分は森川信(←初代おいちゃん)の江戸っ子口調の口跡の良さ、沢村貞子の巧さに舌を巻きました。この映画唯一のまともヒロイン役、先年亡くなられた小林千登勢さんは「クイズヒントでピント」でのおっかさんでしか知らない世代なので、そのキュートさにびっくり。ラストの夢オチもこの映画でなら自分は許せます。とにかくこの映画、いささか趣味に走りすぎたところも含め、監督の特異な人物観及び世界観がギュッと100%濃縮還元された、ファンなら絶対見逃せない映画だと思いましたね。でもDVDもビデオも出てないんすね、これ、なんでだろ。犬がストーリーにもっと絡んでくるのかと思ったけどw(→京橋フィルムセンター『川島雄三監督特集』にて鑑賞)
[映画館(邦画)] 8点(2007-06-22 11:26:32)(良:1票)
165.  乳母車
学生時代のほんの一時期、石坂洋次郎の小説にかなりハマッてた時期があり、長編短編問わず有名どころはほとんど制覇しました。石坂文学に登場するヒロイン像にはある一定の傾向があり、基本的に「たおやかで優しいけれど強い自我を持った女性」。昨今、こんな女性を演じられる女優なんて、なかなかいないだろうなって思ってた矢先、たまたまテレビ放映されていたこの作品をぼんやり見ていたら、イメージ通りの女優さんが生き生きとヒロインを演じているではないですか。誰だ、誰だ、この女優さんは?・・・・芦川いづみ!!!ビジュアルといい声といい、正に自分がずっと思い描いていた石坂文学のヒロインそのもの。相手役の、颯爽とした若き日の裕次郎氏も、かなりイイ線いっているとはいえ、やはり芦川いづみには敵わない。原作はホントに短いオハナシですが、イメージをうまく膨らませ文芸映画としても裕次郎ファン御用達スター映画としても、モノクロで地味ながら手堅い作品に仕上げているのは、戦前からの名匠田坂監督の節度ある演出によるもの。日活製作の石坂原作ものは、中期から吉永小百合&浜田光夫純愛コンビの専売特許になってしまった感があるけれど、本当はリメイク「若い人」も「光る海」も芦川主演で観たかった。特に「若い人」江波恵子役は当時の健康優良児的な吉永サンではなんだか座りが悪く、芦川いづみにこそぴったりくる役どころだっただけに残念です。
[地上波(邦画)] 7点(2007-09-01 15:19:14)(良:1票)
166.  マンハッタン・ラプソディ(1996)
♪何故知り合った日から半年過ぎても貴方って手も握らない~♪(松田聖子「赤いスイートピー」)これ観ながら、ついつい懐かしいじれったい歌を思い出してしまいました。ラブストーリーの秀作「追憶」(10点)の夢よいま一度とばかりに、バーブラ自らがメガホンを取った自分の容姿に自信が持てない中年女と、美女を見るとめまいを起こす女運の悪いイケメン中年男ジェフ・ブリッジスとのロマンチックコメディ。まあアレですね、コレも生理的にバーブラが受け付けられないという方以外なら、普通に楽しめる映画だと思います。演技よりむしろこの映画で誉めたいのは、バーブラの破綻のない正統派の演出っぷり。セックスをするのしないのと、下世話なハナシという欠点を除けば、古き良きアメリカ映画の匂いが強く感じられます。初監督作品「愛のイエントル」は未見ですが、評価がやたら高かった「サウスキャロライナ」より、こちらの方が僕は数段面白かった。ローレン・バコールの母親やチョイ役のピアーズ・ブロスナンやら脇役も贅沢。勿論ラストに流れるバーブラの主題歌も◎。
[DVD(字幕)] 7点(2009-05-29 14:21:44)(良:1票)
167.  夕べの星 《ネタバレ》 
何かこれ、ところどころでめったやたらに泣けて困りました。もちろんこれは前作「愛と追憶の日々」ありきの続編なのだけど、監督だけは変わったとはいえ、催涙効果抜群の私の大好きなテーマ曲も、人物のキャラクターも全くそのまんまなのがホント嬉しい。どうしてアメリカ人って、会話の端々にピリッとした皮肉やユーモアを交えるのが易々と出来るんですかねえ・・・?こういう脚本が巧く出来た映画を観るたんびにそう思います。映画の中では写真のみの登場だけれど、前作で亡くなったエマ(デブラ・ウインガー)が、全編にわたって登場人物たちを支配しつつ、ストーリーに濃い影を落としているって感じ。なるほど、あの奔放なジュリエット・ルイス扮する娘は、母親のDNAを引き継いだ娘に立派に成長したわ(笑)老いてもなお枯れない、シャーリー・マクレーンがやっぱりここでも好演。ただラストはジャック・ニコルソンとの海辺のシーン辺りで終られた方が映画としては余韻が残って良かったかもなあ・・・。オーロラの生涯最期の最期まで描いたのは完結はしたけれど、屋根の上に更にもうひとつ軒を重ねてしまったみたい。前作(7点)は見た時、まだ15かそこらのガキだったので、もう一度見直せば評価上がるかも。この前再見した「黄昏」と同じく、これもまた恵まれた環境の方の老後の人生ですね。
[DVD(字幕)] 8点(2008-02-15 12:49:44)(良:1票)
168.  完全なる報復 《ネタバレ》 
うむむむむむ・・・これ『完全なる報復』っつうより、どう考えても『理不尽なる報復』でしょ!!今回製作者としても名を連ねている、相変わらずのガタイ自慢バトラー氏ですが、この一見『魅力的な悪役』を演じたくて仕方なかったんでしょうね、きっと。早い段階で、このバトラー氏あっけなく捕縛されるので、正々堂々法廷の場でフォックス検事と、「司法とは?正義とは?」っていう、丁々発止の熱いやり取りが繰り広げられるのかと思いきや・・・、全く違う方向へ向かってしまったので唖然呆然(笑)ところどころでショック演出を加えつつ、とにかく全編荒技力技でグイグイと押しまくられるので、最後まで飽きさせません。躊躇なくしかも手際良く殺戮を繰り返すバトラー氏に、途中で「実はお前、妻子殺される前からこういう「裏仕事人稼業」もともとやってたんちゃうん?」って、つい穿った見方をしてしまい。「フィラデルフィア」という街を舞台にしたのも、この映画に相応しいと思いましたが、ラストのフォックス検事の措置はどうなんだろう?あそこだけ、映画を最後まで観て来た上で、彼のキャラクターには「そぐわない」行動だと思ったんだけどなあ・・・。いいのか?あれで。人間って、過去に自分が犯した過ちを反省する事で成長する生き物なんですよね。それにしても、アメリカ人家庭って、どこもセキュリテー無防備かつ危険意識低すぎ!待ちかねたDVDやら宅配ピザ届いたとしても、玄関開ける前にせめて一旦はチェーンくらいしようや!(←それやっちゃったら映画自体も始まらない?)
[映画館(字幕)] 6点(2011-01-29 10:26:15)(良:1票)
169.  阿修羅のごとく
これはストーリー云々ではなく、旬の役者たちの演技のアンサンブルを愉しむべき映画。大竹しのぶや桃井かおりの巧さは当然として、40代代表小顔クイーン黒木瞳との2ショットに果敢に挑んだ木村佳乃の意外な好演と勇気に百万点。この二人が対峙するシーンはこの映画最大のサスペンスとスペクタクルだ!
7点(2004-12-23 13:11:26)(笑:1票)
170.  パリで一緒に
とりとめがなく全体的に盛りあがりもなく、コメディなのに演出にもセンスが欠けている、つまらなくはないけど正直あまり語る事がない映画。出演作品の選定にとりわけ慎重だったオードリーが、何でこの映画をチョイスしたのか非常に理解に苦しみます。名作「サブリナ」のホールデンとの再共演に興味を惹かれたのかなあ・・・?勢い一番印象に残ってしまうのは、エンドクレジットで流れる「ミス・ヘプバーン香水担当 ジバンシー」という、大雑把な作品なのに何故かそこだけ細心な表記だったりする。
[ビデオ(字幕)] 5点(2006-07-24 10:54:29)(良:1票)
171.  グレートレース
自分映画を観る時には、ニヤッと笑ったりクスクス笑う事はあるんだけど、思いっきり大声出して笑う事って滅多にないんですよ。でもこの映画だけは例外でした。キザなトニー・カーチスはともかく、なんといっても大好きなジャック・レモン、ピーター・フォーク、ナタリー・ウッドの共演作です、面白くなくないワケがない!あくまでヒーローに姑息な罠を仕掛けまくるジャック・レモンは、この映画が一番コメディアンとしての才能を縦横無尽に発揮しているような気がします。オープニングの凝りに凝ったアニメーションからもうゴキゲン。あとはヘンリー・マンシーニの「遠くに行きたい」(し~らない町を歩いてみ~た~い)の旋律に似たゆる~い音楽にあわせスイングしながら、ニューヨークからパリへの旅を満喫しましょう。寄り道が多過ぎるなんていうのは些細な瑕。この映画のギャグの呼吸が好きだって方とは絶対いい友達になれそうな気がします。ただヒロインのナタリー・ウッドはゴテゴテ化粧して衣装で飾り立てるより、ナチュラルな格好の方が断然似合うと思います。DVD特典で撮影の裏側の素顔の彼女のほうが魅力的でした。この作品以降ヒット作に恵まれなくなったナタリー、彼女の笑顔はこの映画でも永久に焼き付けられています。この映画は自分の「グレート・ムーヴィー」の一つ。
[DVD(字幕)] 9点(2005-12-08 21:57:19)(良:1票)
172.  稲妻(1952)
「人間が愚痴を言う事の美徳」を礼賛した成瀬巳喜男監督の傑作。とにかくまあ全編「ずるずるべったり」(←この言葉好き)の登場人物が、互いに互いの愚痴を言い合うシーンの連続。極言すればこの映画にはそれしかないと言っ切ってしまってもいい(笑)それなのに面白くてたまらない、不思議。成瀬監督には大風呂敷を広げた題材よりも、狭くて息苦しくなるほどの下町地縁の中、欠点だらけのぐうたら人間がグズグズグズグズ蠢いているオハナシの方が絶対向いていると思います。四人の子供が四人とも違う父親から生まれたっていう林芙美子原作の設定もよく考えたら凄い。性格がてんでバラバラな兄弟一人一人の人物像もくっきりと浮かび上がっています。この母親にしてこの子供たちありっていうのを観客になるほどと納得させる、母親役の浦辺粂子がやっぱり巧いですね。小沢栄太郎のイヤラシサも絶品。唯一人、この世界から何とか抜け出して自活しようとする聡明な末娘役、高峰秀子の醒めた視線と立ち姿、そして時折見せる笑顔のなんと美しい事!この映画が私にとっての成瀬映画ベストワン。世評、評論家筋では「浮雲」が彼のベストワークという評価ですが、自分はあまりにいろいろな文献を読んだ後で観てしまった為か、それほどとは思えず。
[映画館(邦画)] 10点(2008-03-15 10:48:41)(良:1票)
173.  バウンティフルへの旅
ジェラルディン・ペイジって女優さんは、どうも自分が観るような種類の映画には出演されてなかったみたいで、結局はこの遺作が自分にとっては初見という形になってしまいました。はっきり言って地味で淡々としたロードムービーです。助演、主演含めオスカー八度目のノミネーションにして初の主演女優賞、そしてその翌年惜しくも心臓発作で亡くなられたという事実を知ってから改めてこの作品を観ると、この愛らしいおばあちゃんが地味な名女優ペイジと重なって感慨深いものがあると思います。人間性善説をもう一度信じたくなるようないい映画。もっとたくさんの方に観てもらいたいっす!
[ビデオ(字幕)] 8点(2005-11-26 11:30:38)(良:1票)
174.  青い山脈(1949)
まさに「明朗青春篇」。前にNHKで祝日の朝、黄金時代の古い日本映画の名作を放映していた事があって、その時観た映画のひとつ。何と前編と後編の合間に当時の予告編が挿入されるという完璧版での放映でした。その頃石坂洋次郎の小説にはまってた時期でもあり、原節子という伝説の女優ともこの映画が出会いだった事もあり、自分にとっては忘れられない映画。全編にわたって、重っ苦しい戦争の呪縛から全てが解放されたかのような楽天的民主主義的軽やかさが伝わってくる作品です。「アマリリス」の調べに乗って原節子と杉葉子がダンスするシーン、事件解決後みんなでサイクリングするシーンが特に好き。確かこの2つのシーンは原作にない映画のオリジナルだったはず。リメイクの吉永小百合版も観たけどこれには遠く及ばない出来。 
[地上波(吹替)] 8点(2006-01-28 13:00:56)(良:1票)
175.  大当り三色娘
「ジャンケン娘」「ロマンス娘」と続けてレビューしてきた以上は、やはり三部作オーラスを飾るこの作品もレビューせねばなるまい。記念すべき『東宝スコープ』の第一作との由、いかにこの時代「ひばり・チエミ・いづみ」三人娘の人気度や興行価値が高かったのかを伺わせます。まあ出来としては原作ありきという事で、「ロマンス娘」より若干ストーリーに起伏があった分こっちのが面白かったです。あくまでこの三人が歌う場面が当時のファンとしてはお楽しみだったわけですから、絵空事を絵空事として愉しめる余裕がある方なら観ても問題ないと思います。下北あたりの風景も何だかのんびりしてて楽しい。シリーズがこの作品で打ち止めになったのは、このお三人の音楽のジャンルの統一性と志向性が彼女たちが歌手として成長するにつれ、あまりに乖離してしまった為かと思われるが実際どうなんだろう・・・?だって最初の「ジャンケン娘」では、まだ足並みを揃えようとしていたふしが感じられましたもん。相変わらずスタイル抜群のいづみ嬢と並ぶと、他のお二人はどうしても見劣りがしちゃいますね。そもそもサザエさん=チエミ嬢はともかく、ひばり嬢を「アイドル」と呼ぶのはどうかという点からして疑問があるし・・・。まあこの位にしておきましょう。三人娘よ永遠なれ、雪村いづみさん、お二人の分までどうかいつまでもお元気でいて下さい!
[DVD(邦画)] 6点(2007-12-09 10:46:11)(良:1票)
176.  フライトプラン 《ネタバレ》 
ヒッチコックの「バルカン超特急」からの見事な換骨奪胎。いやあ、この映画最近のこの手のジャンルの中じゃ出色の面白さだと思います。前作「パニックルーム」でも、密室内で我が子を守る為強い母性を発揮してたジョディ、今回は舞台を空の密室に移し、更にパワーアップして久々の登板、母親って本当に強いっす!この作品の成功は男優陣のキャスティングの巧さですね。これ、配役一歩誤ったら底が割れてつまんなくなってしまったと思います。とにかく何の予備知識も入れず観るのがおすすめ。脇に浅丘ルリルリに酷似のスッチーさんがいました。でもこれ中東方面で上映されたら非難轟々かもなあ・・・。ラスト、ジョディは何か一言あってしかるべきなんじゃ・・・とつい余計な事を考えてしまいました。
[試写会(字幕)] 8点(2005-12-17 11:19:15)(良:1票)
177.  ディア・ハンター
色々と問題点を内抱してる作品ではあるけれど、ラストシーンに関してだけ言えば、これまで観た数多くの映画の中で、十指に入れたいほど好き。とにもかくにもウォーケン=ニックの無垢なあの笑顔!笑顔!メリルもまだこの頃は腺病質的繊細さを漂わせてました。ロシアン・ルーレットシーン、デ・ニーロの「Nick,I Love You!」という台詞は、男同士の極限状態での、最も切ない友情と愛情表現の発露だったと思います。
[ビデオ(字幕)] 8点(2006-12-02 10:34:23)(良:1票)
178.  愛、アムール 《ネタバレ》 
うぅぅぅぅぅ~ん・・・・、初めっからおしまいまで、めっちゃシンドイ映画だったなあ・・・、これ。老夫婦の愛の究極の選択は?っていう予告や、チラシ通りの内容の作品でした。逆に多分こーなるだろうなーって予想していた内容から、一歩も踏み出さない展開にこちらが驚いてしまったくらい。実は、今若干の距離で離れて暮らしている自分の両親が、この作品の老夫婦の状況設定と非常に酷似しています。だからか余計やりきれなかった。若い頃からさぞかしこのご夫婦、仲睦まじかったんだろうなあっていう雰囲気が、会話や相手に対する態度の端々からよく伝わってきました。でも、あまりにプライドが高すぎたんじゃないのかな?って思っちゃったんですよね、このお二人。だって劇中で観る限りでは、心を許した友人とか一人もいなかったようだし。ずっとずっと二人だけの世界の中で暮らしてきたんだろうなあ・・・。よくコマーシャルで、「介護は一人で抱えこまないで!」って言ってるのをよく見るけど、実際その通りだと思います。地域のデイケアサービスセンターなんかを上手く利用したら、入院はさせないって約束だったかもしれないけど、この二人にとっても、また別の解決方があったのでは?財産はありそうな感じだったし。フランスって国は、実はそういう保障があまり充実してないんでしょうか?奥さん役のエマ二エル・リヴァだけが本年度の演技賞等を賑わしたけど、僕はひたすら辛抱役の旦那さん、ジャン=ルイ・トランティニャンの方がより強く印象に残りました。この監督、ワンカットの最後の「留め」がやたら長いですね。カンヌ映画祭パルム・ドール受賞作って、なんでか自分とは相性がそれほどよろしくない(笑)結論、歳を取ったら潔くいらんプライドは捨てましょう!
[映画館(字幕)] 5点(2013-03-17 23:23:34)(良:1票)
179.  レイチェルの結婚 《ネタバレ》 
もともと目が極端にデカイ事が魅力であるアン・ハサウェイ嬢ですが、この映画ではメイクのせいか、更に輪をかけ目がデカくみえる。まさしく少女漫画のヒロイン並み、安野モヨコの漫画に出てきそうな女の子みたいです。観客をあたかも結婚式&披露パーティに擬似招待してくれたかのような、臨場感溢れる手ぶれドキュメンタリータッチの演出がここでは効果を上げています。ヒロインがコンプレックスを抱き続けている出来の良い姉、レイチェル役の女優さんが、母親役デブラ・ウィンガーの若い頃に面影が似ていて、逆にヒロインは全く似た部分がない。そういうキャスティングもヒロインの葛藤を際立たせるための巧みな計算なのかな~なんて思ったり。トラウマを抱えながらも奔放に生きてきた、彼女に共感できるかどうかが映画の好嫌をわける境目かと思います。明らかに男性よりは女性向きの作品。アンは「ブロークバックマウンテン」では失敗した、単なるカワイコちゃんからのイメチェンにはこれで成功したと思いますね。今後が楽しみ。
[映画館(字幕)] 6点(2009-05-01 13:41:45)(良:1票)
180.  ザ・マジックアワー 《ネタバレ》 
佐藤『男の真ん中でいたいじゃないか』浩市から、巧まざるコメディセンスを引き出した三谷監督の手腕をとにかく評価すべき。弾けまくりの佐藤浩市が牽引力となって他の出演者の皆さんも、普段以上の実力を出しているって印象です。ラストのクレジットで先日亡くなられた市川崑監督に敬意を表する旨が出ましたが、ビリー・ワイルダー監督についても何か一言欲しかったかなあ・・・。だってあの街のセットといいギャング絡みのプロットといい、「あなただけ今晩は」や「お熱いのがお好き」へのオマージュというか、いいとこどりみたいな部分もあるし。一番のキメ台詞「人生のマジックアワー~」云々以降の展開はもっとコンパクトにまとめられたはず。佐藤浩市が親分=西田敏行の前でナイフ使って大袈裟に見得を切るたんびに、ゆっさゆっさ揺れる髪の毛の量がすごいな~て思いながらみてました。あれがカロヤン効果なん?もうとっくに40過ぎてるっちゅうに、あの髪のツヤやら量やらって凄くないか?え?笑うべき箇所で俺変なトコばっか注目してる?あ、ちなみに自分はまだ髪は大丈夫です。ただ最近腰がなくなってきたのをちょっと気にしてるだけ(汗)老若男女が楽しめるウェルメイドな邦画を作る第一人者という事で、三谷監督の存在は今や貴重だと思います。
[映画館(邦画)] 7点(2008-08-01 14:25:59)(良:1票)

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