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1.  ALWAYS 続・三丁目の夕日 《ネタバレ》 
昭和30年代は、まだ人が優しく、世相も良き時代であったという前提がこの映画にはあるだけれど、本当にそうなのでしょうか。確かに今は当時と比べて交通網や電化製品等発達して、気ぜわしい毎日を送っているけれど、コミュニケーションも携帯・メールが主流になったけれど、人の優しくありたいと願う気持ちは昔と変わらないと思います。確かに薬師丸ひろ子が最後の方で「まつりのあとみたいね・・・」というように、いろいろなエピーソードが寄り集まっていて、中には特に必要ないのでは?と思うような多少せわしい感じもあったけれど、それでもやはり人はこのような「心が緩む話」は好きだし、自分も「心」と「涙腺」のリハビリをしてもらいました。今も昔も生活していけばいろいろな苦労はあるけれど、それでも想う人たち、大切な人たちと僅か時間でも綺麗な夕日を眺めることができれば、そしてこの時間がもっと長く続けばいいと感じる中で幸せを感じ取ること。それが一番の人生の幸せではないかと、この映画を観て感じました。 
[地上波(邦画)] 8点(2008-11-24 21:43:26)(良:3票)
2.  ライフ・オブ・デビッド・ゲイル 《ネタバレ》 
アラン・パーカーの映画は「ミッドナイト・エクスプレス」・「バーディー」といった重たい、社会派が多いという認識があり、それでも例えば「ミッドナイト・・・」は、そのラストは脱獄に成功するといったような「前向きな結末」であったような覚えがありますが、この映画の結末は救いようがない、というかハンマーで頭を殴られた感じで終了する。観ているときよりもむしろ終わってからいろいろなことを考える、気持ちを整理させる必要がある映画です。 映画は「死刑制度」の是非と「冤罪」に関してデビッド・ゲイルが行った出来事を雑誌記者へ口述することで展開していくが、結末から「誰が」もしくは「誰たち」が殺人を首謀したしたかという事が大きな謎となって残り、またその謎がある程度観る者が推理できるのだけれど、正解は一通りではないことを知って、この映画のシナリオの「妙(みょう)に」魅入ってしまいます。 更に、この映画は「死刑制度」・「冤罪」を問題提起したのではなく、それ以上に「人間の弱さ」と「理解しがたい複雑さ」といった「人の心」の部分について表現したかったのではないかと思いました。もし、デビッド・ゲイルが「死刑制度反対論者」として自分の信念を貫くのであれば刑が執行された後「冤罪」と社会が認識するに足る種明かしをした所でお終いのはず。すべてのことを告白するようなことはしなかったのではないかと思ってしまう。しかも特定の個人に対して・・・。そこが人の心の弱さであり不可解さ、複雑さであると思います。 しばらくして、また観てみると違った思いが湧くのかもしれませんが。デビット・ゲイルの切なげな眼差しと顧問弁護士の狡猾そうな油断ならない眼差しが印象に残り、後を引きそうです・・・ 
[DVD(字幕)] 7点(2007-12-02 11:56:12)(良:2票)
3.  グラン・トリノ 《ネタバレ》 
出てくる場面も一つの街の中。出演者も限られている。状況設定としてのスケールは小さく狭いのだけれど、話はぐっと深みがあります。イーストウッドは息子2名との距離が測れなかったというけれど、朝鮮戦争で悲惨な経験をしてしまった人間としては当然なことではないでしょうか。それでもそのことをずっと心にしまいながら、そんな罪深い自分だから、そして余命少ない自分だからこそ戦争で犯した贖罪を最後にあのような形で果たしたのではないかなあと思います。そのシーンを観た時はショックでしたが、あとから考えてみてやはりあのような形になるのは映画として必然かと感じました。見ていて字幕が秀逸。イーストウッドの口汚さと頑固さが少ない字幕スーパーの中でうまくで表現できていました。それと最後のグラントリノの唄は本人が歌っているのでしょうか。聴く者の心を掴みます。それにしても「アメリカ」は歴史は浅いのだけれどいろいろなことを経験していて、それらの経験を素材に人間の根源的なテーマを絡めながら世界のみんなが素直に感動し得る映画をさりげなく、また時にはダイナミックに作る人がいて奥が深い国だなあと思います。 
[DVD(字幕)] 8点(2009-10-11 21:36:37)(良:2票)
4.  いつか読書する日 《ネタバレ》 
この映画で一番好きな所は、リアリティーに満ちあふれた映画であるという所。 主人公二人も美男美女(ごめんなさい)というわけではないし、ストーリーも、二人の 秘めた想いを中心に、取り巻く人々の重く辛い日常のエピーソードが、やさしく嫌みにならない程度に散りばめられている。カメラワークもちょっと引き気味で全般的にゆったりとした感じがして、だからこそ田中裕子が大切にしてきた想いが際立っている。また岸部一徳の独特な喋りと仕草や雰囲気も、「押さえてきたけれどこらえきれない感情」を十分に表している。そして、お互いが久し振りに再会した夜に求め合う姿は、本当に不器用で、ひた向きで悲しくて切ない。田中裕子は、岸部一徳と仁科明子の死を受け止めながら、それでも変わることない日常の中できっと今まで通りに、でももっと強い意志を秘めながら暮らしていくのだろうなあと最後に思った。非常に好きな映画だけれど、主人公二人があまりにもいじらしく切なすぎて、もう一度観るには忍びない感じがする映画でした。 
[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-11-01 19:52:39)(良:2票)
5.  フロム・ダスク・ティル・ドーン 《ネタバレ》 
 ロバート・ロドリゲス,タランティーのコンビの映画ということは知ってましたが、何の知識もなしに観たものですから、前半は「このままでは済むわけはないだろう」とは思っていましたが映画の折り返し地点で、ぶっ飛びました・・・  突然の急展開は「ジョージ・クルーニの幻想を私たちに観せているのではないか」と、しばらく思い違いをするほどありえない展開。そしてやっとその時タイトルの意味がわかりました。  きっと、ロバート・ロドリゲスもタランティーノも「ストーリや脚本の妙」を追い求めるよりも、理屈ではない「はちゃめちゃさ」をモットーとするタイプで、今回の映画もその心意気がしっかりと感ぜられて、本当にたまげたというか、もう脱帽です。  それにしても、シン・シティーでもそうですが、バンパイヤの殺戮される様がとってもユーモラスで、思わず笑ってしまいましたし、ジョージ・クルーニーも、またあのジュリエット・ルイスもよくこの映画に出演しましたね。シナリオを読んで判断したということであれば、大変な遊び心(?)を持った方々です。  ということで、下調べ無しで観ればぶっ飛び度120%の映画です。何も知らない友達にこの映画を薦めて後から「どうだった」と聞いて盛り上がるにはうってつけの映画かも。また全体の雰囲気もB級チック満載なところがたまりません。 
[DVD(吹替)] 7点(2008-07-06 20:32:07)(良:1票)
6.  善き人のためのソナタ 《ネタバレ》 
この映画の見所は2つ。ひとつは体制・主義に飲み込まれて悲劇的な結末を迎えざるを 得なかった舞台女優と、もうひとつは盗聴活動を通じてまたそこから流れる「ソナタ」を聴いて体制・主義でも変えることができない人間の良心に目覚めて行く大尉(主人公)の胸の内の動きと盗聴時の表情だと思う。二人ともあまりにも人間的でありすぎたのでしょう、それが故に東ドイツの社会主義・独裁主義体制に身分はもとより心や躰、さらには女優に至っては命までもてあそばれる結果となってしまった・・・ 本編は舞台作家への盗聴作戦が完了するまでで終了かと思いましたが、その後の東ドイツ崩壊からラストシーンに至るまでを丁寧に描いているところが普通の映画と違う所で秀逸です。最後の主人公の姿と発した一言に目頭が熱くなり、またほっとしたりしました。ちなみに女優の恋人である舞台作家は、東ドイツの実情を西側に伝えたという点では役割は大きいのだけれど、女優が車の中で高級官僚に犯されたり、後日ホテルに呼び出されても悶々とするだけで、その優柔不断な様は、映画・ドラマとしては今ひとつ存在感に欠けてたなと思いました。
[DVD(字幕)] 8点(2007-09-15 17:26:15)(良:1票)
7.  父の祈りを 《ネタバレ》 
IRAの爆破テロに絡んだ冤罪物で、無罪になるまでの過程を父と息子の絆を軸に、後半のクライマックスまで一気に吸い込まれるように見ました。  息子は罪を着せられて、その関係者ということで父も叔母とその家族も有罪判決を受けてしまう。  例えばこの話に似たような筋書きは「ミッドナイト・エクスプレス」でもあったし(あの話も確か実話を基にしていた)、「日本の黒い夏」(松本サリンが題材です)でもあったけれど、今回の話は民族間の対立・国の威信をかけたテロの犯人探しが背景にあり、スケールも大きく、気持ちも入って見ることができました。  特に後半、それまで自堕落で生きる目的も待たなかった主人公が、父の獄中での死を機会に冤罪を晴らすべく弁護士とともに立ち向かっていく、無罪判決が出たときにそれまでの苦しかった思いを逞しく宣言する場面まで息もつかせぬペースで盛り上がりを見せ、やはりこのような映画に代表される冤罪・法廷物はなかなか見応えがあります。  また、父が獄中で肺気腫を悪化させ他界した後、夜中に獄中の仲間が紙を燃やして窓から外へ投げ捨てる、その弔い火の舞い落ちるシーンが美しく印象的であり、映像的にも好感の持てるカットもあり、ストーリーは直球・正当派だけれど、それだけではない深みのある映画でした。  (父親役の俳優さんは「ブラス」という映画でも肺を痛めていた役柄であったことを鑑賞中に思い出しました。なかなか味のある役者さんですよね。) 
[DVD(字幕)] 7点(2007-01-14 00:11:37)(良:1票)
8.  恐竜グワンジ 《ネタバレ》 
レイ・ハリーハウゼンは主に「ファンタジーもの」と「アドベンチャー恐竜もの」に 分かれると個人的に思っているのだけれど、「恐竜グワンジ」は後者の中でも特に面白い映画ではないかと思います。(恐竜百万年よりも好きです・・・ラクエル・ウェルチは別ですが・・)ダイナメーションの恐竜の動きは、今のCGより味わいがあるし、愛着がわきます。また人間とグワンジ、スティラコサウルスとグワンジの戦い、更には象とグワンジの戦いと見所もタップリですし、ラストシーンで寺院の中にグワンジが入り込むシーンも秀逸です。もともと西部劇と恐竜ものが結びつかないし恐竜と寺院も「?」という感じですが、結びつかないからこそ意外な展開を感じるわけで非常に楽しむことができます。今後、CGではなく、ダイナメーションを使ってのスケール・予算の大きいSFかファンタジー映画ってもう製作されないのでしょうか。このような「古典」的映画を大切に、鑑賞していきたいと感じますが、それらへのオマージュとして手法も踏襲して製作されたものも見たい人は結構いるように思います。 
[DVD(字幕)] 8点(2007-07-08 18:05:24)(良:1票)
9.  ブレードランナー/ファイナル・カット 《ネタバレ》 
この映画は深夜明かりを消して「漂う」感じに身を任せながら観るのが最高です。また音を絞ってぼーっと眺めているだけでも、映画には無い良さを感じられるような気もします。それほど映像・情景が美しい。雨と霧に霞む夜の都市、空に浮かぶ船、夜間照明と光と闇のコントラストは、なんと表現したら良いかわからない程、息をのむようなすばらしさに圧倒されます。音楽も情景にマッチしていますし、ラストーシーンからテーマ音楽が流れてテロップに切り替わるその「間」が絶妙で痺れます。ストーリーやそれぞれの象徴的な場面にはいろいろな解釈があるようですが、自分はレプリカントが恐れる「死」と求める「生」、そして死んでしまった時に「空に放たれる鳩(自分は「すべてのものからの開放」を象徴したものだと捉えました。)」が大きなテーマだと思っていますし、単にSFというジャンルにはめることはできない、ハードボイルド、フィルムノワールという臭いも十分感じることができて、それだけでも素晴らしく、自分の「ツボ」にはまった映画でした。 
[ブルーレイ(字幕)] 9点(2009-11-29 11:58:44)(良:1票)
10.  二十日鼠と人間(1992) 《ネタバレ》 
アメリカ(ハリウッド)映画はやはり凄いなと感じるのは、エンターテイメントを追求するだけではなく、この映画のように「アメリカの苦悩」・「良心」というものにも真剣に取り組んでいるからです。 映画の良し悪しは、役者の演技力や監督の力量に左右されるところも多いのでしょうが、やっぱり原作・脚本だなと思います。この映画の原作はJ.スタインベックであり、脚本がしっかりしていて見応えがあります。 冒頭から様々な問題を観る者に訴えて来ます。「貧富の格差」・「大恐慌」・「季節労働者」・「人種差別」・「弱者を取り巻く社会の寛容性」等々・・・ 一ヶ月以上前に観た映画ですが、いまだ映画のシーンを思い出しては、「主人公の一人である保護者のジョージの行く末はどうなるのか」と案じたりします。 また、精神薄弱のレニーが動物に興味を持ち、かわいがる動物を力余って殺してしまう 様や、また死んでしまった二十日鼠を大切にポケットに入れていたシーン等が思い浮かび、ラストがある程度そうなるのかとの予感はありながら、なんとも酷で不条理な結果なので、よけいレニーの無垢さが際立ち、いとしく切なくなります。 これほど真摯で奥が深くまた「跡を引く映画」はあまりないと思います。あれこれ書きましたがまだ書き尽くせない・・・「百聞は一見に如かず。」お勧めの映画です。 
[DVD(字幕)] 8点(2007-09-15 12:10:43)(良:1票)
11.  江分利満氏の優雅な生活
 主人公の奥さんに対する口調が高圧的で、そういえば自分の父も母に対してあのような口ぶりだったなと懐かしさを感じつつ観ていました。  ほとんど小林桂樹のナレーションでとぎれる事なくエピソードが紹介され、クライマックスとか物語としての起承転結もほとんどなく話は進むので、観る者によっては、退屈な映画となるかも知れませんが、自分は、昔の映画はなぜかいつも襟を正して最後まで気を抜けず観てしまいます。  前から何故だろうと思っていましたが、この映画を観てなんとなくその理由のようなものが分かりました。  昔の映画からは、面白くても面白くなくても、おかしくても悲しくても「真面目さ、ひたむきさ」がひしひしと伝わってくるからです。だから実際はソファーに座ってリラクックスして観ているのだけれど、心の中で時には正座して手を膝の上に置いたりしてます。この映画の原作も含め山口瞳氏の小説は市井の人々に向けた暖かい視線をひしと感じるので、悲しいエピソードも庶民の切ない話として、素直にまたしんみりと受け止めることができますし、また小林桂樹が33歳くらいの役であっても「ちょっと辛いんじゃないの?」とつぶやきつつもそれがミスマッチだとは思えず、むしろミスマッチの小林桂樹が適役と感じました。それは奥さん役の新珠三千代さんも同様ですが・・・ 
[CS・衛星(邦画)] 7点(2008-05-31 22:46:41)(良:1票)
12.  沈まぬ太陽 《ネタバレ》 
原作を読んで、是非とも映画になったら観に行きたいと思っていた。自分は筋を知っ ていたから画面が切り替わっても理解できたけれど、知らない人はどうだったのか。3時間22分という時間を使っても原作を追うことが精一杯で消化不良だったのではないだろうか。全般的に平坦な印象、物足りなさを感じてしまいました。 某航空会社を刺激しないように、また遺族の方々への配慮もあったのでしょうか、企業内の劣悪な労働条件や謀略・ねたみの部分や、御巣鷹山の惨劇の描写があっさりしているし、行天の悪徳振りもさることながら恩地の苦悩振りも中途半端な感じで、もっと、泥々とした人間模様が展開されると思っていました。そうしなければ恩地の頑固なまでに自分の意志を貫く強い意志が鮮明になりません。何が一番言いたかったのかぼやけていたような気がします。でもその部分は我慢するとしても、タイトルが「沈まぬ太陽」というのだから、最後のシーンはスクリーン一杯に、真っ赤な夕日を映して欲しかった。この映画がもし、渡辺謙が主人公ではなかったら、観た人々は満足できたでしょうか。非常に期待していただけに、残念です。自分は渡辺謙と鈴木京香の夫婦のやりとりが一番胸に響きました。  
[映画館(邦画)] 7点(2009-11-01 20:04:05)(良:1票)
13.  遠い空の向こうに
素晴らしい映画です。内容が「ロケットを作る高校生達の話」と聞いていたいので、とっつきにくいかなと思っていましたが、最初からもう引きつけられっ放し。2時間という短い時間の中で、「親と子」、「大人と子供」、「夢をかなえる気持」、「家族」、更には「炭坑問題」等々、R&ROllをバックにうまく収まっていて、見終わって「見事にやられた」という感じ。 実話に根ざしているから無理矢理感がなくて、映画に出てくるようなすっきりとした爽やかな青空を仰ぎ見ているような心地よさが残りました。 自分の子供にも是非観せたい映画だし、大人になってからも観てもらいたい映画です。 
[DVD(字幕)] 9点(2007-07-22 13:10:33)(良:1票)
14.  地球へ2千万マイル
 やはり、なんといっても「金星竜イーマ」が秀逸です。昔のお話は非常にシンプルで しかもモンスター・象の動きもユーモラスで、観る方も優しい気持ちになります。  それ以外のヒューマンドラマの部分、即ち軍人と医者の卵の恋愛に関する言葉のやりとりは、「何やっているの?そんないきなりそういう方向に行くかい???」と思ってしまいますが、上演当時(約50年前)この類の映画は単にSFではなく、それ以外の娯楽的側面も持っており(必ずと言っていいほど主人公と相手方の恋愛が描かれる)、どちらかといえば大人をターゲットとしたエンターテイメントな線を狙っていたのでしょう。今のモンスター系のSFはどうかといえば「CGは当たり前、エイリアンも精巧に、バトルもリアルに激しく」という要件を備える事が当たり前になってます。だから「何を観ても同じ」に感じてしまうのですが、そんなときこのような映画を観るとやけに新鮮に感じてしまうのは自分だけでしょうか?
[DVD(字幕)] 6点(2007-11-04 20:29:11)(良:1票)
15.  しあわせのかおり
このように料理を題材とした映画は、調理している時の「バックミュージック」と包丁や火、鍋をかきまぜたり食器があたる「音」が命だと思う。派手さもなく目の覚めるようなストーリー展開があるわけでもないのに、印象の残る映画です。なんというのかデコレーションに凝ったフルコースを食べ腹一杯で満足といったような感じではなく、ほどほどに頂戴して食材の鮮度や味付けの上品さに申し分ないといったそんな映画でした。非常にクオリティーの高さを感じました。 
[DVD(邦画)] 7点(2009-09-13 13:44:54)(良:1票)
16.  硫黄島からの手紙 《ネタバレ》 
このような映画を見るたびに戦争の意味・意義を考えさせられる。今回は第二次世界大戦時の日本軍の戦いということで、つい60年ほど前にこのようなことがあって、今の平穏な日常があることにすごく感謝しなければならないのだけれど、自分達よりも少し早く生まれてきたがために、戦いに巻き込まれ儚く命を散らしていった先達の方々を思うと、切なく、忍びない気持ちの方が強い。  戦闘シーンでは「本当に人がこのように簡単に死んでしまっていいものなのか?生きること・死ぬことはもっと人間的で厳粛なものであるはず。」と思い胸が締め付けられた。  映画の中では下士官をいじめたり、手榴弾で自決したり、地雷を抱いて米軍の戦車とと もに自爆しようとしたけどそれもやめて捕虜になってしまったり、いろいろな日本兵が いたけれど、それらの行為が良いとか悪いとかを通り越して、言い方が難しいけれど「それしかなかったのだし、それが戦争なんだ」と感じた。  戦争を起こしてはいけないことは当たり前だし、それを主張することもたやすい。しかしそのような状況下に投げ込まれてしまったら、自分ならいったいどのような思いで身を置き、戦うのだろうか。  栗林中将の「硫黄島を一日でも長く死守することは、それだけ敵が本土を襲うことを食い止めることになる。」という主旨の言葉が印象的だった。  きれいすぎるかもしれないけれど「自分は犠牲になっても自分の愛する家族を守るために戦うことに意義を見いだす」ということはあるのだろう。  それにしても最後のシーンで、土から掘り出した袋の中身が出てきたときはもうなんていったら良いのか、目頭が熱くなった。  「父親達の星条旗」も見たけれど、こちらも自分にとって印象の残る映画だった。  
[映画館(字幕)] 8点(2006-12-30 01:09:08)(良:1票)
17.  道(1954) 《ネタバレ》 
衛星放送で放映しているとのことで、久し振りに観ました。自分はこの映画のテーマを無償の愛・無垢・贖罪と思っていますが、そのようなものをテーマにした映画は、古い新しいは関係なく、観るたびに感動で胸が震えます。ジェルソミーナの子犬のようなかわいらしさ、人なつっこさは切なくなる位に愛らしいし、ザンパノの非情さも人間の弱さというか、当然人として持っている一面があらわれていると思われ悪人とは言い切れない、そしてザンパノが年を重ねた後、孤独と後悔に苛まれたラストシーンでの慟哭。音楽も素晴らしい。映画の途中で、ザンパノをいつもからかう旅芸人(「道化が好きな天使」というような役柄なのでしょうか。)とジェルソミーナとの会話の部分が好きです。ジェルソミーナが「生きる価値がない」と泣きながら訴えると、旅芸人が「どんなものでも、石でも、星でも、存在する価値がある。」と優しく答えるこのやりとりが忘れられません。大好きというか自分の心になじむ大切な映画です。自分の子供がもし映画好きになったら是非とも観せたいと思います。 
[CS・衛星(字幕)] 10点(2009-11-29 11:49:11)(良:1票)
18.  エリザベスタウン 《ネタバレ》 
 なんといったら良いのか、主人公が好きになる女性が「スパイダーマン」の恋人役で、そちらの方を先に観たものだから良い印象はないし、演技・表情も同じような感じで、この映画ならではの存在感が感じられませんでした。また主人公の解雇?も非常に不自然です(本人はデザイナーで、会社の損失まで背負う必然性はないでしょう。左遷されることは充分ありえるけど・・・)。更には何故彼女は主人公を好きになるのか、そのあたりも定かではないし、その一方で他界した父のお葬式を柱に、父と子供の絆や保守的な南部の側面が語られたりするけれど、それらについて今ひとつ中途半端な感じがして、「大切な事、見せ場はここだぞ」と言ってるシーンもありましたが、落ち着いて観ること、感情移入もできませんでした。  でも、スーザン・サランドンは好きな女優だし、彼女の告別式でのタップダンスのシーンには胸を打たれましたし、観てよかったなと思えるシーンもありましたが・・・ 
[DVD(字幕)] 5点(2007-10-08 21:21:48)(良:1票)

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