Menu
 > レビュワー
 > とらや さんの口コミ一覧。2ページ目
とらやさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2101
性別 男性
自己紹介 善人が苦労が報われて幸せになるハッピーエンドの映画、
悪人が出てこないゆる~い世界観の映画、
笑いあり、涙ありの人情喜劇が好きです。

2008年11月19日の初投稿から、早いもので10周年を迎えました。
この間、みんシネのおかげで出会ったいい映画もいっぱいありました。
管理人様、レビュワーの皆様、いつもお世話になっております。
これからもよろしくお願いいたします。
2018.11.19

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順123456
投稿日付順123456
変更日付順123456
>> カレンダー表示
>> 通常表示
21.  ある天文学者の恋文
現代イタリアの巨匠トルナトーレの最新作は意外なほどにロマンティックな、大人のおとぎ話のようなドラマ。 先にあの世に旅立ったパートナーから届くメッセージ。「P.Sアイラヴユー」を思わせるような設定のドラマですが、 ファンタジーというよりはメールやビデオメッセージといった現代的アイテムを駆使しあたかもまだこの世に存在しているかのようでもある。 ジェレミー・アイアンズ演じる知的で紳士的な老教授。 考えてみればこの世に存在する彼は冒頭の数分のみで、あとは全て過去から届く彼のメッセージが軸になっています。 遠い過去に放たれた星からの光というメッセージを受け取り続けた天文学者らしい、愛する女性へのメッセージの発信。 その過去からのメッセージの送受信が繰り返される2時間は少々長くも感じられる。 トルナトーレは過酷な結末を用意することも少なくないので、恋人だった女性が首を吊るくだりにはドキッとさせられましたが・・・。 最後のメッセージ。饒舌に語りかけていたそれまでのメッセージとは異なり、 メッセージを見る恋人に背を向け顔を見せず背中で演じるアイアンズの姿が印象的。 気が付けばトルナトーレも日本流にいえば還暦を過ぎ、彼のその年齢を感じさせるドラマでもありました。
[DVD(字幕)] 6点(2017-12-12 17:12:28)
22.  雨上がりの駅で
ミシェル・ピッコリ演じる認知症の疑いと放浪癖がある元大学教授の老人と、 巨匠アルジェントの娘アーシアが演じる、日々の現状に不満を抱える19歳の勝気な娘の放浪の旅を描くロードムービー。 最初はこの老人の娘に、父が心配だからと尾行するよう頼まれたところから始まった旅。 老教授は時に公園のベンチに腰掛けて佇み、時には海辺で海を眺めるのみ。何も起こらない。 限られた少ない台詞と表情と仕草で見せるピッコリの味わい深い演技に見とれてしまいます。 この老人が何の目的でどこへ向かっているのか。尾行が続く序盤はこの老人のドラマかと思いきや、 2人が行動を共にする後半はこの19歳の娘の行動から目が離せなくなります。 旅の途中ではぐれた2人が再会するラスト。最後も何も台詞はありません。 微笑む老教授に対して、実にいい笑顔を見せる。もう何も台詞がいらない素晴らしいラストシーン。 アーシアのこの笑顔、何度も何度も撮り直したのかもしれないな。 人生の進むべき方向性を見出せず揺れ動く気持ちと、最後には成長を感じさせるアーシアの演技。 名優ピッコリに負けていない見事な存在感を見せています。
[DVD(字幕)] 8点(2016-12-25 15:17:58)
23.  荒馬と女
あまり見返したい映画ではないのですが、すごく印象に残っている映画です。 マリリン・モンローとクラーク・ゲーブル。本作が主演の2人共に遺作となってしまいました。 また本作から数年後、モンゴメリー・クリフトも若くしてこの世を去りました。 邦題「荒馬と女」よりも”適合できない者たち”という原題がとてもよく分かる作品です。 ラストでゲーブルは「時代は何もかも変わってしまった。新しい生き方を探さなきゃな。」と言う。 この台詞を象徴するかのようなモノクロ映像の中にいる、時代から置いてけぼりになってしまったような哀愁漂うカウボーイ達。 そしてマリリン演じる時に精神的な不安定さを見せる離婚したばかりの女。 終盤、馬を取り囲む男達に対し、荒野の真ん中で泣き叫び感情を爆発させるマリリンの姿には胸が張り裂けるようです。 彼女の中で、この役を演じる女優マリリンと、この頃の1人の女性ノーマ・ジーンの境界線はどこにあったのでしょうか・・・。 しかし50年代の作品で見せるような天真爛漫さは無いですが、時折無邪気さも見せる本作のマリリンはとても美しい。 今に見ると何とも言えない悲しさを感じる作品です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-11-12 19:22:01)
24.  ある過去の行方
ある女と彼女の2人の娘、その女と再婚しようとしている男と彼の1人息子、 その女と離婚しようとしている男。1つ屋根の下、あまりにも複雑な事情や思いが絡み合う数日間のドラマ。 大人達、思春期の娘、まだ幼い子ども達。それぞれの微妙な心理の変化や、噛み合わないそれぞれへの思い。 それはサスペンス的であり、終盤に再婚相手の男とその妻の過去を明かしていく過程はミステリー的要素を含みながら、 抑揚の少ない作風ですが、その中に少しずつ彼らの思いを浮き彫りにしていくその様は時に鋭さすら感じさせる。 自らこの素晴らしい脚本も手掛けたファルハディ監督の卓越した手腕を感じます。 まだ40代半ばと若く、これから先どんな傑作を世に送り出してくれるのか目が離せない監督の1人です。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-10-31 19:05:32)
25.  アイガー・サンクション 《ネタバレ》 
中盤までのスパイサスペンスと終盤の北壁登攀を見せる山岳アクション。 見どころは勿論北壁登攀。しかしそこに至るまでが非常に長く感じられました。 ジョージ・ケネディ、ジャック・キャシディといった個性派がイーストウッドの脇を固めているのですが、 コロンボの名犯人役、ジャック・キャシディの使い方が勿体無い。 旧友役ジョージ・ケネディは好演でしたが、出てきた瞬間にきっとこの人なんだろうなと・・・。 スパイサスペンスとしての結末は結構お粗末です。 山岳映画としては、スタントに頼らないイーストウッドの姿と、 まだCGに頼れないこの時代の映画だからこその圧倒的臨場感とリアリティがあります。 北壁登攀の山岳アクションが素晴らしかっただけに、全体として見れば惜しい作品です。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2016-10-27 21:12:53)
26.  愛すれど心さびしく 《ネタバレ》 
聾唖者で自分の思いを言葉にすることができない、若かりし頃のアラン・アーキンが演じるシンガー。 アラン・アーキンは「リトル・ミス・サンシャイン」の偏屈じいさん役でで念願のオスカー初受賞となりましたが、 何故「リトル・ミス・サンシャイン」が初受賞だったのだろう?と思わざるを得ない素晴らしい演技でした。 彼と同じ障害を抱えるギリシャ系の親友。バーで出会った、仕事もせず酒を飲んでは客に絡む事しか出来なかった男。 彼が下宿していた家の娘。南部の地で白人を恨み続けて生きてきた黒人の医師。 事情は様々ですが、みんなシンガーによって心が救われてきた人たちです。 シンガーは彼らの話に親身になって耳を傾ける。そのアラン・アーキンの表情が見る者の胸を打ちます。 しかし1人また1人、彼の元を去っていく・・・。そんな彼の孤独は親友の死でピークに達してしまう。 ギリシャ系の親友とのやり取りなど、彼の手話に一切字幕をつけない。 途中は2人の表情や手話のやり取りから何となく読み取れているような気もしていましたが 2人はどんな話をしていたのだろう・・・?彼はどんな思いで人々の言葉に耳を傾けていたのだろう・・・? 鑑賞後は様々な思いが胸の中を交錯します。手話に字幕をつけないことで見る者に何かを問いかけ訴えかけているようです。 「愛すれど心さびしく」。シンガーの胸の内を見事なまでに表した素晴らしい邦題です。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-06-05 12:36:07)
27.  アレックス・ライダー 《ネタバレ》 
結構な豪華キャストです。予備知識無く、このキャストに惹かれての鑑賞。 しかし主役級のユアン・マクレガーがまさかあの時点であんなことになってしまうとは・・・。 中学生が一流スパイ顔負けの大活躍をする、微妙なコメディタッチでマンガのような映画なので、 実は叔父さんは生き延びていて、ラストの大ピンチに助けにやってくる。 そんな展開もあるのか・・・?と思いましたが、さすがにそこまでは無かったですね。 この中学生を演じたアレックス・ぺティファー、この時の実年齢は分かりませんが、 美少年にしてキリッと締まった面構えもなかなか様になっていました。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2016-05-15 20:06:13)
28.  赤ちゃん泥棒 《ネタバレ》 
少々シリアスな事情も含みつつ、湿っぽい方向に行ってもおかしくない内容ですが、 常に小気味いいノリの笑いドコロとアクションがあり、飽きが来ない展開となっています。 まだ若く髪もあるニコラス・ケイジ。この頃の彼の醸し出す胡散臭さ、小物感、憎めない感が絶妙にマッチしている。 彼のムショ仲間達もそうですが、この手の犯罪コメディにはこういうキャラクター設定は必須です。 最後は強引にハッピーエンドにもって行きましたが、ラストの未来の夢は良かったんじゃないでしょうか。 この夫婦のこれからの人生に希望を抱かせてくれる夢で作品を締めくくってくれたのは良かったと思います。
[DVD(字幕)] 6点(2016-04-26 00:31:22)
29.  アリスのままで
ジュリアン・ムーアが本作でついにオスカーを手にしました。 本作を見ればそのことに全く驚かない、素晴らしい演技でした。 むしろ、まだ彼女がオスカーを手にしていなかったことの方に驚かされました。 若年性アルツハイマーとその遺伝性。 日々の暮らしの中にとてつもなく大きな変化や大事件が起こるわけではなく、 少しずつ、少しずつ症状が現れ進行していく。 その淡々とした日々の描写の中、彼女の淡々とした迫真の演技に見入ってしまいます。 そして本作は病気を受け入れていく彼女のドラマであると共に家族のドラマでもある。 アレック・ボールドウィン演じる夫と3人の子供達。家族の描き方もまた良かった。
[DVD(字幕)] 7点(2016-02-12 15:11:33)
30.  アース
北極から始まり、四季の変化を感じながら、作品は徐々に地球を南下する。 厳しくも美しい地球の自然。本当に奇跡の星だと思う。 ある生き物は食料を得るために、あるいは暖かい冬を過ごすために、危険を冒しながらも 空で、海で、地上で様々な生き物たちが生きるために命がけの大移動を繰り広げる。 美しく、迫力のある映像も満載。 子どもが見ることも想定してのことなのか、肉食獣の狩りなど残酷なシーンは極力排除されています。 しかし小さな子どもにはちょっと難しい内容も多く、アンバランスさも感じます。 それでもホッキョクグマの置かれた現状を通して、子ども達にも分かりやすく今の地球の問題点を提示しています。 子どもと対話しながら、時には説明してあげながら一緒に見るのもいいと思います。
[地上波(吹替)] 6点(2016-01-05 11:47:27)
31.  赤い影
キャサリン・ヘプバーンがとても魅力的だった「旅情」、 近年では豪華な2大スターの競演となった「ツーリスト」・・・。 などなど様々な映画の舞台となってきた水の都ベニス。 船と人が行き交い恋が芽生える街、ベニス。 しかし本作には全くそんな空気はありません。 作品を支配する、寒々しくどこかよどんだ空気。曇天の空模様。 運河の水も他の作品と比較するとどこかよどんで見えます。 娘の死から始まり、ベニスに来てからも漂う死の予兆。 そして垣間見えてくるごく近い未来。作品全体にいや~な空気が漂う。 微妙に品があり、どの映画とも違う独特の空気がありますが、 ゾクゾクッと背筋が寒くなるようなものがもうちょっとあってもよかったですね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-04-17 23:30:46)
32.  アルバート氏の人生 《ネタバレ》 
製作・脚本も自らが手掛けたグレン・クローズの“入魂”を感じる作品です。 彼女の男装に関しては、男装の中にも随所に女性を感じさせます。 メイクや1つ1つの所作でもっと男らしさを表現することは出来たと思います。 しかし本作の物語を考えると、当然グレン・クローズも相当こだわったのであろう、 少し不安定なバランスの彼女の男装ぶりは素晴らしかったと思います。 ベッドに横たわり、静かに目を閉じる彼女の本作最後の表情からは「やりきった」という充足感のようなものを感じました。  翌朝、アルバート氏の姿が発見された際にアルバートの人生について語る医師の一言には、確かにそう感じさせるところはあります。 しかしその後の、生まれたばかりの子どもとヘレンとペイジとの、ささやかな優しさを感じさせるラストが良かったです。
[DVD(字幕)] 8点(2015-04-05 00:35:32)
33.  アメリカン・スナイパー 《ネタバレ》 
戦争映画、特に9.11以降のアメリカと戦争を描いた映画としては意外なほどメッセージ色が表に出ていない作品でした。 1人のアメリカ兵狙撃手、クリス・カイルの4度にわたるイラクへの派遣と、その合間のアメリカでの日々を交互に挿入していく。  戦場の緊張感溢れる描写は勿論ですが、アメリカでのクリスの姿を追う緊張感のある描写。 隣家のバイクか車がエンジンをかける音。ちょっとした機械の音。 自分の運転する車の後ろを走るバン。ホームパーティーで娘と遊ぶ犬。 それらの1つ1つに過剰に反応するクリス。戦争が次第に彼の心を狂わせていく。  そして冒頭でイラクの母と子どもを狙撃したのがクリスなら、 自分が狙撃した男が持っていた武器を手にし、戦おうとした子どもをスコープ越しに見つめながら、 「頼むから武器を手放してくれ!」と呟き、子どもが武器を手放すと、狙撃しなくて済んだ安堵の表情を浮かべたのもクリス。  交互に描かれる戦場のイラクと日常のアメリカ。 1人の兵士の姿を追うその両方の描写を通して、戦争と人間を見事に描いた傑作だと思います。 無音のエンドロールの映画を見たのは久々でしたが、 哀愁漂うトランペットの音色に続く本作の無音のエンドロールは何とも言えない悲しみに満ちていました。
[映画館(字幕)] 9点(2015-02-24 22:50:27)
34.  アバウト・タイム 愛おしい時間について
イギリスのラブコメ職人、リチャード・カーティスがユーモアと感動にあふれた素晴らしい人生賛歌を撮り上げました。 主人公の青年は祖父、そして父から過去にだけタイムスリップできるという特殊な能力を受け継ぐ。 この能力を背景に、一目惚れした運命の女性に対し「あっ!だせえな俺。やっちゃったなあ…。」と思ったら、 そのちょっと前に戻って今のとこ、もう1度やり直し!という展開が続く前半はちょっとドタバタのラブコメといったところ。 笑いドコロも十分です。しかし彼がその女性と結婚するあたりから、少ししんみりとしますが、 登場人物ぞれぞれの色んな家族愛と人生賛歌のドラマへと、実に自然に作品の空気を入れ替えていく。 主人公の男にこの特殊能力を決して無駄遣いさせないのがいい。 愛する女性のため、愛する家族のため、彼は過去と現在を行き来します。 後半から終盤は、こういう家族のドラマには滅法弱い僕ですが、本作に関しては涙は出てこなかった。 それは本作の持つ独特の清々しさや、終盤のしんみりとした空気の中にも、本作の根底にあるユーモアの精神が常にあったからだと思う。 何気ない日常の中にあるささやかな幸せというものを感じさせてくれる、作品の中の空気のブレンド具合も見事な作品でした。
[映画館(字幕)] 9点(2014-12-17 18:16:26)(良:2票)
35.  アイ・アム・ニューマン 新しい人生の見つけ方 《ネタバレ》 
名前を変えて人生を再出発しようとしても、自分の中でこれまでの人生を消し去ることなど出来ないし、 忘れたくても忘れられるものでないし、結局はそれまでの人生がついて回る。 ひょんなことから出会った2人が旅に出る。 その2人はコリン・ファースとエミリー・ブラント。 2人とも持ち味十分の役どころですが、盗難癖があり、どこか影がある訳ありのアクの強いキャラの女。 やはりエミリーはこういう役を演じると抜群に存在感を発揮しますね。 旅の途中は一緒になるのかな?と思っていた2人がそれぞれの家族の元に戻っていくラストが印象的。 このラストこそ2人の新しい人生のスタートライン。 見る前はもっとコメディ色の強い作品かと思っていましたが、意外にシリアスなドラマでした。
[DVD(字幕)] 6点(2014-12-03 22:18:37)
36.  あなたを抱きしめる日まで 《ネタバレ》 
実話をベースにしたこういう映画を見る度に、宗教とは何だろうと思ってしまう。 苦しむ人の心に安らぎを与えるものでありながら、逆にそれで苦しむ人もいる。 信じる神が違っても、神を信じない人にとっても、親が子を思う気持ちや、子が親を思う気持ちは不変。 今はもうこの世にはいない息子の思いがしっかり伝わるように描かれていたのが嬉しかった。 ジュディ・デンチの静かな、素晴らしい演技が感動的です。
[DVD(字幕)] 8点(2014-11-15 14:18:28)(良:1票)
37.  明日を夢見て 《ネタバレ》 
トルナトーレが故郷シチリアを舞台に、もう1つ「映画」を取り上げた作品を撮っていたんですね。 代表作「ニュー・シネマ・パラダイス」以外にもシチリアを舞台にした映画を何本も撮っているトルナトーレ。 本作も彼のそれらの作品と同じく、ノスタルジックなモリコーネの音楽にのせてシチリアの風土が伝わってくるかのようであり、 ユーモアを交えシチリアの人々の人間模様が綴られていきます。 「あなたを映画スターにしてあげる」という甘い誘い文句でオーディションらしきことを行い、 1500リラを手数料として騙し取る詐欺師、ジョー。 彼が覗き込むカメラの前で老若男女、様々な人々が語るシチリア。 ある者は人生について語り、ある者は日々の暮らしや仕事について、またある者は過去の戦争について語る。 そんな人々の語りからは1950年代のシチリアの人々の暮らしが今に伝わってきます。 詐欺師ジョーと、彼を愛した1人の女。その結末は・・・。 トルナトーレは時に残酷な結末を用意しますが、 本作もまた、彼が過去のシチリアをノスタルジックに描いた「マレーナ」の結末を思い出させられました。
[DVD(字幕)] 7点(2014-10-25 18:47:01)
38.  アメリカン・ハッスル
相変わらずラッセル監督の映画の登場人物は人間臭くスマートじゃない。そして映画の中で感情をぶつけ合う。 でも、そんなラッセル監督の映画に出てくる人間が僕は好きです。 同監督作「ザ・ファイター」からはクリスチャン・ベールとエイミー・アダムス。 「世界にひとつのプレイブック」からはブラッドリー・クーパーとジェニファー・ローレンス。(デ・ニーロもそうですね) これまでにもラッセル監督の映画の中で人生を奮闘する登場人物を演じた主要キャストが演技合戦を繰り広げる。 デ・ニーロの出番は僅かでしたが、こういう役を演じるとさすがの凄味を出しますね。 しかし本作は特に中盤までは間延びしていて非常に長く感じられました。 詐欺師モノにしては小気味よさが無く、個々の人間関係が重たく感じられました。 本作に関してはこの部分がもう少しあっさりでも良かったのかもしれません。
[DVD(字幕)] 5点(2014-09-07 00:11:05)(良:1票)
39.  アンノウン(2011) 《ネタバレ》 
冒頭から序盤は何かの陰謀に巻き込まれたかのようなドクターであるリーアム・ニーソンがミスキャストに思えました。 ドクターにしては結構強そうで…。しかし、このドクターの真の姿が垣間見えるにしたがって、やはりニーソンが演じて正解だと思えました。 まあ、彼がドクターではないことや、職業の大体の方向性は結構早い段階で分かっちゃうんですけどね。 それでも水面下で進行する陰謀劇は最後までなかなか読めずラストのホテルでは、 必要な人は生き残り、そうでない人は残念ながら。よく全てを丸く収めてくれました。この結末にも納得です。 作品のテンポも良くミステリ・サスペンスとしてもエンターテイメントとしても最後まで十分楽しめます。 出番は多くなかったですが、脇を固めるベテラン勢が渋い。威圧感のあるフランク・ランジェラに、 久々に見たドイツの名優、ブルーノ・ガンツの健在ぶりが見られたことも嬉しい作品でした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-08-19 21:18:09)
40.  アバウト・ア・ボーイ 《ネタバレ》 
ヒューが演じる男は相変わらずダメなんだけど、憎めないんだよなあ・・・。見る者にそう思わせる、これぞ彼の持ち味なんでしょうね。本作はちょっとシリアスな内容も含んでいますが、そんな中にクスッと笑わせてくれる彼の存在が活きています。彼が演じるウィルとマーカス少年の関係が微妙なんだけど、それが絶妙にいい。終盤のコンサート。ウィルがギターを弾きながらマーカスを助けにステージへ出てくる。普通ならそこで拍手喝采、大団円となるところですが、そうならないところがまたヒューらしくていい。最後はちょっぴり暴走してブーイングを浴びてしまう始末。やっぱダメだなあ・・・。と思いつつもこのシーンに感動してしまいました。一緒にステージに立ってくれたその気持ちはしっかりマーカスに伝わっていたんだから。
[DVD(字幕)] 7点(2013-12-03 20:59:44)(良:2票)
000.00%
120.10%
2130.62%
3492.33%
41205.71%
527312.99%
646622.18%
757027.13%
841119.56%
91627.71%
10351.67%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS