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パブロン中毒さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 914
性別 女性
ホームページ http://ameblo.jp/cluttered-talk/
自己紹介 After shutting down my former blog, I'm writing some boring stories at new site. Anyone who's interested in, come along if you'd like to.

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21.  愛されるために、ここにいる 《ネタバレ》 
どういうわけだかこのところフランスものばかり見ていまして、もう頭の中がほにゃらら状態になったため(全く理解できないフランス語を何時間も耳にしているため)、放送大学のフランス語入門で勉強しようかと思っているこのごろです。言葉が少しでも聞き取れないと、非常にツラい。 で、「DISCO」を見てフランク・デュボスクに入れあげているところに、また仏版オヤジ挽回映画タンゴバージョンが…。 このクラ~い映画を無視できないと思うのは、「DISCO」がコメディであることもあって「日常に生じるさまざまな不都合」をすべてカットしてストレスを無くしていたのに対し、コレはほとんど「それがメイン」という感じに作ってあることです。そうだストレスがメインなのだ。 家族に疎まれているおじさんの灰色の生活に、一筋の希望の光が差し込むそれは「若い女」…。 …私なんかはここんとこでひっかかっちゃう。なんで「若い女」でないといけないのかな。自分の世代の女性では、いけないのかな。 フランク・デュボスクとエマニュエル・ベアールなら、違和感はありません。しかし、ジャン・クロードは50歳。相手の年齢は不明だが30代前半か? 主役の俳優さんがあまりにも老けすぎているため、「若い女」を追い求める姿にイヤ~なものを感じてしまうのです。 女なら、事務所にちゃんといるじゃないですか。しかも同世代の人が。あの人ではなんでいけないのか。ちゃんと答えなさいジャン・クロード!と言いたくなる。 ストーリーや演出は、似た者親子や優勝カップのエピソードなどなかなか巧みです。なぜヒロインがあのおじさんにホレたのかがいまいちわかりませんが。 しかしなあ、おじさんを元気にさせるのはいつの時代も若い女(だけ)なのか…そういうのって当たり前すぎてすっごい虚しいわ。個人的には、あんまり認めたくない。 おじさんとおばさんの映画ではヴィジュアル的にダメなんでしょうかね。ポツポツとはそんなのもありますけど、そういうのをもっと見たい。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-03-31 20:10:42)
22.  I SHOT ANDY WARHOL 《ネタバレ》 
8bitさんご指摘ありがとうございました。原題で検索していませんでした。 そういえばジョン・レノンを撃った男の映画もありますねえ。 いかにもヒラリー・スワンクがやりそうな役柄ですがオファーが無かったんでしょうか。 この女性は単に「頭のおかしい人」ということで済まない何かがあるということですね。映画にする価値があると。 私も単に「ビョーキの人」ということでヴァレリーを評価してそれだけでいいのかという気持ちがあります。それはいったいなんなのか。 「労働を拒否する」「他人の寄付で生活する(物乞い)のが当然である(そして恥じない)」「自分の主張は絶対に正しい&他人に広めたい」…さてさて、これは何かと似ています。というか同じです。いろんな宗教の創始者の人生に。 ヴァレリーのしていたことは、基本的にキリストや釈迦と同じです。これは「教祖様」の取る態度なのです。教祖様と乞食は紙一重です。 私は実は、彼女の主張が「男性撲滅」であったことについては、あんまり重要じゃないのではないかと思っています。それよりも、「教祖と同じ生活態度を意識的に選んでいた」ということのほうを重視したい。 私の評価はこうです。まかりまちがえば、または時代が違えば、教祖になったかもしれない人間が途中で失敗したケースであると。 まあ彼女の思想が「男性撲滅」である限り、成功する可能性はありませんけども(女はみんな男が好きですからねえ)、内容が違えばヴァレリーには一大教祖になる素質があった。だから「内容」はあんまり重要ではないと思うのです。キリストにせよ釈迦にせよ、最初は周囲の人間から大顰蹙をかって嫌われていたに違いないのです。ヴァレリーと同じように。 そして、人間界にはときどきこういう人が出るのだと思う。成功することは稀なので、おおむね精神病院で一生を終えたり、野垂れ死にしたりするのだと思う。ヴァレリーはそのうちの1人…という目で見たらどうかと思うのだった。 作品としては地道な作りに好感がもてる。ただウォーホル役はもっと貧弱な体格の役者にするべき。 カレの貧弱な肉体と、その肉体が作り出したアートが無関係であるはずはないからだ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-03-13 13:33:51)
23.  アトミック・ハリケーン<TVM> 《ネタバレ》 
コレはなかなか拾い物です。 どうでもいいけど田村英理子がどんな英語をしゃべるのかと思って眺めていたら、ついつい最後まで見てしまった。…こういうのがけっこう拾い物な映画です。 そして、脚本も演出もなかなか「わかってるじゃん」なのです。 1、アメリカ映画なのに、アメリカらしいヒーローを1人も出さなかった。…パニック映画でこれをやるとは間違いなく意図的であり、そしてスゴいことです。 2、「どうせB級」であることを逆手にとって、大人にも通用する笑いを目指した。 3、パニックものだからといって人間関係を単純化せず、善玉悪玉の概念を排し、ラスティとリンダの複雑な関係を軽妙な会話で彩って楽しませた。大人~。 4、パニック映画にお約束のサービスラブシーンを排した。万歳!もともと要らないんだよんなもんは。 そんなわけで、いたく感心してしまいました。B級魂とはこうあってほしいものです。 さて、リンダ役のラテン系美女ジェイミー・ルナーは10年くらい前のロングヒットドラマ「プロファイラー」の最後のほうに出た女優さんです。だいぶ体型がゆるんでいましたが、顔の小ささが変わらないところはさすがに女優。 私はけっこうこの人が好きで、ほかのドラマに性転換した元男性の役で出ていたりして腰が抜けたりすることもありましたが、雰囲気のある女優さんだなーと思っています。 あとなあ、ラスティ役の俳優さんはなかなかのものですね。善玉か悪玉かわからないという微妙さを、うま~く演じました。それに、脱いだらいきなりマッチョだったというのも…とてもアメリカの男優さんらしい。 とにかく私はこういうの好きです。自分がB級ぶんの制作費しかもらえなかったら、こんな感じに仕上げるような気がします。これからもラブシーン反対運動を続けて行きたいです(べつになにもしてないけど)。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-08-11 14:15:25)
24.  アイリス(米英合作映画) 《ネタバレ》 
地味だけれど、しんみりとしたいい作品です。 ジョン役の俳優さんが、ヤングと現在で同じ人かと思うほど雰囲気が似ていました。クレジットをしげしげと見るとやはり別人ですよね。大したものです。 アイリスは…残念ですが小柄で釣り目(白人にしては)のデンチとケイト・ウィンスレットの顔には隔たりがありすぎる。これは別人です。デンチにこだわらなくてもよかったのではないか(どうせあんまりセリフないし)…ていうとウィンスレット優先思考みたいですが。 2つくらい言いたいことがありますが、認知症について。この作品を見ていると、認知症にかかるとは、まるでやりたい放題にふるまった若い時代に復讐されているかのようです。人生は必ず収支が合うようになっているのだと。 なんの根拠もありませんが、それはそうかもしれない、と思う。アイリスの奔放ぶりを見せつけられますと。いっぽう地道な性格のジョンはボケていない。地道に生きてもボケる時はボケるのでしょうが。 人が老いると、体にガタが来るか頭がボケるかどちらかのタイプだとよく聞きます。「徘徊老人」は体が比較的元気だから発生してしまう。もしも老化のタイプに選択の余地があったならどうしようかと迷う。認知と見当識を失うことはひょっとして快適なのだろうか。 もうひとつは男性の選び方について。アイリスは尻軽でしたが男性の好みは良かったのです。 男性を選ぶ基準はなんでしょう。スポーツや旅行やセックスはどうせ老いればできなくなります。見た目もいずれ衰えます。それなら当然お金です。 お金で選ぶのが嫌だとか、お金で選ぼうにも相手に選んでもらえないとかいう場合、アイリスのように選ぶのが正解ですたぶん。死ぬまでにどれくらい笑わせてくれるか、です。 アイリスが「笑い」基準で選んだということは、ラストのジョンの言葉に象徴的です。明日、妻が死ぬかもしれなくても、前の日にはすかさずジョークを用意するのです。…。ちょっと泣けますね。 日本のすべての女の子たちよ、お金はもちろん大事だが、アイリス基準で選ぶのもアリだぞ。その効果は数十年後にきっと出るぞ…。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-03-11 21:02:24)(笑:1票)
25.  ある子供 《ネタバレ》 
人は成長過程でどうやって「道徳心」を持つに至るのか? これは「道徳心の育たなかった人間は、社会で生きていけるのか」という実験的な映画に思える。 ブリュノは金髪で青い目、標準の知能と健康な体を持たされているが、これは偶然じゃないと思う。 「他人と同程度かちょっと上」くらいの条件を与えられていても、「道徳心」が欠如していた場合は人間社会で生きるに困難である、ということのためのあえての条件なのだ。 どういう理由からか、ブリュノには道徳心が育たなかった。 で、ブリュノは「他人の持つ道徳心」があまりよく理解できないので、他人が「怒ったり」「泣いたり」するタイミングが予測できない。だから、彼はしばしば「急に怒る他人」とか「急に泣く他人」とか「急に無視する他人」とかに驚かされてきた。 そして、他人の反応を「学習」して、それに対処しながら生きてきた。「嘘がバレた時は他人は怒る」「自分の物を盗まれた時は他人は怒る」「借りた金を返さなかった時は他人は怒る」とかいう具合にだ。だから、「嘘をついた相手には会わないようにするか、またはさらに嘘をつく」「盗んだ相手からはひたすら逃げる」「金を借りた相手には会わないようにする」とかいう、彼なりの対処をしてきたのだ。 けれど、「子供を取り上げて売ったら怒る」かどうかは、彼のこれまでの経験には無かった。学んでいなかったから、知らなかっただけ。 ブリュノが自首した理由は、「スクーターのガソリンがなくなって」「ごはんが食べられず」「寝るところがなく」「シャバに居れば日曜日ごとに借金取りにオカマを掘られる」のと、ムショ暮らしを天秤にかけたからである。道徳心がないかわりにケチな損得勘定ばかりが発達している彼は、「ムショ」のほうがマシだと判断した。共犯の少年のためならもっと早く自首している。 さて作り手はブリュレをムショに放り込んだところで映画を終わらせる。ブリュレも彼女も泣いている。なぜ?お互いの未熟さが情けなくて?今後はどうなるの? 私の予想はこうだ。ブリュレはひとつ学んだ。「母親から子供を取り上げて売ったら怒る」ということを。次の時は、子供がさらわれたことにしたらどうかな。いや、雑踏に連れて行ったら迷子になったっていうのはどうだろう。彼女を怒らせないために、次はうまくやらなくちゃ。 道徳心が急に育つものなら誰も苦労しないのだ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-06-20 15:59:59)(良:1票)
26.  the EYE 【アイ】 《ネタバレ》 
やはり2度目に見ても、この手のホラーサスペンスでは群を抜いている。パン兄弟というのは本当にアイディアの宝庫だ。右脳の発想と思う。思考と記憶の作業を視覚で行っているように思える。 ただラストの爆発のところが個人的には気に入らない。「プロフェシー」とかぶっているし(どっちが先にせよ、話を収めるにあたってあまり洗練されたもって行き方とは思えない)それまでのストーリー展開からするとあまりにもイージーに過ぎる。 で、ここのところはトム・クルーズがプロデューサーとなって映画化した際には、きっとこうなると思われるので皆様にはどうでもいいでしょうがお伝えしたい。 まず、主人公は白人男性。そしてカウンセラーは美人の女医さん。まさかマッチョなトム本人が盲目男性を自ら演じることはないと思われるので、オーランド・ブルームあたりをもってくる。そして、ラストではオーランドはご本家と同じように、車の窓を叩いて逃げるよう説得するのだが、誰も耳を貸さない。そこで切羽詰ったオーランドは、後部座席にぬいぐるみを抱えて乗っている女の子を無理やり連れ出し(ぬいぐるみは絶対ですね)、走り出すのだが、それを両親が事故の交通整理の警官へ通報し、警官に追いかけられたオーランドは必死に走る。ここで警官が空に向かって発砲(子供が一緒なので)したりして危機感を煽る。その時まさに大爆発が!オーランドは女の子を守って自分が犠牲になり、再度失明したのであった。そんなオーランドをあたたかく迎える美人の女医さん。…こんなことだと思うのですがー。もうアメリカナイズするとどうなっちゃうかだいたい想像つくよね。そこがよりつまらなさを加速する今日このごろでした。
[DVD(字幕)] 7点(2006-10-09 21:16:51)(笑:1票)
27.  アフター・アワーズ 《ネタバレ》 
数年前に見ていたら間違いなく途中でやめていただろう。 そして現在。なんとも味のあるスコセッシ印のこの作品、愛らしいと思うのだった。 この手の作品はテンポが絶対。冗長に感じられたら終わりだ。スコセッシでなければどうしようもない出来になっただろう。どっかの大学生が書いた脚本を安く買い取って、ティム・バートンも監督候補に挙がっていたという。ああスコセッシで良かった。 80年代に作られたこの作品には、スコセッシがこだわっているものがいっぱい詰め込まれていて、「救命士」の根っ子はこのころから芽生えていたのだなあ、と改めて感じます。ニューヨーク、真夜中の彷徨、交差する人々、交差しているように見えるだけの人々、混沌、錯乱、そして一夜明ければ何事もなし。 道端にはゴミの山、アパートのドアはボロ、登場人物ひとりひとりの部屋も個性的でリアルに描かれ、画面の中からそこに暮らしていることを主張してくる。ジュリーの部屋なんてすごく可愛くて凝っている。部屋中なめるように見つめてしまった。そしてどの役者さんも「撮影中」という感じは皆無であり全員が「地」であるかのような臨場感。とにかくスコセッシのリアリズムは「空気」を運んでくる。 帰れない、お金が無い、というシュールなストーリーはまさに筒井康隆の「俺は裸だ」を思い出させる。噛み合わない会話、通じない意思、こんなシュールが楽しめるのはある程度年を食ってからかもしれないなあ。ひとことでいってしまえば「悪夢」、ということになるのだけど、これをどういうふうに味わうか、楽しむか、人それぞれですね。 
[DVD(字幕)] 7点(2006-09-30 23:13:18)
28.  アンダーワールド(2003) 《ネタバレ》 
セレンディピティなケイトは、こういう方向に行っていたのか。アクションとケイトベッキンセール、微妙だ。でもアンジェリーナジョリーでなくてよかったと思う。面と向かって「ダメ」というほどの作品でもないが、「ここがすばらしい」というほどのシーンもなし。脚本のユルさが悲しい。ヴァンパイアが鏡に映ることと、生殖能力があること(ビクターの娘は吸血鬼なのに狼男の子供を妊娠していた。)はどう考えたらいいのか?単なる調査不足ではないでしょう。鏡に映って、子供がつくれるなら、日光を浴びられず、血を吸うだけでほとんど人間と同じじゃん。ただ一点、ビル・ナイにたまげる。ヴァンパイアの親玉はかくあるべし、「ポーの一族」に出てきても不思議ではないそのたたずまい(マンガだけど)。メイクなしでもイケるほど吸血鬼なビル・ナイ、これ以上の適役が考えられないほど。シリーズ化するなら(されてるみたいだけど)監督と脚本は変えたほうがよい。
[DVD(字幕)] 7点(2006-02-15 14:52:30)
29.  悪夢の夜に震える事実 《ネタバレ》 
どうしてこういう悪趣味な邦題つけるかね。ともかく、タイ映画界の星、オキサイドパンだ。これは「濃い」「グロい」。3つの話が入っているが、3人の女性が喫茶店で怖い話をしている設定もこじゃれている。2つめのヤリ○○女の話。すごいんだー、もう性欲旺盛で。「女豹」みたいに狙ってるし。あんな満員電車の中で体すりつけて痴漢する女、いるのかタイに。住んでる部屋はなかなかしゃれたインテリアだった。あの香水を手に入れたとしても、及川光博が現れない限り私は絶対につけぬ。3つめの話。なんですかこの「濃ゆーい顔」の俳優さんは。そんであの顔でものすごく足が短いのよ。なんてことだ。この3つめの話は、グロくて痛いうえに、自殺の設定に完全に無理がある。そんでつなぎが乱暴でよくわからなすぎてつらい。話としてはどうということもないのだが、とにかく、とにかくこの「濃ゆーい顔」の俳優さん、顔と足の長さのギャップについ見とれてしまいました。それが言いたかったの。
[DVD(字幕)] 7点(2006-02-11 01:37:32)
30.  アバウト・シュミット 《ネタバレ》 
まったくウブなオヤジだ。「どこにでもいそう」でありながら、実は絶対いない、66歳のオヤジであるので、だまされてはいけない。重要なテーマ、「神に対するanger」、これを死ぬまでの間にどのように処理すればよいのか、そのことである。シュミットの場合は、66歳ということと、「妻の防壁」がはずれたことで、その「宿題の期限」を自覚せざるを得なくなったのだ。「神に対する怒り」に囚われている人というのは、普通は、「王の七つの森さん」のいうように、「鬱病」と呼ばれる。これは通常は服薬によってかなりの改善が期待できるとされるが、シュミットは自分に対する病識がないので、なんだかわからないけど「さまよう」ことになる。見も知らぬアフリカの子供に手紙を書くことは、「神」に「告白」しているのと同じである。ところで、この作品の導き出す「神に対する怒り」の処理方法への答えは何だったのでしょう。それは「forgiveness」であると思われる。「他人の良い所に目を向けることにより、許すことができる」である。結婚式のスピーチでそのように努力したシュミットであったが、心の底からそう思えるようになったわけではないことが、独白で示される。しかし話の流れから、今後の彼がこの「他人の長所に目を向ける路線」に向かって努力していくであろうことは明らかである。そして秀逸なエンディングは特筆に価する。日常を描いた話なので、もっと短くする必要がある。キャシーベイツの胸は本物なのか?
[DVD(字幕)] 7点(2006-01-08 13:21:15)(良:1票)
31.  悪霊喰 《ネタバレ》 
なんだこの邦題って。まず見始めて映像、音がよいと思った。私の嫌いな乱暴なカメラワークもないので疲れない。それはともかく中身。これって、カソリック国では上映できないでしょう。カソリックの神父が堂々とHしてそのあまりのよさに「もう神父はやめた」とかすーぐ言っちゃうし、罪食いと取引するような奴が枢機卿なばかりかポープになろうとするし、最終的に元神父の罪食いができあがっちゃうし。だいたいカソリックの神父があんなにボンノーに弱くてどうするんだ。「ドラキュリアⅡ」のユフィジ神父のようでなければいかーん。あんな簡単に女に走ってしまうようでは、神父になる意味がないと思うじゃん。ところでドミニクさんは、アレックスを売ってまで贖わなければならない深刻な罪を犯していたわけよね。それって出てこないんだけど。私は「少年をもてあそんだ」以外にあり得ないと思っているのですが。気も狂いそうなほど不安に苛まれていたデブの金持ちが、一転して笑顔のデスマスク。ここに、キリスト教徒が「地獄落ち」を本気で畏れていることを感じた。だけど、死んだあとにどっちに行ったか誰にも分からないのにね。
[DVD(字幕)] 7点(2006-01-07 00:24:58)
32.  アバウト・アダム アダムにも秘密がある 《ネタバレ》 
いろんなタイプの女の人を、自分ひとりで幸せにしまくる男アダム。普通に考えると、「そんなめんどくさいことよくやるじゃん」なんだが、「アダムさえいれば、男なんてそんなにいっぱいいなくたっていいんじゃん」、という「サンデーサイレンス状態」ともいえる。 「一部の優秀な男」と「その他大勢のどうでもいい男」との差別化である。当然、男子諸君の視聴後感は良くないであろう。なお、アダムがケイトを結婚相手に選んだワケは、「他の女たちと比べて、最も独占欲との折り合いがつけられる女」だったからなのだ。男子にとっては「こーゆー男が実際に現れたなら最悪」の映画であり、女子にとっては、「つまんない男を独占すること以外にも、満足できる形はあるのかも」という思いがよぎってしまう映画であり、見る側の性別を選ぶ作品なのであった。 
[DVD(字幕)] 7点(2005-12-29 14:33:22)
33.  アメリカン・ヒストリーX 《ネタバレ》 
重ーい映画。なんだかオリバーストーンが好きそうなネタだなあ。エドワードは「ファイトクラブ」では軟弱者を演じたが、この作品では正反対のマッチョ野郎になった。これって、本人内心「どーだ」気分で織り込み済みなんでしょうね。 前半、「あーもうみるのやだ」ってみんな思うでしょ。でも、我慢して後半行くと、意外な展開が。そうか、後半のために前半がどうしても必要だったのね。あたしは、あの後半部分で何かを感じましたね。うまく言えない何か。1対1で真剣に向き合ったときに、「差別感情」は意味を成さない、とかそんなようなもの。ラストはウルっときました。あの黒人のにーちゃん、イカすじゃないかい、とホメホメしてあげたい。いったいどうやってブラザー軍団を抑えることができたんでしょうか、その力関係、どうなってんの?誰か教えて、と言いたくなった。でも実際にそのシーンがあったら台無し。つらいけど、1回は見て欲しい作品です。
[DVD(字幕)] 7点(2005-11-13 21:06:48)
34.  あなたになら言える秘密のこと 《ネタバレ》 
気分が悪いですね。オリバー・ストーンの「セイヴィア」の時のように。 なにか激しく〝反則〟という気がします。 他人と交わらない暗い性格の女子がいます。さて、彼女にはどんな過去の傷があるのでしょうか…という提示をしておいて、答えがそれじゃ反則なんじゃないかと。 だって、そんな「セイヴィア」並みの離れ業を持ってこられたら、こっちは黙るしかないじゃないですか。 なんだか、「どうだ、誰も文句を言えないだろう」と、腰に手を当てて上から目線でものを言われている気がしますね。 そら何も言えないですよ。フツーに生きてきた日本人ですから。 でもさ、なんかズルだと思うんですよ。いきなりそれかよって。 そして、よく考えてみると話もいいかげんすぎませんか。要するに「心が広くて経済力もある中年白人男性が、戦争被害者のかわいそうな女子を一名救った」てなことになります。 なにか、「秋元康が高井麻巳子を救った(と本人は思っている)」と似たようなものを感じるわけです。全然似ていないようで、パターンは同じではないのか。 上から目線に過ぎます。発想がテキトー投げやりな話なんですが、雰囲気にだまされがちです。 ミステリアスな雰囲気で観客を引っ張る話なので、退屈はしませんが、主役のサラ・ポーリーがまた、女子受けの悪いタイプの女優ですので、全然応援する気にならないのです。いくらティム・ロビンスががんばっても、二人のロマンスにいまいちノレませんでした。サラ・ポーリーってさあ、美人じゃないうえ性格も良くないのにいつのまにかちゃっかりと欲しいものをゲットしているタイプの女子、なんですよ。本人がそうなのかは置いといて、生き延びたハンナ像にはそれが合っています。生き延びた=恥であるとカウンセラーのインゲは言っていますが、ジョゼフに告白していない秘密の中には、生き延びるための妥協や要領を駆使したことが含まれるに違いないのです。例えば広島で原爆を生き延びた人は恥とは思いませんよね。ハンナの場合は生き延びたのが〝恥〟だというのですから。 そして、ホテル監禁時に出産した女の子は死んでいるわけですが、その〝死〟もハンナが〝生き延びる〟ためのものだったのではないか。そして今でも日曜の朝に〝罪の意識〟を持って訪れる。 ヤケドメークはリアルで素晴らしかったです。がとっても後味悪いです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-05-07 20:29:02)
35.  アイム・ノット・ゼア 《ネタバレ》 
ボブ・ディランそれは私にとっては「地獄の黙示録」の怪しいオープニング曲を歌ってる人。 そしてあまりに多くのアメリカ人に愛されてるらしい人。カレを大嫌いだという人がいない人。 そういう人やモノってあやしいと思うことにしましょう。圧倒的多数の人が好きだと思うものなんて、あやしくなくてなんなんでしょう。 そんなボブ・ディランのことを大好きな人たちが作ったコレですけど、まーウィキペディアくらいは引いてから見たほうがいいでしょう~。そいでないと確実にワケがわかりません。 ウィキペディア済みであっても、さらにワケのわからないリチャード・ギアのパートですが、ようするにボブ・ディランが好きだったというビリー・ザ・キッド幻想ですよね。 ここのパートと、黒人少年のパートは完全に「ボブ・ディランの勝手な妄想」なわけで、この作品では「妄想」もカレの人格の一部だとしているのですね。 まっそうやってディランて人は面倒をケムにまいて生きてきたらしいので映画もそういう感じなので、私は「ケム」部分を「これはケム」として認識したうえで「だいたいこういうことがあった」部分に注目してしまいます。 特に、ほかのパートと比べて非常に浮いているのがヒース・レジャーのパートで、ほかの役者に比べて体格もリッパすぎるし、やっていることがあまりに「生々しい」です。ツマとの不仲だの親権だの裁判だの離婚判決書だのと、「ビリー・ザ・キッド」を夢見る吟遊詩人的世界とはかけはなれています。 私はこれがカレの本質であって、あとのものは全部情けないヒース的部分を「ケム」するためだと言ってもいいのではないかとすら思う。もしもこの作品にヒース部分が無かったとしたら、「ザ・夢見る吟遊詩人」で済んでしまいそうではないか。 口から出まかせの言葉をテキトーにアドリブでギターに乗せたら「すごい詩を書くやつ。」と尊敬されてしまった…と言ってはファンに殺されそうですね。 なんでか知らないけど欧米では「詩が書けるやつ」がスゲーという伝統文化があります。なんか女にモテちゃうというような。たぶん識字率がけっこう低いとかディスレクシアの人がたくさんいるということと関係あるのかも。私は「詩が書けるやつ幻想」と呼びたいが、この作品を見るかぎりボブ・ディランはそれを利用して、そして被害者にもなったのかもしれぬ、と思いました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2009-11-21 17:47:40)
36.  秋のソナタ 《ネタバレ》 
自らも娘を捨てた過去をもつバーグマンが、あえて挑んだ母親役なのだと思う。バーグマンが見て欲しかった相手は、捨てた娘だけであろう。 娘役のウルマンはどこまでも母を責め、母のバーグマンは一応は許しを乞うがまた元の生活に戻っていく。接近した惑星どうしが、また遠ざかっていくような感じがある。 娘というのは母親に完璧を求めるもので、特に母親が「女」を発揮すると一生許さない。娘にとって、母親は「女」であってはならないのだ。 娘は「あんたはこんなにひどかった」と言いつづけてネタに事欠かないが、それは「こうであってほしかった、ああであってほしかった」という際限の無い要求の裏返しで、ヨソのお母さんと比べたらひどいということではなく結局のところは「母親として完璧でなければ許せない」なのだ…けれど、完璧な母親が存在しないということはいくらなんでも娘もわかっているだろう。どこの世界でも、娘は妥協して生きている。 けれど、エヴァにはヘレーナが居た。かつてヘレーナが母親の恋人に恋したとき、母親はあてつけに4日も早く旅立って恋人を取り戻した。意地悪をして、ヘレーナの恋心を踏みにじったのだ。それが原因でヘレーナの病状が悪化したとエヴァはいう。もともと母の恋人だろうが、母は娘であるヘレーナに対し「成熟した女」としてまともに威力を発揮してしまった。これは大マチガイだ。母親が娘と張り合ってはいけない。母が女を発揮するだけで娘は許せないというのに、これは最悪だ。だから、許せない。幼少の頃から構ってもらえなかったとかいうことだけなら、たぶんエヴァもヘレーナも母を許せたのだと思う。 そんな情けない母親でも、エヴァは過去を直視してほしい、少しでも母親らしくなってほしいという希望を捨てられない。無視しきれないのだ。けれど、作り手ベルイマンも、演じ手バーグマンも、こう思っているのではないかと思う。「母親に何かを期待するのは無駄である。」と。 完璧な母親はいない、すべての母親はシャルロッテほどひどくはなくとも足りないところがある、そして母親であろうとも一人の女として好き勝手に生きていく。娘は母親の人生に対して干渉しようにも完全に無力であり、それを傍観せざるを得ないのですよ、という意味のエンディングだと思う。 それにしても、リブ・ウルマンという女優さんは首が太くて肩もガッシリしてごついなあと思った。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2007-12-13 19:42:45)(良:1票)
37.  愛がこわれるとき 《ネタバレ》 
冒頭からすっごく痛い。主役の女優さんが鼻血ブーなのは「エイリアン」以来の伝統。DV夫から逃れるには殺すしかないのか。こんなに「たかがタオル」に対する意識を変えた映画は他にない、という意味でスゴイ。解決策をひとつ。「前後不要なラベルのついてないタオルを使用する」。ところで結婚前に「もう殴らない」て約束した場合は、必ず結婚後も殴りますから。間違いない。
[ビデオ(字幕)] 6点(2006-01-21 17:07:42)
38.  アメリカン・サイコ 《ネタバレ》 
原作があまりにもイケていたために、これについては…だな。だって小説でないとこのオチっておもしろくないじゃん。それに、田中康夫の小説のごとくしつこくディテールを繰り返すことにに意味があるので、(バカ高い外食料理の名前の数々とか、店の名前とか、ハミガキに使う大量の衛生用品の名称とか、)そういうの全部すっとばして映画化は…。あと、原作を読んで私が思い描いてた主人公とは、ビジュアルが違いすぎた。誰が見てもハンサムでお坊ちゃんで、美しい金髪でしょ。外見はチーズケーキみたいな男だと思うの。ベールかよ。お願い小説を読んであげて。クロエはよかったけど。
[ビデオ(字幕)] 6点(2005-12-25 23:31:26)
39.  アンブレイカブル 《ネタバレ》 
これまた「神様」な作品。何があってもケガもしない男がいるなら、それの「ネガ」なる男をも神様はつくりたもうた。神の技の不思議よ。さあ、人間よ、この神の問いの謎を解き、応えよ。 シャマランくんは、キリストを信じず、造物神たる唯一の神を崇める一神教の教徒でもない観客には、いったいどこまで期待しているのですか。「べつにわかんなくていいよ」「べつにきみたちのためじゃないから」「きみたちにも、是非神の偉大さに目覚めてほしいのさ」のうちのどれですかー、先生。 
[ビデオ(字幕)] 6点(2005-12-10 01:33:50)
40.  アイランド(2005) 《ネタバレ》 
長い。なのにこの物足りなさは何かと考えてみるに、ドラマ性の欠如。必然性が無いのに、話を進めるためにだけ物事は進む。リンカーンとジョーンズの馴れ初めのエピソードとか必要不可欠だと思うけどなあ。だから面白く見れないんだよ。このごろ映像の方に力が入ってるやつって、どうも物足りないんだなあ。アダムとイブ。楽園からの追放でなくて脱出。「神」を暴き滅ぼす。これが一神教の創造主と人間の関係だったらどうなんだ?1回見れば充分。
[DVD(字幕)] 6点(2005-12-03 00:00:57)
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