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アンドレ・タカシさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2127
性別 男性
自己紹介 2022/3/26に以下のような自己紹介文をアップしました。
ロシアのウクライナ侵攻が始まってひと月経過。
映画は観ていますが、侵略戦争のせいでレビューする気になれません。
私の映画レビューと戦争は直接関係しませんが、
楽しく文章を考える気分じゃない、ってことですね。
ロシアが撤退するか、プーチンがいなくなったら再開します。


そして、
侵略戦争が膠着状態に入り、
いつ終わるか識者にも判断できない状況になりました。
まぁ正直、痺れを切らしたので、レビューを再開します。
ウクライナ、頑張れ!

2024年3月17日更新

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41.  赤ずきん 《ネタバレ》 
童話「赤ずきん」の記憶が風化しているので、こんな話だったかなと思いながら観ていましたが、所どころにオリジナルのモチーフを入れて大きくアレンジされていました。血縁の秘密や三角関係を交えながら、村の中に潜む人狼を探索する。サスペンスとして普通に楽しめる内容だけど、奥行きは無いです。私には主演女優がとてもとても野暮ったく見えます。この映画に限らずの話ですが。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2012-07-14 09:12:25)
42.  愛と誠(2012) 《ネタバレ》 
「愛と誠」をミュージカルにすると聞くと、原作を知る人の多くは眉をひそめるんじゃなかろうか。私もその一人でした。でも、出来映えへの懐疑と同時に、未知への期待もありました。答えは後者でした。これはケッサクです。あの世の梶原先生は苦笑いかな。舞台を現代にアレンジするような無粋をせず、原作が連載された1972年に設定し、あの時代の熱気を当時の歌謡曲パワーで伝えている、という印象です。早乙女愛(=武井咲)は、天然を通り越してトンチンカンなお嬢様という扱いですが、こんなに笑えたのは久しぶりかも。「君(=早乙女愛)のためなら死ねる」岩清水クンも同様にとっても濃いキャラです。対する太賀誠(=妻夫木聡)の台詞や不良ぶりは原作の通りだけど、こちらは不思議と古さを感じない。なんだか、40年の時を隔てた男女が同じ時空を共有しているようで、その噛み合わない関係が漫才のように転がり笑いを誘います。梶原一騎が描いた70年代前半の純情は、本質は変わらずとも表現の仕方が現代とは違う。それをストレートに再現するだけではギャグに終わります。そこで用いた手法が「ミュージカル」だったのかとも思います。原作ではサブキャラだったガムコ(=安藤サクラ)が美味しい役柄に昇格していました。その代わりに高原由紀(=大野いと)が、原作を知る者には残念な見え方になっていると思います。座王権太は痩せ過ぎです(笑)。60年代~70年代前半の歌謡曲(1曲、アニメあり)は世代を選びますが、ど真ん中の私には至福の選曲でした。若者に薦めると怒る人もいそうな作品ですが、中年には自信を持ってお薦めしたい。
[映画館(邦画)] 8点(2012-06-21 17:49:10)(良:1票)
43.  アビス/完全版 《ネタバレ》 
この監督さんの演出力で力が入る部分もありますが、全体的には分断されたショートストーリーの集合のような作品です。散漫です。それぞれにサブタイトルでも付けた方が観やすいです。「夫婦喧嘩編」「アクシデント編」「軍人の心神喪失篇」「女房の蘇生編」「深淵編」「ファーストコンタクト編」。映画は、その上映時間を使ってひとつのテーマを表現するもの、と云うのが持論です。その視点に立つと、テーマが見えない本作は、とてもじゃないが高く評価できません。いちばん訴求したかったのは、どれなんでしょう?
[CS・衛星(字幕)] 4点(2012-05-16 20:03:42)
44.  アビス(1989) 《ネタバレ》 
当時、「ターミネーター」「エイリアン2」を撮った監督の最新作として、とても期待感を持って劇場へ足を運び、とてもガッカリして帰って来ました。先の2作で明確な姿勢として受け取れた「徹底的にやる」「勝利する」「激闘の余韻が残る」ことがナリを潜め、ぼんやりした印象しか残りませんでした。宇宙人オチというのもガッカリした理由だったかな。「T2」で戻って来てくれた時はホッとしました。
[映画館(字幕)] 4点(2012-05-16 19:57:42)
45.  アンダルシア 女神の報復
インターポールの刑事さんが大学の後輩に似ていて嫌になった。伊藤英明でそんなことを思ったのは初めてだ。なんで本作で、と考えたら顔の骨格に加えてボサボサの髪がそっくりだからだ。なんで嫌になったかと言うと、その後輩はとっても要領が悪く無器用な奴で、随分と迷惑したからだ。自然とあの刑事さんも要領が悪く無器用な奴に見えた。要領が悪く無器用だったよね。本編ですが、個人的には前作の50倍くらい良かったです。黒木メイサさん、映画はしばらくお休みですかね。残念ですな。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2012-05-15 22:32:00)
46.  悪魔の手毬唄(1977) 《ネタバレ》 
原作は「八つ墓村」に次いで好きだったけど、映画は(新旧の「八つ墓」より)こちらの方が良く出来ていると思います。市川崑のカット割りは芸術的というより職人技を極めた趣きです。矢継ぎ早に台詞を繋いだり、意味が無いような短いカットを挿入したり。それらが面白い味になって、この監督独特のリズムを生み出しています。それと、岸恵子の存在感が際立っています。映画化された横溝作品の真犯人は女性が多いけど、その中でもピカイチだと思います。金田一耕介って実はたいした働きをする探偵じゃない。事後に顛末を説明する解説者です。だけど、このシリーズは探偵の快刀乱麻ではなく、猟奇的な連続殺人の描写が見どころになっていて、探偵は事件の裏にある事情を斟酌する人間味で勝負しています。かなり珍しいタイプの探偵さんだけど、不満は無くてむしろ好き。石坂浩二はハマリ役でしょう。ちなみに、異母兄妹が魅かれ合ったからって、片方を殺すことはないと思いました。兄貴の方に事情を説明すれば済む話かと…。その兄貴役の北公次だけが、どうしてもダイコンに見えました。
[地上波(邦画)] 6点(2012-04-30 16:45:12)
47.  アイランド(2005) 《ネタバレ》 
近未来サスペンスとしては濃い内容だけど、この監督が撮るとエンタメが先行しすぎて馬鹿っぽく見えます。やりたい放題に暴れまわるのは面白いが、後片付けをする人たちの手間を心配してしまう映画でした。別に心配しなくてもいいんだけど。それって、世界観が完結した作品とは言えないってことですよね。嬉しいのはS.ヨハンソンの出番が多いこと。彼女の色気に気付いたのがこの作品でした。
[DVD(字幕)] 5点(2012-04-21 21:56:28)
48.  アジャストメント 《ネタバレ》 
偶然の積み重ねが大きなうねりになって人生とか運命を形成する視点は頷けて、聞いていたほど悪くない映画だと思いました。でも、詰めが甘いというか、面白くないですよ。本作のテーマが「運命は愛の力で変えられる」だとしたらケチは付けにくいけど、映画としてはゆるゆるです。ちょっとイラッとするのは、世界の命運を握るような一握りの人物だけが「調整」されること。そんなことより、多くの男女の出会いを演出するのがあんたらの仕事じゃないんかい。その方が、世の中、良い方向へ回って行くよ。子供の数も減ってることだし。俺の人生も調整してくれよ。ということで4点です。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2012-04-21 20:14:39)(笑:1票)
49.  アーティスト 《ネタバレ》 
モノクロ・サイレント映画と聞いていましたが、劇中に2回、音楽以外の音が聞こえるシーンがあります。それがとても効果的に使われている。つまり本作における「サイレント」は演出のひとつということです。そんな演出込みで「サイレント」を現代に再現する意味は何なのか? 本作のテーマは、まさにそこにあったという感想です。現代のCGや3Dを含めたデジタル映像は、表現できないものは無いと思えるほど進歩しました。でも、本作を観た後に想うのは、その「万能感」に寄りかかり、メディア本来の意義である「伝える」ことを疎かにした映画が増えているのではないかということ。本作は、無声映画で人気を博した一人の俳優の栄華と挫折と再生をラブストーリーの中に織り込みます。社会問題を扱った作品のような複雑さはありませんが、感情の起伏は力強く伝わってきました。伝えたいことを絞り込み、それを最も効果的に表現するために選んだ手段が「モノクロ」&「サイレント」だったと考えると、とても納得できます。本作を観た後だと、ふだん観ている映画には無駄なものがたくさん入っているのではないかと思ったりもします。単に台詞を削るとか、爆発を減らすとか、そんな小手先ではないところで、本作は映画の原点を再確認させてくれました。アカデミー賞を競った『ヒューゴ~』も映画愛を謳った作品と言われていますが、私は「愛」を感じなかったんですね。あれは創成期の映画製作者に対する「敬意」だと思っています。比較の話になりますが、本作からは映画に対する「愛」を感じました。鑑賞後に「この作品が…」と云うよりも「映画ってイイなぁ」と云う感慨が先に来たからです。でも細かい話ですが、ミシェル・アザナヴィシウス監督は映画を「愛している」というより「信頼している」と言った方が近いのかも知れません。
[映画館(字幕)] 7点(2012-04-08 20:25:00)(良:1票)
50.  アンダーワールド 覚醒
普通にレビューするなら突っ込みどころも少なくない映画なのでしょうが、全くそんな気が起こらないのはファンだから。ケイト・ベッキンセールの。痩身にボンテージ。綺麗でカッコいい。最高です。さほど長くもない尺の作品だけど、彼女が出ているシーンが多くて満足です。観たかったものは観させてもらいました。内容を語る気にならないのは、たぶんアイドルの追っかけをやっているファン心理と同じなのでしょう。
[映画館(字幕)] 7点(2012-02-28 10:54:29)
51.  アマデウス ディレクターズカット 《ネタバレ》 
この評価は、オリジナルへの追加部分に対する評価です。ただでさえ長い尺の作品に20分を追加することに意義を感じなかったです。サリエリがモーツアルトの奥さんをたぶらかそうとするシーンがオリジナルとの最も大きな違いだと思います。そのシーンでモーツアルトの楽譜をぞんざいに扱う奥さんに怒りを覚えたサリエリは、奥さんに恥をかかせて追い返します。モーツアルトの音楽に対するサリエリの複雑な心情が読み取れるシーンですが、無くても成立します。そのシーンはラストシーンでレクイエムの作曲を手伝っていたサリエリに奥さんが冷たく当たる伏線にもなっている。それ以外はモーツアルトがサリエリに借金を申し込みに来たり、モーツアルトが就職活動をしたり、サリエリが皇帝にモーツアルトのよからぬ噂を流したりと、モーツアルトが経済的に困窮して行く描写がほとんどでした。オリジナルを観た後に、補足鑑賞する分にはよろしいかと。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2011-12-02 13:58:05)
52.  アマデウス 《ネタバレ》 
凄い映画でした。モーツアルトとサリエリの関係が実際にこの通りだったかどうかは問題にしません。モーツアルトの才能に打ちのめされ神を呪ったサリエリが、しかしモーツアルトの音楽は認めざるを得ない。認めるだけではなく、音楽家の性として感動し愛さざるを得ない。その葛藤の微細な描写に舌を巻きました。モーツアルトの音楽の絶対性が耳に聞こえる形で映像に説得力を与えます。自分より優れいている人の優れている部分を最も理解しているのが、それを認めたくない自分だという状況は天才・凡人に限らずあると思います。例えば恋敵が持つ美徳を本人より明確に認識できるといったこと。その分析力や強い感受性は「嫉妬」が持つ能力みたいなもので、本作は三角関係を抜きに「嫉妬」を掘り下げる。その卑近でネガティブで複雑な感情を、実在した最も有名な音楽家と彼の美しい音楽で表現するギャップが本作の面白さであり凄さだと思います。私が大好きなピアノコンチェルト20番が効果的に使われていたことが嬉しかったです。 余談ですが、イタリアから出て来てウィーンで宮廷作曲家の地位を得たサリエリも十分に天才に見えるんだけど、本当の天才ってさらにレベルが違うってことなんですかね。例えばノーベル賞を受賞する人たちは私に言わせると全員天才ですが、彼らにとってはアインシュタインやホーキングがさらに1ランク上の天才ってことになるんでしょうか。「天才的」って形容詞は良く耳にしますが、この映画を観たあとは簡単に使えなくなります。
[映画館(字幕)] 10点(2011-12-02 13:36:45)
53.  悪魔を憐れむ歌 《ネタバレ》 
類似の作品を観た記憶が無いので好感です。この悪魔の得意技が弱点にもなる設定が上手いと思います。撃退法を考えるミステリー的な楽しみがありました。そのおかげでバッドエンディングはさして気にならなかったです。私のプランも、人がいない場所に悪魔を呼び寄せ動けなくするところまではデンゼル君と同じ。そのうえで全速力で逃げて距離を置く作戦かと思っていたが、自分に憑依させて自殺を選びましたね。悪魔が生き延びたのは幸運だったけど、近くにミミズしかいなかったら、ミミズの中に入るんだろうか? 悪魔のミミズ。それならまさに憐れむべき悪魔です。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-12-02 12:54:28)(良:1票)
54.  悪人 《ネタバレ》 
ひとつの殺人事件に関係した人たちを均等に深く描く。老舗旅館のバカ息子を除き、ほぼ全員に同情できる。本作の殺人犯は間違いは起こしているけど、私の尺度では悪人とは呼びません。では、「悪人」というタイトルの意図するところは何だろう? 世間一般に「悪人」と呼ばれる人がいても、それは正しい呼称なのかという疑問。ひいては、真の「悪人」なんて滅多にいないんじゃないかというメッセージ。もちろんそれは言い過ぎで、この映画に登場しなかっただけのこと。ただ、本作を見た後では報道やワイドショーが見せる犯罪者の素性の頼りなさに思い至る。振り返ると、「悪人」というタイトルが付いていなければ、悪人が悪人たるゆえんについて考えることはない映画でした。登場人物たちの思惑が乱れ飛びタイトルに集約されて、テーマを疑問形として投げ返す。製作側の思索に感心しました。ちなみに、健康商法をやっていた奴らだけは紛れもない悪人でしょう。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2011-09-16 22:05:37)(良:3票)
55.  愛・旅立ち 《ネタバレ》 
当時のトップアイドルの競演なので相当に無駄な力が入ってます。もう地球も太陽系も飛び出て銀河系スケールです。マッチと明菜の演技をしばらく観た後に登場した丹波哲郎さんがもの凄い名優に見えました。マッチと明菜が大根なのではなく、丹波哲郎さんがホントに名優なんですね。そうですよね。明菜が耳なし芳一のお話を北林谷栄さんに諭すように語って聞かせるシーンはある意味凄い。
[CS・衛星(邦画)] 2点(2011-08-12 01:18:41)(笑:1票)
56.  青い山脈(1949) 《ネタバレ》 
1963年のリメイク版を先に観ていましたが、印象が全く違うことに驚きました。話の発端は同じです。地方都市の女学生が他校の男子学生と「一緒に歩いていた」ことを女学生のクラスメートたちがやっかみ、その揶揄を担任の女性教師が諌めたことから話が肥大して行く。リメイクはくだらないことを大袈裟に取り上げて盛り上がっているような作風で、私はコメディと位置づけていました。でも、本作は真摯に「封建的」な因習の弊害や「民主化」を目指すことの軋轢を取り上げています。戦争が終わり、新憲法が公布されて数年。旧来の価値観が大きく転換されている最中の世相が窺えます。1949年に深刻だった問題が1963年にはコメディになっている。当時の日本の民主化の進捗には不案内ですが、この同名の2作品を隔てる15年間に日本の社会が随分と変化したことが分かります。さらに言うなら、現代の視点では演技を堪能するというよりも、記録映画としての意義が増して行くように感じます。戦後生まれが還暦を迎える時代です。最近は封建的とか非民主的という言葉も聞かなくなりました。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2011-08-08 02:18:24)(良:2票)
57.  悪名(1961) 《ネタバレ》 
やくざ者が嫌いと言いながら、やっていることがすべてやくざな勝新太郎。女傑の女親分からいずれは名を成すだろうと認められるが、そんなものは「悪名」だと嘆くラストシーンがタイトルに繋がってスッキリと観終わりました。本人は意図せずとも義に篤いやくざ者の鑑のような人格ってところで、立派なアンチヒーローです。田宮二郎も勝新とは違った存在感を発揮していてカッコ良く、このコンビでシリーズ化された理由が分ります。当時、二十歳そこそこの玉緒さんは可愛かったです。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2011-07-27 22:29:31)
58.  アデル/ファラオと復活の秘薬 《ネタバレ》 
アデルのおっぱいをチラ見せしたのは、アデルに協力するミイラの行動に必然を持たせるためです。でも、あのシーンのおかげで随分と潤いが増しました。変なところは良く心得ているリュック・ベッソン。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2011-07-25 01:53:36)
59.  あの日、欲望の大地で 《ネタバレ》 
シャーリーズ・セロン演じる主人公が働くレストラン近くの海の荒涼とした波涛が重い運命を暗示する。倒置されるストーリーを理解するうえで見逃してはいけないのは、少女時代の彼女が二つの時間帯に分けられること。例の事件の前後で。彼女が熱に耐性を持っているのは、炎で体を焼いていたから。それは、自責の念からの自傷行為だったとラスト近くで判明する。ちょっと懲らしめるつもりの悪戯が引き起こした決定的な崩壊。少年と付き合ったことも、彼の父を殺した引け目と無関係ではない。だが、それが妊娠に繋がり、生まれたばかりの娘と引き離されたことは彼女自身の傷口を広げる結果となった。彼女が誰とでもベッドに入るのは、自暴というより夜に一人でいることが怖かったからだと思う。自分の娘と和解し、父母子の3人の生活を暗示させて映画は終わる。意地悪な視線かもしれないが、あれで解決したのだろうか。私にはまだ波乱が続く気がしてならない。彼女は「許されざる者」。極悪人ではなく、業を背負った人という意味です。その業は誰かと暮らしても分け合えるものではない。主人公を簡単に解放しないところがこの監督さんの特徴。安易なハッピーエンドなど用意されていない。ただ、親子で暮らすことは累積した不幸の一片の正常化であるし、新しい暮らしに希望を抱くことが処方箋になることも確か。不幸の螺旋に落ちた人の再生の可能性を模索し続ける応援映画、という印象です。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2011-07-10 23:56:12)
60.  アウトレイジ(2010)
どんな組織にも世代交代はある訳で、これはそのヤクザ版。日常業務の延長上でやっているような雰囲気なので、新陳代謝って言葉も浮かびました。出演陣は全員に見せ場があり、ヤクザ稼業が個性的に演じ分けられていて楽しめる。しかも、みんなカッコいい。國村隼や石橋蓮司の格好悪さもカッコいい。音量を大きくして5回観たら、その筋の人の恫喝に対する免疫力がアップします。たぶん。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2011-06-11 21:16:51)
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