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すかあふえいすさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1047
性別 男性
年齢 30歳
自己紹介 とにかくアクションものが一番

感想はその時の気分で一行~何十行もダラダラと書いてしまいます

備忘録としての利用なのでどんなに嫌いな作品でも8点以下にはしません
10点…大傑作・特に好き
9点…好き・傑作
8点…あまり好きじゃないものの言いたいことがあるので書く

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41.  荒武者キートン 《ネタバレ》 
バスター・キートンの最高傑作というと「将軍」や「セブン・チャンス」も挙がりますが、ストーリーの随所でアクションが炸裂する「荒武者」を私は推します。  単なるコメディ映画として片付けるにはもったいないほど練られたストーリーとアクション。 首が折れても撮影を続行するようなクレージーな俳優はキートンとジャッキー・チェンぐらいです。  昔から争い続ける二つの家。 同士討ちから始まるファーストシーン、時が立ち家の再興をかけて故郷に戻る主人公。 キートンというと無表情が売りですが、笑わずとも表情豊かなしぐさはとても魅力的な存在です。 犬と戯れるキートンは可愛いです。  しかし故郷に戻ってみれば爆破される家、電車で中を深めた娘も、実は父親が争っていた家の娘だった。 争う宿命にある男を愛してしまった娘・・・キートン映画はコメディである事を忘れるような設定のオンパレードです。  主人公は負けずに暗殺の危機をのらりくらりとかわして行きます。 爆走、馬、汽車泥棒、断ダイブに滝における「救出劇」! キートン渾身のアクション、今見ても思わず思わず拍手してしまうほど凄味があります。 「セブン・チャンス」の鬼神の如き爆走といい、キートンは本当に凄い人です。
[DVD(字幕)] 9点(2013-12-29 00:30:22)
42.  頭山 《ネタバレ》 
題材が題材なだけに仕方のないことなのかも知れないが、山村浩二の作品にしては語りが多すぎてちょっと辟易する。  三味線の旋律、男のハゲた頭部、不毛の地に育つもの、ナレーションの語り。  頭部にポコッと生え、芽が出る。地面に落ちた大量の木の実、種、種までがっつく。 芽は取っても取っても生え、少しずつ大きくなる。  冬を超え、春には桜が咲き誇る。男も女も花を見に咲いていく。 人々は小人になって頭の上で酒を飲み、ションベンやゴミをぶちまけ踊り明かす。放り投げられた靴は元のサイズに戻ってカップメンを台無しにする。  穴は夏の遊び場に、無限ループって怖くね?
[DVD(邦画)] 8点(2016-08-29 21:27:42)
43.  青ひげ 《ネタバレ》 
宮殿らしき場所に集まる人々、大金持ちで豊かな髭をたくわえた「青ひげ」が熱弁を奮っている。青ひげは書類を蹴り上げたりとやりたい放題。 調理場の人々に御挨拶、運ばれていく料理(ハリボテ)たち、みんなが宴会を楽しむ中で一人静かに本を読んで過ごす新妻。  5分が経った頃、本の中から突然悪魔が飛び出してくる。地下室で見てしまったおぞましい光景、そこに先ほどの悪魔も現れる。彼女は8人目の犠牲者として連れてこられたのである。 大きくなる鍵、謎の女性の精?が現れそれに祈ると鍵は小さくなり精も消える。 彼女の寝室に現れる7人の亡霊と悪魔、悪魔を振り払う銃士の姿、亡霊たちは8つの鍵に変わり彼女を苦しめるが、そこに先ほどの精が現れ鍵と悪魔を消し去る。 露わになる青ひげの本性、凶刃が迫るその瞬間、ハリボテを突き破って現れる救いの銃士たち。 ぶっ刺されても頑丈な青髭、またも現れる精と七人の亡霊たち・・・って全員生き返っているし!御丁寧に挨拶までしてお持ち帰り。  すべてを失った青ひげは絶望のうちにくたばり、周囲の建物は取っ払われ、そこには青ひげの財産をすべて手に入れたヒロインたちの姿があった。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2015-07-30 15:41:02)
44.  悪魔の下宿人 《ネタバレ》 
今回はカラーフィルム版を鑑賞。  男がいる部屋に入ってきた老紳士、紳士は部屋にいた男に案内される。 何やら話し合い、男が出ていった瞬間、黒衣の紳士は部屋で作業していた別の男に掴み掛り窓の外へ放り投げてしまう。 梯子をなぎ倒し、鞄を開き白い布を取り出す。布をバサッと広げた瞬間、下にテーブルが出てそのまま布を支え、鞄を机の上において様々なものを出しはじめる。まるで四次元ポケットだ。  折りたたまれたハリボテは瞬時に実物に変わる。重そうな宝の箱を開け、タンス 扇子を時計に変え、ソファ、暖炉、人形、燭台を二つ、複数の絵を放り投げながら飾る。さらには先ほどの宝箱の中からピアノや大小複数の鏡、食器類、複数の椅子 とうとう人間の子供や妻といった人々まで出現させて引っ越し祝いの食事。 そこに冒頭で男を案内してくれた男が差し入れにかジュースらしきものを持って現れ、目の前に広がる光景を見て仰天する。黒衣の男たちはその様をゲラゲラと笑う。部屋中の家具が一人で動き回り、男をさらなる混乱が襲う。  黒衣の男はまた引っ越すのか、せっかく並べた家具を大慌てで例の宝箱に一つずつしまっていく。宝箱はブラックホールのように次々と荷物を吸い込んでいく。 駆け付けた警官まで担ぎ上げてピアノの中に押し込んでしまい、逃走用の梯子&最悪の“置き土産”まで残す用意周到振り。正に悪魔のような下宿人だった。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2015-07-28 17:12:04)
45.  アッシャー家の末裔 《ネタバレ》 
60分版を鑑賞。 ジャン・エプスタン(ジャン・エプスタイン)監督、ルイス・ブニュエルも参加したホラー映画。ブニュエルが同監督の助監督を務めるのは「モープラ(Mauprat)」以来。 悪夢めいたイメージが多様されながらも、エドガー・アラン・ポーの原作に忠実な展開となっている。  不気味な木々、落ち葉が敷き詰められ湿っている不安定な足場、そこを荷物を持って歩いてくる男。 男は家らしきところを見つけるとドアを開け、住人に手紙を見せて「アッシャー家」を尋ねる。   「アッシャー」の名前を聞いて男たちは驚き、窓から馬車を覗く女も微妙な表情を見せる。 湿地を駆ける馬車、一方のアッシャー家。広い居間、椅子を挟んで見つめ合う男女、男は絵の具のプレートを取ると絵を一心不乱に描きはじめる。  愛した筈の妹への愛は絵に移ってしまったらしい。絵の中の精気に満ちた彼女、現実の今にも倒れそうな彼女。  馬車の行く手を阻むように立ち込める霧、霧が晴れるシーンは後に黒澤明が「蜘蛛巣城」でオマージュを捧げていた。 室内に流れる風、ワイングラス、女の肖像画、室内でコートを厚くはおる人々。寒いならなぜ窓を閉めないのだろうか。   風で燃え盛る蝋燭の火、本棚から落ちる本、舞い散る絵や木の葉、ゴミ。 響き渡るであろうギターの音色。海、霧がかった森の映像が交互に重ねられる。この霧や海、雲のイメージは幾度も繰り返し現れる。  屋敷の不気味なオブジェたち。甲冑の鎧、古時計、地べたを歩く猫、壁に描かれた別の女の顔。   男は憑り付かれたように絵を見つめ描き続ける。女はモデルとして同じ場所に束縛され、夥しい蝋燭の熱にうなされる。女は徐々に衰弱していく。女を襲う「めまい」。   疲れ果て椅子に座り込む女、男は立ってくれと懇願するように両手の手を掴む。女の顔を見て休ませようとか、そんな考えは毛頭ないのだろう。 無理な作業を続行させられ、とうとう両の手をひろげて倒れこむ妹、そこに居合わせてしまった来客。   いつまでも眼を見開いて見つめ続ける絵の中の妹、後ずさりをして脚にあたる倒れた現実の妹。絶望に満ちた表情で抱きかかえる。殺してしまった事への罪悪感か、あるいわモデルを失ってしまったショックか。  ベッドに横たわり沈黙する者、階段を降りた先で白い棺を抱える男たち、不気味なオブジェが並ぶ地下。 ゆっくりゆっくりと階段を上っていく、医者にすがりつき死を受け入れられない様子。「まだ彼女は死んでいない!!」とでも言いたげ。いや、男は女が再び自分の目の前に現れると信じきっているらしい。終始キラキラした眼をしているのはそのためなのだろうか。神経症の影響だけではないのだろう。  白いベールの彼女、黒衣をまとう絵の中の彼女。棺から溢れ出るベール。棺の釘を打とうとするハンマーを見て飛びかかろうとする男の狂気。「私の妹を閉じ込めるきか?」とでも言いたげな。   蝋燭が高い木のようにそびえる幻、棺を運ぶ男たちの黒い影がそこをゆっくりゆっくりと進んでいく。   死者を乗せる船、ベールは森の風になびき水面になびく、収められるベール、うらめしそうに葬儀屋たちを見つめる男の顔、棺桶に釘を打ちつけるショットを何度も繰り返す。   岩場の蛙の親子?夫婦?と現れ始める白い“幻”。 打ち捨てられたギター、弾ける弦、時計の振り子や歯車、不気味に揺れ続けるカーテンと光、光、光。暗闇を彷徨いはじめる男、それを見守る男。男は彷徨いそうになる男を落ち着かせようと朗読を始める。    風と共に迫りくる「何か」、白い幻、ひとりでに開く扉、闇の向こうに落ちる雷。雷はやがて館の木も焼き尽くす。 ひとりでに動きはじめる棺、手を組んで祈るように何かを待つ表情。待っていた者が来たのか、今までに見せた事のないような無邪気な笑顔を見せる。  炎のようになびく白いベール、扉の影から徐々に現れる白い幻想。ゆっくりゆっくりと近づいてくる。風によって吹き飛ばされる本、倒される甲冑。  気がつけば巨大な火が部屋を包み込もうとしていた。目の前に現れる白い幻、屋敷を包んでいく炎。絵の中の“幻”も燃え尽きる。   原作の世にも恐ろしい凄惨な結末とは大分違うが、これはこれで脱出した二人がまた絵のモデルと書き手になる狂気の作業を繰り返すのかと思うと怖くなる。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2015-07-12 13:53:20)(良:2票)
46.  愛のむきだし 《ネタバレ》 
園子温による最高傑作だと言われる作品。または最も平和でエロもほとんどない「気球クラブ、その後」、あるいわヤりたい放題やった「冷たい熱帯魚」か。 性欲をむきだしにしたという意味では「冷たい熱帯魚」は風呂場で乳繰り合いとかぶっ飛ばしていた。 それに比べると、この映画がむきだす“愛”とは言葉を叫んで叫んで叫びまくるというもの。 屹立する男の勲章も、女の蕾も布で徹底的に隠されている。乳首すら映らない。パンツ見ただけで勃起する人間なんてこの時代、滅多にいないだろう。主人公だって中々ビルドアップしなかった事だし。  前半1時間46分は3人の男女が出会うまで、後半2時間11分は出会った3人が破滅していく様を描いていく。  まず「ユウ」の章。 ユウの青春は祈る毎日だった。マリア像の前で祈る母、食前の、死にゆく者への祈り。 マリア像に見る母の面影、父親を狂わせる女への嫌悪。10分を過ぎた辺りからこの映画は、ユウたちは狂いはじめる。父親は愛する女性を失う恐怖から逃れるために仕事に打ち込む。打ち込みすぎて少年は罪探しから罪作りな子供になっていく。父親に愛して欲しかったから。 同級生の消しゴムを引きちぎり、ボールをあらぬ方向に蹴飛ばし、蟻を踏み潰し、不良たちと自販機をブッ倒して破壊したり。いつしか父親の愛は遠のき、不良たちが本物の友達になっていた。 神父の洗礼、不良たちの洗礼。戦闘訓練、喧嘩。父を狂わせたあの女と同じような言葉を吐くようになってしまう。  ここまでの39分は大いに“真面目”だった。だがこれ以降はシリアスな笑いに嬲られるような展開が待ち受ける。  「すべて股間につまっている」という無駄に洗練された無駄のない無駄な動き。すげえ(馬鹿だ)!  これでハードな殺し屋家業を歩むとか、そういうのなら解るんだけどさ。運命の出会いとか、今まで犯してきた大罪を暴かれて絶望に暮れるシーンとかさ。 でも全部コレ盗撮だからっ!どうあがいてもっ!どんな音楽流そうと!どうしてこうなった。 「四十二番街」を思わせる脚のアーチ!この映画は最高に頭がおかしいぞ(褒め言葉)。  奇跡へのカウントダウン、集まる男たちと女たち、運命の“罰ゲーム”! 女番長(池玲子)とサソリ(梶芽衣子)が合体した黒衣の存在、それと対照的な白いカラーで固めた女たち。 戦いに生きるサソリという仮面、エロに生きるユウという真実。奴らが彼女に白い布を被せたのは意味図的か無意識か。観客のたまった鬱憤を爆発させるような殴り合い、ステゴロ、長い得物でブチのめす。段ボールの山はヤクザのダメージを吸収するため。  やっと「コイケ」の章が語られる。ここから親の愛に飢えた子どもたちの話になってくる。どいつもこいつもろくでもない親ばかり。 家庭内暴力、殺すことよりも恐ろしい“へし折り”。鳥公の仇だ!こんなん見て勃つどころかますます萎縮するわっ。こんな女のアレを見せられてもだから何だよと。そもそもあれだけ見せられたら誰だって飽きるわ。  続く「ヨーコ」の章。 彼女が見る飛び交う弾丸は、ユウのハートを撃ち抜いてしまったようだ。トラックには中指で返事、ノートには男たちへの呪詛、路上の男たちには八つ当たり。 恋は盲目・難聴のようでサソリの“声”も聞き分けられないほどらしい。 ヨーコが慕う女性の正体にもビックリ。愛の暴走が車を海の中にブチ落とす。この暴走はユウにも伝染してしまったらしい。  残る「サソリ」の章はでっちあげられた偶像をめぐって男女たちの争いが繰り広げられる。 偽りの家族、偽りのヒーロー、本音をむきだせない葛藤。そこに割り込む悪魔、NTR、倒される十字架、崩壊する人生。悲しい音楽でごまかそうとしてもダメだ。俺の腹筋は逝っちまった。  すべてを失った者を包み込む不良たちの優しさ、洗脳を解くための根競べ、拉致、精神的な“去勢”。監視が緩くなるまで耐えて耐えて耐えまくり本音をビルの中でぶちまけるクライマックス!すべてはもう一度家族に愛されたかったから。 像が砕かれる瞬間に膨張する狂気、叫び叫び叫ぶ。直接斬ったのは数人だけだが、精神的にブッた斬られた人間はかなりいるだろう・・・という解釈が出来た方には最高のエンターテインメントなんだと思う。でもこれだけ時間かけてあれだけしか殺らないなんて物足りないにもほどがあるわ。別の映画みたいに無双できないというのがユウという人間の限界だったのだろう。何百人も盗撮するのとワケが違うからね。  ところでコイツは何で死刑にならねえんだ?精神障害で精神病院送り程度になるわけ?おお恐ろしい世の中だ。 胸元にしまわれるナイフ、叫び、鏡に映る屹立する男の勲章、走り去る愛のごりおし野郎、手・・・。  何 だ コ レ
[DVD(邦画)] 8点(2015-06-18 12:11:14)
47.  歩いても 歩いても 《ネタバレ》 
「誰も知らない」と比べると、その穏やかすぎる雰囲気に驚く。YOUも毒が抜けて浄化されてしまった感じ。毒のない人物ばかりでちょっと退屈だった。 「花よりもなほ」も最後の“笑顔”を見るまで我慢するような映画だったが、この映画もあの海辺のシーンを見るまで我慢するような感じ。 夏場に田舎の祖父のところまで行く過程、過ごす雰囲気とかは好きなんだけどさ。 小津安二郎の映画にも通じる雰囲気。その雰囲気に共感を覚える者は多いのだろうが、俺はあまり共感できなかった。 のぼったり、おりたり、とにかくゆっくりと歩く映画だ。電車、バス、階段。  荷物を持ってもらう事よりも、父親を名前で呼ぶことをお願いする母。 でも「どっちか持とうよー(怒)」  歯磨きの場面は「誰も知らない」といい、是枝裕和の作品で幾度も挿入されてきた。 野菜を切る音、てんぷら、風呂場の割れたタイル。  子供たちの会話、夏休み、食事。割ったスイカは見えない。じいさんを動かすのは“音”。 写真に作文。ぼやける絵、遠目の写真。当の本人とって、自分の思い出はそれほどぼやけてしまっているという事なのだろうか。  窓ガラスに映る顔、遺影、ドアから出て遊ぶ子供たち、孤独でいたい爺さん、祖母の声をさえぎる子供の声、手で孫を誘う祖父、祖父を睨む父親(息子)。 家族の甘さに対する苛立ち、本業なのに相手にしてもらえなかった苛立ち。取り残されていく苛立ちと哀しさ。 それに対し妻は「ブルーライトヨコハマ」を懐かしみ、蝶を追って呑気ささえ感じさせる。   成長した息子と卒塔婆の数。大体それだけで事情は察する。ナレーションはいらない。 寂しいエンディング、そして天国でも暗示するかのような階段。 バスが去り、静かに坂を上り始める夫婦。  初めてハッキリ映る“絵”、意識する幼い頃の記憶の断片。  蝶、船、影、終盤やっと出てくる海・・・。
[DVD(邦画)] 8点(2015-06-08 20:17:51)
48.  アルコール先生 自動車競走の巻 《ネタバレ》 
「ヴェニスの子供自動車競走」の次は大人のレース場で子供地味た馬鹿馬鹿しい騒動を巻き起こす。 居並ぶマシン、3分経ってやっとチャップリンが登場。  狭い板の壁の間を通ろうとして引っかかるマック・スウェイン、彼のケツを蹴りまくり出そうとするが、諦めてまたの間から出て行ってしまう。  水の霧吹きから勢いよく水が出てビショビショになる警官。  煙草はケツで着火、鼻を口で“噛む”、隣の客のストローに口をつけて水を飲む、モータープロペラの車が起こす風で舞い上がる砂、帽子。 上着を脱いで相手を打ちのめして逃走。この頃のチャップリンは本当小悪党だな~。     
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-26 18:24:13)
49.  アルコール先生 海水浴の巻 《ネタバレ》 
ぶっちゃけ題名も原題も“海の近く”であって、チャップリンとかが泳ぐシーンは一切出てこない。マック・セネットのベーイング・ビューティーもキートンの「カメラマン」で女優が水着姿を披露するようなシーンもありません。   チャップリンが自分の捨てたバナナの皮で滑ってしまう。  チャップリンは杖を鞭のように振るい、移動手段としても使う。相手の腕に引っ掛けて移動したり、逆に自分の方に引っ張ってきたり。  「ニューヨーク23番通りで何が起こったか」や「七年目の浮気」では通気口から風が吹いてスカートがめくりあがり、 チャップリンのこの作品は帽子を飛ばしたり人物の行動を奪ったりしている。 帽子を追ってぶつかりまくる。  浜辺の浮き輪でハメ技、タコ殴り→毛づくろい→ハエ→“イス”にしてたたむ。警官もチャップリンの踏み台と化す。この頃のチャップリンは戦闘能力が強い。  浮き輪がけが十字架に見えてくる。 浮き輪は投げ縄のようにチャップリンを捕まえる。 アイスクリームのなすりつけ合い、服についた足跡で犯人特定、イスもブッ倒れて劇終。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-26 18:21:16)
50.  アルコール先生 ピアノの巻 《ネタバレ》 
ピアノに潰されたりピアノが地面を走るように滑り落ちる話。  水のやり取り、デカいコップ、ピアノが重すぎて引いているロバ?が宙に浮いてしまうシーンが面白い。  階段ではピアノの重さもあってか中々上に昇れずズッコケまくり。チャップリンは階段に遭遇すると高確率で転んでしまう宿命。  チャップリンが担ぐピアノは本物か、偽物だとしても重そうに見せる演技力。  ピアノは坂道を流れ落ち、それを追いかけるチャップリンたちも水の中にドボン。 落ちてまで浮いているピアノを弾こうとしているチャップリンがまた。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-23 23:22:21)
51.  アルコール先生 公園の巻 《ネタバレ》 
公園を舞台にしたキーストン時代を思い出す作品。 「恋の二十分」のリメイク的作品で、あの頃はメーベル・ノーマンドがお相手だったが、この時期はもっぱらエドナ・パーヴァイアンス。  いきなり恋人たちがキスを交わす場面、スリから煙草を奪ってしまうチャップリン。チャップリンは泥棒からその盗んだ物を獲ってしまう事がよくあるねえー。  ホッドドッグは「犬の生活」や「拳闘」等にも登場。  チャップリンが避けると別の誰かが攻撃を喰らう。  フラれたショックで入水自殺を図る男の“手助け”を喜んでしてしまうシーンには笑った。最後はみんな池に蹴り落としてしまう。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-23 23:21:12)
52.  アルコール先生 原始時代の巻 《ネタバレ》 
いわゆる夢オチの部類に入る作品だが、正確に言えば最初からチャップリンが居眠りした先で見た“夢”だし(「担え銃」をよく見ればそうだと解る)、最後も悪夢から目覚める形式だ。チャップリンと警官が絡む作品は大抵チャップリンを追う敵になるが、今回は悪夢から一応彼を“救う”形となるのが面白い。  しかし夢の中でも山高帽といつもの杖を持参しているのが凄い。それ以外の格好は原始人のものだけど。  嬉しくないパンチラ、落とされる原始人たちの王者、一瞬のハーレムと王の帰還、頭を石で打たれる瞬間と警官が警棒で頭をつつく瞬間が結びつく。 劇中のチャップリンにはそれほどの重さと痛みを感じるものだったのだろうか。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-23 18:21:19)
53.  アルコール夜通し転宅 《ネタバレ》 
チャップリンとエドナが初共演を果たした作品。  酔っ払いの仲間とともにフラフラ歩くチャップリン、杖はいつも通り鞭のようにしなる、手当たり次第突き飛ばし、生えた草で歯磨き、噴水でうがい、千鳥足で蹴りまくり、杖と首をグイとやられるのは痛いし苦しい、穴から覗き、酔いつぶれた友達をイスにする、階段特に段差で転ぶのは凄い痛い。角に当たると特に。 段差でコケる、必殺兵器レンガの四連打、クイを打つようにレンガで殴る&投擲、エドナの寝巻き姿はちょっと色っポイ、チャップリンもズボンが落ちれば窓から落ちる。何で生きてんだよww この頃のチャップリンはたまにキートン地味た事をするねえ。  歯ブラシで靴磨き。何と言っていいのやら・・・。でも髪の“ブラシ”じゃねえ!  犬が隣の部屋から侵入、奥さんもべッドの下から出現。 酔っ払い同士の殴り合い再び、風呂にドボーンッ
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-22 23:50:41)
54.  あるアメリカ消防夫の生活 《ネタバレ》 
グリフィスの前にアメリカ映画の父であるエドウィン・S・ポーター。 そのポーターが撮った「アメリカ消防士の生活(あるアメリカ消防夫の生活)」。実際の消防士たちを捉えたドキュメンタリーに、ポーターが自ら監督したシーンを組み合わせて完成させたフィルムだそうだ。  消防士が夫人の回想をロング・ショットで映し、通行人の手をクローズ・アップしてベルを鳴らす様子を捉え、その知らせを受けて消防士たちが飛び起きる。 後にチャップリンを初めとするコメディアンたちは、通報を受けて消防車の準備をし発進するまでの過程を盛大にパロディするので。ミッキーまでそれをやるんだから、それだけこの作品の当時の衝撃が凄かったのだろう。  延々と馬に引かれる消防車を映し、その後家に突入して住人を救助をする様子を家の中から、そして外から交互に描いていく。 母親を助け、その次に赤子を助ける。消防夫が戻って来たのも外から様子を映す場面で「まだ中に子供がいるんですっ!」というような素振りをする母親。それを聞いて急いで再突入・・・細かい。
[インターネット(字幕)] 8点(2014-12-17 06:21:30)
55.  AKIRA(1988) 《ネタバレ》 
原作好きの俺にとって、アニメ版は終わり「しか」描いていないので不満が残った。  オマケにあの時点では死なない筈のキャラを殺しやがって・・・誰だ殺した脚本家は!? 大友じゃないとしたらってゲエエ~おめえは橋本以蔵! 「軍鶏」でもあんな事やこんな事を(おっとこの件はデリケートすぎるのでこれ以上書くとヤバイ)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ともかく本作はビルのガラスの一枚一枚を丁寧に描いたオーパーツの結晶とも言える作品。 冒頭のバイクシーンや動きのぬるぬる感が最高。 超能力の描写も、漫画で描く限界を超えた迫力を感じた。 佐々木望もこの頃はまだ棒読みだがほどよい感じで味わいがあり、岩田光男も悪ノリ暴走しない落ち着いた演技で好印象。時間が進む度に声に馴染んだ。 原作に沿った展開までは良かったけど、やっぱりあの終わり方は気に入らない。 だって原作は「人類が滅んだ後」もしっかり描いたからこそ良かった。 主人公たちが再び滅びようとする中でどう生き、どう死ぬのか。 その辺の描写がたまらないのだ。それが無い本作はやはり物足りなさを感じる。 この映画はアニメ史に永遠に残る「名作」にはなったが、原作を最後まで超えられなかった名作であろう。
[DVD(邦画)] 8点(2014-12-13 18:57:19)
56.  アビス/完全版 《ネタバレ》 
この頃のキャメロンはマジで神。 「エイリアン2」や「ターミネーター」なんか娯楽の醍醐味が凝縮された傑作だし、「殺人魚フライングキラー」は色んな意味で最高傑作だと思う。 「タイタニック」なんてお粗末な映画を撮ったことが未だに信じられない。  本作「アビス」も悪くない出来だと思う。 確かに無駄に長いが、潜水艦によるスリリングなバトルの数々。未確認生命体・未知の敵との戦闘はスピルバーグの「ジョーズ」を思い出す。更には潜水艦という密室の恐怖。敵に殺されるか、自分で自分を追い詰めてしまうか。 後半の怒涛の追い込みは凄かったけど、詰め込みすぎていて余裕を感じられない。尺の長さもかなり脚を引っ張ってしまっている印象。 それでもキャメロンファンにはたまらない作品だろう。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-08 23:48:49)
57.  朝日は輝く 《ネタバレ》 
溝口健二の初期のサイレント作品。  これは元のフィルムの四分の一しか残っておらず、「東京行進曲」同様ダイジェストみたいな作品だ。  光の洪水から始まるオープニング、 電光掲示板でタイトルを出す斬新さ、 新聞と地球儀の数で月日を表す、 当時としては珍しい空撮映像、 新聞を製造する機械のうなりが聞こえるよな映像とかなり凝った実験的な作りだ。 完全に朝日新聞の宣伝ですハイ。そっちの「朝日」かよ!  溝口健二も結構職業監督というか、国の政策で幾つか映画作ってたんだな。 こういう映画と他のサイレント映画もいっしょくたに国が管理してくれていたらよかったんだがなー・・・残念だ。  戦争みたいな映像や関東大震災後の東京をチラリと映す。 それを新聞の記事として執念で追う記者たち。 記者にとっては大事な仕事、ただ一般人には邪魔だよな。 それでも記者は命懸けでネタを追う。 船の事故の時も「後でたらふく助けるから先にネタをくれ」だ。 図太いんだか白々しいんだか。  あっという間の25分だった・・・。
[DVD(邦画)] 8点(2014-12-07 21:20:33)
58.  アフリカの女王 《ネタバレ》 
セシル・スコット・フォレスターの冒険小説を映画化。 舞台は第一次大戦下ドイツ領アフリカ。 宣教師の兄セイヤーと妹ローズとオンボロ民間船「African Queen号」船長チャールズ3人ののどかなやり取り、 戦争によって焼かれる村々、 理不尽な暴力に抗おうと立ち上がる男と女の冒険活劇! 序盤は淡々と話が進むが、徐々に盛り上がっていく演出は見応えがある。 一本の河を通じてアフリカの雄大な自然を突き進む面白味。 そしてラストの「おい嘘だろ(笑)」と思わず言いたくなる衝撃のクライマックス!  今作のハンフリー・ボガートは、いつも漂うキザったらしい嫌らしさが無い。 飾らないで自分をさらけ出したありのままの人間像。 死を目の前にして、愛する女のためにあんな事を言い出せる。 いやあ「漢」だねえ~。 髭面でも男らしい匂い漂うボガートの味のある演技は見もの。 キャサリン・ヘプバーンも良い。 アフリカに兄と二人で布教にやってきた力強さ。 兄の仇を討たんと男勝りに行動できる勇気が出てたね。 この頃はもう良い歳したおばさんなんだけど、髪をパラッとした時のあの色気。 子供みたいに元気でシャキシャキ動く姿は若々しさがあって美しい。 敵の戦艦「ルイザ号」の船長を演じるセオドア・ビケルも面白い役どころ。 さらには過酷を極めるアフリカでのロケ。 二人とも倒れそうにヨレヨレなんだけど、「こんな事で負けてたまるか、一矢報いるまでは死なねえぞ」と気迫に満ちた表情。 それもそのはず、監督のジョン・ヒューストンがスタッフそっちのけでハンティングに熱中。 「人の苦労も知らんであの野郎!てめえもこの魚雷で沈めてやるぞゴラアアアッ!」とスタッフも希薄に満ちた演出をこなす。 特にジャック・カーディフの執念に満ちたカメラワーク! 激流を撮る撮る撮りまくる! 「赤い靴」や「黒水仙」で発揮したカメラをここでも発揮しているのは流石である。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-07 20:22:07)
59.  アンダルシアの犬 《ネタバレ》 
何を考えてんだかわけがわからない、でも何故か飽きないそんなブニュエルと言えば「アンダルシアの犬」。  個人的にブニュエルは「ビリディアナ」や「忘れられた人々」等メキシコ時代の傑作群で一目置く存在だ。 「よくこんな変な映画撮れるよ」と首を傾げながら拍手しちゃう監督だよ。  が、フランス時代の「アンダルシアの犬」はサルバドール・ダリ×ブニュエル・・・考えうる限り最高に意味不明な投げっぱなし映画が産まれないワケが無い。 ある意味映画を芸術(よくわからないけどとにかく凄いんだろうな)にしちゃったコンビです。 犯罪レベルで偉大な二人だ(きっと褒めてると思う)。  シュルレアリスムをテーマにした映画はジュルメール・デュラックの「貝殻と少女」を皮切りに マルセル・レルビエの「人でなしの女」、 ジャン・コクトーの「詩人の血」、 日本でも衣笠貞之助の「狂った一頁」などがある。 が、それよりも遥かに難解を極めた作品がブニュエルの「アンダルシアの犬」なのだろう。  映画は芸術?娯楽? 無論娯楽以外の何者でもない。 「映画=映像、無粋な言葉はいらない」という考えには大いに賛同する。  ただ、ストーリーを重視する俺は映画の芸術性や美しさというものは自然に生まれる存在だと思っている。 ダリやブニュエルも「自分の夢を映画にしたら面白いだろう」という発想からこの映画を作った。 だってブニュエル本人が剃刀男を演じてんだぜ? 100%本気でふざけています(褒めてる)。 ダリもそんな格好で何してんだwww  悪夢、手、乳揉みと後のブニュエル映画の要素が揃った短編。  眼球ぱっくり、 謎の手首、 虫がたかるほど臭い手、 おっぱい揉んで吐血、 謎のピアノにロバの死体、 掴んだ木の板を銃に変える謎能力、 脇ツルツルで感動、 とりあえず砂浜・・・意味不明すぎる。やりたい放題すぎだろ・・・(乳揉みも)。 凄まじい嫌悪感、病みつきになると抜け出せない魅力・・・それがルイス・ブニュエル。 「黄金時代」も酷い映画(賛辞)だったよ。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-01 20:28:24)
60.  荒木又右衛門 決闘鍵屋の辻 《ネタバレ》 
あんなにも疲労感を味わう決闘場面は中々御目にかかれない。 あの疲労感は伊藤大輔の「下郎の首」や小林正樹の「切腹」とは違う。 前者がストーリー面における疲労感だとすると、この映画は戦闘描写を徹底的に“みじめたらしく”見応えのあるものにしている。  冒頭に描かれるド派手な仇討劇場の“虚像”。あまりに白すぎるメイクと勇ましすぎる男たち、バッタバッタと何十人も斬り、二刀流、槍・・・その後に語られる“忠実な”記録。  まるで黒澤の「羅生門」における多襄丸の件を思い出す。多襄丸も役人の前では戦闘経験豊富な強者を“装って”いた。  この映画は現在の伊賀は上野を映し、舞台は寛永十一年に遡る。 決闘までの1時間をリアルタイムに描く。薄暗い空、旅の休みに茶屋に入る精悍な表情の武士たち。落ち着いた演技の三船。 桶からこぼれた水が、さらに過去の血痕に繋がる。語られるそれぞれの過去。桜を見ながらの三船と志村の会話の雰囲気。弓を引くだけで撃つ場面は映されない。それは決闘間近で三船が銭を数える時も手が映されなかった。 戦いが曝け出されるのは、クライマックスを待たなければならない。 リアルタイム進行は確かに緊張感があるが、それまで何も起らないと解ると恐ろしく退屈なものになる。同様の理由で「真昼の決闘」も俺はダメなのだ。 観客「待つのは辛いのう」  だが、この映画はそのラスト20分で今までの緊張が弾ける様子に圧倒される。着飾った男たちの“化けの皮”が剥がれていく瞬間のな。  左ト全の舞が面白い。この卜全と三船が「七人の侍」の二人とは思えない(良い意味で)。  上着を亭主に投げ渡して死の覚悟を伝え、決闘の準備を進める。  橋の上で見張る男の回想・掲げられる“槍”を黙って見送る。水の中の小石、森の中の木。 ロングショットで偵察、ハッキリ一人一人映される敵の姿、地図。 伝えに行こうとするが、恐怖と脚が動揺してなかなか前に行けない。それを勇気を奮って“歌”によって敵の接近を伝える。  ラスト20分の緊張、手ぬぐいで隠される防具、物見に出される箒を持った亭主、寒さ、敵の動静を見守る。 「七人の侍」は人を斬るのに慣れたプロフェッショナル同士の戦闘(百姓ですら落ち武者狩りで殺人を経験済み)だったが、この映画は人を初めて斬る人間が味わう恐怖がたっぷり描かれている。 怖がって逃げる人々、震える手で鞘から刀を抜く人々、睨みにビクッとして手を覆って引っ込む者、騒ぎで集まる群衆、血の匂いで吐き気を起こす者、初めての殺人で震える者、殺してしまった後に来る後悔の震え、痛みで狂ったように叫ぶ者、一瞬の光り、折れる刀。  この映画の真逆・・・即ち従来の荒木又右衛門が池田富保による「伊賀の水月」なのだ。竹をしならせて崖下に飛び降りるとか、この映画を見た後だと色んな意味でビックリすると思います。  黒澤はこの作品の後に「七人の侍」でより戦闘描写を追及していく。 三船敏郎、志村喬、加東大介、千秋実、左ト全、高堂國典、堺佐千夫、小川虎之助といった面々が共通している。
[ビデオ(邦画)] 8点(2014-03-11 21:45:40)
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