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田吾作さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 270
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 歳をとるごとに趣味と呼べるものがだんだん少なくなり、今では多忙ななか映画を鑑賞することがひとときの楽しみとなっています。
無数の作品の中から良作を探し出すツールとして、本サイトのお世話になっています。

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1.  あん 《ネタバレ》 
主演の樹木希林と永瀬正敏の名演技が印象に残る作品。 特に樹木希林演じる徳江さんの台詞は、完全に樹木希林さんの「間」になっており、特別なディレクションは不要だったのではと思えるくらい自然な演技で、もはや他の俳優の追従を許さない域に達していると思われる。  わが国におけるハンセン病の隔離(差別)政策が、結果的には大きな誤りであったことは今日では周知の事実だが、それがどれほど人間の尊厳を奪ってきたか…。今後当事者がいなくなるにつれ、その社会認識が次第に薄れていくだろうことを考えると、本作が製作された意義は決して小さくない。 愛する家族とわけのわからないまま引き離され、子どもを授かっても産むことが許されず、人生のほぼ大半を社会と隔てられた施設で過ごさなければならなかった不条理は決して繰り返されてはならないが、だからといって、それらの人々が弱く哀れむべき存在であったかは別であることを、本作の徳江さんが示している。  「どら春」の常連女子中学生達のぼやきに「自由に生きればいいんだよ」と明るく諭す徳江さんに救われた気がするのは、決して私だけではないだろう。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2023-04-13 10:40:56)
2.  アンビュランス(2022) 《ネタバレ》 
IMAXシアターにて鑑賞。 極力CGを使わない、とのマイケル・ベイ監督の意向どおり、久しぶりにリアルでド迫力なカーアクションを楽しむことができた。  銀行強盗犯を親にもった白人と黒人の義兄弟と、その逃亡に巻き込まれる女性救命士が主役のノンストップ逃走アクションだが、本作は単なる逃亡劇ではなく、兄弟の信頼と確執、そしてトラウマをかかえる救命士の再起といった人間ドラマもしっかりと描かれており、脳ミソ筋肉映画のイメージが強かったマイケル・ベイ監督の先入観をいい意味で覆してくれた。 とはいえ、ドローンを使ったカメラワークは観たことのない画角を捉えており、こちらも見応え抜群だった、  絶望的な逃亡劇の中で、救命士の心に変化が生じるといったストックホルム症候群的展開は決して新鮮とはいえないものの、ラストにいたる展開には一捻り入っており、グッとくるラストには見応えもあった。  有名俳優も出演していないためか、あまり注目されていない本作だが、意外に拾いものの佳作アクションドラマとしてオススメできる作品。
[映画館(字幕)] 7点(2022-04-13 11:23:31)
3.  アーミー・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 
名作「ドーン・オブ・ザ・デッド」のリメイクでゾンビ映画の新境地を開いたザック・スナイダー監督が オリジナルのゾンビ映画を作ったと知り、期待して鑑賞。  今回はNetflix単独配信ということで、認知度が低いのが残念だが、ロードショー上映にも耐えうる期待どおりの面白さだった。  ゾンビ映画のアイデアはこれまでに出尽くされた感もあり、本作において全く新しい着想はなかったものの、ゾンビアポカリプスのラスベガスを舞台に、一攫千金を狙うグループと、そこに対峙するゼウスを中心とした統率の取れた「ゾンビアーミー」という、アクション映画王道のストーリーを、最新のVFXを駆使して映像化するわけだから、期待は高まろうというもの。  特にゾンビタイガーのリアルな描写は特筆すべきだろう(実際ラスベガスにはホワイトタイガーが売りのホテルがある)  ネット配信を意識してか、主要キャストにはあえて有名な俳優を起用せず、その分視覚効果等に予算をかけたのは正解だったと思う。  物語は主人公の父とその娘の家族関係を軸に進んでいくわけだが、ラストも安易な予定調和に終わらせないところもザック・スナイダーらしい。  いずれにせよ、ゾンビ映画好きを楽しませる要素いっぱいの本作は、ゾンビ映画ファンにこそ観てほしい作品だ。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-06-23 13:06:02)
4.  アルキメデスの大戦 《ネタバレ》 
原作未読。  観る前は、数学の天才が計算(資源や技術、物量など)によって日本の敗戦を証明し、戦争を未然に防ごうとする話だと勘違いしていた。(その方が面白かったかもしれない) 実際には、戦前期における次期建造艦をめぐる海軍内の主導権争いに、菅野演じる主人公が巻き込まれてしまう話であり、戦艦大和の建造をめぐる サイドストーリーとしては面白く鑑賞できた  とはいえ巨大戦艦を建造することで、日本が戦争に突き進むことに直結する……だから、それを阻止することが平和に繋がる…… との仮想ロジックだけで、この主人公が周囲の無理解や困難を乗り越え、短期間で大和の建造費見積もりの虚偽を暴くというには、動機が弱すぎる印象を受けた。  一方で、主人公はお約束どおり困難を乗り越え、ギリギリのところで目的を達成する場面は痛快ではあるものの、本当の見せ場をその後に置いている ところに本作のユニークさがある。  結局は史実どおり大和は建造されてしまうわけだが、終盤の主人公はある意味で田中泯ではないかと思えるほど、本作の主題にかかわる重要な役割を演じている。 「なぜ大和は建造されなくてはならなかったのか……」全ては後付の論理であるものの、この終盤における田中の語りは現代に生きる私たちに訴えかけるものがある。  冒頭の大和沈没シーンは山崎監督らしく最新のVFXによりかつてない再現度を実現しているし、戦争映画の幅を広げた意味でも一定のクォリティをもった作品だと思う。
[インターネット(邦画)] 7点(2020-09-23 11:36:44)
5.  あゝひめゆりの塔 《ネタバレ》 
現在から見れば、演出や特殊効果、セット、音楽など全てにわたって時代的な拙さが目につき、映画としての完成度は決して高くないものの、あの沖縄戦の悲劇の象徴である「ひめゆり部隊」が辿った運命を多くの人に知らしめるという点では、当時の青春スターである吉永小百合が主役という意味は決して少なくないものがあっただろう。  平和下であれば、現在の若者と変わらず青春を謳歌したであろう女学生たちが、戦争という個人では如何ともし難い状況下で、次々に犠牲になっていった歴史は何度見ても心が痛む。  冒頭の現代のダンスホールのシーンや、沖縄戦を前にした運動会での普通の青春映画のようなシーンなどは、その意味でも効果的に配されている。  やがて戦雲が立ち込め、従軍看護助手として一転過酷な任務に従事しゆく中でも、若い女性が集まれば異性の話で心をときめかせることもあったであろうし、水浴びのシーンが象徴するような友達との無邪気で楽しい時間もあっただろう。  しかし、最後はその学友たちとも離ればなれになり、本島南部のガマで大半が悲劇の最期を遂げるという救いのないラストが意味する事も大きい。  ラストにテロップで流されたとおり、未来ある学徒まで戦場に駆り出し、最期は自決に追い込んだという、人類史上稀にみる愚行がわが国で行われたという事実を忘れてはならないと思わせる作品だった。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-08-20 11:37:38)(良:1票)
6.  アリータ:バトル・エンジェル 《ネタバレ》 
原作があるのを全く知らずに鑑賞。  本作でまず目につくのは、主役アンドロイドの「目」を(当然CGにて)異様に大きく造形しているところだが、不思議なことに慣れてくると、この大きな目が感情をよく表して魅力的に見えてくる不思議さがある。このあたりは製作に入っているジェームズ・キャメロンの「アバター」にも既視感がありユニークだ。  そのアリータが徐々に記憶を取り戻していき、本当の敵に迫っていくというストーリーは王道だが、どうせならラスボス決戦まで一気に見せて欲しかった。  とはいえ、アクションシーンもスピードと迫力があり、もはやどこまでが俳優の演技で、どこまでがCGなのか容易に区別がつなかいレベルだし、街中の何気ないガジェットや乗り物、そして「モーターボール」の迫力ある描写も手を抜いておらず、未来SFアクションが好きな方には十分楽しめる作品であることは間違いない。
[DVD(字幕)] 6点(2020-04-06 16:11:46)
7.  アウトロー(2012) 《ネタバレ》 
冒頭の犯行シーンから、元軍人スナイパーの逮捕、そして意味不明の「ジャック・リーチャー」を呼べ……と、導入からのサスペンス演出には見事に引き込まれた。 原作未読だが、最初から犯人を明かしながら、その企てを女性弁護士と主人公が協力しながら解き明かしていく王道のサスペンスに、無敵ともいえる主人公の素手でのアクションが加わり独自の世界観を確立している。 トム・クルーズもイーサン・ハントとは違うキャラクターづくりに成功しており、役者としての幅の広さをまた一つ披露した作品になった。 そしてヒロイン役の女性弁護士、特徴的な顔立ちでどこかで見た顔……と思っていたら「ゴーンガール」の妻役だったことを思い出したが、芯が強く、知的で魅力的なキャラクターを演じている。 捜査当局に内通者がいる展開も、最後まで上手にミスリードしたところは原作の秀逸さにもよるのだろう。 ありがちなラブシーンも排除し、ジャック・リーチャーというキャラクター一本で押し通す硬派な作りだが、掘り出し物の上質なサスペンスアクションに仕上がっている。 ただ一点、ありふれた邦題は興行的には損をしたと思う。今年続編が公開されるが、毛色の違うキャラクターで複数のシリーズをこなすトム・クルーズははやり稀代の千両役者なのだろう。
[インターネット(字幕)] 7点(2016-07-27 11:23:38)
8.  IAM A HERO アイアムアヒーロー
原作未読。いわゆる和製ゾンビものだが、ありがちな海外ゾンビの劣化版ではなく、ジャパニーズホラー要素をうまく取り入れ、独自性を生み出すことに成功している。冴えない漫画家志望の主人公が、たまたま銃(と免許)を所持していたがゆえに「ヒーロー」として覚醒していく話だが、このへんの日本的な設定も含め、海外の映画祭で好評を博したことも理解できる。ZQN(ゾキュン)という意味不明な呼び名や、発症しても個人的な記憶は残っており、ぶつぶつ独り言を言う設定なども面白い。 スプラッタ表現も手抜きはなく、画面はショックとエグさの波状攻撃なので、万人にお勧めできる映画ではないが、その中でも大泉洋のとぼけキャラや、有村架澄・長澤まさみといった綺麗どころが画面をマイルドに中和させてくれるおかげで、終始不快なレベルではなかったことはキャスティングの妙か。 いずれにせよ、ユニークな原作設定をモチーフに、意欲的なジャパニーズゾンビパニックとして一定のレベルに仕上がっていることは間違いない。
[映画館(邦画)] 7点(2016-05-06 13:38:15)(良:1票)
9.  アメリカン・スナイパー
実在した人物をモデルにしているわけだが、一にも二にもブラッドリー・クーパーの役作りが光る作品。ラストに実物の写真が出てくるが、劇中のクリスと違和感がほとんど感じられなかったくらいだ。内容はイラク戦争を舞台に「戦争がいかに生身の人間を壊していくか」という古くて新しいテーマに沿って描かれており、その点は「フルメタルジャケット」にも描かれているし、近くは「ハート・ロッカー」にも似ている。敵地で包囲される近代戦の恐怖としては「ブラックホーク・ダウン」にも既視感がある。その意味でとりわけ新しいメッセージは感じられなかったわけだが、最後まで緊迫感を失うことなく物語を展開させ、意外な結末で終わりを迎える構成にはそれなりの見応えがあった。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-07-13 16:17:42)(良:1票)
10.  アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン 《ネタバレ》 
アメコミヒーローにはもともと思い入れはないが、アクションはそこそこ楽しめた。ただし、あまりの詰め込みすぎに動体視力が追いつかず、鑑賞後は疲労感が残った。さらに途中から謎のキャラクターが登場したり、新顔の兄妹キャラの能力が凄すぎてついて行けなかった。 「ウルトロン」という人口知能が人類を抹殺しようとする「凄み」が終始感じられず、単なる雑魚キャラを多数登場させてお茶を濁すというもったいない展開になっている。ついでにいうと吹替え版は非常にお粗末。字幕版を観るべきだった。
[映画館(吹替)] 5点(2015-07-13 15:42:11)
11.  アナと雪の女王 《ネタバレ》 
今年一世を風靡した話題作をようやく鑑賞。うわさの「レリゴー」はクライマックスシーンと思いきや、物語中盤に出てきて意外だったが、確かに本作の楽曲の良さと映像の美しさを象徴する名シーンだった。特に本作の映像の美しさは特筆すべきで、ドレスや雪の質感表現はCGアニメここに極まれりといったレベルに達している。ストーリーには特段目新しさはないが、子供と一緒に家族だんらんで楽しむにはうってつけの楽しい作品。その意味でコミックパートを受け持つ「オラフ」は大変いい存在感を出していた。映画というよりもBGVとして何回でも流してみたくなる、そんな作品。
[DVD(吹替)] 7点(2014-10-13 11:37:03)(良:1票)
12.  アルゴ 《ネタバレ》 
イラン革命後の争乱を舞台にした米大使館員の極秘救出作戦の史実を題材にした作品。ベン・アフレックが監督としてもヒゲもじゃのCIA局員を演じる男優としても活躍している。事実に基づくストーリーとしては可もなく不可もなく程よい味付けか。印象的なのは70年代末のファッションや小道具などガジェットに手抜きがないこと、画作りにおいても当時のフィルム映画の雰囲気を上手に表現している事だ。まるで昔の映画を観ているような錯覚を覚えた程。この映画はアメリカ大統領が近年封印を解いた機密である史実が基になっていることが全てといえる(全くのフィクションと仮定した場合は陳腐この上ないストーリー)。情報公開が進んでいるアメリカでは今後もこういった映画が続くだろうが、日本では……まだまだ先だろう。
[DVD(字幕)] 6点(2014-05-19 13:15:46)
13.  アウトレイジ ビヨンド
今や日本のヤクザ映画はこの人しか撮れないのかと思えるほどの話題作の続編ではあるが、前作ほどのテンションは維持できなかった印象。前作では山王会の中での「狐と狸の化かし合い」が、今作では「関西花菱会」を巻き込んでの「化かし合い」になったわけだが、今作は舞台回しとして刑事の片岡が小賢しく動き回り、最後は自業自得で報いを受けました…という話といってしまえば端折りすぎか。なぜなら片岡が動かなかったら、恐らく何の事件も起こらなかっただろうから。山王会若頭にのし上がった石原の異常なキレ具合も不自然だし、もうちょっとヤクザも賢いと思わせないとリアリティに欠けるだろう。とはいえ、何の躊躇もなく暗殺しまくるシーンは相変わらずだし、一見ヤクザっぽくない俳優がヤクザ役で起用されているミスマッチ感は逆に本作のユニークなところだ。また、このヤワな時代に命をかけて筋を通そうとする「ヤクザ」という生き方の虚しさ、そして弱い者には強く出て強いものにはへつらう滑稽さは十分に描かれている。次作もありそうな終わり方だったが、今度は韓国マフィアを巻き込んでのアジア編でも作ったら面白いかも…。
[DVD(邦画)] 5点(2013-08-12 15:56:58)
14.  アンストッパブル 《ネタバレ》 
事実をベースにしているとのことだが、実際には無人の貨物列車が走り出して惰行する「コースター」という事故は稀に発生するのだろう。本作はこれを「数十両編成」の重列車が「大量の有害物質」を積み、なおかつ「最高出力で力行」してしまい、よりによって人口密集地の大曲線路に向かう、というほとんどあり得ないシチュエーションを設定することによって、映画作品としてのサスペンスを創出したわけだが、そのことはこの際不問にしたい。デンゼルは熟練の機関士を演じるには少し格好良すぎた感もあるが、職人であればとるであろう行動を良く演じているし、クリスを含め主役二人の背景や行動動機にはそれなりのリアリティーがあり、設定のリアリティーの乏しさを補っていた。娘が「フーターズ」のウエイトレスなどという設定も今風で良い。むしろ本作の見所は、ひたすら「止まらない無人重列車」を中心としたカメラワークの秀逸さであると評価したい。空撮を含め上から横から下からそして正面からと、アングルの妙と不気味な重量感とスピードを捉えるカット割は他の追従を許さないレベルである。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2011-11-06 17:48:00)
15.  アウトレイジ(2010) 《ネタバレ》 
普通に楽しめた。やくざ社会の階層や、縄張りの奪い合い、義理人情と裏切り、警察とのなれ合いなど、我々が普通に想像できる世界観の中でストーリーはどんどん進んでゆくからわかりやすい。この映画の見所はそれよりも、味のある役者達の演技ぶり、そしてこちらに痛みが伝わるかようなバイオレンスシーンに尽きるだろう。特に三浦正和の若頭ぶりが魅力的だった。爽やかなイメージを覆し、大組織のナンバー2にふさわしい苦み走ったその表情は特筆ものだ。また椎名演じる水野の殺され方は印象に残る。普通あそこまで手の込んだ殺し方をする必要はないだろう。しかし本作での様々な暴力もやくざ同士の中で完結しており、全く無関係な一般人が巻き込まれてはいない。まさに「暴力のおいしさ」に魂を奪われたヤクザやその取り巻きが、終わりのない「殺しのらせん」に巻き込まれていく姿を描いたものだ。だから我々一般人が娯楽として観ていられるのかもしれない。現実のヤクザがこれほどまでに「殺しのらせん」に徹し切れたらそれはそれですごいことだが…、と思わせる映画だった。
[DVD(邦画)] 6点(2011-01-05 17:26:08)
16.  アイアンマン
普通に面白い。背景にも飛躍したところがないし(その分アイアンマンという飛躍は許せる)、主人公が俗な人間から、自身の使命に目覚めるというくだりも、抵抗なく受け入れられる。全てを手に入れた人間でも、自分のために涙を流してくれる人の愛を求めてしまうというところもいい。さらにはアイアンマンのメカニカルな描写は、世の男の子なら大抵シビれるだろう。スーパーマンにはなれなくとも、アイアンマンには誰しもなれる可能性がある。それにしても、あのマリブの豪邸のような、超IT住宅に住んでみたいものだ。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2010-07-20 14:09:13)(良:1票)
17.  アバター(2009) 《ネタバレ》 
地域の事情により不本意ながら2D鑑賞でのレビュー。それでも、さすがはキャメロン、映画の限界をまた広げたなという印象だった。プロット自体は他のレビュアーがご指摘の通り、新鮮味を感じるものではないが、本作の面目躍如は、ファンタジーながら、リアルに見せることに徹し抜いたことに尽きる。ひとつは、見事なる独自の世界観を相当なエネルギーを注いで手抜きなく構築した点。もうひとつは、それを実写(正確には実写とCGの高次元融合)で活写した、という点だ。アニメであれば(「もののけ姫」にしろ何にしろ)比較的自由に描ける世界も、(CGの違和感を最小限に)実写化するのは相当に困難な作業である。例えばもしナヴィが人間と同じ大きさで、全身青く塗っただけの特殊メイクで撮影されたとしたら、それこそありきたりのSF映画にとどまっただろう。ただ、陳腐なプロットとはいえ、環境破壊に対する警告や、生命の繋がりの大切さといった価値観も含まれており、この作品が現代社会に投げかけるメッセージはそれなりに重い。いろいろ書いたが、3Dでも観てみたかった(泣)
[映画館(吹替)] 9点(2010-01-12 13:42:54)(良:1票)
18.  アイランド(2005)
マイケル・ベイ自身が言っているとおり、この映画は純然たる「ポップコーン・ムービー」であり、その意味では楽しめる作品だ。ストーリー設定として「クローン人間」が取り上げられているところが現代的であるが、本質的にはアクション映画であるため、このテーマに対する深い掘り下げは当然ないし、なくてよいと思う。ただこの作品の秀逸なところは、この設定がいかにも近未来にありそうなリアルさをもっており、観客を作品世界にひきつけることに成功していることだ。マイケル・ベイお約束のアクションシーンは今回もド迫力であり、期待を裏切らない。デート等で観て、「面白かったよね~」とか、「自分のクローンが訪ねてきたらどーする?」なんて会話をするのにはもってこいの作品である。
[映画館(字幕)] 7点(2005-08-01 00:32:00)(良:1票)
19.  アイ,ロボット
未来に私たちの身の回りはどうなっているのか。常に興味深いテーマであり、これまでも幾度となくスクリーンに登場してきた。本作もそのひとつであるが、CG技術の発達もあり、人々の間で働く人間型ロボットが、違和感なくリアルに映像化されていた。案外、近未来というのはこのように進化した科学技術、つまり小ぎれいな部分と相変わらず薄汚れた街が雑然と同居しているのだろう。もう一度その辺のディティールを中心にみてみたいと思った。さらに、博士の死の謎について、結果が分かってしまった後でも、もう一度始めから紐解いてみたい気にさせてくれる点で、良作であると思う。しかし、「ロボット三原則」がどうして破られたか、については予想通りの「屁理屈」だったので、すこし笑ってしまった。題名を聞いてソニーの「アイボ」を連想したが、科学技術の目指すところが、どうやらヒューマノイドロボットつまり科学的に「人間に近い人間」をつくる事にあると思えるような現代においては、本作が投げかけるテーマはことのほか重い。もっとも、人間が人間を信用できないような時代では、せめて機械でも信じないと生きていけないのかも知れないが。
[映画館(字幕)] 7点(2004-10-07 10:07:34)(良:1票)
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