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Nbu2さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 345
性別 男性
自己紹介 「昔は良かった」という懐古主義ではなく
「良い映画は時代を超越する」事を伝えたく、
 昔の映画を中心にレビューを書いてます。

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1.  アルゴ探険隊の大冒険 《ネタバレ》 
今年度の「午前十時の映画祭」で一番楽しみに してたの、もしかして本作品かもしれない。 人生初のハリーハウゼン、劇場体験というポイントで+2点。  個人的に好感が持てるのは、映画の肝がハリーハウゼンの特撮 である、と認識した上で演出/編集/音楽等がそれを盛り上げる為 のフォローを惜しまなく実行している事。モンスターの行動に対して いちいち演者がリアクションをするカットを律儀に入れていたり、 おどろおどろしさ溢れるベタな音楽もスクリーンで聴くと心地よい。  常日頃から「ハリーハウゼン=文楽(歌舞伎)」説を主張し 私は友達から馬鹿にされているのだが、あえて力説しておきたい。 彼の造形したモンスター類はモデルアニメなので、滑らかな 動きを要求される。この作品自体、ストップアニメの撮影等で 2年の年月をかけて(特にラストの骸骨剣士×7体とのバトルは 4ヶ月かけたそうな)るのはそういった自然な動きを求めてのもの。 ただ彼のモデルアニメの演出には決まって「溜め」の動きがある。 プラスチックのモデルに命を吹き込む作業として彼は、実際の 動植物の動きを参考にし、クリーチャーが動く直前のコンマ秒を 「溜め→瞬発→起動」の流れで撮影してる、そこに「藝」を感じる。 そしてそのワンテンポ留まった瞬間が私にとって文楽や歌舞伎の 「見得を切る」仕草に被るのだ。後世に残るだけの映像作家っぷり。  今回劇場で拝見してヒュドラの顔(7つ首)がそれぞれ表情が異なる 細やかさ、あと骸骨剣士の持っている盾や刀、槍の造形の違い あとタロス像の間抜けっぷり(笑)がより堪能できたのも好印象。  さあ、そこな映画ファンの皆様、 劇場に足を運び心の奥底から叫ぼうではないか、 「よっ、ハリー、千両役者!!」と。  てか、おじさんには最近のCG表現の乱雑ぶり、疲れるんだよな...。
[映画館(字幕)] 8点(2023-08-04 19:22:07)
2.  あいつばかりが何故もてる 《ネタバレ》 
「渥美清の魅力は寅さんだけにあらず」常々から言いまくってる私としては、今年1月から始まってる神田・神保町シアター「俳優・渥美清:「寅さん」だけじゃない映画人生」この企画が全くもって我が意を得たりでジャストフィットなラインナップなんですよ。喜劇役者であった彼だからもちろん人情劇・喜劇は良い。ただ私としましてはそういった枷に組み込まれる前、人間の「業」みたいな、暗い面を演じていた渥美清に物凄い魅力を感じ「寅さん休んで、極悪非道の大悪人とか性犯罪者とか詐欺師みたいな役柄、やってくんないかな」と思ってました(ファンの皆様、本当にすみません)。その位渥美清、という役者には人間が持つ心情の振幅を演じ分けられる技量というのかポテンシャルがあったんだ、とも一回力説いたします。(と同時に最後まで寅さんに徹し、彼の演技の「闇」を見せる機会はついぞなかった事も賞賛に値します) 初めての主演作品となったこの作品に関していえば、テレビ界(この当時テレビは生放送が主流だった)に慣れてるからか、演技が急ぎすぎというのか「間」の取り方が後年の名人芸までは至っておらずそこがマイナス点。但し「人情味溢れる」スリ役という彼の役柄は喜劇的なペースにはあるものの、目の奥に見える漆黒というのか闇というのか、という雰囲気が早くも見受けられそこはポイント。それ以上にもっと大事なのはその後邦画界を支える「国民的兄妹(今回神保町シアターのパンフより)」倍賞千恵子との初?顔合わせ。個人的には三木のり平・田中春夫・森川信・清川虹子のフォローもうれしいが、やっぱり寅とさくらだよね、この場合。
[映画館(邦画)] 5点(2023-01-15 14:57:42)
3.  仇討(1964) 《ネタバレ》 
前作「武士道残酷物語(’63)」監督今井正+主演中村錦之助コンビが橋本忍のオリジナル脚本を使い、改めて武士社会の理不尽さを描いた作品。だけど「橋本忍脚本+武士社会への糾弾」というテーマでは小林正樹「切腹(’62)」「上意討ち・拝領妻始末(’67)」が有名で、この作品にあまり触れられないのがちょっと残念だ。武家社会において「仇討を果たさない限り主家の名誉(武士道)は回復しない」という風潮の中、些細な事情から正当防衛で上級武士を殺してしまった下級武士の主人公は武家社会からは討たれるべき対象となり、一般社会からは抹殺されるべき憎悪を向けられる。可愛がっていた弟分が家の名誉回復の為、討ち手として仇討の場に出てくる事を知り、男は刃引きした刀を持ち果し合いの場へ出向く。そこで彼が見たものは...。理不尽な境遇に追い込まれた哀愁感漂う演技から最後、狂気を込めた大爆発と壮絶な仇討シーン、と中村錦之助の演技力がやはりこの映画の白眉。仲代達矢も三船敏郎も怒りは演じれるけど、悲しみや哀愁を感じさせる演技は出来ない。ラストの悲劇性がちょっと薄いかなぁという事でこの点数にしたけど、個人的には好きな一本という事で機会が有れば。(ってか東映ビデオ、中村錦之助作品のDVD化もう少し頑張って下さい。)
[映画館(邦画)] 7点(2021-05-31 20:55:01)
4.  あした晴れるか 《ネタバレ》 
「芦川いづみの魅力は『憂い顔』(風船/洲崎パラダイス・赤信号/陽の当たる坂道)だ」と小生は言う。友は「笑顔が素晴らしい(乳母車)」「大人の魅力(嵐を呼ぶ男【渡哲也版】/若草物語)」「幸薄い美少女も素敵(佳人)」そしてここに「ツンデレ」コメディエンヌも継ぎ足そう。話に齟齬があるというのは野暮ってもの、これはアイドル映画なのだからキャラクターに魅力があればそれで十分なのだ。久しぶりにスクリーンで鑑賞したが今回改めて強く感じたのは、この様な小品に渡辺美佐子/中原早苗/高野由美といった他社作品なら主演級の若手俳優を惜しげもなく助演として投入し、三島雅夫/東野英治郎/殿山泰司という多くのベテランで脇を固めている→「日活」という会社の当時の勢い=映画が流行の最先端であり発信地であった事実そのものでありました。もちろん監督中平康の映像テクニックが、この映画の魅力に貢献しているのは間違いない。生きてるうちに中平+芦川いづみの「結婚相談(’65)」見てみたいなぁ...。
[映画館(邦画)] 7点(2019-04-12 07:29:56)
5.  ある戦慄 《ネタバレ》 
正直言えばもう少し尺を短くしてもらいたい気もするが(特に地下鉄内の「出来事」が始まる前の人員紹介。ただその情景を延々と見せつける事で彼ら=我々観客自身の投影であること、併せてその焦燥やいらだちが引き立つ効果があるのも承知)なかなかの一本ではないか。深夜の地下鉄内で暴漢に絡まれる乗客は自分が巻き込まれなかった事に時に安堵し、他人の苦しみを見過ごし勇気を持って対応できず結局他者任せでなあなあに事を終わらせるという結末。まったくすかっとした気分になれないからこれは「隠れた一本」になったのでしょう。戦病軍人・黒人・同性愛者をこの時代から取りあげていた、という点もポイント。
[DVD(字幕)] 7点(2012-05-13 14:46:46)
6.  アパートの鍵貸します 《ネタバレ》 
隣人とは仲良くしておこう。という一言で片付けていいくらいの都合良すぎる話と思う。ただここは役者・演出・脚本の三拍子がそろっている分あざとらしさ、嘘くささが感じられないのが上手いところ。ワイルダーの手にかかれば割れたコンパクトも、テニスラケットもシャンパンも帽子もひからびたパスタでさえ魅力溢れる小道具に早変わり!「蛍の光」がこれほど印象的に使われている映画はない、という事もあげとこうかな。ラブコメディの古典。
[映画館(字幕)] 8点(2010-12-26 19:01:10)
7.  赤い天使 《ネタバレ》 
監督増村と若尾文子(様)コンビは次の「華岡青洲の妻」で終わりを迎えるが、この作品でやること全てやりきったのでは無いか、という位の日本映画史上に残る「ド変態映画」。彼女にとって「身体を求める事」は常に死と隣り合わせであった状況下での生きている証であり、「身体を与える事」は血塗られた看護婦として残された最後の仕事・奉仕であったという厳しさ。敵の大群が攻め込んでくる中軍服コスプレプレイをしている、という時点でどうかしているのだが下手に裸を見せるよりも物凄いエロティシズムを感じてしまうのは自分だけか。戦場下で「人間性」など無意味である(バケツに無造作に突っ込まれた足や手の残骸!)事をうたいあげたこの作品は増村にとっての「反戦映画」なのだろう。ただHなシーンはともかく戦場/病院の描写、きっつーい。とりあえず増村+文子(様)コンビの映画は年代順で鑑賞すること、切に願います!
[映画館(邦画)] 8点(2010-09-12 19:25:52)
8.  赤い殺意(1964) 《ネタバレ》 
今村映画の常連小沢昭一は、「土着的な雰囲気をかもし出す都会人監督(都会的なセンスをかもし出している地方出身の川島雄三の対比として)」と説明しているが、自分が好きなのは登場人物を取り巻く苦しい因習や環境に対するパワーの源が泥臭い土着的なイメージで表される「ど根性」、そして恵みを与えるかのような母「性」(だから男は皆情けない人物ばかり)。またかなり陰惨な話にも拘らずその土地の「方言」が妙にホラ話的な感覚を与え、とぼけた味わいをかもし出す。ここに私などは楽しみを覚えるんですね。(だから陰惨なだけの「楢山節考」、中途半端なエッチぶりの「うなぎ」などはちっとも面白くないわけです) でこの話。仙台(その頃はまだ田舎の地方都市)でひ弱な男と生活している風采の上がらない主婦(春川ますみ好演)がある日見知らぬ男に乱暴されてから女としての自信を取り戻し、たくましい女になってゆくという話を「今村節」というのかパワー全開で展開させています。「にっぽん昆虫記」と並ぶ、彼の名作ですな。長々と失礼しました。
[映画館(邦画)] 9点(2006-06-05 22:59:51)(良:1票)
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