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黒猫クックさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 791
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自己紹介 猫と一緒に映画を見ていると、ヤツらは私より先にコイツはクソ映画だというのを察知します。ストーリー展開や伏線回収が怪しくなってくると席を立ってしまうのです。だけどそんなおっちょこちょいな映画にだって良いところはいっぱいあるんですよ。
猫のヤツらは冷酷です。

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1.  アドレナリン:ハイ・ボルテージ
 足元で跳ねる水音が気に障る。ウレタンの靴底が規則正しく叩き付ける足先は、速いリズムで雨を背中に跳ね上げて僕を汚していく。頬から伝うしずくは次々と落ちていくけれど、いくら流れても、いくら拭っても、尽きなかった。    霧雨が夕方になって降り始めて、彼女の迎えに傘は必要だろうかと考えたけれど、他愛のない話をしながら雨宿りすれば良いと、持って行くのを止めた。  その後、駅で待ち続ける僕の前に彼女は来なかった。大げさに短く切りそろえた前髪の彼女は連絡もよこさずに僕を待ちぼうけさせた。30分だけまってから、いつもの喫茶店に入って紙コップに入った甘いコーヒーを飲み、ぼんやり過ごした。小一時間経ったあたりで何の連絡も無く待ち合わせをすっぽかした彼女にどう言ったクレームを刺そうかと考え始めたけど、実はそんなに怒っていない自分に気づいてからは同情を惹くセリフしか浮かんでこなかった。   いくら待ってももう来ないだろうなと、諦めが付いた頃携帯電話が鳴った。液晶に書かれた名前に違和感を感じた。何か嫌な予感が心を撫でたがそれをしっかりと認識する前に通話ボタンを指でなぞった。 「妹が急に顔色悪くして、病院に今運んできたの。病院はあなたたちの学校の近くの総合病院だけど、すぐに」  と言いかけた段階で意識が急に狭まった。霧雨から強い雨に変わった商店街を走り抜けて学校の実験棟を目印に病院に走った。雨に濡れた携帯電話はもう通話が途切れて、詳しい話を聞いておかなかった過ちを駅に置き去りにしていた。   紛争地域から逃げてきたかのような僕の姿を見た病院の職員は、どうしたんですかなどと忙しなくきいてくるけど、僕の彼女の名前を告げるとすぐに黙ってしまった。涙が止まらない。若くは無い看護師さんが僕にタオルを渡してくれて、待合所の様なベンチの群れの中の一人に手の平を向けると彼女だよね、と聞いてきた。その女の子は僕に気づくと走り寄ってきて事情が飲み込めていない僕にこう言った。  「いやー、盲腸でさぁ死ぬかと思ったけど薬で散らせたんだよ。残念だけどパイパンじゃないからねー」  ずぶ濡れの僕の顔についているのが水だけではないことに気づくと更にこう言うのだった。 「君、いったい誰からどういう連絡を受けたらそうなるんだ。急な話は最後まで聞くように」    と、言う位絶望的におっちょこちょいな映画だった。嫌いでは無い。
[DVD(吹替)] 7点(2012-11-02 03:59:30)
2.  アルティメット 《ネタバレ》 
アクションで魅せる。これにつきる。 時間も小一時間っていうところ。この辺は巧い。 でも、終始漂うテンプレート感には正直戸惑った。ああ、すんごいベッソンな映画だと。 レンタルでサクッと楽しむには非常に良く出来てると思う。侮れない。
[DVD(吹替)] 5点(2012-10-29 03:55:04)
3.  旭山動物園物語 ペンギンが空をとぶ 《ネタバレ》 
 物すんごく可も無く不可も無く。演出とか画調は好きだけど、ストーリー仕立てにした部分が解決しているように感じられず、結果としてあまり感情移入を出来なかった。  なんだか勿体ない映画だ。
[地上波(邦画)] 5点(2012-10-22 05:58:49)
4.  アザーズ 《ネタバレ》 
 部分的な記号性を散りばめた狭い空間は、僕が今、いったいどこにいるのかという判断をする力そのものを奪ってしまうのだった。  「あなたが生きていくこの先の全部、この空間にこもっているのと同じなのよ。どこに行ったって、どんなに自分の内面を飾っても。あなたの本質が、この家と同義なんだから。」   そんなことをためらわずに吐き出す。姉なのか、母なのか。それともそのどちらでもない、誰でもないただ漠然とした単なる女性という認識をさせるためだけの性別を持った誰か。その人を、彼女を、睨み付ける僕の瞳は涙に溢れていたけど、僕の中身が持つ力はこの視線のように嘘で作られた強さすら持っていないからだんだんと、今の気持ちと同じような模様がいくつも並んでいる彼女の足元に、向かってそれていった。  いつもこの家の中で僕を縛り付ける本当の偽物は、彼女の中にあるがらんどうの愛情だった。   自分自身が作り出した出来損ないの空間に閉じ込められて、今もじっと閉じこもりつづける友人は、こうやって袋小路に迷い込んでしまったのだという。でも、彼だけの意志でも、彼と生きる彼の家族の意志も、一意に彼の存在をうつろにしてしまった訳じゃない。部分的に散在する様々な原因が、丁寧に紡がれていくべき途中で放り出されてしまったからそうなったのだった。   この映画を見たとき、丁寧に紡がれていくグレースの生活と、不穏に過ぎて傍観するに過ぎない私自身が身構えてしまうような屋敷のたたずまいが、完璧に不気味な調和を見せたことで永遠に意志が作り出す循環にはまり込んだ友人を思い出させた。  二人の本質も、立っている場所も全く違うのに。でも、彼女の住む屋敷も彼の肉体も永遠じゃない。本当はいつか気づかなきゃいけないのに、傍観する私にはどうすることも出来ない。
[DVD(字幕)] 8点(2012-05-11 17:25:21)(良:1票)
5.  アイランド(2005) 《ネタバレ》 
結構良く出来てる。 画も綺麗だし、話もそつがない。  ただ、80年代の懐かしい管理社会ものを今やるには設定が雑過ぎるような気がする。設定を気にしなければ結構楽しめるが、それほど先の未来ではないはずなのに、飛ぶ乗り物が出てきたりネットがあるんだかないんだか解りづらかったり。  それから様々なSF的なデバイスが、雑。これがまずかった。オーパーツ過ぎる。
[ブルーレイ(吹替)] 6点(2012-04-14 23:33:51)
6.  アヒルと鴨のコインロッカー 《ネタバレ》 
面白かった。すごく良く出来てた。 小説の映画化ってたいていうまくいかないものだが、こんなにうまくいっている物を久しぶりに観た。ストーリーラインだけを借りて、雰囲気は全然独自の物に収まっている物が映画として完成度の高い物になることが多いように思うが、これって作者の雰囲気が結構ある。それでいてコスプレや物まねのような単なる動画化ではなく巧い。かなり試行錯誤と作り込みに力を割いたに違いない。   で、本作は小説の方を読んでない物を選んで観たのにそう感じた。この映画を作った人たちってすごいと思う。省きどころをきちんと選んで、きちんとストーリーを活かす技術があるんだよな、この国の映画は。誇らしい。  ベースは本当に切ないやりきれない話なのに、それだけの物に感じさせない。作者のテイストが心地よかった。この後の人生がどうなるのか。河崎と椎名二人の行き先に交差の予感がない、寂しさがいつまでも残る。
[DVD(邦画)] 8点(2012-04-10 15:03:43)
7.  アドレナリン(2006) 《ネタバレ》 
絶望度のほどよいアホな映画だった。
[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2012-04-07 15:11:41)
8.  あらしのよるに 《ネタバレ》 
可も無く不可も無く。 やはりどうしても、なんで男同士なんだと思ってしまう。なぜ友情じゃ無きゃいけないんだろう。男女には超えられない壁があるとか言うが、それって言うのは性欲が立ちはだかるからだろうどうせ。物語として子供がターゲットであるとこれではまずいというくだらない配慮は理解できないでもないが、家族ではない男同士の愛情というのは余り感心しない。男女のセックスよりずっと感心しない。  どう考えても同性愛をわざと臭わせているが、男女の性欲は駄目で何で同性愛的な表現は良いのだろう。訳が分からない。確かに友情物の定石展開はあるのだが、そのことごとくに男同士の性を臭わせるのは大きな違和感。  同性愛てきな感情が理解できないと難しいんじゃないだろうか。同性愛が解ればこの程度の関係に性的なメタファーを感じることがないだろうから、純粋な友情物語としてみることが出来るのかもしれない。ただし、直接同性愛を嗅ぎ取ってしまうとキャラクターのちょっとした行為が同性愛者のそれなのではないだろうかと距離をとってしまう。  そういうわけでワタシはこの映画が理解できなかった。 絵本を映画化するのは良いが、原書を軽く見すぎではないだろうか?所詮絵本的安易な改変が入っている節があり、作家を冒涜するなよと言いたい。  絵本を馬鹿にするな。
[DVD(邦画)] 5点(2012-03-07 00:06:17)
9.  ALI アリ 《ネタバレ》 
そこそこ良かった。  ドキュメンタリーを俳優が演じるっていう逆説的なところが面白かった。同じような映像は現存するんだと思う。それからずっと完成度の高いドキュメンタリー番組も存在するんだと思う。 だけど映画で俳優がやるからには、こういう方向が正しいんだと思う。正確に演じる難しさが画面ににじむが、それを几帳面に乗り越える職業人たちにはちょっと感動した。 アメリカ映画のこういう多様性が好きだ。多様性の中で、どの方向にも漏れなく高い品質の映画が存在する。  私はこういう映画は余り見ないのだが、それでもそこそこ楽しめてしまった。好きな人にはたまらない物があるのではないだろうか。
[DVD(字幕)] 6点(2011-09-21 23:29:50)
10.  アンヴィル!夢を諦めきれない男たち 《ネタバレ》 
傑作。  アンヴィルか。あの記録でしか知らない巨大ムーブメント。HMとHRの時代を生きたバンドのうちの一つか。あの時代の残り香を発掘するように、古代の貴重な遺跡や装飾品を探し出すように学校の仲間とCDを買いあさった日を思い出す。  あの時代がすでに過ぎ去っていたあのとき、あのバンドってどこ行っちゃんたんだろうね。なんて笑ってたわけだ。そのアンヴィルがさ、アンヴィルがですよ、アンヴィルがまだアンヴィルやってた!  それを物語にせずに、キチッとドキュメンタリにしてきた。剛速球で。  興奮である。もうそりゃあ興奮である。この映画の狙い的にダンガリーディスのプロデュースでシーンに舞い戻す企画だったのかもしれないし、しっかりその効果で売れたのかもしれないが、この男たちの気持ちの持ちようは真っ正面、剛暴である。  この男たちの生き様に不覚にも頭上に拳を振り上げていたのだった。
[DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2011-06-05 23:58:06)
11.  アンナと過ごした4日間 《ネタバレ》 
なかなか面白かった。  文学的な匂いがプンプンにおってきて、卒倒しそう。特にこういう完成度の高い物になってくると、もうミステリーでもラブコメでもホラーでもいいから娯楽になってくれ、と願ってしまったりして。  要するに、私はこういうヨーロッパ然とした文芸作品にあんまり興味を惹かれないところが原因なんだけど、じわじわと人間性を映しはするけど行為そのものの画的な面白さという物には焦点があたらないお話にはいつも当惑する。とは言え、この作品の忍び込む件とか裁判なんかの派手になりそうなシーンを技術で抑え込むなんて言うのはスゴいなと感激してしまったりもした。  現実には起きなかった幸運を劇中事実に反して起こすという古代からある手法を、よく吟味もせずにご都合主義とか言ってしまうことは、嫌いだ。同じように、こういう映画の主人公の行為をあり得ないとか、境遇を貶めすぎだとか、そういう風に捉えるのも嫌いだ。  ご都合主義も悲観的な作品も本質的には両者現実からの距離を同じくして逆方向にした、技術の上で成り立っている物語だ。両方同じくらい現実には馴染まないのだが、やっぱりこの悲哀が何となくより上質な物に感じさせる。それだけに満足度が高い。
[DVD(字幕)] 6点(2010-09-18 23:33:09)
12.  ある子供 《ネタバレ》 
ブリュノは永遠に子供だ。生まれたとき、どこかに何かを落としてしまった。彼がもう少し賢ければ、死と金の狭間を漂いもう少し裕福かもしれない。もう少し愚かであれば緩やかに、長い時間を掛けて破滅するのだろう。  心に道徳や倫理という概念を持たない人間を子供であるとすれば、子供という人間は道徳や倫理を持たないだろうか。そうか、多くの子供は確かにそれらを全て持ちはしない。赤ん坊から子供になったその瞬間の何も備えていないまっさらな「子供」がそれらを持たない。少しずつ人間の心の肝心なものが理解できてくるにしたがい、大人びてくる。 どうやら二元的な判断はできない。こうなると大人の定義とはなんなのか。という背面にある事実に我々大人はたじろぐ。が、きっと身体が成熟していることや老成していると言うことではそれはあり得ない、と断ずることが出来ればまずは自分が子供寄りではないんだろうという安心感は得られる。  安堵感、この映画がもつ強すぎる情調に不快感や不安感を持つことに気づくと同時にそこに至る。きっと好転しないであろうブリュノの人生に、哀れみを感じつつも白眼視するこの感情も大人のもつまっとうな正直な感覚だと思う。周縁に哀れみや寂しさだけしか彼に向けない、彼と同じように何かを落としてきてしまった人間達が永遠に彼らのような子供達を再生産し続ける。叱責や黙殺のような浄化機能をそれこそ道徳や倫理にしたがって正常に使いこなす社会は、それを作るのは大人達であって彼ら子供達ではない。  そして子供達が身体だけ成熟して作り上げたコミュニティは、とても社会とは言い難い裏社会のような共棲集団であるが、それはこの映画の中の絵空事ではない。子供達は永遠に子供達を作り続ける。きっと抜け出すことが出来ないであろうその輪が、この社会のみえにくいどこかにあることを思い出すことが出来た。  と言うわけでなかなか面白い。
[DVD(字幕)] 7点(2010-08-12 01:22:25)
13.  アバター(2009) 《ネタバレ》 
よもやこれほどの物が、これほどの質量で、これほどの記憶を残すとは。ビックリした。それ以外の言葉が思いつかない。  最初に言ってしまうと、昔の宮崎映画にインスパイアされてねえか?っていうシナリオには若干戸惑ったが、それは問題ないだろう。メタノールを金鉱だと思っているヨーロッパ人をターゲットにしてるんだろう、きっと。彼らにサトウキビ畑をどこに作るつもりなんだい、と説いているんだろう、きっと。そういうことにしてスルーしておく。だから日本人がいくらどこかで聞いたような話に感じても当人はそれほど気にならないんだろう、きっと。  といっても、もののけ以前のジブリのクラシック作品で自然保護を叫ぶ映画は、なんか思想的勘違いが入ってるし、そこを上手く練り直してくれてる。正直ありがたい。お話は似ていたらできが良い方が強い、発案者には価値がつく。それで良い。  特殊効果の表現だが、ちょっと待て。凄い。今まで、アクション映画はCGがリアルになってもT2初見の興奮を消し去ることはできないだろうと思っていた、が、今後はアバター初見の興奮を消し去ることはできないだろうという基準に変わった。  今まで観たCGIで、一番、圧倒的に、あり得ないほどリアル。広告やトレイラーを観たときは、生き物の(CG用語ではない)テクスチャが10年前に退化したな、タイタニックで時間止まってやがんな。位に思っていたが、それは一瞬で間違いだと分かった。そういう問題がどうでも良くなった。  モーションが今までのCGにはできなかったレベルで、物理法則が人間の頭では現実に見えるくらいのリアルさで迫ってくる。粒度や質量が、遠影が、実写じゃない人が、すべてが同じ密度に感じられてどこも浮いてない。背景がどう見ても実在し、オブジェクトが不気味なほどのリアルさで動いているということは、後にテクスチャを張り替えるだけで恐ろしいほどリアルな別バージョンを出すことができると言うことを意味する。明らかに意図的に嘘くさい生き物の質感には、そういう後出しじゃんけん商法を感じる。  実は楽しみだ。
[映画館(字幕)] 9点(2009-12-29 23:26:02)
14.  アイアンマン
面白かった。 正直今更新しいヒーローとか言われてもな、って思ってたんですがこのキャラ造形が絶妙なところを狙っていて大変良い。 映画化のスタンスも、純粋に映画として完全に分離した商品としてではなく、原作との連携を前提としている作りが潔いし楽しめると言う点で良くできてると思う。  演出面でロボコップのような画作りがちらほら出てきたように思うけど、偶然なんだろうか。オマージュっぽくてなんか楽しめた。 パワーバランスの作り込みが非常に秀逸で、常に不足感を感じるように見てる側にプレッシャーを掛け続ける展開には舌を巻く。 アクションに頼らないアクションシーンや、CGを大事に扱う画作りなど本当に良くできてる。 悪人をいじめの道具に置き換えて、ひたすら暴力を楽しむ昔気質のアクション映画だったらどうしようかと思ったけど、すべてではないにしろ物を作るプロセスや勝つプロセスに重点が置かれていて安心。  悲壮感が無い、と言う点でストーリーに意外性や主張の深さは全然無いようにも思えるけれど、トレンドとして悪の概念をもう少しリアルなテロリストのありようと合体させたところはアメコミ物として新しかったと思う。 もう少し具体的でも良いように思うけど、現在の技術でそうするとコミックの良さがスポイルされるのかも知れないな、などと思った。  最終決戦のプロットも凄く良かった。 性能で劣る相手をわざわざ全力でボコボコにして蹂躙するようなヒーロー像をわざわざ作って、徹頭徹尾客の心の弱さにつけ込むような作りにしなかったのは安心。 それにしても汚いオッサンにしか見えない主人公が金と立場と、主人公特権の超天才というアイテムをつかって事件を巻き起こすという、神話から受け継がれるほど古くてかび臭くて、努力臭が全くしない化石のような話なのに、それでも面白く感じるというのはやっぱり人間てそういうのを望んでいるんだろうか。  そういうことを知り尽くしているからこそこういう物を作れるんだと思う。そういう意味でやっぱりハリウッドはヨーロッパの文芸作品群と比べるとプロとしての純度がなんか違う様に感じる。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2009-04-12 18:37:45)(良:1票)
15.  アレックス
不愉快。 まだこんなの作ってるのかと、これを見た5年前に思った。 80年代から時間止まってんじゃないのか?
[DVD(字幕)] 3点(2008-10-09 21:00:27)
16.  アンブレイカブル 《ネタバレ》 
 傑作ではないのか。傑作でしょ?  ……傑作だと思うんだけどな。だんだん自信がなくなってくるこの味わいに絶望する。何回見ても面白く感じてしまう。  普通の人の人生を何かが浸食する。いや、していた。けれどそれは全く確証が無いし、確認しない方が良い。危ない、死ぬかもしれない。主人公は過去の自分大きさと、自分がしたことへの後悔にとらわれてそのままうだつの上がらない人生に引きずり込まれてしまった。  ここで、このまま彼が普通の人生を歩むと人生を転げ落ちていくのだろう。使い古されたネタが普通の人に襲いかかる。苦悩と非現実を、現実っぽい世界で打ち破る。アメコミなら本当は。でも彼はそうしない劇中はただでさえ悩み過ぎなアメコミよりも更にシリアスなのだ。  漫画的な顛末を拒否した主人公は超人として前向きに社会で役割を果たしていく用に見える、そこに至るプロットがヒーローものと同じなのに表現が全然違う。これは痺れるわ。あかん、面白いでしょ?   マンガやファンタジーの世界がたとえ壊れたとしても、受け入れられなかったとしても、ストーリーが気に入らなくても、たとえ希望が無くても意志があれば生きていくことはできる。  あかんでこれ良い話や。
[DVD(字幕)] 8点(2008-08-21 22:41:59)
17.  アメリ
変人過ぎてついて行かれませんでした。  映像は綺麗だし、雰囲気をかわいらしく感じたのも事実なんですが、どうしてもビデオクリップ以上映画未満に感じました。
[DVD(邦画)] 4点(2008-07-21 02:43:26)
18.  アイ・アム・レジェンド 《ネタバレ》 
別につまらなくは無いけれど、特におもしろいというほどでもない出来。  プロットにつっこみどころがありすぎて、上手く挿入してある回想の足を引っ張ります。さすがにストーリーで何とか出来るレベルじゃないくらいの考えてなさなのかもしれない。序盤作り出した雰囲気と展開し始めるストーリーのバラバラ感は脳内補完で何とかするしかない感じ。  とはいえホリデーシーズン向けっぽい映画にもかかわらず、背景などの表現は緻密で、張りぼてだけの大道具の時代は終わりつつあるなと感じさせてくれます。ただCGの予算的制限か、時間的制限か、動くキャラはモーション、テクスチャの質感ともによくありませんでした。  純粋なサスペンスや謎を掘り下げる映画を求めると足をすくわれます。宣伝やプロモーションではサスペンスやスリラー系の演出してたから楽しみにしていたんですが、ゾンビ映画やホラーに全く興味がない人のことも考えてほしかった・・・。
[DVD(邦画)] 6点(2008-07-20 18:08:42)
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