Menu
 > レビュワー
 > onomichi さんの口コミ一覧
onomichiさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 404
性別 男性
ホームページ http://onomichi.exblog.jp/
年齢 55歳
自己紹介 作品を観ることは個人的な体験ですが、それをレビューし、文章にすることには普遍さを求めようと思っています。但し、作品を悪し様にすることはしません。作品に対しては、その恣意性の中から多様性を汲み取るようにし、常に中立であり、素直でありたいと思っています。

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順1
投稿日付順1
変更日付順1
>> カレンダー表示
>> 通常表示
1.  川の底からこんにちは
主人公の「頑張る」という言葉が妙に切実に響いたのは、「頑張る」とか「頑張ろう」という言葉自体が最近世間で使われなくなったからかもしれない。一億総うつ社会。敢えて「頑張らない」ことや競争しないことが今や美徳となっているから。みんな「ナンバーワンにならなくてもいい、元々特別なオンリーワン」なのだから。 また、他人に「頑張れ」と言わないこと。それは「頑張れ」という言葉の無責任さや無神経さを自覚してのことだというが、裏を返せば、他人の気持ちに深く踏み込めない、責任を持てない関係性そのものの希薄さを表している。  僕自身は、年がら年中、「頑張る」と言い続けているような気がする。そう言って自分を鼓舞しないとやっていけないので、それは「しょうがない」のだ。とにかく頑張って、家族や会社を守る。人は社会で(ちっぽけでも何でも)責任ある立場を得ると、無根拠でも何でも頑張らないとやっていけないのです。とにかく明日も頑張るので、今日は寝る。それは決めたことだから。それはもうしょうがないから。  満島ひかりは相変わらずうまいなぁと思うのだけど、今回の主人公はちょっと共感しづらい点がところどころにあり。そういう違和感も彼女の魅力なのだけどね。
[DVD(邦画)] 8点(2011-10-10 10:12:12)(良:2票)
2.  華氏911
ムーア氏の前作『ボーリング・フォー・コロンバイン』は、アメリカ世界の現代的セキュリティの問題を鋭く解いた秀逸なドキュメンタリーであったと思う。それを認めた上で僕は、セキュリティというタームが必然的に覆い隠す人間の本質的な生の歪んだ物語にこそ目を向けるべきなのではないかと前作のレビューで書いた。 しかし、それはどうやらムーア氏の仕事ではなかったようであるw 『華氏911』は、前作で示した彼の社会構造論的な解釈を踏襲し、アメリカという脅迫観念に縛られた国家が必然的に志向しながら常に隠匿せざるを得ない社会的構図を様々な角度から追求した渾身のドキュメンタリーであるといえる。さらにそこから導き出される国家による作為的なセキュリティに対する本質的な懐疑を素直に表明しており、僕はこの点を大いに評価していいと考えている。 この映画そのものをムーア氏の妄想だとする意見もあるかと思うが、映画の中で取り上げられた事実或いは解釈は、僕にとって特に目新しいものではなかった。つまり、こういった事実或いは解釈は、アメリカだけではなく、日本でも既に指摘されているものである。 大局的に見れば、この作品で取り上げられた事実或いは解釈に僕は大いに納得する。しかし、人間一人一人に目を向けてみれば、やはりこういった国家的セキュリティ批判という考え方が個々人のある種ナイーブな側面/その視点を覆い隠してしまうのではないか、という思いも拭いきれない。 この作品の中には、人間の原理という地平において、もっと捻じ曲がった物語が見え隠れしている。それはセキュリティという次元の問題とは全く別のものと思われて仕方がないが、今のところこれをムーア氏に期待するのはお門違いかもしれない。 それにしても、アメリカという国は懐が深いと思わざるを得ない。この映画の内容も然ることながら、こういう映画が存在すること自体がある意味でアメリカなのだと思う。僕は素直にそう感じた。
9点(2005-01-23 11:40:41)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS