1. 化石の森(1973)
《ネタバレ》 結局は近親憎悪でした・・・ということなんでしょうね。 憎しみの感情をぶつけても何も良いことはないことはわかってるんですけれども、でもぶつけたくなるのが人間の感情の難しいところですね。 [DVD(邦画)] 6点(2012-02-19 13:45:36) |
2. 樺太1945年夏 氷雪の門
《ネタバレ》 樺太でこのような悲惨な状況になっていたことを知ることができただけでもこの作品を観た意味があったと思いました。ソ連の将校の「敗戦国に国際法など無い」というセリフが、戦争というものの本質を体現しているように感じましたね。 大空襲や原子爆弾で多くの民間人を虐殺しても、日本の無条件降伏後も戦闘・殺戮を続け、捕虜をシベリアで奴隷のように働かせて死に至らしめても、勝者であるが故に裁かれることは無く、敗者のみが徹底的にその罪を糾弾される・・・・・(まあ罪は糾弾されるべきなんですが)。非常に理不尽さを感じますね。 非常にいろいろなことを考えさせられる作品でした。 [DVD(邦画)] 7点(2011-07-20 00:36:20) |
3. 戒厳令(1973)
《ネタバレ》 非常に静かな緊迫感に包まれた作品でした。自らの思想が己の想像、度量を超えた影響力を持つようになり暴走していく状況の中で、不安に畏れ慄く思想家の姿を三國連太郎が見事に演じています。 「神」は「神」であるが故に「神」であり、人間は決して「神」になり得ない・・・・。観終わった後、そんな事を考えてしまいました [DVD(邦画)] 7点(2008-07-15 18:14:58) |
4. 可愛い悪魔 いいものあげる
《ネタバレ》 神楽坂の芸者置屋が舞台で非常に日本的な物語なんですけどね。何か、不思議な仕上がりになっています。 若かりし高橋恵子や田村亮、そして山岡久乃(日本のお母さん)なんかも出ています。 [地上波(邦画)] 6点(2007-09-10 18:45:45) |
5. カッコーの巣の上で
《ネタバレ》 とりあえず、ジャック・ニコルソンはやり過ぎた部分はありますが、何もロボトミー手術をすることは無いだろうと思いましたね。しかし、ラストシーンの朝日の中を駆けていくチーフの姿は本当に力強く、圧倒されますね・・・・・。(映画史上に残る名シーンの一つだと思います。) [ビデオ(字幕)] 7点(2007-01-15 12:03:56) |
6. 家族(1970)
《ネタバレ》 高度成長期の日本の姿を、ある家族の長崎から北海道への旅を通じて描いた素晴らしいロードムービーです。大阪万博の熱気や、東京・大阪の当時の町並み等非常に貴重な映像が多く出てきておりとても興味深かったです。 また、俳優陣が非常に素晴らしく、特に笠智衆は本当に味のある演技を見せてくれます。シリアスな作品ですが、何か一緒に日本列島を旅している感覚で見ることができ、あっという間にエンディングを迎えてました。 1970年当時の貴重な記録映像として、後世に遺したい作品です。 [ビデオ(邦画)] 9点(2006-08-08 11:20:01) |
7. カサノバ(1976)
《ネタバレ》 華やかさの中に、滑稽さ・虚しさが入り混じっていて独特の映像世界が展開されています。 (ちょっとグロテスクですが) 最初の祭りのシーンは大スクリーンで見てみたい位、大掛かりで素晴らしかったです。 カサノバのドぎついメイクは最初違和感を感じましたけど、見ている内に気にならなくなりました。 しかし、まるでアスリートのような動きにはちょっと笑えました。最後の回想シーンなんかを見てると 結局のところ、彼が追い求めていた理想の女性というのは人形だったということなんでしょうかね。 そう考えると、最後の不遇ぶりも含めてちょっと哀しい気分になりました。 [ビデオ(字幕)] 6点(2006-07-07 11:06:06) |