1. 隠し砦の三悪人
《ネタバレ》 三船敏郎と藤田進の長槍対決は迫力があった。 確かにキャラの配置がスター・ウォーズの下地になっているのが分かる。 三船がルーク、お姫様はお姫様、釜足と千秋はロボット。 最後、軍用金は地面に置いて逃げたはずなのに、いつの間に放れ駒に乗っていたのか納得いかず。 [インターネット(邦画)] 6点(2023-05-03 16:16:39) |
2. 眼下の敵
《ネタバレ》 お互い動きの読み合いに心理戦。 なかなかの見応えのある戦いだった。 最後は敵を助ける。 実際の戦争もこんなことをしたのかな? [インターネット(字幕)] 6点(2023-02-23 18:50:38) |
3. 怪盗ルパン
《ネタバレ》 軽妙洒脱とは、まさにこの作品のことを言うのではないだろうか。 様々なトリックもしっかりと見せてくれるのも楽しい。 ヒロインの女優さんはとにかく美しい。 アメリカ女優なんかより断然魅力的だ。 ルパンの私生活を覗けるのもまた楽しい。 ジャック・ベッケルの作品にハズレ無し!と言いたいところだが、何かが足りない。 そうだ!平手打ちだ! ビンタが一度も出てこなかった。 だからどこか物足りないんだ。 [DVD(字幕)] 7点(2022-10-15 17:10:44) |
4. 悲しみは空の彼方に
《ネタバレ》 後半になるにつれ面白くなった。 子供を思う親の気持ち、それはどの国、どの時代も変わらない。 子供の幸せをただ願っている。 ただこの作品には、そこに人種差別の問題も絡んでいる。 この時代にこういった人種差別を訴えた作品があったにも関わらず、いまだに人種差別は無くならない。 とても根深い問題だと、つくづく感じた。 [DVD(字幕)] 5点(2021-01-24 20:45:57) |
5. カルメン故郷に帰る
日本初の長編カラー映画。 つまりは、国の威信をもかけた作品で、木下惠介がその職人技と安定した技量で、無難に作り上げた人情喜劇という感じ。 日本初のカラー映画だと思って観ているので、なんだか当時の興奮が伝わってくる。 高峰秀子が、今までになく体を露わにし、太ももなんて露出し放題! だけど太い(笑)。 でも、まあいい。 この時代の世相を反映していて、とても興味深く楽しむことができた。 [ビデオ(邦画)] 6点(2011-04-10 23:22:27) |
6. 神の道化師、フランチェスコ
ロベルト・ロッセリーニの描く宗教美の世界。 寓話の世界をそのまま映像化したような映像は、完成されたモノクロ映像美と相まって、観る者をその世界に引きずりこむだけの静のエネルギーを持っているが、キリスト教に無関連の人が観た場合に、どれだけ感銘を受けることができるかは疑問が残る。 [DVD(字幕)] 5点(2010-02-16 17:39:39) |
7. 狩人の夜
《ネタバレ》 普通に楽しめる内容だが、キリスト教がらみのしつこい引用が気に障った。 最大にして唯一の見所は、悪の牧師が最後につかまるシーンで、父親の姿がオーバーラップし、少年が思わず止めに入ってしまうところ。 父親を失ったトラウマがフラッシュバックした場面として、ドキっとさせられるものがあり、胸が痛んだ。 そして最後に特筆すべきは、川辺のシーンの映像的美しさか。 [ビデオ(字幕)] 5点(2010-01-29 23:46:45) |
8. 雁(1953)
高峰秀子の映画っていうより、豊田四郎色がより強くでた作品。 豊田四郎作品らしく、いかにも力作である。 なかなか貴重な作品なので、今まで鑑賞機会に恵まれなかったが、この度、めでたく東京は神保町にある「神保町シアター」で鑑賞することができた。 豊田四郎作品で好きな作品は、『猫と庄造と二人のをんな』と『雪国』。 豊田作品としては、その2作品に次いで良かった。 これでますます豊田四郎監督が好きになってきた。 力作が多く、極端なハズレがない。 それでいて、毒ッ気もある。 そして、何と言っても、大女優にハレンチなことをさせてしまうその実力がすごい。 『猫と庄造と二人のをんな』では、香川京子に水着を着させ、森繁久彌に脚をスリスリさせられる。 本作では、高峰秀子のオッパイ割れ目全開であった。 豊田四郎って、女優口説きの天才なんじゃないだろうか? じゃなかったら、こんな大女優たちに大胆な演出を施せるハズもない。 「豊田四郎」マイ・ブーム到来! それを予感させる力作であった。 [映画館(邦画)] 7点(2008-08-18 19:38:10)(良:1票) |
9. かげろう笠
“CS・衛星”として初レビュー! 万歳!! やっと、CSで本作の様な貴重な邦画を観ることができた。 それが、まず嬉しい。 香川京子を目当てで本作を鑑賞。 とても静かな女性を演じており、香川京子の可憐な魅力には欠ける作品である。 逆に長谷川一夫は、なかなかの男気を見せていて良かった。 今まではナヨナヨした女形のイメージが強く、あまり好きな俳優ではなかったが、本作でそのイメージが消え去った。 長谷川一夫という役者は、どんな役柄でもこなせる役者なんだと感心した。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-01-21 21:09:38) |
10. 河(1951)
ジャン・ルノワールの代表作をやっと鑑賞できた。 インドが舞台だが、とても美しく撮られている。 ストーリーの本筋は、少女が大人になっていく過程における喜びと苦しみだ。 子猫から雌猫(本作からの引用)へ、さなぎから蝶へ、美しく立派な女性になる上での、心の葛藤を描いた本作。 恋というものへの「憧れ」が「現実」となってしまった時の喪失感も巧く表現されていた。 娯楽性は低いが、何とも心にしみいる作品であった。 [DVD(字幕)] 6点(2007-10-20 10:27:09) |
11. 勝手にしやがれ
ベルモンドは猿みたいだが、個性溢れる筋肉マン。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-09-03 16:25:31) |
12. カビリアの夜
「道」よりストーリー的には好み。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-09-03 16:06:20) |
13. 崖
《ネタバレ》 数多あるフェデリコ・フェリーニ作品群の中から、『崖』を鑑賞。 フェリーニ作品は全て観たが、この『崖』が一番のお気に入りだ。 世間では、同時期に作られた『道』(1954)の方が有名である。 でも私は『崖』の方が遥かに好きである。 一番のお気に入りシーンは、「主人公と小児麻痺の少女との会話」シーン。 詐欺を働き、その人生自体も汚れきった中年の主人公。 片や、小児麻痺と戦いながらも人生と真正面から向き合い、純粋さを失っていない少女。 この対照的な二人の会話は、ただただ見入ってしまうほど感動的で印象的なシーンだ。 主人公が、純粋な少年や少女と会話をするシーンは、『甘い生活』(1959)や『青春群像』(1953)などの初期フェリーニ作品でもよく出てくる。 『甘い生活』は非常に尺の長い作品で、ややもすると退屈さに襲われる危険性大の作品だが、ラストの「海辺での主人公と少女との会話(実際は会話が成立していないが)」シーンが一気にそのもやもやを吹き飛ばしてしまう。 『青春群像』でも、ラスト間際の「汽車が出発する直前の、主人公と少年の会話」シーンがあり、最後にとてつもない余韻を残す。 私にとって、初期フェリーニ作品が大好きな理由は、まさにこれらの名シーンが存在するからなのだ。 中期から晩年にかけてのフェリーニ作品は、まさに「映像の魔術師」的作品が多く、それらは高く評価されているかと思うが、私の好みには合わない。 やはり私にとってのフェリーニ作品といえば、『甘い生活』であり『青春群像』であり、そしてこの『崖』であるのだ。 “あの会話シーン”を観たいが為の理由で、私はこれらの作品をまたいつの日か観ることだろう。 最後になってしまったが、ニーノ・ロータの音楽も言わずもがな素晴らしい。 やはりフェリーニはロータあってのフェリーニである。 [ビデオ(字幕)] 9点(2007-09-01 20:36:48)(良:1票) |
14. 貸間あり
“初川島雄三”を「フィルムセンター」で体験してきました。 川島作品といえば、『幕末太陽傳』『洲崎パラダイス 赤信号』『しとやかな獣』辺りから入っていくのが無難なんでしょうが、貴重な本作がちょうどフィルムセンターで上映されるということで、行ってきました。 フランキー堺が主演の1950年代喜劇ということで、自分にとってはやや敷居が高かったですが、意外と楽しめました。 主演のフランキー堺、ジャズ・ドラマー出身ということですが、演技うまいですねー。 びっくりしました。 そして変に体格も良いです。 そして脇役で強い個性を発揮していた桂小金治。 こちらも落語家ですが、自然な演技で素晴らしいです。 若い頃も同じ様な顔してたんですね。 ヒロインの淡島千景ですが、個人的には好みに合わなかったです。 なので、男性出演陣に共感できず。 あのパーマは、現代的センスで見てしまうと、ひいてしまいます。 完全におばはんパーマです。 ところで本作、冒頭から凄いハイテンションです。 よほど集中していないと流れについていけないくらいのスピード感。 その後も、ドタバタ喜劇的な色合いのジョークが連打されていき、観ているこっちはノックアウト気味です。 これを「息もつかせぬ笑いの連続」と取るか、「テンション高すぎ、スピード早過ぎで疲れる」と取るかは、ほんと好み次第。 私は両方でした。 笑いのセンスとしては、正直合わない部分が多かったです。 しかし、登場人物が全てクセ者ぞろいで、各キャラクターが実によく作りこまれています。 その為、後半はいつの間にか“川島ワールド”に引き込まれたのも事実。 特にフランキー堺の演ずる主人公が、実に人間味があってよかったですね。 “サヨナラだけが人生だ” 何度となく本作で繰り返される“川島監督の座右の銘”といわれる名文句。 実に奥深い言葉でした。 [映画館(邦画)] 7点(2007-08-24 07:11:26) |