61. 木村家の人びと
このタイトルから「犬神家の一族」的なものをついつい思い浮かべてしまう。ところがまるで違う内容のこちらはドロドロなんて全く無縁のほのぼのとした話で、それはそれで良いのたげれど、映画的なドラマとしての面白さはあまり感じられない点が少し物足りないけれど、こういう雰囲気の作品も私は結構、毛だらけ、おっと、それは別の映画である。結構、好きなので点数は甘めの7点を付けたくなる。家族全員がこつこつとお金を貯める。ただそういう内容なので、退屈だと感じる人がいてもけして、不思議でないし、むしろそういう人の方が多いかもしれない。私にはこの何の盛り上がりも無ければ、映画的興奮も感じられないそんな作品なのだが、それでも楽しむことが出来たのはこの手の作品が好きだからである。要するに好きか?嫌いか?面白いか?つまらないか?なんてものは人それぞれなのだということをこの映画を見て改めて映画の好みは人によって大きく違う。色んな好みがあって、当たり前!その当たり前なことを見て楽しむ。それが映画本来の正しい見方ではないかと思う次第でありまして、で、何が言いたいんだよ?お前は?て思われるかもしれないけれど、この何てことのない家族の物語を見て、家族って改めて大切だということを教えられた気がする。 [ビデオ(邦画)] 7点(2010-05-16 21:35:25) |
62. 黄色いロールスロイス
《ネタバレ》 タイトルにもある黄色いロールスロイスに乗る三人の女、それぞれに色々と問題が生じるといったような三つのお話からなるオムニバス映画である。一番最初のジャンヌ・モローが出てくる話はそれほど面白くない。折角の競馬のシーンもそれがいまひとつ生かされていない。盛り上がらない不満だけが残って仕方ない。でもって続く第2話、これは元みかんさんや梅桃さんとお二人の女性がシャーリー・マクレーンが可愛くてたまらないというのも解る。男の私から見てもありゃ、可愛いと思う。あれだけしつこく写真ばかり撮るのを迫る。しかも、どうしてか?右の横顔ばかり撮りたがるアラン・ドロンに対して見せる表情や台詞などがこれは男も女も関係無しに彼女がとても可愛い女にしか感じないであろうというぐらいである。そして、最後の三つ目の話はこれもまたイングリッド・バーグマンが良い。あのダヴッチなる男を車(勿論、黄色いロールスロイス)のトランクの中に入れてユーゴスラビア国王へ会いに行くとか、大使館を訪れるとか、トランクから出されたダヴッチが美しい風景を見て、酔いしれたとか何とか言いながらいきなりイングリッド・バーグマンにキスするのを見て、何が美しい風景に酔いしれただよ?て突っ込み入れてしまいました。イングリッド・バーグマンはバーグマンで眼の前で戦争始まってるのにレストランの食事を楽しむ余裕や負傷した子供を救い出す姿は女としてのというよりも彼女も一人の母としての姿に思わず感動してしまったし、乱暴な車の運転も愛嬌があって良い。話そのものはどれもこれも特別目新しさを感じないけど、華やかな出演者と作品全体の雰囲気が何となく心地良くて楽しめた。 [ビデオ(字幕)] 7点(2009-11-30 21:29:46) |
63. キートンの即席百人芸(一人百役)
《ネタバレ》 キートン、キートン、キートンが凄いことになっている。キートンが沢山出てきて、どれもこれも同じキートンなのに、何かが違う人物に見えてしまうのが凄い。キートンが指揮を取り、キートンがトランペットを吹く。その他にも画面にキートンだらけ、それだけで何だか嬉しく思えてしまいます。そんなに特別凄い作品ではないかもしれないけど、一つの作品の中でこんなにも沢山のキートンが見られるという貴重な作品だと思います。それにしてもどうやって撮影しているのかなあ? [DVD(字幕)] 7点(2009-09-01 20:50:38) |
64. キートンの強盗騒動(悪太郎)
《ネタバレ》 これもなかなか面白い。キートンが警察官に追われる。追われる。追われるキートン、追う警察官、キートンが交差点の真ん中で交通警備の人達の間に紛れこんでみせたり、軍隊か何かの集団の中に一緒になって手を挙げるシーンの馬鹿馬鹿しくて面白い笑いなどはやはりキートンらしくて、良いです。作品全体に漂うどこかチャップリンを感じさせるキートンの動きなどは、キートンが同じ喜劇の神様チャップリンを尊敬しているように思えます。 [DVD(字幕)] 7点(2009-09-01 20:43:53) |
65. キートンのハイ・サイン(ザ・ハイ・サイン)
《ネタバレ》 相変わらず身体を張って凄いコントを見せてくれる。そんなキートンが私は好きですし、憎めません。拳銃を買いに来た男の人とのやりとりが面白いのと、最後の方のあの二階と一階の二つの部屋でのコントなどはドリフターズがよくやるようなもので、また、ゲームのような凄い動き、ストーリーなんてあってないようなものだし、滅茶苦茶ではあるけど、キートンがキートンである動きの面白さを見せてくれているという意味でこの点数です。 [DVD(字幕)] 7点(2009-09-01 20:37:10) |
66. キートンのハード・ラック(悪運)
《ネタバレ》 なんつう落ちを用意しているんだ!キートンのことだから、絶対に死なないてのは解るけど、まさか、中国人と結婚してハッピーエンド?て、あれはハッピーエンドで良いのかなあ?前半の魚釣りのシーンの馬鹿馬鹿しさ、馬に乗るキートンも私は好きだ。それにしても最後のキートンの帽子姿はどう見ても中国人には見えない。 [DVD(字幕)] 7点(2009-09-01 20:31:08) |
67. 絹の靴下
《ネタバレ》 フレッド・アステアのミュージカル最後の作品であり、ルビッチ監督の「ニノチカ」をミュージカル仕立てに変えての内容はほとんど一緒なわけですが、今作の一番の見所はフレッド・アステアよりもヒロイン、ニノチカを演じているシド・チャリシーであり、あの美しい足、それをカーテン越しに足だけ見せての着替えのシーン、足フェチである私にはたまらない場面でした。あの着替えの場面はそこだけ何度も見たくなってしまう。作品の出来としては少々長く感じるものの、シド・チャリシーの見事なダンス、そして、やはり足、足、足です。フレッド・アステアにキスされて、なんでキスするの?というその質問に対するフレッド・アステアの答えが笑える。我慢出来なかった。おいおい!まあ、フレッド・アステアだから許される行為であるだろうし、映画の中でだから許されるのであって、実際、そんなことしたら間違いなく引っ叩かれるだろう!そうそう、あの三人のロシア人役もそれぞれ面白かった。 [DVD(字幕)] 7点(2009-08-04 21:42:51)(良:1票) |
68. 危険な関係(1959)
《ネタバレ》 チェス盤の黒い上に出るタイトルの文字の何とも洒落た出し方といい、全編に流れるジャズの音楽のかっこ良さによってドロドロした話でありながらそれを感じさせない上手さ、どうしようもない話なのに、その効果によって楽しむことが出来るのはフランス映画としての上手さを感じさせられる。ムード作りにおいてはほぼ完璧である。主演のジェラール・フィリップとジャンヌ・モローが作り出す危険な男と女の夫婦像、互いが互いを意識しながら別の女と別の男との不倫の関係を作る。全く別のタイプの相手との関係によって見えてくる。壊れていく夫婦の絆、関係とでも言うべきか、男と女のそれぞれの見てはならない部分まで見せ付けられてるようで怖い。ジェラール・フィリップ(ジュリエット)が出逢った人妻、マリアンス(アネット・バディム)の足を舐めまわすシーンの何ともいやらしさこと、特に海辺のシーンのエロティックなことといったらない。まあ、ジャンヌ・モローも良いが、あんな怖い悪女の妻よりマリアンヌの方に惹かれてしまう気持ちは同じ男として解りすぎるぐらい解るだけに痛い。 [ビデオ(字幕)] 7点(2009-06-27 16:37:24) |
69. 気まま時代
《ネタバレ》 フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースによるこのコンビ作品を見るのは何本目だろう?いつもながら絶妙のコンビで見せてくれる。話そのものよりも二人の踊り、そして、お茶目ぶりの方に眼が行きます。ゴルフの練習の場面で後ろからアステアに向って「下手くそ」と叫ぶロジャース、それに対して踊りながらゴルフしてみせるアステアの振り向いた時にはもうロジャースがいないと分った時のアステアの顔付きが面白く、ロジャースはロジャースで銃を持ってぶっ放して見せたりともうとにかくハチャメチャであるが、観てても嫌な気分になるどころかむしろ痛快であったりする。この名コンビの二人を見ていると大したストーリーでなくても引き付ける魅力がこの二人にはある。それにしても毎度ながらこの二人の息の合ったダンスの凄さにはアッパレ! [DVD(字幕)] 7点(2009-03-29 17:55:22) |
70. 昨日・今日・明日
《ネタバレ》 ヴィットリオ・デ・シーカ監督、ソフィア・ローレンとマスチェロ・マストロヤンニのコンビでは「ひまわり」の方が有名だし、観ている人も多く、評価も高いけど、私なら断然、こっちを選ぶ!1話1話それぞれが面白いが、話の面白さというよりも主演の二人の演技が作品を面白いものにしていると言って良いと思うぐらい二人が良い。今までソフィア・ローレンって特に美人だとは思わなかったけど、この映画の彼女は間違いなく美しい。そんなソフィア・ローレンに対してちょっかい出したり、直ぐに身体を求め、やたらと裸を見たがるマルチェロ・マストロヤンニが何ともアホでそのアホとは男の男らしさアホぶりが微笑ましい。ところで、イタリアでは悪いことしても子供さえ作れば逮捕されないのであろうか?これを観て、そうか!ようし、私も金に困って税金も払えないようになったら子供作ってやれとアホな考えを持つ人がどれだけいるだろうか?もっともあんなにばんばん子供作ったら余計にお金がかかってしまい益々ピンチになりゃしないかと? [ビデオ(字幕)] 7点(2009-02-11 19:18:55) |
71. 喜劇 夫婦善哉
どうしようもないぐらいいい加減でだらしない男とそんな男に対して離れたくても離れられない女、この作品の二人の男と女はどうしようもなくアホなのが見ていても解りすぎるぐらいよく解る。だからこそそんな二人が好きな者同士、誰からも相手にされなくても認められなくても二人で何とか幸せになろうという何だか川島雄三監督の作品にもあるような雰囲気が作品を通して伝わってきて、だからこそそんな二人の事をどうしても応援したくなってしまいます。豊田四郎監督、森繁久彌、淡島千景コンビによる「夫婦善哉」に比べると作品の完成度、出来では明らかに劣るし、喜劇とあるけど、大笑いするような場面はほとんどない。しかし、主演の二人、藤山寛美と野川由美子が共に愛しあってる様子がきちんと描かれていて、見ていて本当にこの二人、馬鹿だけど、嫌いにはなれない。脚本に森崎東監督の名前があるだけあって、何か「寅さん」シリーズのような雰囲気もどことなく伝わり、それにしても藤山寛美の駄目な男ぶり、演技の素晴らしさと野川由美子の何という健気な女の可愛さ、これもまたなかなか面白く見ることが出来た。 [ビデオ(邦画)] 7点(2009-01-12 09:48:54) |
72. キートンのスケアクロウ(案山子)
《ネタバレ》 キートンの動き、あのスピード、それにあの犬とのかけっこは圧巻です。それにしてもキートンのあの身体の動きはどうなってるんだ?とても同じ人間とは思えないぐらいの動きをしている。キートンだけ馬が走ってくれない場面も笑える。ただこれぐらいだと物足りなさも感じてしまうのが何とも贅沢な感じがしてしまうのは私だけか? それでも最近のハリウッド大作なんかよりはずっと良い。 [DVD(字幕)] 7点(2008-12-27 19:42:41) |
73. キートンのゴルフ狂の夢(囚人13号)
《ネタバレ》 なんちゅう滅茶苦茶なゴルフや!犬に邪魔される場面の笑いや囚人姿のキートン、死刑執行の場面でのあの失敗などは何だかキートンがチャップリンを意識してるように思えるし、また、チャップリンを尊敬してるようにも感じる。それにしてもキートンの囚人服姿が似合い過ぎていて可笑しい。 [DVD(字幕)] 7点(2008-12-25 23:11:34) |
74. 紀ノ川
《ネタバレ》 困った。どうするえぇ?書きたいこと、言いたいことを全部放浪紳士チャーリーさんに書かれていて何を書けば良いのか困ってしまうえぇ!あの流れる紀ノ川の水の美しさ、舞台となっている和歌山県のこの風景の美しさ、そして、司葉子の美しさと娘、岩下志麻の美しさ、何もかもが本当に美しいでのし!あの音楽にしても美しい上に何とも力強くて、それはまるでこの映画の主人公、司葉子演じる花の人生そのもののようであり、旧家のお嬢さんが代議士の妻へとなる姿などは本当に司葉子の人生そのままのような気がしてならない。そんな司葉子と岩下志麻の親子を見るとついつい、別の物を思い浮かべてしまう。それは何もこの二人に限ったことではなく、昔の日本映画ばかり見ているからか?横溝正史原作の話を想像してしまう。更に所々で使われる言葉使いの「のし」だの「よし」に「何々してえぇ」だのって、まるで増村監督の「華岡青洲の妻」みいだと思ったら何と原作者が同じである。これにはびっくりさせられるえぇ!同じ原作者の話でもあちらほどドロドロしてないし、見やすいという点ではこちらの方が見やすいと思うが、増村作品ほどのえぐい感じと力強さ、女同士の戦い、例えば今作では司葉子が岩下志麻が自転車に乗って楽しんでいるのを見つけて叱り付ける場面にしても「華岡青洲の妻」の高峰秀子と若尾文子の二人ほどの凄みはない。そういう話なので仕方ないかもしれないけど少し物足りなさも残る。しかし、一本の作品として見るとなかなかよく出来ている。主人公の生い立ち、老いて行く心理というもの、それは紀ノ川の流れる水のように人生とは速く進むもの、誰だっていつかは必ず老いて行くものであるというようなものを美しい映像と俳優陣の素晴らしい演技で見せてくれている。中村登監督、この監督は「古都」でも解るように日本の四季の美しさを描かせたら間違いなくトップクラスに入る監督であるとこの映画を見て改めて思いました。最後に年老いた司葉子の花が歩く場面、あれでもっと身体を曲げて、前屈みで歩くとまるで「悪魔の手毬唄」の老婆(青池リカ)を思ってしまうのは私だけかのし?何か「のし」の使い方やはり違ってるかもしれんえぇ!←多分、この「えぇ」の使い方も違うなあ? [ビデオ(邦画)] 7点(2008-09-15 12:10:12)(笑:1票) |
75. 霧の波止場
《ネタバレ》 ジャン・ギャバンの登場シーンがいちいちかっこ良い。相変わらず男としてのかっこ良さ、それも大人の中年男にしか出せない渋さというものが滲み出ている。冒頭の夜の街道を走るトラック、主人公ジャン(ジャン・ギャバン)ともう一人、とても十八には見えない大人の色っぽさ十分の少女ネリー(ミッシェル・モーガン)の二人が歩く後ろの風景、どれもが詩にでも出てきそうな感じの美しさ、話そのものは特別面白いとも感じないし、犯罪映画にしてはそれほど緊張感も感じない。しかし、作品全体の雰囲気、舞台設定の美しさと登場人物が皆、人間臭くて良い。あの犬もどことなく愛嬌があって良い。最後、殺されてしまうジャン・ギャバンのもとへと駆け寄る犬の姿が何とも悲しい。あの波止場の景色、タイトルにもある霧の立ちこむ美しさ、ジャン・ギャバンは「望郷」という映画でも同じように波止場によく合うそんな俳優だと改めて思ったと同時にこういう役柄、脱走者の役がピタリとはまる。 [ビデオ(字幕)] 7点(2008-08-17 18:00:30)(良:1票) |
76. 斬る(1968)
これは確かに似ている。黒澤明監督の「椿三十郎」と似たストーリー、しかしながら雰囲気は「用心棒」に近い。時代劇ではあるけど西部劇のような雰囲気を全体から感じる。「椿三十郎」や「用心棒」に比べると確かに出来としては劣るような気がするし、仲代達矢にしても三船敏郎のような侍としてのオーラがないし、緊張感という意味でも弱い。しかし、作品全体がコミカルなところなどは監督が喜劇を撮らせて上手い岡本喜八監督らしさを感じる作りになっていて、これはこれで一本の映画としてなかなかの出来にあることは間違いない。少なくともやたら評判の時代劇で山田洋次監督が撮った「たそがれ清兵衛」よりはずっと面白いし、好きです。 [ビデオ(邦画)] 7点(2008-08-02 21:08:22) |
77. キートンの恋愛三代記
《ネタバレ》 キートン、やはり並みの喜劇俳優じゃない。ライオンと仲良く暮らすキートンの何とも微笑ましいこと。ライオンでさえもキートンには喰い付こうともしないなんて、凄い。恋愛三代記ていうからにはしんみりした恋愛ものかと思ったら全く違うのには驚かすされる。あのアメフトの場面の可笑しさ、あれなんて正にキートンだからこその可笑しさが溢れている。ベンハーのような場面、色んな映画のパロディも見られるのがちょっと嬉しい。ただ、これでもキートン映画としては普通の喜劇て感じがしなくもないが、それでもやはり面白いことは面白い。 [DVD(字幕)] 7点(2008-02-23 16:45:31) |
78. 巨人と玩具
《ネタバレ》 何なんだ?この異常なほどのテンションの高さは?主役の川口浩と野添ひとみは勿論のこと、脇を固める俳優陣、高松英郎に山茶花究に伊藤雄之助といいその他とにかく誰もが異常なほどのテンションの高さを保っている。何と言う凄まじいテンションの高さとテンポの良さ、飛び交う会話の凄まじさ、ストーリーそのものをどこかへ置き忘れていきそうなほどのハイテンションぶりに見ていてとにかくあきれ返るほどの凄さを感じる。そんな中でも高松英郎のテンションの高さは群を抜いている。部長に対して「あなたは、今はもう、必要としていない人間なんだ」「早く退いてください。あなたは現代においては生きる屍」て凄い。今の世の中、こんな言葉を上司に真っ向から言える人間はどれだけいる?いないだろう!思っていること、全てを吐き出すパワーこそこの映画の持っているものではないだろうか!ただ、個人的好みで言うならば、同じ増村保造監督作品では若尾文子主演による幾つかの作品、例えば「妻は告白する」や「赤い天使」だったり「清作の妻」のようなものの方がこの監督らしくて好きです。それでもこの映画の持っているテンポの良さとハイテンションぶりは昨今の日本映画にはなかなかない。見られないものを感じることが出来ます。 [DVD(邦画)] 7点(2007-12-07 22:12:11) |
79. 銀座の恋の物語
《ネタバレ》 何だか出演者の顔ぶれだけを見ると(見てしまうと)銀座の恋の物語てよりは葛飾の恋の物語って感じがしてしまいます。浅丘ルリ子にちょとしか出てこないけど、意地の悪そうなおばさんて感じの三崎千恵子に後半になって出てくるお医者さん役の下条正巳て、何だか寅さんシリーズみたいだよ!リリーにおばちゃんとおいちゃんの三人が一つの作品の中に出てくる。それだけで寅さんシリーズを思い浮かべてしまった。おまけに石原裕次郎の役名が伴次郎だから良いものの、これが寅次朗だったらと思うと、何か違うことを想像せずにはいられない。それはさておき同じ監督で同じ石原裕次郎と浅丘ルリ子競演による「憎いあんちくしょう」よりは二人のキャラクターに好感出来て良かった。この映画のタイトルにもなっている音楽の使い方もなかなか良い。記憶を取り戻す浅丘ルリ子の演技にこの当時、まだ二十代前半とはとても思えない演技力というものを感じる。前半よりも後半、浅丘ルリ子が事故により記憶を失ってからのドラマの方が私は好きですし、楽しめた。 [ビデオ(邦画)] 7点(2007-04-28 13:52:13) |
80. 喜劇 満願旅行
《ネタバレ》 フランキー堺を追い掛け回す団令子にフランキー堺の母親役のミヤコ喋々、いずれも相変わらず笑わせてくれるし、見ていて楽しい。お見合いすることとなったフランキー堺を邪魔しようとしする団令子と弟役の森田健作のコンビネーションの抜群さも良い。この作品はフランキー堺をはじめとする俳優達の演技を見て笑う。それがこの作品の一番正しい見方だという事を前提として、所々突っ込みたくなるシーンもあったり、特にあの山小屋のシーン、チャップリンの「黄金狂時代」のパクリは笑えるけど、やりすぎの気もする。そうそう、最後の方でほんの少ししか出てこない伴淳も良い味を出しているということを忘れるわけにはいかない。 [ビデオ(邦画)] 7点(2007-04-16 19:08:32) |