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Nbu2さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 346
性別 男性
自己紹介 「昔は良かった」という懐古主義ではなく
「良い映画は時代を超越する」事を伝えたく、
 昔の映画を中心にレビューを書いてます。

増山江威子さんのご冥福をお祈りいたします。

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1.  紀ノ川 《ネタバレ》 
神田神保町シアターにおける「生誕110年記念 - 中村登」特集で初劇場鑑賞。紀ノ川の流れと共に生きた(時代に)殉じた母/抗った娘/添ってゆく孫娘の三代記。なんだけどテーマたる「不変と流転」を表現するのに字幕や多い台詞でいちいち情景を語らせたり、大仰な音楽を流す事で示唆してる:「こうすりゃ観客は理解・感動するでしょ」みたいな大袈裟文藝大作、苦手なんですよね。個人的には中村監督は女性の信念/情念を描き出す事に長けた「松竹版成瀬己喜男」と勝手に思ってたので、彼の作歴中一番の知名度を誇る作品ではあるものの、身の丈合わない感を感じちゃったんですよ。但今回レビューを記載させていただくのは主演司葉子の名演ぶりに対して。昔彼女のトークショーを聞く僥倖にあずかったのですが、によると『・男性主体の企画が多い東宝映画内での自身の立ち位置・10年間女優業を続けマンネリ感・お母さまを亡くされた といった事が重なり、演技者としての自信を無くされた時期にあたっていた。それが成瀬作品「ひき逃げ(’66)」出演後、改めて演技への自信が芽生えた時にいただいたのがこの作品』『夫を早くに亡くし、未亡人として戦後を乗り越えた司さんの母親を表現したのがあの役柄』そりゃぁ名演になるわな、という説得力です。でこの後が成瀬の名作「乱れ雲(’67)」。レビュアー皆様が「作品に恵まれたならば名女優になれた」というのも納得ですよ。(司さんご自身も「小津安二郎/成瀬己喜男の若すぎた逝去は自分にとって大きすぎる位の影響があった」とひたすら残念がってたのが印象的でした) そんな訳で機会があれば。
[映画館(邦画)] 6点(2023-08-20 08:44:33)(良:1票)
2.  斬る(1968) 《ネタバレ》 
「斬る」なんてハードボイルドな題名にしてしまうから「椿三十郎」と比較されてしまうのだ、この映画。これも原案は山本周五郎だしね。別題「いやなこったお城勤め」くらいの気持ちで見た方が得。この映画でもやっぱり喜八映画の肝である「体制への反骨心」が溢れている。主人公源太だけではない、百姓半次だって討伐隊の浪人隊長(岸田森好演!)だって、挙げ句の果てには家老にすら「武士なんてやめた方がいいよ」なんて言わせているんだから。また女性が紛れ込むことで若手志士達の結束力にひびが入る、という展開も男の阿保臭さを表して可笑しさが増す。映像表現でいうなら冒頭の握り飯をとりあう男達のショットや浪人隊と改革志士達の争い+両方の壊滅をもくろむ家老派の動きをテンポ良く見せるところなどにアクション映画の雄、喜八のセンスが感じられる。へたくそな監督ならこれ2時間くらい超えてしまう内容だよ。名作ではないけど快作としてお勧めの一本。
[映画館(邦画)] 7点(2009-09-27 16:40:12)
3.  君も出世ができる 《ネタバレ》 
悲しいかな邦画ミュージカル屈指のこの名作でも、浪花節・演歌・盆踊り風土の日本では「邦画ミュージカルは所詮ハリウッドの二番煎じでしかない」事を感じる一抹の寂しさ。だがこの映画が後々の人々に愛されるのはやはりスクリーンからあふれ出る「幸福感」オーラが放出しまくりだからでしょう。中尾ミエとフランキーが星空の下泥だらけになって唄うあの美しさ・高島忠夫と雪村いづみの熱い恋心ふれあう瞬間/アメリカかぶれの社長令嬢=いづみが朴念仁忠夫の雰囲気に飲まれ踊り出すシーン。素敵じゃないか。最大の功労者は作詞/谷川俊太郎・作曲/黛敏郎の繰り出す音楽そのもの。特にしがないオフィスがあっという間に早変わり!の「アメリカでは~♪」これは必見。
[映画館(邦画)] 8点(2009-01-21 00:35:00)
4.  飢餓海峡 《ネタバレ》 
巨匠内田叶夢による邦画史上屈指の「大作」である。この映画を観て私が感じるのは芥川「蜘蛛の糸」。犬飼多吉にとって津軽海峡の暗い波頭はまさに地獄の血の池であったのだろう。そして娼婦八重はまさにそんな糸を紡ぎ出す蜘蛛であったろうし、八重にとっても犬飼は一時でも娼館を抜け出せるきっかけを作ってくれた、まさに「同じ地獄の境遇」から生還できた同士であったに違いない。だが時が経ち篤志家となった彼にとって彼女の存在は過去の罪を思い起こさせてくれるだけの邪魔者=地獄からの使者に感じられた、という悲しさ。ラスト犬飼が飛び込んだ海。それは「地獄へ墜ちていく」事の意思表示であり愛を捧げてくれた薄幸な娼婦への贖罪であったに違いない。役者は皆好演だがやはりこの映画は人間の持つ清濁性を存分に発揮した役者三国の代表作として挙げておきたい。といって私アジャパーだけではない役者伴淳三郎も、左幸子も凄いと思うんですよね。左演じる八重の犬飼への感情のほとばしり(切った爪を抱きしめ悶えるあのシーン!)、または皆様仰る犬飼との再開(「いぬが~いざ~ん!」)。刑事弓坂が犬飼に指し示す「砂」のシーン。まさに名演のオンパレード。点数は前半の凄まじい展開から後半に進むにつれ観賞疲れを感じてしまう処を考慮して。ここでは健さん、たんなるおまけだな。
[映画館(邦画)] 9点(2008-12-30 14:08:38)
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