1. 危険なめぐり逢い
ルネ・クレマン監督がシドニー・ローム、マリア・シュナイダーを配して撮り上げましたが、忘れ去られたサスペンス映画の佳作です。シドニー・ロームが毒気のある花ならば、マリア・シュナイダーがまさにあどけない少女で、実に可愛らしかったです。よく練られた脚本とはいえないのですが、この作品は監督、役者を楽しむと割り切れば納得で、満足のいく出来映えでした。聞いたことがあるような特徴のない邦題が印象を希薄にしているのが残念です。私は試写会に行く機会に恵まれたのですが、実に幸運なことでした。思い出の作品です。 [試写会(字幕)] 7点(2011-02-06 23:54:04) |
2. 恐怖のメロディ
《ネタバレ》 クリント・イーストウッド初監督作品です。評論家筋の評価は非常に高いものでした。彼が後にアカデミー監督賞を受賞するまでの名監督になると、誰が予想しえたでしょうか。久々に見返しましたが、注文があるものの、十分なクオリティで、面白かったです。海岸風景や、オープンカー、ジャズフェスティバルにラブシーンと、イーストウッドが撮り放題にしたことが好結果に繋がったと思います。山田康雄の日本語吹き替えはやはり安心して聞くことができて、素晴らしいです。 [地上波(吹替)] 6点(2008-03-08 19:01:02) |
3. 金閣寺
篠田三郎のキャラクターがやや軽いので、本作は全体にちょっと重みにかける印象がある。原作の世界を、耽美的に、カラーで見せてくれたことは良かった。市川崑作品の「炎上」と比較されるのはやむを得ないだろう。 [映画館(邦画)] 5点(2008-02-16 23:35:35)(良:1票) |
4. キラー・エリート(1975)
《ネタバレ》 公開当時劇場で鑑賞。ペキンパー監督で、ジェームズ・カーン、ロバート・デュバルときて、サスペンスなのだから、どんな名作になるやと大変な期待をもって見たが、こんな超ド級の裏切られ方をされようとは。腰が砕けましたよ、ほんと。どうしちまったんだペキンパー? 話はつまらない、テンポは悪い、おまけに忍者ですよ、ニンジャ。どこか私に不理解、見落としがあったりして、正当評価できていないのではないかと思い、その後テレビで見て、さらにビデオで見たが、やっぱり面白くないぞ! イングラムを連射しながらスローモーションで果てるボー・ホプキンスに、合掌。でもVHSを中古で手に入れてしまいました。DVD出たら買います。なぜ自分がこういう映画にお金を使うのか、もう自分でも分かりません。 [映画館(字幕)] 4点(2008-01-05 00:39:45)(良:1票) |
5. 恐怖の報酬(1977)
《ネタバレ》 オリジナルに比べるとリメイクは評価が落ちるのが通り相場ですね。本作も大方の評価はそのようですが、私は大変おもしろいと思いました。多分トラックの吹っ飛び方が、こちらの方が哀れに思われたからと思います。フリードキンの乾いた描き方も好みです。ですから、オリジナルより、本作の方に高い点をつけます。いつか「その時が来る」とわかっていながらも、ハラハラと緊張感が持続する演出はさすがです。 [ビデオ(字幕)] 9点(2007-04-22 08:27:01)(良:1票) |
6. 君よ憤怒の河を渉れ
タイトルの秀逸さ、魅力的な役者陣に惑わされ、私はロードショーに行きました。鑑賞前は、ひょっとして日本映画史に燦然と輝く名作になるのではないかと想像は限りなく膨らみましたが、観賞後、私は憤怒の河に沈みました。ロードショーを身銭切って見た者としては、つっこみどころが溢れかえっていて、厳しい評価を下さざるを得ません。しかし公開から時間が経った今、テレビや、レンタルでそれと承知で見るぶんには、 十分楽しめるものがあるかと思います。 [映画館(邦画)] 2点(2007-01-25 01:31:07) |