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かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1246
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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【製作年 : 1960年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  金門島にかける橋 《ネタバレ》 
1958年の「金門砲戦」を題材にして、当時国交のあった中華民国の映画会社と日活が共同製作した映画である。 ちょっと深刻味のある恋愛ドラマ程度かと思って見ていたが、「中華民國國軍」が協力しただけあって意外に戦闘場面の扱いが大きい。高雄から金門島に向かう艦船は結構な大艦隊のように見えたが、そこへ中共軍の砲撃や航空攻撃があって、やたらに水柱が立ったりして登場人物が危険にさらされていた。ちなみに5隻くらいいた背負い式の単装砲の戦闘艦は、アメリカに貸与されたベンソン級かグリーヴス級の駆逐艦かと思った。 本筋の恋愛物語については微妙だったというしかない。日本側ヒロイン役の芦川いづみという人は個人的に馴染みがなかったが、笑顔の口元に可愛らしさのある人だと思った。中華民国側ヒロインは怖い顔の場面が多かったが、脚がすらりとしてきれいなのはさすがと思った。  当時の国際情勢を背景にした映画のため、当然ながら現在とは世界観が違っている。中華民国側の人物が日本語を話すのは日本統治時代の影響かと思えばそうでもなく、ヒロインの養父は戦時中に日本と戦った大陸出身者だった。また島の人々が自分らを「中国人」と言う場面があったのは、中華民国=中国だったので当然としても、現在のような台湾アイデンティティとは無縁な世界と思わせる。それは金門島という場所柄(台湾省でなく福建省)からしても当然か。 戦って故郷を取り返したいと願う人物に対し、戦争以外の方法は考えられないのか、と主人公が言ったのは戦後日本的な平和主義だろうが、実際はその後年数を経て両岸の往来も容易になったので、結果的に主人公の願いが実現したとはいえる。しかし現実問題として平和を願えば平和になるわけでもなく、次にまた何かあった時は日本も他人事としては見ていられないという気にはなる。  その他の事項として、劇中出た「そうじゅうせつ」とは重要行事らしいが何なのかと思ったら、中華民国の建国記念日である「双十節」だとわかったのは少し勉強になった。 またこの映画とは別に少し前、日本の高校のマーチングバンドが台湾に招かれて大歓迎されたという記事をネットメディアで見た気がしていたが、これも実はこの記念日のゲストとして参加したのだそうで(2022/10/10)、日本と台湾の友情のかけ橋として期待されていたらしい。何か大昔の映画を見たような気がしていたが、現在にちゃんとつながったのが意外で少し感動した。
[インターネット(邦画)] 5点(2022-12-03 12:00:47)
2.  今日もわれ大空にあり 《ネタバレ》 
戦時中は海軍航空隊にいたという古澤憲吾監督が、「青島要塞爆撃命令」(1963)に続いて撮った飛行機映画である。時代的には「ゴジラ」(1954)で鮮烈デビューした(ただしミニチュア特撮)航空自衛隊のF-86戦闘機が早くも引退の時期にかかり、新鋭のF-104戦闘機に主力の座を譲ろうとしていた頃の話である。 実際にF-104が出るのは序盤と最後くらいのもので、ほとんどはF-86ばかりだが、円谷特撮ではなく実機映像が基本なので迫力がある。ほかに隊長機・訓練機としてT-33練習機も見えており、また極端に古風な黄色いプロペラ機が出ていたのは、戦前から世界的に使われていたT-6練習機というものらしかった。  本編は序盤からブルーインパルスなみ(乗員は多分本物)の曲技飛行で始まるので見とれてしまう。しかし劇中の隊員があまりに放埓でいい加減な連中で、こんな映画を許容する航空自衛隊は大らかなものだと思わされる。途中の訓練では何を訓練していたのかよくわからず、最後だけ必然性もなく無理やりな緊迫場面で盛り上げていたが、結局単なる根性論で終わったようなのは残念感があった。あるいはこれが「勇猛果敢・支離滅裂」といわれる航空自衛隊気質の表現だったのか(違うか)。 ドラマとしてはパイロットの人間模様も入れていたが、恋の結末に関しては全く納得できない。キャストとしては夏木陽介+星由里子で順当だとしても、こんなパワハラ気質+男尊女卑の旧人類で大丈夫なのかと花嫁が心配になる。結婚式ではとんでもない大失言をしていたが、本人は失言とも思っていないだろうからどうしようもない。 まあこの時代の大衆娯楽映画としてはこれで普通なのだろうが、それよりF-86映像が満載という点が最大の価値ではある。ラストの場面では、F-86の限界をこえて高く上昇するF-104が新しい時代を表現していたようで、お勤めを終える飛行機も人もお疲れ様でしたと言いたくはなった。  ほか個別事項としては主に最年少の三尉との関係で、自分で自分を縛らず自由になれということが語られていたようで、日記をやめろという端的なアドバイスは新鮮な気がした。また隊長の戦時中の話は残念なことだったが、その娘が父親を大事にしろと言われていたのはちょっと泣かせる場面だった。ちなみにどうでもいいことだが、農家の庭にニワトリがいるのはいいとして、屋内にまで1羽入り込んでいたのは気にしないのが普通なのか。 [雑記] 劇中飛行隊が九州まで遠出した場面では、途中で日本各地の空撮映像を見せていたが、その中で見えた「若戸大橋」(北九州市)は、この映画と同年の東宝映画「宇宙大怪獣ドゴラ」(夏木陽介主演)で怪獣に破壊されてしまっていた。その映画にもF-86が出演している。
[DVD(邦画)] 6点(2022-01-01 10:53:42)
3.  吸血ゾンビ 《ネタバレ》 
今のゾンビよりも本来の姿に近いものらしい。原題のplagueは疫病を思わせるがウイルス性ではなく、ちゃんとブードゥーなるものの儀式で一体ずつ作っていく形になっている。邦題の「吸血」は実際にはないが、呪いをかけるのに血液を使うところはあり、また墓から出るのが吸血鬼ドラキュラのイメージではあるかも知れない。 なるほどと思ったのはゾンビの製造に実利的な目的があったらしいことである。安価な労働力と思ったとすれば悪徳資本家というしかないが、しかしあらかじめ持っている人形の数しかゾンビが作れないのでは限界がある。また目をつけた美女を自分のものにするために人形を使っていたらしいのは資源の無駄というか悪趣味というしかない。  物語としては、一応ちゃんと作っているようだが何となく回りくどく、終盤の展開も手が込んでいるようだが若干面倒くさい。しかし今回のヒーロー役らしい老教授の場面では、娘の尻をどけようとするとか皿洗いとか少し笑わせるところもあり、また墓を暴いた場面で警官も一緒になってのビックリ感は少し印象的だった。最後は教授の娘が若い医師の後妻に入りそうな雰囲気もあったので、どさくさ紛れに親友の夫を横取りしてしまう物語のようでもあった。 登場人物としては、次回作の「蛇女の脅怖」(1963)にも出るジャクリーン・ピアース嬢が可憐な感じで心に残る。顔は青くなっても瞳は大きいままで可愛いゾンビだった。  ほか勉強になったのは、イギリスのコーンウォールという地方が錫(Sn)の産地だったということで、2006年には「コーンウォールと西デヴォンの鉱山景観」がユネスコの世界遺産に登録されている。劇中年代としては自動車もなく電気も通じていないようだったので19世紀のうちかと思うが、その頃すでに鉱山の衰退期に入っていたことを採掘場の廃墟が象徴していたようでもあった。 もう一つ余談として、ここに書く必然性はないが毎度思うのは、最初から火葬にする風習がある場所ならこの手のゾンビも吸血鬼も問題化しないだろうということである。キリスト教の神は全能なので、死体があろうがなかろうが復活させてもらえると思っては駄目なのか。
[DVD(字幕)] 5点(2020-11-21 14:20:18)
4.  キューポラのある街 《ネタバレ》 
少し前に埼玉県関係の映画を見たのでついでに見た。現在の川口市に、埼玉県が開設した映像産業の拠点「SKIPシティ」があるのはこの映画にちなんでのことと思われる(知らないが多分そうではないか)。駅前などは当時の現地の風景らしい。 冒頭のナレーションでは川一つ隔てて東京と違うと言っていたが、主人公の家族などはまるきり江戸っ子のようで、また気のいい不良少女が赤羽に遊びに行ったなど、現地感覚としても近所なのは間違いない。頻繁に映る橋や鉄道は、東京との境界が存在することと同時に、電車で東京に直結する場所であることの両面を表現しているように見えた。  物語としてはそれほど共感できるところはないが、主人公姉弟とその友人の関係性は見どころかと思った。 また序盤では、主人公の父親の境遇が「太陽のない街」(1954)の主人公の父親に似ている気がしたが、最初が似ていただけで結末は全く違っており、これが時代の違いの表現だったようでもある。劇中労働者が、今どき組合をアカ呼ばわりなど世間の物笑いだ、と言っていたのは意味不明で笑ったが、そもそも最初から革命志向などはなかったようで、戦後になって労働法制も整備され、古い体質の町工場と職人が近代的な企業と労働者になれば、労働条件も所得も向上してみんな幸せになるというつもりだったらしい(ちょっと微妙だが)。 主人公の周囲にはまだまだ貧困もあり、貧しい者が貧しい者から奪う姿のようなものも見えた。しかし一方、主人公にショートケーキを出した友人などは少し上の方としても、修学旅行の小遣いの話からすれば既に中流が大多数のようでもある。この社会を根底から変えるためにはトリと卵のどちらが先かなどと考えるのでなく、とりあえず一人ひとりがそれぞれの力でいい方へ向かっていこう、というのが最後の結論だったとすれば、それは現実の日本がたどった道筋ともいえる。結果的にはやはり先の明るい高度経済成長期の話に見えた。 なおこの頃は朝鮮特需が記憶に新しかったらしく、そのことについての後ろめたさもあったのか、在日の帰還事業を肯定的に扱っていたのが今となってはちょっと困った感じになっている。日本人妻は幸い逃れていたが、温和な顔の少女などはその後どうなったのかと案じてしまう。日本で生まれ育ったからこそこれだけ賢明で心優しい人物でいられたのだろうが。  キャストに関しては、このすぐ前に「獄門島」(1977)を見たばかりだったので、この映画で加藤武氏が少し男前の役だったのは新鮮に見えた。また吉行和子という人も20代で可愛く見えるところがある。主演女優には個人的に何の思い入れもないが、この映画では若くて生き生きして庶民的なところも見せたりして、もとはこういう人だったとわかったのが少し感動的だった。
[インターネット(邦画)] 6点(2019-11-30 14:29:11)
5.  吸血髑髏船 《ネタバレ》 
予告編では「怪奇シリーズ第二弾」「怪奇娯楽映画の決定版」とされており、当時の分類としては「怪奇映画」だったと思われる。実際見ると松竹の前作(第一弾)とは全く違う雰囲気で、序盤から怨霊がらみの復讐劇が展開していくのは東宝変身人間シリーズのようでもあり、また心霊ものの怖さも出しているように見えた。 しかし終盤に至ると唐突に変な科学者(医師)が出て来て、自分が開発した変な薬品で人を殺すのは統一感がなく非常に変である。この映画は1968/11/9の公開だが、同時期の1968/9/15~1969/3/9にTV放送されていた「怪奇大作戦」はまさにそういう科学犯罪を扱った番組で、人体が溶解するとかコウモリの飛び具合とか、最後に破滅して終わりといったところに共通性が感じられる。またその終わり方にしても、人類が滅亡するとかではなく当事者だけが全滅して残された者に記憶の重荷を負わせるというのは、後味の悪さの面で松竹の他の特撮映画とも質が違っており、そういった点で「怪奇映画」の分類にふさわしい出来のように見えた(前作は単なる悪趣味志向)。  ところでこの映画を見た動機としては、かつて11PMというテレビ番組にレギュラーで出ていた松岡きっこという人が、他にどういう仕事をしていたかを見ることである。さらに突っ込んでいえば、劇中で胸を露わにする場面があるという話だったのも大きな誘因になっていた。しかしDVD特典のインタビューに出ていた岡田真澄氏によれば、本人は脱ぐという話をあらかじめ聞いてなかったために現場で少しもめたとのことで、やはりそんなに気安く見ていいものではないらしい。 自分としてはとりあえず松岡きっこさんの若さと美貌を確認したので満足だった。そのほか悪役の俳優陣もさすがの迫力である。
[DVD(邦画)] 4点(2016-05-21 09:27:22)
6.  吸血鬼ゴケミドロ 《ネタバレ》 
90年代にVHSのレンタルで見たのが初見だが、その時点では二度と見る気がしない映画だった。その理由は何だったかと考えると、基本は延々とバッドテイストの内容が続いた上にバッドエンドになって嫌悪感だけが残るということだが、そのことよりも、こういう人の神経を逆撫でするものを気の利いた風に作って得意になっている製作側に怒りを感じたという方が正しい。 そのときの印象のままで0点とか付けるのも失礼かと思って二度目を見たところ、20年の間に神経が図太くなったらしく今回はそれほど気に障るところもなかったが、それにしても登場人物の行動が紋切型で人間性に深みが感じられず、また社会的メッセージのようなものも通り一遍で薬味程度にしかなっていない。逆にベトナムで戦争が続いていた時期にこういう悪趣味な娯楽映画を作っていた日本は呑気なものだと感じる。 登場人物のうち共感できる人間は誰もいなかったが(副操縦士はバカ)、金子信雄氏の悪役ぶりにはほれぼれした。 なおDVD特典の鷺巣富雄氏インタビューで、題名の由来が京都の「苔寺」と「深泥池」(:伝統的な心霊スポット)と知って少し感動した。安直なネーミングだが。
[DVD(邦画)] 3点(2016-05-21 09:27:20)(良:1票)
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