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プロフィール
コメント数 3862
性別 男性
年齢 53歳

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1.  現代やくざ 与太者の掟
「現代やくざ」というタイトルですが、菅原文太演じる主人公はむしろ古風なところのあるヤクザで、その彼が、仁義も何もあったもんじゃない現代的なヤクザ組織に立ち向かう、といった趣向の作品。 それにしてもまあ、様々な登場人物が次から次に、出るわ出るわ。仮釈放で出所した主人公が、電車内でスリに遭う、無賃乗車を疑われているところを通りすがりの男に助けられる、パチンコ屋では隣の台の刺青師のオッサンと知り合いになる、オッサンの元に刺青を入れにチンピラがやってくる・・・と、まさに次から次に脈絡なく人物が映画に登場し、ちゃんと彼らが皆、ストーリーに絡んでくるのが、スゴい。なかなか巧みな脚本、ではありますが、こんなペースで登場人物を増やし続けて、果たして無事に若山富三郎の登場まで辿り着けるかどうか。 菅原文太の出世作とも言われるだけあって、暴れ回る姿、その勢いは格別のものがありますが(いや、いつもこんな感じかな?)、山城新伍が追われるシーンなどで傾けられたカメラなどは、まるで深作欣二作品かと思わせる鋭さがあって、映画自体が勢いを感じさせます。 一方で、菅原文太が単身、殴り込みをかける決意をする場面、子分に対する厳しい表情が一種だけ和らぐあたりなどは人情味も感じさせ、こういう部分は降旗康男監督らしさ、なのかな、と。
[インターネット(邦画)] 7点(2022-05-10 22:47:54)
2.  月光仮面(1958)
かたやターバンにピチピチ白タイツの月光仮面、かたやどくろマスクのスパイ軍団(やたら自分たちがスパイであると強調しております)。その果てしなき戦い。 いいオトナたちが、いったい何やってるんですかね。 などと言わないように。 いや、それにしても、わざわさ皆おなじどくろマスクを被って、これじゃあ誰が誰だかわからんようになるでしょうに。と思ってしまうのですが、だからこその、どくろ仮面。 しまいには首領格のヤツが口から炎を吹き出したりして、もう何でもアリ。 そんなコト言ってると、何だかオモシロそうな作品みたいですが、残念ながらイマイチ面白くない。なんか地味。敵味方入り乱れて鞄を奪い合う場面など、まるで小学校の運動会の競技を見てるようなホノボノとした光景。あるいは、趣味でやってるラグビー。 最後はこれまたメチャクチャ中途半端なところでプツリと途切れて第一部が終了、続きは次回のお楽しみ。 しかし意外に、続きが気にならないのが、残念なところ。
[インターネット(邦画)] 5点(2022-04-25 23:13:19)
3.  結婚案内ミステリー
某御曹司の婚約者のフリをして欲しい、というよくわからん依頼を受けた渡辺典子が、よくわからん事件に巻き込まれる。というオハナシで、ストーリーだけみるとだいぶ強引で無理矢理な感じがアリアリと見て取れるのですが、そのまま開き直って突っ走っているのは悪くないです。ストーリーがツマラナイからといって、映画自体が面白くないとは限らない。 ガランとした洋館の雰囲気。その中で繰り広げられる、若干グダグダで強引だけど意外性アリと言って言えなくもない展開。 ちょっとゾンビ映画、入ってます(?)。
[インターネット(邦画)] 7点(2022-02-16 23:17:33)
4.  月光仮面(1981)
いきなり主題歌な中でオジサン呼ばわりされている月光仮面ですが、確かに、ヘルメットを含めた全身白ずくめにゴーグル姿というこの風貌、どうにもオッサン臭い。だけど声は意外なほど若々しくって。一体、正体は、誰でしょね。正体は劇中でほぼ明かされている、と思わせて、真の正体は実はフジタクさんだったりして。普段はやたら関西弁を強調してるのが、ますますアヤシい・・・って、まさかね。 今回の敵は、ニューラブカントリーとかいう新興宗教やら秘密結社やらよく判らない連中。メンバーにガッツ石松がいる時点で、どちらでも無いような気がする。 銀座の歩行者天国で一騒動巻き起こるシーンの臨場感が素晴らしく、夜の球場に現れるラジコンヘリの意外性が素晴らしく、何と言ってもラストの本物のヘリコプターを使ったアクションの素晴らしさに度胆を抜かれます。 が、それ以外は、あんまり、まとまりが無いなあ、と。
[インターネット(邦画)] 6点(2022-02-15 22:52:38)
5.  原子力戦争 Lost Love
マスコミが、カメラさえ持ってりゃ市民は自分の味方、何でも許されるとばかりに、非常識な取材して、わざわざ相手を怒らせてはその映像を正義ぶって垂れ流す。というのは、どうも好きになれないのだけど(というかキライなんだけど)、そういうシーンが、フィクションの映画の中に、突然ドキュメンタリー風に挿入されると、これはかなりのインパクトで、さすがに驚いてしまう。 警備員に撮影を止められる中で、飄々と演技を続ける(いや、もはや演技かどうかもわからんけど、自らの役割を体を張って、しかしあくまで飄々とこなす)原田芳雄が、頼もしいというか何というか。スゴいなあ。 音楽は、大御所の松村禎三。ライブエレクトロニクス風に、電子音と楽器演奏が絡み合う、不安を誘う音楽の一方で、シューマンの「子供の情景」を引用したと思われる素朴な音楽が流れる場面もあり、それ以外の場面では虫の声、波の音、風の音といった自然音が音楽の代わりに取り入れられて。 ラストシーンではこの3つの音楽の要素が重ねられるも、不安な電子音だけが、最後に残る。この不気味さ。
[インターネット(邦画)] 7点(2022-02-07 22:40:10)
6.  拳銃の町
馬車に揺られてとある町にやって来たジョン・ウェイン、しかし彼の雇い主はすでに殺されていてーーーという、ちょっぴりミステリ仕立て。映画後半には「部屋の中には射殺体と、銃を手にしたジョン・ウェインただ一人」という、密室もどきのシチュエーションまで登場(窓が全開なので全然密室じゃないけど)。余談だけどこのシーン、昼間なのにジョン・ウェインが窓の外に出る場面だけ夜になってる? もちろん謎解きを主眼にした作品ではなく、理屈っぽさもありません。逆にそういうのを期待しちゃうと、肩透かし。軽いノリで楽しみましょう。やたら揺れる馬車の中の光景も楽しいし、ポーカー勝負の場面などではちょっとした緊張感も。 ジョン・ウェインもまだこの頃はスマートで、銃の達人かと思わせる風貌ながら、実際はなかなか銃を抜かず、いざ抜いても相手を殴るだけ、ってのが、イイしゃないですか。 こういう西部劇のヒーローは、なぜかジイサンにモテる。いや女性にもモテて、気の強いヒロインとの関係がこれまた、見どころ。 彼女のお供として、コワモテのオジサンがいて、このヒトもポイント高かったりします。特に最後、犯人の顛末を、このオジサンを通して間接的に描くのがまた洒落てるじゃないですか。 なかなか気の利いた佳作だと思うのですが、どうでしょうか。
[インターネット(字幕)] 8点(2021-12-05 14:15:31)
7.  刑事物語5 やまびこの詩
シリーズ最終作、もうあまり中身も無い気もするのですが(事件自体はかなりどうでもいい内容)、その分、スッキリはしております。 若き日の鈴木保奈美のレオタード姿で有名な作品でもあり、だいぶヘタなダンスだったという記憶があったのですが、久しぶりに見てみたら、いや、意外にちゃんとしてまして(これ以上を望むのは、ちょっと酷かと)。 それより、このレオタード姿があればこそ、武田鉄矢演じる片山刑事の短足ぶりもいつも以上に目立つというもの。ずんぐりした体型で一生懸命走る姿に、「らしさ」が溢れてます。 とりあえず事件はさておき、賀来千香子と鈴木保奈美が適度に襲われて、武田鉄矢がそこに絡めればそれでいい訳ですが、後輩の殉職などもそこに加わり、彼らの関係に変化をつけます。この殉職事件、全体的には物語の中で収まりがやや悪いですが、雨の中、後輩のフィアンセに一言も喋らせなかったのは、ナイスプレーだと思います。 このシリーズ、オチャラケの部分は多々ありますが、格闘シーンはあくまで本気モード、月並みですがその落差みたいなものが、やっぱりイイですね。 そして本作、ラストの駅がいい。他に乗客のいない夜の電車がいい。
[インターネット(邦画)] 7点(2021-06-06 11:14:59)
8.  KG カラテガール
かなりカラテの心得があり、さらに恐らくは充分にリハーサルを繰り返して撮影に臨んだのだろう、とは思うけど、いかんせん、倒される側の男どもが一生懸命倒されてあげてるばかりで、一向に「格闘」が成立してない、ってのが、どうにもイタイ。  それを除くと…………何も残らん。
[インターネット(邦画)] 2点(2021-03-03 20:26:03)
9.  拳銃王
90分に満たない、いわゆる「B級西部劇」なのかもしれないけれど、これが滅法、面白い! リンゴ・キッドと思しき人物をグレゴリー・ペックが演じていて、早撃ちの名人として名を轟かしたが故に、もはや平穏な日常を送ることはできず、今日もまた、若者に絡まれて彼を射殺し、若者の身内に狙われるハメに。 これがまず伏線になって、迫りくる彼らが、主人公にタイムリミットを課すことになります。一方、主人公はとある町にフラリとやってきて、彼がなぜそこにやってきたのか、彼の過去が徐々に明らかにされていきます。 主人公が思うよりも早く迫りくるタイムリミットと、徐々に物語に関わる人物が増えていき、徐々に背景が明らかになっていく過程、それらを貫く主人公の一途さみたいなものが重なって、緊密なエピソード間の連関を生み出していきます。それがもう、スリリングと言ってもいいくらい。 お見事でした。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2020-11-28 02:18:35)
10.  K-19
エンドロールのクレジットを眺めてると、音楽を演奏してるのが、キーロフ管弦楽団及び合唱団、指揮ヴァレリー・ゲルギエフ、なんて書いてあってビックリ。音楽にも「ロシアの響きが欲しい」ってコトなんですかね。なんという贅沢。ま、正直、聞いててもまーったく気づきませんけれども。このオケは今では“マリインスキー劇場管弦楽団”という名前のハズなんですが、わざとソ連時代の名前でクレジットした、ということなのかどうなのか。 キャスリン・ビグローはこの後、めっきり「リアリティ最優先主義」みたいになっちゃって、面白味に欠けてくるのですけれども、本作はまだ、実際の事件に取材しつつもしっかりとエンターテインメント作品になってます。すでに少し「実話」に引きずられてる中途半端な印象も無くは無いですが、そもそもおよそ軍人らしからぬハリソン・フォードを艦長役に据えている時点で、リアルさとは相容れないものがあり、ハリソン・フォード自身は抑えた演技でリアリティに貢献しているつもりかもしれないけれど、やっぱり節々にチャラい身振りが出てしまう、そういったあたりの微妙なバランスは、作品の魅力にもなってます。 米大統領役も演じたことのあるスターの彼が、ソ連原潜の艦長役。まあ、「ソ連のことを悪く描くつもりはないんです」という作品の姿勢の表れ、なんでしょうか。 潜水艦内という閉鎖空間での原子炉事故、というサスペンスに加え、人間同士の対立などもあって、作品には緊迫感が溢れていますが、一方で中盤の、乗組員たちが氷上でサッカーに興じる光景などには、心和むものがあり、印象に残ります。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-07-15 21:15:47)
11.  ゲットバック 人質奪還
いかにも三流映画っぽいアクション映画ですが、いや、これが面白いんですホント。四流鑑賞者の私が言うんだから間違いありません。 幼い娘と二人で暮らす主人公、彼らの家にある日、謎の闖入者たちが! って、これが別にナゾでも何でもなくって、早速トホホな展開になりかかるのだけれど、むしろそこから新たなナゾが主人公を襲うんですな。主人公には娘がいるけど、そういや彼の妻はどうしたんだろう、という点もそのナゾに絡んで、徐々に真相が明らかになってくる。アクション主体で観る者を楽しませつつ、あわてず騒がず徐々に真相を明らかにしていくのが、心憎いではありませんか。 アクションの方も、さすが、(知名度は低くとも)動ける俳優は、一味違います。まともにアクションのできない有名俳優を主演にしてカット割りまくり何やってるのかイマイチわからんアクション映画ってのも時々ありますけれど、本作は動けるオトコがしっかり動きまくってみせ、ショットをぶつ切りにすることなく、一連の肉弾戦を「動き」としてしっかり見せてくれます。 何がどう「人質」で、何がどう「奪還」なんだ、という疑問はさておき、「父と娘」というテーマを軸に、格闘また格闘、最後まで物語はスリリングに展開してゆく。 うん、気に入ったよ!
[CS・衛星(吹替)] 8点(2019-11-14 20:44:54)
12.  現代任侠史
冒頭、旅客機のドアから現れた健さんが、いきなり渡された日本刀を手にタラップを降りてくる。「んなアホな」と、ちょっとイカした映画を期待しちゃうのですが、残念ながらその後の展開は、普通というかマジメというか堅苦しいというか。 一方では組織同士の駆け引きや抗争があり、一方ではカタギになった健さんと梶芽衣子とのラブラブの物語があって、その両者がクライマックスで交錯するワケですが。正直、さもありなんという展開で、物語が広がることもなく、小さくまとめちゃった印象。ま、単純に「これじゃ健さん、暴れ足りないだろ」という言い方もできるかも知れませんが。 例によって脇を固める俳優陣はみんな、イイ顔(=ワルそうな顔)してるんですけどねー。 それにしても成田三樹夫。撃たれてもいないのに(?)勝手に倒れて勝手に死ぬんだもんなあ。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2018-11-17 08:51:07)
13.  ゲームの規則 《ネタバレ》 
冒頭のフィガロの結婚の引用からの連想かも知れないけれど、オペラ・ブッファを思わせるような作品です。その連想でいくなら、ジャン・ルノワールの役どころは、狂言回し的なバッソ・ブッフォといったところでしょうか。 場面場面ではちょっとした悲喜劇みたいなものがあって、登場人物たちがさまざまに「重唱」とも言うべきものを奏で、それが映画の見どころ(オペラなら聴きどころ)なんでしょうけれど、全体を通してみると、他愛が無いというか、あまりまとまった筋立てもない印象(間違ってもこれはヴェリズモ・オペラではありませんな)。 ところが、最後まで明るさを通さない、通せないのが、オペラというものと映画というものの違いなのか、それとも本作の本作らしいところと言うべきなのか。最後には悲劇が待っており、しかも何だかそれが、まるで最初から避け難かったものであったかのような感じがして。で、ここで、映画の内容との関係があまりよくわからなかった『ゲームの規則』というタイトルに、思いが至る。みな、自由気ままにふるまっているようで、実はそうではなかったのか。 実は、モーツァルトのオペラも同じようなもんで、「オペラはみんな、こうしたもの」ってなところなのかも知れませぬ。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-10-21 13:50:48)(良:1票)
14.  ゲーム・オブ・デス(2010)
100分足らずと、短くまとめてきたのがまずイイですね。でもオハナシ自体がコンパクトであまりスケール感も無いもんで、実は30分もあれば十分だったりして、という気もしてきちゃう。導入部の教会のシーンなども、単なる埋め草エピソードみたいに思えてくる。でもこういう部分に何となく、主人公のワケ有り感。 そういやウェズリー・スナイプスって、もう少しワルそうな顔していた印象があるんですけどね。この映画ではあまりワルそうではなく、何となくやっぱりワケ有り顔をしていて、こうやって見ると何となく吉本新喜劇の小籔座長に似てるような似てないような。 で、途中、何となく(←しつこい)危機に陥ったりもするけれど、どういうワケだか主人公だけは敵に殺されることがなく、いやまあ確かに主人公が途中で殺されたら困るのだけど、主人公があまり相手にされていないようなホッタラカシにされているような印象があって、イマイチ頼りない。 一方で、単なる脇役かと思われた女医さんが結構ガンバって、場をつないでくれますけれども。 それでも何でも、アクションシーンに魅力があれば大抵のことは水に流せちゃうんですけどねー、せっかくウェズリー・スナイプスが主演しているのに、コマ切れカットの寄せ集めなもんで、これ本人かなあ、代役っぽいよなあ、というモヤモヤしたアクションなのが、残念でした。 <22/2/13追記> 改めて見たら、オモシロかったです。6⇒7点に変更します。ゴメンナサイ。 モノクロ映像を挿入したり、多重露光風に映像を重ねたり、イロイロと映像をいじってるのが、どこまで効果的かはともかく、セリフを省略して物語をスピーディに進めることに貢献しているのは確か。↑教会のシーンが埋め草、だなんて、トンデモないこと書いてましたね。スミマセン。教会なりバスケなりの場面にラストで回帰することで、比較的コンパクトなこの物語が、より引き締まったものになってる、と、今回は見てて感じました。いや、悪くないと思います。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-03-03 17:43:33)
15.  下宿人(1926) 《ネタバレ》 
連続殺人鬼を扱った一種のサイコ・スリラー。ロンドンに現れた、「アヴェンジャー」を名乗る謎の殺人鬼。被害者は決まって、金髪の女性。と来りゃ、その後のヒッチコックを知る我々にしてみればコレ、犯人はきっと、監督さん自身じゃないの~と思っちゃうのですが。いや実際、きっとそうだと思う。 ともかく本作、サスペンス映画という、物語性の強い作品でありながら、多くの場面で字幕セリフの使用が抑制されていて、しっかりと「見せる」映画になってます。冒頭、女性が悲鳴を上げる顔に始まり、次にはもう死体となっている、という断片的な怪しさ(この描写は中盤でも繰り返される)。そこに現れる、謎の下宿人。その挙動を事細かに描く怪しさ。殺人鬼の正体は果たして彼なのか? 二階を歩き回る姿を、床を透かして階下から眺める、なんていう有名なシーンを始めとした、二重露出のもたらす怪しさ。 まあでも、一番アヤシイのは、クライマックスで主人公が群衆に追い詰められる場面ですかね。この場面、正直、なーんか変です(笑)。しかしここも、セリフを挟むことなく、主人公をいたぶるように、いくつものショットを執拗に連ねていく。 で、唐突に大団円。え~うそ~、まさか、そのまま終わっちゃうの~と思っちゃう我々は、昨今のヘンな映画に毒されてしまってるのかどうなのか。当然のように期待してしまうのは、「事件を通じて、殺人への衝動に目覚めてしまった主人公」というラストなんですが、ねえ。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-11-03 03:13:26)
16.  劇場版「進撃の巨人」後編~自由の翼~
む、む、む・・・。ニューハーフ型巨人(?)ネタでここまで引っ張るってのも、何だかなあ。息切れ気味でつらいものが。「前編」なり「第1作」がもともと持っている「物語が動き始める面白さ」というものが、「後編」なり「続編」には無いわけだから、その分、さらに物語世界を広げていってくれでもしたらよかったんですけどねー。「今回はこのネタでいきますよ」と、ちんまり小さくまとまっちゃった印象の「後編」となってしまいました。残念。
[DVD(邦画)] 5点(2017-07-06 23:20:50)
17.  劇場版「進撃の巨人」前編~紅蓮の弓矢~
TVアニメの再編集だと聞いてたので、まあきっとそうなんでしょう、と思って観る訳ですが、良くも悪くもこのCGの時代、ああ、TVアニメでもこんな目まぐるしいシーンの描写ができるようになったんだなあ、と。 ただ、すみません、途中でいったん話が途切れたような繋がりの悪さを感じてしまい、何だか2話構成みたいな印象が。ガンダムもそうだろ、と言われりゃ、そうかも知れませんが。 ウチの子供たちが先に観て、あんな話だったこんな話だったと言うのを、コイツら何をワケのワカランことばっかり言ってるんだ、と思ったら、確かにその通りのオハナシでありました(笑)。 「巨人」があくまで理屈抜きの人食い生物、ってのがイイですけれど、彼らが持つオソロシさについての描写があまりないまま(とりあえず肉体損壊描写に頼ってしまう)、ただ巨人狩りの戦闘を散発的に描いている、という印象なのが、チト弱い。 一応、後編に繋がるような形で終わるものの、一応はキリのいい、一段落、という感じのラストなので、別に後編を観なくてもそんなに欲求不満はたまりませんが、まあ、「後編も面白いよ」という事なので、まあ、それでは、楽しみにしときます。
[DVD(邦画)] 6点(2017-07-01 03:50:11)
18.  ゲッタウェイ スーパースネーク
平均45秒に1台、大破。とかいう宣伝文句なもんで、観てて、ついつい、「おい、もう45秒以上経ったんだけどさあ」とか、「今のクラッシュ(接触?)も大破として数えるの?」とかいうツマランことを思っちゃうのですが。 「頭から尻尾の先までカーチェイスが詰まった映画」を作ろう、ってことなのか、何とも律儀に、冒頭からとにかく主人公を車に乗せ、走りまくる作品でした。妻を誘拐された主人公に対し、犯人から謎の要求が次々に突きつけられる。この犯人の要求ってのが、要するに走りまくれって言ってるだけで、主人公が達成すべき目標が示されない要求が殆どなので、目標が達成できるか否かのサスペンスも生まれません。これだけでは映画がもたないので、同乗者の少女を登場させたり、事件の真相を少しずつ明らかにしたり、ってなことをやって見せるのですが、別にボクら、「真相を知ること」を目的に観てる訳じゃないしなあ。 カーチェイスもクラッシュも、それはそれは頑張っているのですが、いかんせん、サスペンスに欠いているもんで、同じようなコトが断続的に繰り返されているだけ、といった感じ。これだけの荒っぽい運転だから、車内はさぞかしムチャクチャだろう、と思いきや、結構フツーに会話してたりして、カーチェイスの凄まじさを側面から描いて見せるような工夫も、特に無く。そもそも、車中の描写が、ほとんどまともになされてない。 という訳で、スピード感あふれる映画を目指したんでしょうが、印象としては、何だかモゴモゴと煮え切らない感じがしてしまうのでした。 でもでも。こういうカーチェイス主体の作品って、存在自体がワクワクさせる。また活きのいいのを、待ってますヨ。
[DVD(字幕)] 5点(2016-10-19 11:28:21)
19.  決斗!一対三
西部のならず者ウェス・ハーディン自身の自叙伝に基づき、ホントはそんな悪い人じゃなかったんだよ、という、「真説」というか「異聞」というか、そういう体裁。その自叙伝が渡される場面に始まり、自叙伝からハミ出て映画が終わるというメタな構成が、ミソですね。自叙伝の内容には主観によるバイアスがかかっているかも知れないけれど、そんなことはどうでもよくって、自叙伝を書いたことまでを含めた「ある男」の姿を描いた、あくまでそういう作品。 とは言っても、観る限り、作品のメインを占める過去のパートも、(どこまで実際に無法行為に手を染めたかはともかく)特にこの主人公を美化した内容でも無さそうでして、まあ、十分にロクでも無いヤツですね。その主人公を、ロック・ハドソンが演じていると、何だか“ふてぶてしい新入社員”みたい(笑)。 邦題の「決斗!一対三」ですが、中盤で「あわや一対三の決闘になりかけた」というだけです、ハイ。敵のヤラレ役は、ああこのトンガッた顔、リー・ヴァン・クリーフ。『真昼の決闘』に続くヤラレ役。そういやこの「決斗!一対三」という邦題も、『真昼の決闘』を意識してつけられたものなんでしょう、きっと。 という訳で、尺の短い作品ですが、B級な決闘モノではなく、意外に大河なオハナシ。過去における主人公と父親の確執、現在における主人公と息子の関係、といったあたりをしっかり押さえていて、コレだったらもうちょっと長い作品に仕上げてしっかり楽しめたらよかったかな、とも思います。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-02-14 08:49:40)
20.  刑事物語 くろしおの詩
恒例行事のように「引退」を繰り返す大仁田厚が、記念すべき「第一回引退?」した頃の出演作。わずかながらセリフもあり、アルゼンチンバックブリーカー(っぽい技)を披露するのが貴重ですね(そもそもサンダーファイヤーパワーボムとDDT以外の技を見られるのが今となっては貴重?)。 それを除くと(ってまあ、それだってどうでもいいんですけどね)、かなーり内容の薄い作品になってしまいました。ひょんなことから、とある女性と知り合い、彼女をサポートすることになる片山刑事、というのはよくある話ですが(笑)、さらには犯人護送の際の失敗(というほどの失敗でもなかろうに)から理不尽にも刑事職をクビになってしまい、事もあろうにやくざ屋さんの仲間に否応なく入れられてしまうという、踏んだり蹴ったりの展開。いやホントよくある話(笑)。しかし、今回のヒロインと片山の関係も十分描かれず表面的だし(「どうして自分にこんな優しくしてくれるのか」という片山への問い、映画としては愚問中の愚問でしょう)、心ならずもやくざ屋さんになってしまう展開もストレート過ぎて、苦悩なり、その逆に可笑しみなり、もうちょっと膨らませられないものかと。ついでに言うと、赤ちゃんが生まれる前からいそいそと粉ミルクを買うのはいいけど、でも「明治ステップ」はまだ買うの早いでしょう(←それはどうでもいいってか)。全体的にエピソードの盛り込みが足りず、十分練られていない印象の一方で、“友情出演”で登場するあの人この人を見ていると、「なんかそういうのでゴマかしてませんか」と。 片山が去るラストも特に盛り上げる要素もないまま、武田鉄矢が竜馬像に語り掛けるだけの自己満足。いやでも、自己満足に正直に向き合うこと、それ自体は、あながち悪いコトではないのでしょう。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2016-01-24 09:22:14)
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